畠中恵のレビュー一覧

  • こいごころ(新潮文庫)

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    江戸を舞台に、妖(あやかし)たちが活躍するファンタジー小説、『しゃばけ』シリーズ。
    年一作のペースで発表されているこのシリーズを読むようになって、すいぶんな年月が経ちました。

    Audibleにラインアップされていることに安心して? しばらく聴いていなかったところ、未読の作品が溜まってしまいました。
    遅ればせながら、第21弾のこの作品を、読むことにしました。

    繁華な商店が立ち並ぶ、江戸の中心部。
    そこに店を構える大店「長崎屋」の若だんなに、相談事が持ち込まれます。

    その相談とは、「商売で取引のある相手に迷惑をかけてしまった」「お詫びの印に贈り物をしたいと思うが、何が良いか」というもの

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    2025年08月08日
  • すえずえ(新潮文庫)

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    誰か誰か誰か、己の側に居て。どこへも行かないで。頭を撫でて。
    祈るようにそう願っても、時は人をあっという間に連れて行ってしまう。

    守狐がよく出てきて嬉しい。
    赤子の若だんながふさふさの尻尾を掴みたがって揃ってせっせと尻尾を振って気を引いていた描写がかわいすぎた。
    遂に決まった許嫁も、もともと於りんちゃんになることを知ってたのだけれど理由は知らず疑問に思っていたので読み終わったときにとても納得した。
    仁吉と佐助の決断は意外にあっさり読めた。
    えどさがしの『若だんなに違いない人』は鈴彦姫の鈴を持っていたということなのだろうか。
    でも兄やたちが離れないでいてくれてやはり嬉しい。
    そして最後の山童の

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    2025年08月07日
  • いつまで(新潮文庫)

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    ネタバレ

    安定の面白さだった。今回は若だんなが成長するような話ではなく、一つのことがいかに大きなことになるかというお話だった。

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    2025年08月01日
  • いつまで(新潮文庫)

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    一太郎が5年後にワープして起きる騒動.なんとか元の5年前に戻るために妖と一緒に原因を探り元に戻る手段を探す話で久々の長編。河童の親分寧々子、利根川の坂東太郎なども一太郎には優しくしてくれ、川底から金を拾い贈ってくれるなど周りの妖が巧みに援助してくれるのは良いね。最後は原因の一つのいつまでと一緒に5年前に戻りハッピーエンド。ほんわかでいい出来です♪

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    2025年07月26日
  • ころころろ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「神は人に、時に、置き去りにされる」

    若だんながふとしたきっかけで目の光を失う巻。
    仁吉が困る姿は珍しいような気がするのと、もしかしたら馴染みの妖たちもおぎんみたいに誰かと添い遂げる可能性があるのかもと少しだけ思った。
    妖たちが若だんなやおたえを守って大事にしている図が大好きなので、守狐に文句を言われる手代二人の図もかわいいし、生目神を壺で生け捕りにする発想は兄やたちの堪忍袋の緒が切れただけのことはあるなと面白かった。
    シリーズ全体の根底に妖と人間は同じときを永遠に生きてはいけないという無常があるから、河童が小ざさの人形を持って行ったのも切ない。
    ころころろと転がる銭を追いかける小ざさのよう

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    2025年10月13日
  • ああうれしい

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    まんまこと第10弾。
    もう10弾!?早い。
    今回もトラブル続きだが、なんやかんや納まってんだよなあ・・・笑

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    2025年07月18日
  • いつまで(新潮文庫)

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    久しぶりの長編。若だんなが5年後の江戸へタイムスリップ。戻れるだろうとは思っていても娘さんになったおりんちゃんに会ったりとはらはら。体が弱いのは変わらずも若だんなも随分と逞しく大人になったなと思わせてくれた。

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    2025年07月13日
  • いっちばん(新潮文庫)

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    ネタバレ

    若だんなの周りの人たちが成長する話が多い巻。
    物事を好きで好きでたまらないけど上手くできない人、向いているけれど周りの期待を手放して続かない人、無くした大切なものをまた得たいと追う人、どこかでいつか出会った誰かを思い出す。
    天狗と管狐の話にうるっときた。酒を囲んで楽しく話ができることを祈ってしまう。

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    2025年07月12日
  • ちんぷんかん(新潮文庫)

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    身近な人の出会いと別れが詰め込まれた一冊。
    『はるがいくよ』のラストが切なく美しく、きっと誰もが正しい答えなんて出せない無常があって泣いた。

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    2025年07月08日
  • ねこのばば(新潮文庫)

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    ネタバレ

    寂しく切ない気持ちになる話が多かった。
    最初に『産土』を読んだときは驚きと胸の奥がひやりとしたけれど佐助の昔話だったとは!
    大切なものを、居場所をまた手に入れられて誰かが名前を呼んでくれるのはなんてあたたかいことか。
    若だんなが黙って外出して、殴られて閉じ込められて切られかけたのにブチ切れて侍をボコボコにする兄や二人と「ああ、来てしまった……」と嘆く若だんな大好き。
    そして栄光への邪魔になるのなら誰かを殺すのが悪いことだとは思わない人間は世の中にどのくらいいるんだろう。

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    2025年07月05日
  • ああうれしい

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    ネタバレ

    10作目。
    医者が盗みを働く話はほかでも読んだ気がするが、思い出せず。
    吉五郎さん、よかった。急に、はっきりとした男らしくなって、とほほ笑んでしまう。
    懐かしい面々の変わるところ、変わらぬところを眺めつつ、安心して読めたことがありがたい。

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    2025年06月30日
  • ああうれしい

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    畠中恵の「まんまこと」シリーズ待望の最新刊ですが、今回も町明主の跡取り息子の麻之助を中心に幼馴染の清十郎、吉五郎とともに町明主にもたらされる、ささいな事件を麻之助たちが解決するというおなじみの内容ながら短編集だけに1つ1つの物語がちょうどよいサイズ感で面白かったです!
    続編にも期待したいです!

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    2025年06月28日
  • またあおう(新潮文庫)

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    シリーズ外伝ということですが、若だんなより妖たちが主役になっている話が多いところが外伝たる所以でしょうか。
    その分いつもよりファンタジー色が強く、たまにはこんなのも良いなと思える楽しい一冊でした。

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    2025年06月24日
  • おまけのこ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読み終わってから表紙見ると、この話のイラストかとほのぼのする。
    どれも良かったですが、「畳紙」「おまけのこ」が特に好きでした。「動く影」は江戸時代ジュブナイルみたいな。子供時代の冒険話で児童書みたいでした。
    「おまけのこ」は家鳴りがめちゃめちゃかわいい…。迷子になった猫のような。飼い主は自分ちの子は見分けられますからね。お菓子沢山食べてね。

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    2025年06月23日
  • わが殿 下

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    越前大野藩は明治になった折に、借財がとても少なかったという。たった4万石、実高2万8千石にしては異例。その要因を取材して構成された作品になる。
    身をもっての戦いなどの場面はないものの、借金を返すための事業やら、そのせいでの軋轢、成功させるための大きな博打!など。
    生きる上で現在でも行われる経済的な戦い。
    武士は金に頓着せぬ物といい、金勘定に長けた人を下に見る風潮があった。そんな中、藩の歳入の10倍にもなる借財を返して事業をおこしてお金を稼いでいく。刀での戦いよりよほどしんどい努力が必要だと思った。
    無理難題のような新企画を打ち出す殿だが、種痘や洋式軍備の必要性など、未来への嗅覚はとても鋭い。そ

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    2025年06月21日
  • わが殿 上

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    しゃばけで有名な作者さん
    のんびりひた江戸のあやかし達とのいやし系のお話がお得意かと思う。
    わが殿は実在の人物の事績が元になった歴史小説だった。
    越前大野藩の幕末に実際にいた殿と家臣の物語。
    おっとりとした語り口が楽しい。

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    2025年06月21日
  • ああうれしい

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    まんまことシリーズ第十弾。
    町名主の、町名主見習いの多忙さはあれど、
    更に圧し掛かるのが避けられない相談事の多さ。
    揉め事、縁談、盗難事件など、今日も麻之助は知恵を絞る。
    ふじのはな・・・高利貸しの丸三もついにお虎と祝言を
      あげることに。だが幸いに便乗する者の影が。
      そして相馬家でも困りごとを抱えていた。
    おとうと・・・舅の金吾が大怪我をし、湯治へ。17歳の義弟の
      金一がまずはひと月、町名主代理になることに。
      更に吉五郎を悩ませる猫探しもあり、麻之助は大忙し。
    ああうれしい・・・“思いがけない相談”は“ああ嬉しい”と
      思ってみたいという願いをかなえること、その難問に
      悩

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    2025年06月15日
  • ねこのばば(新潮文庫)

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    ネタバレ

    今回の若だんな・一太郎をとりまく妖怪やら事件譚やらにも、するすると江戸のまちなかに誘い込まれてしまった。
    兄・松之助の奇妙な縁談が発端となった『茶巾たまご』、下手人がこのシリーズで初めてかもしれないサイコパスみのあるオチでぞっとする。長崎屋の周辺にはいそうにもない、人間の闇が見つめてくる感じが差し込まれてぎょっとしたというか。そこから一転、『花かんざし』の結末は悲しかった。精神病的なもの、江戸の時代ではより偏見も強いから「狐憑き」の目線はシビアだったはず。
    『ねこのばば』で再登場した広徳寺の寛朝さん、やはりすごく良いキャラである。自信に満ち溢れた人柄であるが、今事案の背景があかされるに伴い徐々

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    2025年06月15日
  • おやごころ

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    麻之助のもとにやってくる揉め事たち
    それらの納めどころを探すうちに
    彼は成長できるのか?
    六つの揉め事はなかなか面白かったけど
    一つだけ最後はどうなるのかかよく分からないのがあって、どうしようと思った。結末の想像は付くけれど経過がねぇ、まあ適当に想像しておこうか

    お父さんになった麻之助さん、おめでとうございます~♡

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    2025年06月05日
  • わが殿 下

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    ネタバレ

    大人の超青春物語だー。
    今の会社の業務なんて目じゃないレベルで、当時の殿と家臣の、共に担う感は半端ないよなぁ、と、最後、じんわりきました。
    命掛かってる。
    それは、自分も家族も殿も。そして、領民も大変脆弱で、一つまかり間違えば、影響甚大。

    藩の経営を、軍事ではなく、政治でもなく、出納・金融・経済の面から切り取った歴史小説。面白かったです。
    しかもどうやら、わりと史実らしい!という驚き付き。

    そろばん武士道、という、別の作家さんの本で、同じ人物が取り上げられているらしいので、是非読んでみたくなりました。

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    2025年05月27日