畠中恵のレビュー一覧

  • やなりいなり(新潮文庫)

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    相変わらず可愛い。家鳴りたちの個性は巻が進むにつれ少しずつ鮮明になりいとおしくなります。
    最後は泣かされました。

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    2015年08月03日
  • こいわすれ

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    ネタバレ

     現在、NHK木曜時代劇で放送中の、『まんまこと』シリーズの第3作である。しゃばけシリーズと違い、純然たる人情時代物であり、捕物帳的要素もある。最初に言っておきたい。一話完結ではあるが、『まんまこと』と『こいしり』は読んでおくべきである。

     主人公は、町名主の跡取り息子・麻之助。幼なじみの悪友・清十郎、堅物の吉五郎というおなじみのトリオが今回も健在。なお、町名主とは、奉行所では裁き切れない町内の揉め事を裁定するのが役目。麻之助がどう裁くかが、読みどころの一つ。

     「おさかなばなし」。主がいるという噂が立つ〝置いてけ堀〟に、清十郎が落っこちた。噂を探ってみると…悲しい裏側があった。魂が救われる日は来るか。「お江戸の一番」。一枚の番付が生んだ揉め事を、どうせならイベントにしてしまえという話。そもそもの対立理由というのが…。麻之助でなければ収まらなかっただろう。

     「御身の名は」。極めて現代的で、やっかいなテーマ。誰にでもある心理だけに、誰にでも降りかかるのが怖い。同情する面もないことはないが…。「おとこだて」。これまた現代的な問題である。お武家といえども、そんな簡単にはいかないとは、知らなかった。もう少しうまい手はなかったのかね。現代なら専門のカウンセラーもいるが。

     「鬼神のお告げ」。現代でいう宝くじを巡る、一騒動。麻之助も面倒に巻き込まれることに。本編のコミカルさの裏では、ある事態が進行していた…。こうなるのはちらっとは聞いていたけど、こうするしかなかったんですか畠中さん、と言いたくなる…。

     最後の表題作「こいわすれ」。ショックから立ち直れない麻之助を気に掛ける、清十郎と吉五郎。そんな麻之助に持ち込まれたゴタゴタ。何だかにぎやかで、いつものこのシリーズらしい。それだけに、最後のシーンが…。思い切り泣け、麻之助。

     この先、麻之助がどう生きていくのか、気になるではないか。既に続編『ときぐすり』が文庫化されているので、読まなければ。江戸時代だろうがネット時代だろうが、人の心は不変なのではないか。畠中作品は、過去と同時に今も描いているように思う。

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    2015年07月31日
  • ときぐすり

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    シリーズ第四作。内容が安定かつ充実していると思う。これまでの物語は本作を書くための序章に過ぎなかったのだと云ってもよいくらいのできだと思う。特に。表題作「ときぐすり」は秀逸。江戸人情もののお手本のような作品だと思う。ちょっとくさいけどね。

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    2015年07月25日
  • ちょちょら(新潮文庫)

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    組織人特集の一冊として取り上げられていたので特に期待せずに読み始めたがかなりのめり込むこととなった。主人公は兄の死や好きな娘の失踪で落ち込む暇もなく大役を命ぜられ、更にお家のピンチをただ一人背負うことになる。諦めずに難題を大胆に解決する様を清々しく感じ、仲間たちのと結束や人脈作りに、出来過ぎと思いつつも関心する。終盤の老中との拳遊びを交えながらのやり取りは鳥肌ものですね。一歩間違えば切腹ものですし。我が藩や仲間たちのために身を投じた行動に、千穂が見抜いた主人公の打たれ強い性格が見える。
    千穂がおっさんに娶られるのは残念だったが、千穂なりの献身的な行動であり隠れた功労者に違いない。
    あとは、何と言っても主人公を食いかねない岩崎の存在感が大きい。
    その他のキャラもとても味わい深く、映像化したら面白いだろうなぁと考える。

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    2015年06月12日
  • ひなこまち(新潮文庫)

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    しっかりと世界観を守って描かれていて、今作も楽しく読めました。最終話『河童の秘薬』で、ほろっと泣いちゃった。若だんな、人としてかっこいいよ。

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    2015年05月13日
  • けさくしゃ(新潮文庫)

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    時はお江戸の作家と出版関係者。出版のシステムに違いはあれど、書く人と読む人・出版する人の心持にそれほどの違いはないようです。戯作することで推理する人はめったにいないと思いますけどね(*^-^*)

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    2015年05月13日
  • しゃばけ漫画 佐助の巻

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    仁吉の巻と同様にしゃばけファンには必読の書。

    それにしても、萩尾望都先生の描く若だんなのかわいいことかわいいこと。
    佐助や仁吉ならずとも一生お守りしたくなること必至である。

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    2015年05月02日
  • しゃばけ漫画 仁吉の巻

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    しゃばけのイメージが壊れたら嫌だなと思って二の足を踏んでいたのだが、思い切って読んでみて正解だった。

    それぞれの作家さんの個性を出しつつ、しゃばけの世界観もそのままに、心に沁みる良品ばかりである。

    しゃばけファンなら一読の価値あり。

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    2015年05月02日
  • ひなこまち(新潮文庫)

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    今作は、お江戸のミスコン?ひなこまちを決める事になって浮き立つ町とおなじみ若だんなの周りで起こった事件の短編5編。
    いつの時代も奇麗に見られたい女子と美人好きの男どもはいるわけで、そこに玉の輿を企む親も入って大騒動。
    怪談風味の話もあり、河童のお宝や二度目?の花見もあり。
    木札が呼んだか若だんなのもとに持ち込まれる困りごとを若だんなと愉快な妖たちが解決していくお江戸ファンタジー

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    2015年03月29日
  • やなりいなり(新潮文庫)

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    料理をテーマにした短編5編。
    それぞれの冒頭にレシピつき。
    やなりいなりは鳴家の顔つきいなり寿司・・キャラ寿司!
    ちょっと作ってみたいけど、誰もわかってくれないだろうなあ

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    2015年03月29日
  • こいわすれ

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    すごい、この人と改めて思いました。どうやったらこういった人間相関図を考えられるのか。
    素晴らしいと思います。
    ちょっと解説を読んだらなんだこれって解説でびっくりしましたが。
    本編は間違いなく傑作だと思います。
    すごい。

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    2015年03月19日
  • こいしり

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    しゃばけシリーズ読んでから、こちら読み始め。しゃばけシリーズの時もそうだったけど、2作目がいい。
    面白かった。

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    2015年03月16日
  • ひなこまち(新潮文庫)

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    短編集だけど、すべての話がつながってる連作。
    「お願いです 助けてください」と書かれた木札により、若だんながひたすら困ってる人を助けるという話。
    若だんなは相変わらず体は弱いけど、今回はそれなりに行動的で、がんばってたね。
    「ゆんでめて」がところどころに出てくるのが、くすっと笑える。
    楽しめました♪

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    2015年03月04日
  • しゃばけ漫画 仁吉の巻

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    佐助の巻を作家名に釣られて購入後、仁吉の巻も購入。原作未読のままだが、どの作品読んでも坊ちゃんの可愛らしいこと。えすとえむさんはBLで読んでいるわけだが、鳴家が一番可愛らしく生き生きと描かれていて、どちらかと言うとデッサン力の高い絵を描かれる作家さんなので、仰天するほど驚いた鳴家だった…デザイン化されやすい鳴家なのに、えすとえむさんのタッチのまんま描かれているのに一番可愛らしいとは…驚きだよ、本当に。絵が上手い人は底が知れないと言う驚愕。

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    2015年01月16日
  • やなりいなり(新潮文庫)

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    シリーズ全作品に言える事だが、異形である筈の妖が愛おしくなる程、作者の愛情が感じられる。
    読み終わると「うちにも鳴家が居るかしらん」と思う人も多いのではないだろうか。あるいは、家にある古い道具は付喪神になっているかもしれないと、目を向ける事もあるかもしれない。
    そう思わせるような暖かさが、全シリーズにある。
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    今作「あましょう」にはグッと来た。長き時を渡る妖達と違って、人の命とは何と儚い事か。
    また、全章に料理が出て来るのも初の試みで楽しくもお腹が空く。江戸料理を一度食してみたいと思わせてくれた。

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    2015年01月16日
  • アイスクリン強し

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    明治に入って日々変わっていく全てに翻弄されながらも一所懸命に過ごす菓子屋さんと警察のひとたちのお話。みんな頭の回転が良くて羨ましいです。そして作るスイーツがどれもおいしそうです。

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    2015年01月08日
  • しゃばけ漫画 佐助の巻

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    原作未読、萩尾望都・雲田はるこの作家二人に釣られて購入。根岸奉行もの読みだしてから江戸時代ものが凄く気になりだしたのとシンクロして非常に面白く読んだ。萩尾先生は萩尾先生タッチの異世界ものっぽさ、浮遊感をきちんと出されているし、くもはるさんのユーモアはここでも健在。くもはるさんには是非時代物BL描いて欲しいなぁ、って欲が出てしまった。表情の描き分けの凄さはべらんめえ調に凄く合っている気がする。
    妖かしものに惹かれるのは日本人のDNAに組み込まれた何かがあるからかもしれない。祟り神などとは違い、人間を怖がらせはするが直接的に呪い殺したりはせず、「正体の分からないもの」として在るだけで人間の方が勝手に疑心暗鬼を募らせ、自滅するだけのこと、妖かしものは実は人間に何かしている訳ではないのかも。
    主人公で「今日も元気に(?)寝込んでいます」と紹介される薬問屋の一粒種の坊ちゃんの、坊ちゃんらしさと言うのはつばな『動く影』が未読の私には一番入り易かった。

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    2015年01月06日
  • しゃばけ漫画 仁吉の巻

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    2014.12.7

    高橋留美子 「屏風のなか」
    みもり 「仁吉の思い人」
    えすとえむ 「月に妖」
    紗久楽さわ 「きみめぐり」
    鈴木志保 「ドリフのゆうれい」
    吉川景都 「星のこんぺいとう」
    岩岡ヒサエ 「はるがくるよ」

    高橋留美子先生、凄く良い屏風のぞきを描いてくれてありがとう (感涙)
    仁吉の思い人×みもりさんは、もう完璧 涙
    ドリフのゆうれい にはちょっと…びっくり(ー ー;)
    アナログ電波のつくも神とは…新しいな〜冷蔵庫はさすがに無理だと思います。

    楽しかった

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    2014年12月07日
  • 若様組まいる

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    「アイスクリン強し」の前日譚のような話。
    主人公は皆川から長瀬たち巡査組に移っている。
    どうして長瀬たちが巡査になったのか、巡査になるまでのストーリー。
    これもおもしろかった…!長瀬たち「若様組」と呼ばれる8人と、前作には登場しなかった若様組以外の巡査仲間たちを含めた全員の成長・絆が深まっていく様子も描かれていて、読み終わったころには全員の保護者になった気分でした。
    もちろん、前作の主人公であった皆川も西洋菓子職人を目指している若者として出てくるから、あのおいしそ~うなお菓子も健在!
    今回もやっぱりおいしそうだったなあ…
    今作もやはりあまり「時代物」という感覚はなかったけど、江戸から明治への移り変わり、時代の流れに揉まれる若者たちのつらい一面・楽しそうな一面などたくさんの面が見れたかなと思う。たくさんの感情が流れているのが分かる小説でした。

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    2014年11月19日
  • アイスクリン強し

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    とってもおもしろい!
    明治に入り20年すぎたころの、西洋菓子職人とその幼馴染巡査の仲間・幼馴染の女学生を中心に様々な出来事と向き合い解決していく、心温まる物語。
    一応時代物なんだけどあまりそんな感じがしない。言葉づかいや文体なんかは近代文学に似通ったところがあるけど読みやすい。
    ストーリーはもちろん、キャラがみんなすてき!
    それぞれに個性が光っていて、読んでいるうちに、自分もするりとみんなの輪に溶け込んでいるような錯覚になった。
    あとは作中によくでてくる西洋菓子がとってもおいしそう~、お腹が空いてきちゃう一冊でもあります!
    わたしは主人公の皆川真次郎と幼馴染の長瀬巡査のかけあいが好きでした。
    今後の展開が期待できそうな終わり方だったので、続編待機です!

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    2014年11月19日