似鳥鶏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
《健康診断で「異常なし」と出ることがどれだけ幸せか。あれはプラスマイナスゼロではなく、最高得点の巨大なプラスなのだ。》p.250。
>いじめなのか虐待なのかと思われた案件が病院を揺るがした。
>育児書という名の児童虐待指南書は実際にけっこう出版されているようだ。
>なんかよくわからない器具をつけたまま抜けなくなった男。
>透析センター立てこもり。偶然異常を察知した鮎川が現場に潜んだ。大神も人質なっている。
>こらまた変わった題材で、どうミステリにすんのやろうと興味抱きました。男性にとってはけっこう縁の深い、でもちょっぴり恥ずかしく感じる診療科やし。その「恥ずかしく感じる」ってとこがアカンのやろうけど。 >でも、第三章以外は泌尿器科である必然性が特になかった。
>この著書は楽しいキャラと語り口のユーモアミステリ、の皮を被った社会派ミステリというタイプの作品も多く、今回もそれっぽく、中身はかなり重い。
【鮎川】主人公。御子柴記念病院泌尿器科の医師。
【医局】外来にも病棟にもいる必要がない医師が戻る部屋。学校職員室の様相を呈している。医師を派遣したりする医局とはまた異なり語源的にはこちらの方らしい。
【石田】同期の救急科医師。常在戦場、彼女は絶対にアルコールを摂取しない。
【院長】若い頃は「鉄の女」とか「アマゾネス」とか「カーリー様」とか呼ばれていたらしい。
【大神】師長。金髪で元ヤンという噂がある。どうやら「愛流天美衆:アルテミス」というチームだったらしい。口調や行動は荒っぽいがベテランのようで鮎川とは親子ほどの年齢差らしい。現在の「彼氏」は三十代のウェブデザイナーで「彼女」は初期研修医の白川さんらしい。
【小瀬】看護師。
【加治佐忍:かじさ・しのぶ】→忍
【患者】《患者はしばしば嘘をつく。》p.24
【岸江】湾岸署刑事。
【呉地:くれち】先輩医師。他人が残した食物を片端から食べていく癖があり「バキューム呉地」と呼ばれている。
【小諸】麻酔科の医師。宝塚ファン。下半身麻酔で手術中の患者にも宝塚の話題で話しかける。
【五郎丸哲士】皮膚科長。「ビューティー五郎丸」と呼ばれる四十代医師。ずっと柔道をしていた185cmで110キロの巨漢。オネエ言葉。鮎川のことを「あゆゆ」、忍さんを「おシノ」、呉地を「くれっちー」、石田を「いっしー」と呼ぶ。
【酒井】看護師。
【忍】加治佐忍。MSW(メディカルソーシャルワーカー)。全医師の行動を把握しており二分で見つけ出す。足音もなく忍び寄るので本当の忍びの血筋かもしれない。無表情で感情を読ませない。
【西野】透析センター勤務の看護師。
【ヒッカムの格言】物事には複数の原因があるかもしれないという考え方。「真実は一つ」の「オッカムの剃刀」とは別の考え方。
【泌尿器科】あまりかかりたくないと思いつつ男性にとってはなかなか無縁ではいられない診療科。内科医と外科医の両面を兼ね備えており、患者の退院まで全部診ることができる。腎臓、膀胱、尿管、精巣、前立腺、陰茎など範囲は広い。
【松島】心療内科の医師。穏やかそうで、「カピバラ松島」と呼ばれるくらいカピバラに似ている。
【真中:まなか】研修医。おどおどした子犬みたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ試みはとても面白いと思いました!
...が、トリック云々の前に
ミステリーなのにシリアスほぼ0でコミカルに
全振りなのが私には期待はずれでした。
私は表面はコミカル寄りでも芯はシリアス寄りな作品が好きなのですが、コミカルな作品が好きな方には良いかもしれません。
いざ本編が始まったら、「なんか、私が求めていたものではなかったかも?」という感覚になってしまいましたが、まえがきのような章を読んでいる時はワクワクしました。トリックは好みじゃなかったですが、著者の文章の書き方自体は結構好みでした。
私の思う“良い”叙述トリックは、
地味でシンプルな種だけど、読者がつい固定観念で勘違いしてしまいそうなところをついたものであり、
めちゃくちゃ突拍子もない設定を入れ込むことで読者が想像しづらい形にすることで誤解を生もうとするやり方は求めていたものではありませんでした。
ちなみに著者の作品を読んだのはこれが初めてだったのですが、軽妙な会話の流れは少し伊坂幸太郎さんっぽさを感じました。本気の(?)似鳥さんの作品を読んでみたいと思ったので、ぜひ他の作品も読んでみようと思います! -
Posted by ブクログ
パパ作家7人による家族の物語。
著者たちも、日々こういうことを考えながら家庭と向き合って奮闘しているのかと思うととても興味深かった。
当たり前だけど「父親」と言っても、いろんなタイプがいる。本作に登場するのも、妻の負担を軽減するためおっぱいを出そうと奮闘する父親から、息子が一人暮らしする家を用意周到に内見する超真面目な父親までさまざまだ。でもどの父親も一生懸命でかっこよかった。
子育てでは母親の大変さがやはり前に出てきやすいし、それは事実だろうけど、父親も妻との家事育児分担や周りの余計な言葉、自分の仕事など、たくさんのものに追い詰められ追い込まれて、こりゃ大変だなぁと感じた。
本当に他人の家庭のことに口出しして自分を正しいと信じて疑わない人っているよね〜!笑
でもどの父親も、一番矛先が向きやすい妻を悪者にして終わらせずに、むしろ懐の大きい素敵な奥さんだと感じる終わり方でとてもよかった。
私が特に好きなのは「髪を結ぶ」と「そういう家庭がそこにある」。男女問わず、子どもがいる人もいない人も全員に読んでほしい作品。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】「吉原幻鏡」 高田崇史
「暖炉神の恩寵」 高田大介
「ともしびの花」 歌野晶午
「家族を守るためだった」 宮西真冬
「黄金の森の神様」 風森章羽
「悪魔」 丸木文華
「燃えろ恋ごころ」 米澤穂信
「蠟燭と竜」 須藤古都離
「プロクリャーチエ村の業火」 篠原美季
「怪物どもの棲家」 島田荘司
「回答」 神林長平
「書物の罪」 潮谷験
「マザー・ジン」 古泉迦十
「レヴナント」 多崎礼
「失われた史料、的外れな再建」 市塔承
「やなやつを燃やす遊び」 黒澤いづみ
「消えない炎」 我孫子武丸
「ファンの鑑」 秋吉理香子
「比翼」 河村拓哉
「人形供養」 矢樹純
「忌物を燃やす」 三津田信三
「不完全怨燃」 五十嵐律人
「全滅館の殺人」 似鳥鶏
「焚書により資料なし」 恒川光太郎
「ayashii romaji okashii futari」 皆川博子
「それはそれはよく燃えた」という1行から始まる、25の物語を収録する。 -
Posted by ブクログ
『書店は、皆さんにとってどんな場所ですか?』
書店×ミステリと思い、楽しみに手に取った1冊。
序盤から中盤までは予想通りの話で、次の展開を楽しみにしながらページを捲っていた。その手が止まったのは、後半からだった。
現実の書店が抱える課題について直面したような感覚だった。
私は書店員ではないので、リアルな書店の経営状態というのは不明だ。しかし『出版業界の今後、読書離れ、相次ぐ書店の閉店』などの課題を、気がついたら真剣に考えながら本を読み進めていた。
後半の、オンラインではなく書店に行く理由について言及されているシーンは、特に印象的だった。今まで考えたことのない書店に行く理由について、自分の中で言語化されたような気分だ。