あらすじ
「壁男事件」が起きた現場である芸術棟が封鎖され、困った文化系のクラブや同好会が新たな棲処を探し始めたせいで、当然の如く各所で紛争が生じた。部員が実質一人の美術部に所属する僕は美術室に活動場所を移すことでことなきを得たのだが、これで落ち着いて作品に取り掛かれるかと思いきや、美術部の領地と思しき開かずの間をめぐる鉄研と映研の争いに否応なく巻き込まれてしまう。しかし翌日、その開かずの間に突如、異様な鉄道模型が出現!? 表題作を含む5編を収録の、山あり谷あり、波瀾万丈で事件に満ちたコミカルな学園ミステリ短編集。
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Posted by ブクログ
短編のタイトルが好きすぎて!
頭上の惨劇にご注意くださいとか
これはあとがきを読めば生まれた経緯がわかるけど
シチューの話とかも日常の一コマだけど,
人の優しさとかに触れられる!
やっぱ柳瀬さんだよね!
Posted by ブクログ
いやもう、安定の面白さ&読みやすさ(^ ^
この人のこのシリーズ、ほんま好きやわぁ...(^o^
お馴染みの短編集で、時間軸はバラバラ。
伊神さんが高校生時代の話も出てくる。
そのため、「連作」で一つのストーリーが
浮かび上がってくる、みたいな仕掛けは無し。
巻末の作品、え、まさか、そんなにあっさり、
それでいいのかおい、葉山!(^ ^;
と焦ったが、そこにはやはり深い事情があり(^ ^
焦った分、喜びも大きかったりして(^ ^
...すっかり作者の掌の上で踊らされている私(^ ^;
Posted by ブクログ
空かずの間に突然出現した鉄道模型の謎を扱った『まもなく電車が出現します』や、葉山くんの恋愛模様から予想もつかない展開と伏線回収が面白い『今日から彼氏』などの5編の短編が収録されていて、どの話も日常の謎を面白く膨らませているのが良かった。
Posted by ブクログ
前回とは違ったタイプの短編。学校って謎が多い存在だから、短編との相性がいいのかもしれないなぁ。
全体としてはちょっとイヤミス傾向あり。高校生活の彩りはほんのちょっとしたことで塗り替わるんだろうから、イヤミス色があったとしても、どこかになにかを残してさえおけば、ある意味勝手に色がかわっていく。場合によっては読み手が色を付けてくれるし。
そんな意味でも結末がたくさんある短編と高校の相性はいいんだろう。
Posted by ブクログ
市立高校シリーズの短編集。
伊神さん・葉山くん・柳瀬さんの関係性が好きで、やっぱり定期的に読みたくなってしまう。普段、本格ミステリでないとダメだとか思っている(し人にも言っているかもしれない)けれど、結局キャラ小説として楽しめるなら、もしかしてラノベにも手を出せるのだろうか。。
読み終わるのがもったいなくて、シリーズは全巻集めたが、ゆっくり読んでいこうと思う。
今回の収録作では、「嫁と竜のどちらをとるか?」が、よかった。シンプルなアイデアでありながら、読者にあれこれ考えさせる展開が楽しかった。
前作でも感じたが、最後の「今日から彼氏」は少し背景や設定に凝りすぎているかもしれない。手段が目的にかなっていない気がした。
面白いしアニメなどになっていてもおかしくないのに…。
Posted by ブクログ
市立高校シリーズ短編集。葉山君は相変わらず事件を引き寄せ津体質なようで。どの話も多少逸脱してる話はあっても日常の謎系な話なのでのんびりと楽しめる。けれどその日常の中にも仄暗さや苦さがあって一筋縄ではいかないところが青春なのかな。一番気に入った話は「嫁と竜のどちらをとるか?」かな。話のネタがわかったら「なるほど」と唸れる話だった。
Posted by ブクログ
おやまあ、なんでこんな甘酸っぱーい話を読まにゃあならんのよ、面白いけど、とニヤニヤしながら読んでたら…なんと!そういうわけだったのか。軟弱キャラと見せておいて(ま、実際そうなんだけど)、やるじゃないの葉山君。「日常の謎」系はあまり好まないけど、最終話「今日から彼氏」は非常に良かったです。
Posted by ブクログ
最初と最後のはなしはどうか分からないけれど、他の3つは伊神さんが「何で分からないの?」と言った時点でデータがそろってて、推理できるようになっているのだと思う。たぶん。
葉山くんに彼女ができるはなしは、自分の子どもを見守る気持ちで読んでドキドキした。初デートの男子の頭の中ってこうなっているのか…もっとずっと昔に知りたかったよ…
Posted by ブクログ
葉山くん、不憫ですね。女子が集まった時に絶対「イイヤツなんだけどね」って言われるタイプだと思います。それにしても、こんなに悪いやつがいっぱい身近にいる高校生活は嫌だなぁー。傍から読んでるぶんには面白いけど。
Posted by ブクログ
2018年8冊目。若干時系列に困惑。伊神さんがこれまで以上にキレキレ過ぎる。 ⌈今日から彼氏⌋最初はあんなに初々しくてこっちがムズムズするくらいだったのに、最後にはなんか熟れた感がある。そりゃ、柳瀬さんじゃなくたって勘繰りますよ。
Posted by ブクログ
安定しておもしろいな~と思っていたら、最後の「今日から彼氏」がばっちりツボだった。巻き込まれ飄々型の葉山くんの、カノジョができてからの右往左往ぶりがとにかく笑えた。柳瀬さんとも、今日から彼氏となるのか?
Posted by ブクログ
シリーズ三作目(四冊目)。短篇五篇収録。相変わらず事件を引き寄せる葉山くん。今回はラストの『今日から彼氏』が特に印象的。彼女ができた葉山くんの描写は読んでてにやにやしっぱなし。妹も登場して仲良くて微笑ましい。デートの中にもちゃんと伏線は張られていて、突然の葉山くんの謎解き、そして伊神さんの種明かし、恋愛話から謎解きの流れに違和感ないのは見事です。結末は少し切なかったな。
葉山くんが成長していく姿を見るのはうれしいです。柳瀬さんとも少し進展かな。ほんと柳瀬さんとくっつくのかどうか気になって早くシリーズ読み進めたくなってます。
Posted by ブクログ
にわか高校生探偵団シリーズ第3弾です。
コミカル学園ミステリの今回は短編集です。
葉山くんの成長を実感していく作品になっていると思います。一気に既刊されている6冊を購入しましたが、楽しいシリーズで安心しました。
Posted by ブクログ
シリーズ3作目、高校生のどーってことない謎を解き明かす日常ミステリーシリーズ。このシリーズは肩肘張らずに読めるので通勤時に眠たい目をこすりながらとか、コーヒー呑みながらお茶請け代わりに…みたいな読み方ができて重宝してたのだけど
この本の最後に掲載されている作品が、ちょっと肩肘張って読まずにはいられない恋愛ミステリーに仕上がっていて感動。トリックに少々無理を感じないでもなかったが、心情描写が上手い。おっさんの俺でも思わず手に汗握るんだから、若い読者はもっと共感できるんじゃないかなぁ。
主人公と柳瀬さんの事がとっても気になる、次回作早い事読みたくなってきたので☆ひとつ追加
Posted by ブクログ
短編集。
特に最後のが、かつての富士見ミステリー文庫を彷彿とさせるようなもので、好みでした。(まぁシリーズ全体が確かに富士ミスっぽいんですが)
Posted by ブクログ
ちょっとした発想で判明しそうなトリックなのに、
結構大がかりな話になるとこがよかったです。
この主人公は誘惑されやすいですが、いつ本妻が出てくるんだろうと思いながら読むのも楽しかったです。
今回はどう落としどころを付けるのかさっぱりわからなかったけど、最後はすっきりでした。
Posted by ブクログ
4- → 3+
事件を吸い寄せる“事件男”こと葉山君。ミステリのシリーズものには事件に巻き込まれる“装置”が必須、語り手がこれを兼ねるのは自然な成り行き。短編集であるためか、作品の冒頭でわざわざ紙幅を費やして宣言している。これに絡めて5話目の最後で、“やっぱり地物は鮮度が違う”なるフレーズが出てきて大笑いすると同時に、上手いものだと手を叩く。
終止穏やかな語り口はのほほんとしたもの感じさせるし、提示される謎も押し並べて小粒だが、まあこれぐらいでちょうど良いとも感じる。そんな中、終盤までは単なる青春恋愛ものとしか見えない5話目はやはり異色。多少筋立ては強引だがまあこんなのもありだろう。
―――――
2019.3.3-3.3 再読 評価変更
Posted by ブクログ
市立高校シリーズ3作目。
前2作とも面白かったので期待していたけど短編集ということもあり事件が些細でそれぞれ人物の活躍もあまりなく盛り上がりに欠けた。
後半は高校生の恋愛心情をじっくり描き過ぎではないかと思うほどのボリューム。何の作品読んでるか分からなくなった。
Posted by ブクログ
短編集/開かずの間二号(密室)に突如鉄道模型のジオラマが出現した事件の、トリックは簡単、動機は当てにくい/三野のシチューからジャガイモが消失し藤巻さんが三野を気にしていたできごとのトリックはわからなかったが理由は見当ついた/葉山くんに魔手が迫り柳瀬さん激怒するものの皆の証言に食い違いがまったくない/ワンアクションで示すことのできる金額はこれなんやろうなとは思ったけどリアル世界では確実やないなあとも思った/柳瀬さんに彼氏ができ(らしくない宣言メール)、葉山くんに彼女ができたようではあるのだが、う〜ん、気の毒な目に遭いそうやなぁと思いつつ葉山くん意外にモテてる? とも。
■市立高校についての簡単な単語集(学年は葉山基準で)
【愛甲】ミス研(推理小説研究同好会)会長。葉山の一年先輩。
【青砥/あおと】辻さんの友だち。
【秋野麻衣/あきの・まい】吹奏楽部。一年のときはクラスメート。いろいろ手のかかるタイプで周りの人間はつい世話を焼きたくなる。
【東雅彦/あずま・まさひこ】吹奏楽部員。秋野の彼氏。185センチの長身。チャラい格好だがなぜかさわやかに見える。家は金持ち。
【アツシ】柳瀬さんちの犬。足と首のまわりだけ黒であとは象牙色というカラーリング。とてもひとなつっこそうだ。アイヌ語の命令しか聞かない。
【伊神悦子】恒の母。
【伊神恒/いがみ・こう】文芸部部長。二年先輩。物識り。探偵役。遠慮を知らない。なにやら家庭の事情がありそう。《そう簡単に何でも分かっちゃったら楽しくないよ》まもなく電車p.36
【伊神進】恒の父。
【磯貝健人/いそがい・まさと】パソコン研究同好会会長。
【石井あゆみ】愛心学園吹奏楽部。同学年。なんとなく猫っぽいが本人は猫アレルギー。
【入谷羽美/いりや・うみ】吹部のOB。三年上。菜々香の親戚。わざわざ美術部に来て葉山くんの頭を撫ぜるのが趣味だった。
【入谷菜々香/いりや・ななか】映像研究会。脚本担当。同学年のようだ。葉山くんの初めての彼女になった?
【内田】一年のときのクラスメート。
【浦和虎彦】とある中学生。
【映像研究会】通称「エイケン」。会長は壁男事件直後はさらさらヘアの谷口貴男。
【江澤】演劇部。一年先輩。
【園芸部】部長は門馬。部員は葉山くんと同学年の岩泉さん。
【壁男】芸術棟に出るらしい幽霊。首を斬られ壁に埋められている。顔がないので手当たり次第に襲い壁の中に連れ込もうとするが人間を連れ込むことは難しくつぶれてしまう。
【唐沢アグネス直美】とある女性。
【keynote】愛心学園裏門すぐのとこにある喫茶店。名称からして同校吹奏楽部がターゲットではと思われる。
【木場】葉山の西の谷小学校時代の仲間。クラスで一番小さかったのに今では大男になっている。
【木村】ESS(英会話部)の部員。同学年。しつまかりしてる感じ。
【桐山萌実/きりやま・もえみ】演劇部。通称モエ。
【久我】家庭科教師。
【草加】国語教諭。国語になぜそれが必要なのかわからないが気を読む達人で戦闘力が高い。
【黒猫】学校に出没する。懐かない。
【芸術棟】古く芸術性などカケラもなく愛想のない建物に文科系の部を全部放り込んで芸術棟と称している余り物の建物。音楽系の部のせいで常にやかましく全体の半分はガラクタが詰まっている。
【祁答院/けどういん】たった一人の棋道部部員。同学年。一年二組。
【幻城影彦/げんじょう・かげひこ】伊神先輩が置いていった蔵書にたくさん揃っている。愛心学園シリーズが有名。
【小菅/こすげ】一年のときのクラスメート。
【佐藤希/さとう・のぞみ】葉山の一年後輩。メガネ女子。メガネを外すとものすごい美少女。ってそういう人はメガネをかけててもものすごい美少女でしょ? 帰宅時に誰かにつけられてるような気がする。葉山には「希」と呼んでもらいたいようだ。また、葉山の「裏の仕事」に憧れている?
【七五三木/しめき】先輩。「きちんとマナーを守ってマリンスポーツをやる人」という雰囲気で映研が製作している映画で柳瀬さんと共演している。
【シランクス】立花の幽霊がフルートで吹いているらしい曲。
【杉本大介】パソコン研究同好会顧問。四角四面の堅物。
【高島ひかる】吹奏楽部部長。「吹奏楽部のがんばりママ」と呼ばれる。
【立ち女】学校怪談? 校門のところでじっと何時間も立っている三十代くらいの女。誰かを待っているのか?
【立花久美子】吹奏楽部。フルート。美人。行方不明。後に中退し百目鬼姓となる。
【田村】生物科教諭。芸術棟地下の実験室で改造人間を作っている。
【塚原】映像研究会。同学年と思われる。
【辻】映像研究会。同じクラス。ジャーナリストっぽい雰囲気。
【椿美都/つばき・みと】愛心学園吹奏楽部。同学年。パーカッション。
【鉄道研究会】通称「テッケン」。壁男事件直後の会長は一年先輩の山本。
【天童翠/てんどう・すい】愛心学園中等部生徒。父はミステリ作家の幻城影彦、本名天童雄彦(てんどう・たけひこ)。作中の千堂愛のモデルが翠。
【渡慶次/とけし】ESS(英会話部)部長。柳瀬さんとは仲がいいようだ。大雑把だが豪快なタイプの女子。
【利根川牧夫】前美術部顧問。現在は美大講師でプロの画家でもある。
【百目鬼悟】美術部顧問。仕事のためではなく創作のために学校に来ているフシがある。自分のアトリエ欲しさに芸術棟にアトリエを作り美術部とした。
【豊中浩一】自殺したと思われる男。
【豊中正子】浩一の妻。
【梨本】体育科教諭。田村教諭の作った改造人間で冷蔵庫型でしゃべらず無表情。
【波木/なみき】愛心学園吹奏楽部部長。
【ネモっち】根本晶(ねもと・あきら)。葉山の西の谷小学校時代のクラスメートの悪ガキ。他者をどこかに閉じ込めることに義務感を感じていた。
【葉山】主人公の「僕」。美術部員。引っ込み思案で基本ヘタレだがお節介でお人好しなこともあり巻き込まれ体質(事件を引き寄せる「事件男」体質)。コミュ障ではないがコミュ強とはとても言えない。なにやら家庭の事情がありそう。学校では「柳瀬さんの愛妾」として有名。
【葉山亜理紗/はやま・ありさ】葉山の妹。三歳下。臨海学校でストラップをおみやげとして買ってきてくれた。兄妹の関係は悪くないようだ。
【美術部】芸術棟三階にある。葉山を含め部員五人、うち幽霊部員四人。
【部活動対抗部室争奪大合戦会議】壁男事件で芸術棟が閉鎖されたため部室に困った部活動の不毛な争いに終止符を打つため吹奏楽部の高島先輩が招集し開かれた五時間に及んだ会議。
【藤巻】一年のときのクラスメート。料理が得意そうだったが最後の調理実習では積極的でなかった。
【ボランティア部】葉山くんを狙って落とされたかもしれない植木鉢があったと思われる部屋を使っている。部長は若菜。
【真垣】演劇部員。一年後輩。あだ名は「ゴリさん」。希ちゃんに対する新たなストーカーになる可能性もなきにしもあらず。
【マヤ】邦楽部員。
【三野小次郎/みの・こじろう】通称「ミノ」。演劇部員。他人の内緒話に出くわす男。葉山とは中学時代から親しい。ジャガイモは苦手。
【八重樫日名子/やえがし・ひなこ】愛心学園吹奏楽部。同学年。
【康永/やすなが】愛心学園吹奏楽部。演出。
【柳瀬沙織/やなせ・さおり】この話のムードメーカー。演劇部長。一年先輩。黙っていたらグラビアアイドル、口をひらいたらお笑い芸人。県総合文化祭演劇部門個人賞受賞俳優。葉山に気があるらしいフシがある。が、おもしろがっているだけの可能性はある。必殺技「声年齢チェンジ」を持っている。
【渡会千尋/わたらい・ちひろ】葉山が小学生の頃好きだった女子。初恋。今は愛心学園吹奏楽部でオーボエの首席奏者。
【ワッキー】葉山の西の谷小学校時代のクラスメートの悪ガキ。
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短篇集で、前作までの時系列の前後を埋めていく感じなのかな…と思いきや、ちゃんと読み応え抜群、最後の「今日から彼氏」には唸った。
あと「竜と嫁〜」のやつ、論理で謎を解く楽しさを凝縮したような佳作だなぁ。
Posted by ブクログ
日常学園ミステリー、短編集のうち「今日から彼氏」が一番印象的でした。
急に現れた女子と付き合う事に?の時点で何かあるのだろうと勘ぐってしまいましたが、前半は葉山くんの彼女への対応が初々しく、若い頃を思い出しわかるわかるとニヤニヤしながら読み進めました。
やはり何かあり上手くいかないのでしたが、柳瀬さんの男前っぷりと、途中から気付いた葉山くんの男子としての成長というか、男としての進化が微笑ましく良かったです。
今後、柳瀬さんとの関係も気になるところですが、ハッキリすると展開が不自然になって行くような気がするので、このまま微妙な距離間でハラハラさせられたいと思いながら続編を読み進めたいと思います。
Posted by ブクログ
葉山&伊神シリーズ第3弾。 今回は完全な短編。 前作で伊神さんが卒業して、そのまま続くのかと思ったら、時系列的には、1作目のあと2作目の前にあたるお話。 短編なので、大きな謎かけもなく少し物足りなかった。 伊神さんも影うすめ。
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シリーズ第4弾。
5つの学園ミステリー短編集。
主人公の高校生男子の恋に進展あり。
謎解きは一見シンプルに見えて細かく入り組んで構成されてる印象を受ける。
主人公のおっとりしている性格と他キャラクターの鋭い性格が読んでいて楽しいシリーズ。
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所有者不明の部室の領有権争いに巻き込まれた葉山くん。しかしどうやら片方には別の思惑があるようで……?(『まもなく電車が出現します』)
ミノと調理実習の謎と、何者かに植木鉢を落とされそうになる葉山くんと、プラモの値段で喧嘩した夫婦の話と、葉山くんに彼女が出来る話。
冬に出る〜とさよならの次〜の間をつなぎつつ次につながる短編集。だんだん伊神さんみたいになってく葉山くんは微笑ましいけど、要するにこのシリーズは柳瀬さんというヒロインを好きにならないと楽しめないんだということがわかった。トリックも凝りに凝っているわりに謎が小粒というか、解きたい!って気持ちにならないのがなあ……あと私は完全に彼女寄りの気持ちになってしまったので彼女も悪いけど葉山くんが利用されたとかお人好しだとかはあんまり思わなかった……もやっとしてて納得したいのでもうちょっと続けて読む。
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【収録作品】まもなく電車が出現します/シチュー皿の底は並行宇宙に繋がるか?/頭上の惨劇にご注意ください/嫁と竜のどちらをとるか?/今日から彼氏
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葉山君はもてているんだろうか?
お姉さま方に可愛がられているだけ?
いつも平常心で頼まれごとにノーと言わないのは、出来た人なのか優柔不断なだけなのか‥‥
Posted by ブクログ
市立高校美術部の葉山君が学校内の事件を解決する学園ミステリ連作集。
事件といっても、部室争奪のために開かずの部室に鉄道模型を運び込んだのは誰か?とか、シチューの調理実習中にジャガイモだけを誰にも気付かれないようにどうやって取り出したのか、など、日常の謎を集めた短編集なので、肩の力を抜いて気楽に楽しめました。
主人公が高校生なので舞台や題材がほとんど学校に限られているのですが、毎回よくこんな事件を思いつくなあ、と思うくらい学園もののいろんなバリエーションを見せてくれるので飽きないです。
そして、最後の短編「今日から彼氏」では葉山君にまさかの彼女ができて!?・・・というお話。
ほろ苦い恋愛譚を青虫が蝶になるという比喩にうまく重ね合わせているところが切なくて良い感じでした。
三野という脇キャラは、味があって実は一番厚みのあるキャラかもしれない・・・。
また三野が中心のお話が読みたいです。