中山七里のレビュー一覧

  • 災疫の季節

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     コロナ禍で世間がワクチン推奨派と反対派に大きく分かれる中、志賀倫成が副編集長をつとめる『週刊春潮』は、雑誌の売れ行きを第一に、反ワクチンキャンペーンと言われてもおかしくない方向へと舵をきっており、志賀は旧友の医師・伊達充彦から呼び出され、出版人としての良識を問われてしまう。伊達の病院では現在も己を犠牲にしてまで前線でコロナと戦っている医療従事者たちが多数いたが、反ワクチン団体から抗議活動をされるなど、ギリギリの日々を送っていた。そしてある日、〈阿神儀会〉(あかぎかい)と呼ばれる反ワクチン団体のメンバーが病院に乗り込み、ワクチンや医療機器を破壊するという抗議活動を受けるが、ワクチン保管庫の前で〈阿神儀会〉の代表が何者かに殺害されるという事件が起こる。

     実際のコロナ禍に合わせて書かれた作品だけど、ここまでの抗議活動を受けた病院って本当にあったりするんだろうか。マスクもせず、ディープステートを謳い、でも実際に自分が発症したらワクチンをうってくれと懇願し、時すでに遅く持病から悪化して亡くなっていく反ワクチン団体所属のメンバーたち。そんな人たちに自業自得だと苦言を呈しながらも最善の治療を施していく医療従事者たち。本当に頭が下がる。犯人は誰?というのは一応あるけど、今回はそれよりも医療現場やジャーナリズムに焦点をあてた作品になっている。そして『夜がどれほど暗くても』の一応続編ということになるのか?主人公は『週刊春潮』副編集長の志賀で、奈々美と現在も一緒に暮らしていることに触れている。事件を受けて乗り出してくるのは警視庁捜査一課の桐島班所属の宮藤賢次と葛城公彦。ということで『スタート!』や、『静おばあちゃんにおまかせ』の話なんかもちらっと。

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    2026年05月24日
  • 能面検事の死闘

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    能面検事シリーズ第三弾!

    無差別殺人と爆弾魔「ロスト・ルサンチマン」

    ロスト・ルサンチマンは無差別殺人の殺人犯釈放を求めて爆弾を仕掛けます。
    そして、不破もその爆弾に巻き込まれてしまいます。

    無差別殺人の理由。
    就職氷河期で正社員になれなかった。ロストジェネレーション世代!
    世の中への復讐といっても、許されるものではありません。しかし、その正当化を煽るSNS。
    ある意味、今の社会を表しています。

    そして、犯人を釈放するように求める爆弾魔「ロスト・ルサンチマン」
    その目的は?犯人は?
    という展開です。

    なんとなく、展開が分かるなあって思っていたら、これドラマ化されていて、ドラマ見てました!
    ありゃま...
    上川さんが能面検事やってたわ!

    とはいっても、楽しめました。

    第三弾となって、ますます不破の仕事ぶりが恐ろしい..
    部下にも上司にもなってもらいたくない(笑)

    お勧めです。

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    2026年05月23日
  • バンクハザードにようこそ

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    200億もの大金を横領してその貢ぎ先の相手も見つからない、入出金の履歴もないやつの死を、自殺で処理するなんてそんな警察いますかね?
    みんなアホすぎないですかね?
    最短でスカっとさせるためだけのお気楽小説

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    2026年05月22日
  • 七つの大罪

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    傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲。
    キリスト教において、人を罪に導くとされる七つの悪徳をテーマに、名前が「七」にちなんだ作者さんが描く、7作のアンソロジー。
    そもそも悪徳がテーマだから、どの作品も読後感は良くない。イヤミス寄り。それでも、どの作家さんもテーマにあった内容で、個性もありながら、テンポよく、あっという間に完読。
    半分の作家さんが初読みだったけど、特に嫉妬は世界観も怖くて、読んでいて、引き込まれてしまった。
    既存の4人の作家さんは安定。短編でもやっぱり面白い。
    七つの大罪と言うと、どうしても、映画の「セブン」をイメージしてしまっていたのだけど、それに劣らないくらい、個人的には面白かった。

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    2026年05月22日
  • 越境刑事

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    途中、あまりの残酷さにこの作品を手に取ったことに激しく後悔。残虐な手口の犯罪者の描写が多い作者さんだが、今回のは自分には最も堪えた。
    作品のどうのこうのより、読後、何も語りたくない(語れるメンタリティにない)

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    2026年05月22日
  • 護られなかった者たちへ

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    人格者として知られる福祉保険事務所の課長が何者かに殺害された。犯人と被害者に隠された過去の因縁とは。
    生活保護の実態を描いた重厚な社会派ミステリでした。
    犯人の動機や内面は丁寧に描かれていましたが、警察の捜査には杜撰さが目立ちました。
    事件の内容はこの作品の本質ではないのでしょうね。

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    2026年05月21日
  • とどけチャイコフスキー

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    ​ロシアの音楽院で起きる殺人事件を軸に、ロシアとウクライナの戦争も描いていた。
    作中に何度も登場する”文化的鎖国”という言葉に、胸が締め付けられた。戦争はどこまで人の心を引き裂き、人々の生活を壊していくのだろう…先日話題になった、カンヌ国際映画祭の審査委員長のスピーチが頭をよぎったのも、決して偶然ではない気がする。
    ​最後のコンサートシーンは、まるで本当に音が聴こえてくるような臨場感があり圧巻だった。
    ​音楽、映画、絵画。国や言葉の壁を越えて分かち合える芸術の無限の可能性を、これからも信じていたいと思わせてくれる作品。

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    2026年05月21日
  • 総理にされた男 第二次内閣

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    感染症、災害、オリンピック、台湾有事と最近の日本が抱えた問題をテーマにしてる。
    思いっきりエンタメ化してるけど、いっくら何でも、そんなに単純に問題は解決しないと思うけどなぁ。

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    2026年05月20日
  • 静おばあちゃんにおまかせ

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    ネタバレ

    中山七里作品
    安楽椅子探偵さながらおばあちゃんの助言にて事件は解決される連作短編
    ただあのオチにしちゃうと続き書きづらいよ

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    2026年05月20日
  • 災疫の季節

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    オーディブルにて。

    コロナをテーマに、記者の立場の主人公、反ワクチンの団体、それによって被害を受ける医療機関、その中で起こった殺人事件。
    普段の中山七里さんの中ではミステリー要素少なめかな。

    コロナ第一波は6年以上前。そんな時代もあったなあと振り返れる今が来て良かった。
    その時代を忘れないためにも、フィクションとはいえ、こういう当時の雰囲気を描いた小説はいいのかもしれない。

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    2026年05月19日
  • ハングマン 鵜匠殺し

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    いやぁ、特殊詐欺の話なので読んでいて気分が塞ぐというか、嫌な気持ちになる。
    ひとつ一つの話が、「ショウ」という人物が関わりひとつの大きな話になる過程は面白かったけど、フィリピンの刑務所の話は、本当にムカつく。
    ありえん。
    トクリュウのルフィたちも同じだったんだろうな。
    どうやって復讐を果たすのだろうかと思ってたけど、なんかアッサリしてて拍子抜けだった。

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    2026年05月19日
  • おやすみラフマニノフ

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    中山七里先生はどうしてこんな“運命のいたずら”みたいな仕業をえがくんだろうか。

    守りたい人を守るために、仲間たちの前で罪を告白させ、さらに酷い仕打ちを最後に与えてくる。

    音楽性を極め突き詰めた先にあるものが絶望だったなんて、ひどいの一言に尽きる。音楽の才能は愛せても、その人柄は愛せなくなるなら、真の音楽の追究とは何なのかと問わずにはいられない。

    柘植学長が闇ならば、そこを救ってくれるのが岬洋介だ。“自分が何者であるか問い続けるだけです”の一言で、究極の音楽を追い求めた先にも光があることを指し示してくれていると感じた。

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    2026年05月18日
  • ヒポクラテスの困惑

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    コロナパンデミックの中、セレブが一人死ぬ。コロナの新たな知見を得ようと解剖してみると、まさかのヒ素中毒での死亡。そして同様にセレブが次々死んで行く…
    コロナまつわる人々の不安、それゆえの他者への批判など、鬱屈した世間がよくわかる本。

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    2026年05月18日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

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    サイバー犯罪は、恐ろしい
    顔を出していないから、所詮、言ったもん勝ち!
    被害者は逃げられない
    被害者は自殺まで追い込まれてしまう、加害者の罪の認識が軽いからだ

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    2026年05月18日
  • さよならドビュッシー 前奏曲

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    ネタバレ

    玄太郎さんが元気に活躍してた。
    さよならドビュッシーを読んだすぐ後に読んだので、ますます彼が火事を起こしてしまった事が信じられない。
    あのスプレー、持って帰ってきたんじゃないのか?って思った。
    ずっと生きてて欲しかったな…

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    2026年05月18日
  • 切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人

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    ネタバレ

    現代の切り裂きジャックは誰だ?
    犯行の目的は?
    さすが中山七里さんだけあって、容疑者が二転三転していく
    何となく犯人わかったなぁ〜と思っている上をいかれた感じではありました
    が!執刀医の奥さんが犯行をおこなった動機がわたし的にはイマイチしっくりこなかった
    簡単に言ってしまえば旦那に医療ミスをしたことを怒られたくなかった
    なるほどねぇ…

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    2026年05月17日
  • 有罪、とAIは告げた

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    2026.5.16 NHKの特集ドラマ「有罪、とAIは告げた」です。芳根京子が主演を務め、試験的に導入されたAI裁判官と人間の裁判官が殺人事件の真相を巡って対立するリーガルミステリーです。
    半歩先のリアルを描くリーガル・サスペンス!

    東京地方裁判所の新人裁判官・高遠寺円は、日々の業務に忙殺されていた。公判、証人尋問、証拠や鑑定書の読み込み、判例の抽出、判決文作成と徹夜が続く。
    東京高裁総括判事・寺脇に呼び出された円は、中国から提供された「AI裁判官」の検証を命じられる。〈法神2〉と名付けられたそれに過去の裁判記録を入力すると、裁判官の思考を〈再現〉し、出力するというのだ。果たして〈法神〉が一瞬で作成した判決文は、裁判官が徹夜し苦労して書き上げたものと遜色なく、判決も全く同じものだった。業務の目覚ましい効率化は、全国の裁判官の福音となる。しかし円は〈法神〉の導入に懐疑的だ。周囲が絶賛すればするほどAI裁判官に対する警戒心が増していく。

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    2026年05月16日
  • 有罪、とAIは告げた

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    なかなか今風のテーマを取り入れながらそれを含めてどんでん返しありの法廷ミステリでいい
    3223冊
    今年122冊目

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    2026年05月15日
  • とどけチャイコフスキー

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    ショパン・コンクールで5位入賞し、現在はモスクワ音楽院で教壇に立つヴァレリー。ロシアはウクライナとの国際情勢の影響で海外アーティストの公演を取り止めるなどの文化的鎖国ともいえる制裁をとっており、他国の音楽に触れることが生徒の成長に繋がると考えるヴァレリーにとってはもどかしさを抱えていた。そんな折、ショパン・コンクールで競った岬洋介がロシアでコンサートを開催することを知り、岬に学内で演奏してもらう約束をとりつけるが、ボリス学部長からは猛反対を受ける。そしてその晩、ボリス学部長は密室状態の宿舎で何者かに殺害された。警察は学院内部の犯行を疑い、ヴァレリーをはじめ、学生にも疑いの目を向け拷問し――。岬はヴァレリーたち音楽家を守るため、そして自身のルーツを辿るために事件の真相を追う!

    登場人物が限られていて描写も少ないので後半から犯人の当たりはついたのですが、動機がいまいちピンとこなくて、岬もそこまでははっきりしないまま内情が明かされたので、ミステリとしては拍子抜けな部分も。ただ岬洋介のルーツが明かされるとともに、ヴァレリーとの関係性も判明する節目のストーリーでした。最後の終わり方が切なすぎて、戦争で引き裂かれるものの大きさや当事者の苦しみが迫ってきた。兵器よりも音楽でつながりあえる、殺し合いではなく友人として生きられる世界であってほしい。

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    2026年05月17日
  • バンクハザードにようこそ

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    オーディブルにて。

    長編なんだけど連作短編集のような本。
    親友を亡くした詐欺師が銀行に復讐する話。
    それぞれ山場があるから飽きずに面白く読めた。
    そして伏線はなかったけど、最後のどんでん返しが中山七里さんらしい。

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    2026年05月15日