中山七里のレビュー一覧

  • ヒポクラテスの誓い

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    遺体を解剖して真実を探っていくというストーリーとしてはよくある話ではあるけれど、
    登場人物達のキャラクターがいいです。

    私は面白い日本語を話すチャーミングなキャシーが大好きになった。
    真琴と刑事・古手川の掛け合いも息が合っていていい!

    それぞれがちょうどよい長さの短編なので、読みやすくもあった。

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    2026年04月23日
  • 祝祭のハングマン

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    ストーリーを通して主人公の心情や葛藤をよく描いていると思う。

    おそらく主人公と同じ立場となったら大多数の人間が被害者家族と同じことを思うだろう。

    逆に主人公がそこまで職業倫理を捨てきれない、仕事へのプライドも凄いなと思った。

    登場人物が父親以外味気ないなと思いつつ惰性で読んでいたが、探偵や仲間の登場で中盤からは面白くなった。

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    2026年04月22日
  • テミスの剣

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    テミスの剣を読み終えた今、ギリシャ神話の法の女神テミスが手にする「剣」の意味が、これまでとはまったく違って見えている。天秤が平等を象徴するものであるならば、その剣は単なる執行の道具ではない。一度振り下ろされれば、取り返しのつかない結果をもたらす、不可逆の力そのものだ。本作は、その「取り返しのつかなさ」を、容赦なく突きつけてくる物語である。

    物語は、昭和末期に起きた殺人事件から始まる。若き刑事・渡瀬は、執念の捜査と厳しい取り調べの末に容疑者を自白へと追い込み、事件は解決したかに見えた。しかし数年後、新たな事件を契機に、その判決が冤罪であった可能性が浮かび上がる。ここからの展開こそが本作の核心だ。渡瀬は、自らが関わった「正義」が一人の人生を奪ったかもしれないという事実と向き合うことになる。
    私が強く心を揺さぶられたのは、「正義」がいかにして歪むのか、その過程である。法と秩序を守るはずの警察や司法が、組織の体面や信頼を守るために、誤りを認めることを拒む。その構造はあまりにも現実的で、恐ろしい。正しさを掲げる組織が、いつの間にか「正しさを守ること」よりも「正しく見せること」を優先してしまう。そのとき、最も弱い立場の人間が犠牲になる。
    しかし、渡瀬もまたその構造の中にいた一人である。だからこそ、彼の後悔は単なる同情では済まされない重みを持つ。彼が二十年以上の歳月をかけて真実を追い続ける姿は、事件の解決というよりも、自らの過去に対する終わりのない問いかけのように感じられた。それは贖罪であると同時に、「それでもなお正義を信じられるのか」という葛藤の軌跡でもある。
    終盤、散りばめられていた事実が結びつき、真相が明らかになる瞬間には強いカタルシスがある。しかし同時に、その真実がもたらすのは救いだけではない。失われた時間も、傷つけられた人生も、元には戻らない。真実が明らかになることと、救われることは必ずしも同義ではないのだという現実が、静かに突きつけられる。

    中山七里は本作を通して、「正義とは何か」という問いを単純な形では提示しない。むしろ、正義が持つ危うさや暴力性を描くことで、その言葉の重みを浮かび上がらせている。間違いを認めることは、時に組織や信念そのものを揺るがす行為だ。それでもなお、それを選び取ることができるのか。

    読み終えたあとに残るのは、明確な答えではなく、消えない問いである。自分が信じている正義は、本当に誰かを傷つけていないと言い切れるのか——その問いを前にしたとき、この物語は単なるミステリーを超え、自分自身の在り方を静かに試してくる一冊だと感じた。

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    2026年04月22日
  • 人面島

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    ネタバレ

    相続鑑定士である三津木六兵の右肩には、ジンさんという人面瘡がある。ある日、三津木は、長崎にある隠れキリシタンの島『人面島』に派遣される。
    島の村長、鴇川行平が亡くなり、財産の鑑定を行うためにやってきたが、相続人たち、またそれぞれのバックにつく島の権力者たちのいがみ合いがはじまる。宮司の継承式の日、オラショを読んでいた長男・匠太郎が殺される。そして妻、次男、、、と次々にいなくなる。
    三津木とジンさんのやりとりは漫才みたいでテンポよくとても読みやすかったけど、もう少しひねりは欲しかったかなぁ。アリバイや犯人がそのまますぎて、少し拍子抜けしたかも。
    最後の最後の文章には『え?え?え?』となった。このどんでん返しは好きでした。

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    2026年04月22日
  • 武闘刑事

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    高頭冴子シリーズ。今回は部下の郡山がメイン。郡山の隣人、小湊親子の銃殺死体が発見される。在日米軍曹長が容疑者として浮上するが…外国人、しかも軍人と言うだけで捜査がここまで大変なのか。日米地位協定について何度も出てきたが、これまで無関心だったのが恥ずかしい。勉強しよう。。

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    2026年04月20日
  • ハングマン 鵜匠殺し

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    2023年に刊行された『祝祭のハングマン』に続くシリーズ第二弾。

    ハングマンとは私刑執行人を指す。

    今回のテーマは特殊詐欺で、仕事や家庭、命までも奪われた人々が登場する。

    騙す方が悪いのか、騙される方が悪いのか──そんな問いは言うまでもない。

    毎日のように届く詐欺メールは本物と見分けがつかないほど巧妙だ。
    私も危うく騙されかけた経験があり、決して他人事ではなかった。

    物語では黒幕の正体が明らかになるが、背景を知ったところで同情の余地はない。

    勧善懲悪とは言い切れないが、彼らの結末には因果応報という言葉がしっくりとくる。

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    2026年04月18日
  • 逃亡刑事

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    氏家京太郎シリーズに高頭冴子が出てきたので読んでみました。題名から想像できるように、逃げます。
    最初からどこで濡れ衣着せられるのか?どうやって反撃するのか?筋は予想できていたので違う意味でドキドキしていました。
    とにかく終始ハラハラ、息が詰まる展開!どう風呂敷を畳むのか?と思ってたらそう来たか。まぁ、そうなるしかないよね。ちょっと強引なたたみ方だけど、楽しめたので良かった。

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    2026年04月17日
  • 祝祭のハングマン

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    全体的には速読できる内容。
    主人公の葛藤が描かれているが、少々一つ一つのシーンが薄い。

    読破感が少ない。文字数も少ない。


    ただ、中山七里さんの作品をまあまあ数読んだあとに読むと、捜査一課の雰囲気とか、む、このハングマンは他シリーズにも繋がっていそうだな。あれここのシーンはもしかして、あの作品のこと言っているのか。とか、中山七里さんが何かほかの作品とつなげていこうとか、ちょっと違った楽しみ方をしてしまった。評価の50%くらいそれです。すみません。

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    2026年04月16日
  • 祝祭のハングマン

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    ネタバレ

    最新刊を読むために慌てて読んだ本作。ハングマンはいつ登場してくるのかと気を揉んだけれど、やっぱりそうきたかと。登場シーンといい、匂わせ感が半端なかった。予想通りの展開といえたが、警官が犯罪に手を染めるのはいかがなものなのだろう。気持ちはわかるが口を紡がざるをえなかった被害者の人たちがとても悲しかった。続編はどうなるのだろう。刑事を廃業するのだろうか。

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    2026年04月16日
  • 祝祭のハングマン

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    ネタバレ

    悪事をはたらいた者たちなのに法で裁けないならばと私刑を下す“ハングマン”
    捜査一課の瑠衣は父親を殺されハングマンの仲間になる事を決めるが、犯人への憎しみと自分は刑事で法は守らなければならないという倫理に板挟みになる葛藤、その葛藤は理解できるからこそしんどい
    結末としてはうまく運んだと言っていいのか…被害者遺族は救われていると思うけれど、実行した者たちはもとには戻れないのだろうな

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    2026年04月14日
  • 帝都地下迷宮

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    なかなか楽しめました
    何となく面白そうな題名なので読んでみようと思いましたが、廃駅が舞台の鉄オタが主人公とは思いませんでした。
    何かのテレビで廃駅、確かこの小説にも出てきた博物館動物園駅を見た事がありましたが、まさかそんな廃駅と原発事故被害者を結びつけるとは、と感心しました。最後はお決まりのちょっとしたドンデン返しでしまが、なかなか良い終わり方だったかなぁ

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    2026年04月14日
  • ハングマン 鵜匠殺し

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    前作のあらすじを忘れかけていたけど、読み始めたら思い出した。詐欺で財産を奪われて生きる希望を失った人たちの無念を晴らすべく、復讐がはじまる。
    売り子、掛け子など色々話は聞くけど、個人情報を知られ脅されながら闇バイトをやめられない加害者の構図が本当に地獄。安易に怪しいバイトに手を出したのが運の尽きというか、なんだか同情できない。

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    2026年04月12日
  • テロリストの家

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    こうなんだろうな、と思った終わり方だった。
    なんだがこういう高圧的や環境で働く人は、いくら公私の分別をつけてると言えども家庭内で高圧的になるんだろうなと思った。
    本当はこういう時にこそ「父」を優先して欲しいと読者ながらに思ってしまうが、実際自分がこの場にたって優先出来るかは分からないし、そこが妙にリアルだと思った。

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    2026年04月11日
  • 連続殺人鬼カエル男ふたたび

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    シリーズ2作目。
    1作目の黒幕が冒頭でグロく殺され、カエル男による五十音殺人がまた始まる。
    犯人の目星は付いているものの、全く足取りは掴めない。
    そして、1作目の犯人は刑務所から悠々逃亡。
    と、警察からすると最悪の状況であるが、次第に包囲網は狭まってきて、クライマックスへ。
    一作目よりもグロいものの、展開はあまり広がらない。が、面白く読める。

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    2026年04月10日
  • 祝祭のハングマン

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    中山七里さんの本ならハズレはない、という信頼感がある。あらすじ読んで面白そうと思い購入。読んでみた。

    牽引力があり一気に読めました。ただミステリー要素は薄め。犯人は誰だ?を楽しむ感じじゃない。
    復讐がテーマだと思うが、いざそのシーンになるとあっさりしているなと感じてしまった。

    並行して起こっている事件も終盤に絡んでくるのかな?とワクワクしたけど、別々の事件だったのにちょっと拍子抜けしちゃった。中山七里さんの本はどうしてもハードルを上げて読んでしまう傾向あり。

    主人公がえらく直情的であまり好きになれなかったが、終盤の倫理観や正義感が揺らいで悩む描写が良かった。むしろその後の姿が見たいので続編出たら読みたいです。

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    2026年04月10日
  • 能面検事の死闘

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    能面検事シリーズ第3弾。多くの事柄が、不破検事の事務官である惣領美晴の視点で語られるのだが、この美晴さんは大変感情的なうえに怯えに簡単に判断が支配されてしまうので、読んでいてイライラする。
    不破検事はこの人になぜイライラしないのか。能面検事だからか。

    岸和田駅西口で白いワゴン車が次々と歩行者を轢き殺した。ワゴン車から降りて来た男は迷彩服を着て刃渡り30センチほどのサバイバルナイフを持っている。次々と切り付けて殺したあと、抵抗せずに手錠にかかった。
    次に大阪地検事務所に送られて来た郵便物に爆弾が入っていて、前田と仁科がぶっ飛んだ。ポストルサンチマンなるものから犯行声明が出て、先の通り魔殺人の犯人を釈放しろという。

    現在、郵便物はすべてx線観察装置でチェックされている。畿内の地検全てに設置され、チェックする手間が増えた。たまに本物のポストルサンチマンによる犯行もあるが、全国の地検などで後追い偽事件が頻発する。
    不破検事は美晴を送っていったついでに爆発に巻き込まれて吹っ飛ばされる。

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    2026年04月10日
  • 嗤う淑女

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    やってることはよくないけど、生き方とか考え方はかっこいいし見習いたいところもあった。
    強い人間になりたい!

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    2026年04月10日
  • 嗤う淑女 二人

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    嗤う淑女シリーズ第三弾
    震撼される事件が次々と発生。実行犯と主謀者
    その意図は
    相変わらず、ヤバ過ぎる。主人公に肩入れしてしまうのは…

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    2026年04月08日
  • ふたたび嗤う淑女

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    『嗤う淑女』シリーズ第2弾
    カエル男完結編を楽しむ前に
    『嗤う淑女二人』を読んだ方が楽しめる
    との事で
    念の為に第1弾から必死に読んだ感じ‥

    『嗤う淑女』シリーズ第2弾
    カエル男完結編を楽しむ前に
    『嗤う淑女二人』を読んだ方が楽しめる
    との事で
    念の為に第1弾から必死に読んだ感じ‥

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    2026年04月08日
  • 贖罪の奏鳴曲

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    贖罪とは初めて聞いた言葉で、話が進むにつれて意味合いも分かってきたけど、どうしても主人公を好きになれなかった。

    裁判や過去のシーンでは応援したくなったときもあったけど、やっぱり犯した罪のことを考えるとどうしても一歩引いてみてしまう自分がいた。

    ただ、人との出会いで御子柴も変わることができたんだと思うと、稲見教官の「償いというのは言葉じゃなくて行動だ」という言葉は印象に残った。
    ごめんで済むなら警察はいらんからね。

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    2026年04月06日