他のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本の電子書籍が手に入って、なんとなく斜め読みしてみた。
辞書のようなもの、、と思っていたら、違った。
まず、文章を書いている人がすごい。
著 / 小泉悠/上脇博之/武田砂鉄/塚田穂高/五野井郁夫/水無田気流/小嶋華津子/塩田祐子/小林美穂子/山本章子/鶴岡路人/立山良司/鈴木エイト/森山至貴/やくみつる/生島淳/常見陽平/ほか
そうそうたるメンバーが、テーマごとに世相を切っていた。読み応えある文章。
続いて、2024に流行った言葉の解説が続く。
今は亡き森永卓郎さんも「貯蓄から投資」は危険な政策 と厳しく語っている。
全体的に反政府的。
最近言われるところの「右翼」が好まない言葉がたくさん出てくる。LGBTとかね。
どうしてアメリカのポチを右翼というのか、私にはどうしても理解できないが。。
その意味でこの「本」は読みやすかった。
去年は「とらつば」がはやってたんだなあとあらためて。
さらに過去の流行語大賞。
未だ残っている言葉もあれば、一発屋の一発芸で忘れられたものも。
どんだけーは頑張ってる。
2019の対象がONE TEAM、ラグビー日本代表だったとは。
【巻頭特集】
パリオリンピック・パラリンピック メダリスト 生島淳
【巻頭キーパーソン】
宮藤官九郎 / 河合優実 / 伊藤沙莉 / imase / 岡部たかし / アンジェリーナ1/3
Creepy Nuts / 立川晴の輔 / ロバート秋山 / 吉田恵里香 / カマラ・ハリス
【現代用語ジャーナル】
〇冤罪と死刑制度 深田卓/下平尾直
〇裏金事件~不正・不透明・不誠実な政治~ 上脇博之/五野井郁夫/土屋彰久
〇あらためて読む 日本国憲法
〇パレスチナとイスラエル おさらい講義 立山良司
【ニュースのおさらい】
「どうした」「そもそも」「どうなる」の3ステップニュース解説
〇刑務所改革 塩田祐子
〇排除ベンチ 五十嵐太郎
〇桐生市生活保護違法事件 小林美穂子
〇米兵犯罪の非公表 山本章子
〇解散命令と指定宗教法人 鈴木エイト
〇靖国神社と自衛隊・閣僚参拝 塚田穂高
〇「定額働かせ放題」報道 勝野正章
〇「永遠の化学物質」PFAS汚染 諸永裕司
〇小林製薬紅麹サプリ健康被害問題 吉川学
〇『SHOGUN 将軍』 大高宏雄
〇甲子園球場100周年 生島淳
〇蔦屋重三郎 車浮代
〇SLIMの月面着陸 寺薗淳也
〇神宮外苑再開発反対運動 五野井郁夫
ほか
【KEY NUMBER 数字で読む2024】
【やくみつる世相フラッシュ】
【2024トレンドカルチャー】
【新語・流行語大賞全記録】
【巻末:カタカナ語・外来語・欧文略語】 -
Posted by ブクログ
大正期から昭和10年代前半までに発表されたホラー短編を集めたアンソロジー。ただし、当時ホラー小説で中心的な存在だった<新青年>以外のものを収録している。要はマイナーな作品を集めたと言えるだろう。各編には、編者による作者の紹介と解説がついている。それぞれ、調べられる限りの詳細なものだと思われる。
こうしたマニアックな本は、残念ながら増刷される可能性は低いと思われる。今買っておかないと後悔するかもしれない。積読でも良いから購入を薦める。
なお、ホラー小説は「怪談」と違って、ジトーッと肌にまつわりつくような湿気がないように感じる。気候風土や生活様式の違いがあるのだろうか。 -
Posted by ブクログ
大正から昭和初期にかけてに博文館の「新青年」意外の雑誌などに発表された怪奇・恐怖小説を集めたアンソロジー。
「新青年」以外からとるという縛りゆえか、角田喜久雄と「豹の眼」の高垣眸を除けば(エロ関係の読み物で高田義一郎は知っていたが)知らない作家ばかりだが、逆にそれがこのアンソロジーをバラエティに富んだものにしている。
収録作の中では、高田義一郎の「疾病の脅威」が後の赤塚不二夫を思わせるグロテスクなコメディで印象的。米村正一の「恐怖鬼侫魔倶楽部奇譚」は日本におけるスナッフ映画を題材にした先駆的な作品。岩佐東一郎「死亡放送」は明日死亡する予定の人物のリストがラジオ放送で読み上げられるという今時の都市伝説を思わせる内容。
全体的に当時のエロ・グロ・ナンセンスブームを色濃く反映した作品が多く、今読んでも十二分に愉しめるクオリティはある。
作品毎に編者による詳しい解説が付されているのもマイナー作家のアンソロジーとして非常にありがたい。 -
Posted by ブクログ
憑き物のはなしばかり集めたアンソロジー。
それぞれ味わい深いのだけれども、いちばんきになったのが冨士玉目『わたしはわたし』。これは祖父のアルバムを見たら自分の写真があって、しかも現在のあり得ない写真で、後ろに知らない女が写っていて徐々に侵食されているようなはなしだった。写真の中に怪異だが何かが潜んでいて精神に入りこまれたのか、自分の思っていた自分の顔が自分じゃなくなってきているはなしでめちゃくちゃ面白いと思った。
とにかくこの短さで全体を把握できる文章力とかどの作家さんも素晴らしいと思う。現実にあることを創作じゃなく語るって面白すぎて震えるくらい好きだ。怪談好きになって良かったなぁと改めて思っている。
他にも読み応えあったのであげると『餓鬼湯』『犬として生きる』『獅子舞』『長靴』『フジミくん』『集落の掟』『蛇憑き』『嫌煙家』『剃刀憑き』『穴二つ』『憑依型アクター』『緑のショコラおじさん』『実録憑依譚』。『長靴』もとても面白かったですよ。 -
Posted by ブクログ
表題作を含む全15編のミステリ短編小説アンソロジー。もともとは『ギリシャの犯罪』という人気アンソロジーシリーズの第5巻に当たるものだそう。
SF傑作選はギリシャ語→英語→日本語の重訳でしたが、こちらは直でギリシャ語→日本語っぽい。
ミステリと聞いてパッと連想された「名探偵の華麗な解決劇」といった作品は少なく、犯人の視点に立った犯罪小説が多く収録されている印象。どれも1967〜74年の軍事独裁政権時代や2010年代の財政危機。移民、環境問題などに端を発しており、自国に対する息苦しさや無力感を漂わせる作品も多い。しかし、それでも中にはギリシャに対する希望や祈りを込めた作品も見られ、深い一冊であると感じた。
巻末解説のギリシャミステリ史の概要も、とても興味深かった。文庫本にして1500円+税と、もはや少し前の単行本のような価格だけど……個人的には、やっぱり買ってよかった、と心から思った。 -
Posted by ブクログ
短い実話怪談がてんこ盛り。
実話怪談ばかり読んでいたら怪異がよってくるらしい。
怖い。
怖い気がする。
短いとさらに身近に感じるというか。
好きな作品。
『ソロキャンプ』『丸ごと食べる』『ヒロさんの話』『雪解け』『半信半疑たったから』『招待状』『迎えに来た母』『かかってくる』『コンビニ』『見知らぬ妹』『ニセおじさん』『花冠』『境目』『軽自動車』『祖母の家』『熱唱おじさん』『不安は残る』『木彫りの大仏』『流暢』『隣家の木』『六五◯◯万年前より』『十六人の集合写真』『白い闇』『グヒンさん』『予測』などでした。
とくに沫さんの『迎えに来た母』『見知らぬ妹』『白い闇』はどれも異界からの訪問者みたいでドキドキしたー!この方追いかけたい。
ワタシの好みは異界ぽいものなのでそういうのがあるとお得やったな〜って思う。
異界に行きかけて帰ってこれたひとはいいけど、全然違う場所に行ってしまうひともいるかもしれないし、まったくわからないままのひともいるかも知れない。自分だっていつそうなるか分からへんと考えたらめちゃくちゃ怖くなりませんか??
その怖さの味をちろちろ飴玉みたいになめてる感じなのかもしれない、です。
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Posted by ブクログ
年末にかなり面白いゴーストストーリーに出会えた…!
(クリスマスには間に合わなかったが)
心霊スポット・事故物件が持て囃される幽霊の国・イギリスらしい味わいのある怪談ばかり。
名物の古い屋敷に染み付いた幽霊譚はもちろん、異色の廃船での心霊談、美しい風景描写が際立つヨーロッパアルプス版山の怪談、年の瀬の薄暗さのある幻想文学…と、違った風味の、ほどよい長さの作品でまとめられて、違った雰囲気を味わいながらサクサク読める。
あいだにある「胡桃邸の幽霊」は箸休めにとても良い一編。
「青い部屋」の面々はキャラが立っており、このメンバーでの別な話も読んでみたい気持ちになる。
クリスマス・年末には、キリスト教より古いケルトなどの世界観では妖精や異界の住人が顔を覗かせるという。
キリストや聖人の誕生日や祝日も、元はこれら古い信仰の影響を受けているとか。
それを思えば、「クリスマス・キャロル」含め、この時期に幽霊が顔を出して、こちらがそれらを出迎えるのもなんとなくわかる気がする。 -
Posted by ブクログ
『迷いの谷 平井呈一怪談翻訳集成』(創元推理文庫2023年5月初版)の感想。
平井呈一訳の怪奇小説を集めた一冊。『幽霊島』に続く第二集ということだが、間に『恐怖 アーサー・マッケン傑作選』を挟んで居り、今回マッケンの収録は無い。
収録作は、M.R.ジェイムズ2作、ブラックウッド6作、初期翻訳としてコッパード『シルヴァ・サアカス』、ホフマン『古城物語』、それと解説やエッセー等。
此の度読んで面白かったのは、ホフマン『古城物語』です。全体にゴシック小説的で、筋の運びはジェイムズ辺りと比べると巧みさに欠けるが、古風な舞台で展開する古風な物語にぴったりの古風な文体が実に好い。あんまり江戸っぽい言葉が出てこないのも好かった。こんなことを書くと平井呈一ファンに怒られそうだが、今回ジェイムズの『消えた心臓』を読んで居て、家令のパークスが「恐れ入谷の鬼子母神」とか口走りそうな口調なのでハラハラした。まあ、私がハラハラしなければならない理由はないのだけれども、いち平井ファンとしては、この様な訳文の癖の強い部分に難を付ける人に対してどう釈明すべきか考えてしまうたりする。
それから、コッパード『シルヴァ・サアカス』は、今回読んだのが何度目になるか分からないが、余韻が深く好いものだ。神韻縹渺というに相応しい品だと思う。
本について残念なことが一つ。創元推理文庫の天の部分がギザギザのアンカットだったのが、しばらく前からツルツルになった。この本もツルツルで少し寂しい。時代の流れで致し方ないのだろうけれども。