白井智之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ最後のくだり、やっと意味が分かった
必ず象山は生き残るのだけど、それは今の逃亡者の象山がこれからいくつも分裂する中の1人で、自分はどうなのかは分からない、自分は当たり側でいられるだろうかという話か
でもこういうのを読むと自分とはなんだろうとなる。深海をテーマにしたゲームSOMAでも同じこと思ったけど
当たりを引き続けた象山も、今からアンプルを打ち始める記憶はあり、どこかでハズレを引く逃亡者の象山もその記憶はある、どちらも同じ履歴を持っている自分なので、【自分がどちらに属する(どちらになる)】という問い自体が、もはや意識の連続という解釈では正しくないのかなとかも思った
(シスマを打った時点でその人はいなくなって、そこからコピー2つが異なる道にそれぞれ別れるだけなので、どっちが元の自分とかないです。どっちの自分も履歴(記憶)を引き継いでるから地続きに感じるだけ、みたいな)
あと特殊設定ミステリってメタ読み対策として強いなと思った
例えば、ミステリーサークルで1人ずつ死んでくやつで、高いとこに吊るされてるやついたら「あーはいはい、お決まりの死亡偽装ね。自分が死んでるのがバレないように体を確認されないよう高い位置で吊るしてるのね。よしみんな、あいつどうにかおろしてみんなで刺して本当に死んでるか確認しよう」とか考えちゃえば良いんだけど、この専用の特殊設定みたいなのはそういう共通パターンではなく固有なのでお決まりのメタパターンが存在しないので浮かばない -
Posted by ブクログ
ネタバレかなり面白かった
「新しい法律ができた」と言う話を軸に
・AIに絡んだ近未来
・全く関係ない未来
・過去から法律ができたことにより、現代になる
・新しくできた法律の内容が分からない
といった様々な進め方を楽しめた
舞台装置としてのAIの便利さ(我々に身近だが未知のもの)と、法律はルールの為それによって話の土台を作れる万能さに驚いた
〜特にお気に入り〜
矢野帰子先生→おとなも英語を学ばせる話。「英語介護」という考え方が面白かった
潮谷験先生→人々は、作品を楽しむときに作品の裏にいる作者と交流している。AIが作った作品だとその交流ができなくて孤独を感じる。新しい視点だな。オチも良かった。
大沼紀子先生→一番好きだった。人を殺したらokな国(=SFちっく)が、人を殺しちゃ駄目になる(=現代)という逆転の流れ。斬新な視点から、現代を揶揄してて面白すぎた。
五十嵐律人先生→過去から現代に。当たり前だけど憲法も作られたときがあったんだよなぁと。
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Posted by ブクログ
もうタイトルだけで優勝。
冒頭1行目「ミミズのノエルは苛立っていた」で連覇。
キャラクターは、ミミズ人間やらトカゲ人間やらが出てきて、壁を這ったり脱皮したり。で、その特徴がしっかりと謎解きの大事な要素になり。
安定の、エログロゲロ、倫理観欠如の暴力まみれ、で、多重推理で世界をこねくり回して、キレイな着地。キレイな着地だが読後感はスッキリさせてなんて終わらせない。
今作の見事さは、
①トロッコ問題的な、さぁどっちに行くべきかが全ての章の多重推理のキーポイントで、トロッコのスイッチではなく、どっちをレ〇プするか問題。
②第一章「ミミズ人間はタンクで共食い」を見事な短編として単体で雑誌寄稿後に、長編としてあと3章を追加して、見事な着地。
白井智之唯一無二。最高。
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Posted by ブクログ
奇才白井智之のデビュー3作目。
家畜にウイルスが蔓延し食肉家畜がいなくなり、食用として人間のクローンを作っている世界。
人間の男女が、相手の肛門から頭を入れて結合することが生殖行為になり、その時の異変により嘘をつくことができないオネストマンができる世界。
そして、脳に寄生して細胞をコピーして全身に転移するウイルスにより、体に人面の瘤、人面瘡ができる世界。
もうこれだけで異常。並みの作家ならそこからめくるめく事件を起こして悦に入るところだが、全340pで、巻末のあらすじにある事件が起こるのがやっと200pって。
白井ワールドすぎるし、
ここから、お得意の多重推理がはじまり重なり、読者をふりまわしまくって、
とんでもない結論に至って、タイトルもきっちり回収して、読後感も悪い。
だが、読み終わっての感想が「天才かよ」しかない。
こんな世界観の余韻に浸りたくないが、むりやり頭から沈められる。
最高。
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Posted by ブクログ
ミステリ好き、有栖川有栖好きにはたまらない一冊でした!
音楽でよくあるカバー、小説もその手があったか!!
読んでて、あまりにもいつもの小説家アリスだけどちょっと違う文章の香り、、あそうかこれ青崎さんが書いてるっけ、、と不思議な感覚に。書いてる方も新進の好きな方ばかりで。本当にお得な本。
1番好きだったのは「有栖川有栖嫌い」このタイトル面白いって受け入れる有栖川先生の大らかなお人柄が伺えてそれも嬉しい。いや今村さんが書く現代の学生アリスに江神さんもよかったし、火村の女子校潜入話は本家先生では書けないだろう味わい。。やっぱ1番を選べなかった。濃ゆい一冊です。