白井智之のレビュー一覧
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序盤の日本での推理合戦から一転、ガイアナの密林に舞台を移し、怪しい教団の調査が始まる。
調査は順調かに見えたが突如発生する連続殺人。しかもいずれも不可能犯罪。主人公たちはこの謎が解けるか?そして教団の行く末は…?
密林にある謎の教団という舞台もよく、有能そうな人物が容赦なく退場させられる展開も怖ろしい。謎解き編は、すべての事件に複数の推理を用意し、どれもそれなりに納得感がある。教団の力を信仰する場合、しない場合によって二種類の推理を用意するなど、かなり読み応えがある。
ラストに明かされる真相は、荒唐無稽のような気もしつつ、妙な納得感と余韻を残す。 -
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もうタイトルだけで優勝。
冒頭1行目「ミミズのノエルは苛立っていた」で連覇。
キャラクターは、ミミズ人間やらトカゲ人間やらが出てきて、壁を這ったり脱皮したり。で、その特徴がしっかりと謎解きの大事な要素になり。
安定の、エログロゲロ、倫理観欠如の暴力まみれ、で、多重推理で世界をこねくり回して、キレイな着地。キレイな着地だが読後感はスッキリさせてなんて終わらせない。
今作の見事さは、
①トロッコ問題的な、さぁどっちに行くべきかが全ての章の多重推理のキーポイントで、トロッコのスイッチではなく、どっちをレ〇プするか問題。
②第一章「ミミズ人間はタンクで共食い」を見事な短編として単体で雑誌寄稿後に、長 -
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奇才白井智之のデビュー3作目。
家畜にウイルスが蔓延し食肉家畜がいなくなり、食用として人間のクローンを作っている世界。
人間の男女が、相手の肛門から頭を入れて結合することが生殖行為になり、その時の異変により嘘をつくことができないオネストマンができる世界。
そして、脳に寄生して細胞をコピーして全身に転移するウイルスにより、体に人面の瘤、人面瘡ができる世界。
もうこれだけで異常。並みの作家ならそこからめくるめく事件を起こして悦に入るところだが、全340pで、巻末のあらすじにある事件が起こるのがやっと200pって。
白井ワールドすぎるし、
ここから、お得意の多重推理がはじまり重なり、読者をふりま -
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ミステリ好き、有栖川有栖好きにはたまらない一冊でした!
音楽でよくあるカバー、小説もその手があったか!!
読んでて、あまりにもいつもの小説家アリスだけどちょっと違う文章の香り、、あそうかこれ青崎さんが書いてるっけ、、と不思議な感覚に。書いてる方も新進の好きな方ばかりで。本当にお得な本。
1番好きだったのは「有栖川有栖嫌い」このタイトル面白いって受け入れる有栖川先生の大らかなお人柄が伺えてそれも嬉しい。いや今村さんが書く現代の学生アリスに江神さんもよかったし、火村の女子校潜入話は本家先生では書けないだろう味わい。。やっぱ1番を選べなかった。濃ゆい一冊です。 -
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デビュー作にしてその世界観を確立させていた作者の2作目。
冒頭100ページはひたすらエログロ暴力。脱落する読者も多くなるようなシーンを、そこに悪意を感じさせることなく飄々と進められるのが白井ワールド。
そして唐突の孤島のクローズドミステリー。結合人間、羊歯病、オネストマン。世界観こそ異常だが、孤島で繰り広げられる推理合戦には、結合している意味はあるのかと首をかしげたまま、多重推理を繰り広げて、本編終了。
あれ、ここ、ごまかし入れた、この人はオネストマンではないのでは、
結合人間マスク?!ってことはこの人はあの人だよね、
とかなり近づいた気がしながら、もちろん真相でやられたとなり、
ようやくエピ -
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有栖川有栖、デビュー35周年記念トリビュート。
まず、こんなトリビュートが出来てしまうということ自体、驚き。すごい作家さんなのだと再認識した。
江戸川乱歩トリビュート、とかだったら分かるけれど、まだ生きている人で、現役活動中です。
トリビュートが成立するのはやはり、キャラクター的に完成された、そして知名度の高い、お馴染みの登場人物たちがいるからなのでしょう。
火村英生やアリスの、あんな、そんな、こんな、の性癖が再現され過ぎである。
【縄、綱、ロープ】 青崎有吾(あおさき ゆうご)
成り済まし度が半端ない。火村とアリスのいつもの会話から船曳警部の腹の出具合まで。
何より、オチの一言が素晴らしい