白井智之のレビュー一覧

  • 人間の顔は食べづらい

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    第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となった白井氏のデビュー作。何の制約も受けないからこそ作者の猟奇性全開で、以降に続くエッセンスをたっぷり楽しめる。白石氏お得意の二段推理は処女作から健在なのはなかなか興味深い。設定は異常そのもののわりには推理は本格的かつロジカル。「あり得ない」を前提としたとき緻密なトリックが見事に成り立つ。多少の荒削りさや強引さはあるものの、終盤に歪んだカタルシスも得られ、(グロ耐性があれば)優れたエンターテイメント作品となっている。

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    2024年10月06日
  • 少女を殺す100の方法

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    この作者さんらしさ満点の短編集です。

    意味がわからない状態なのに何の説明もないところ。
    結末があるのかないのかわからないところ。
    面白かったです。

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    2024年09月30日
  • 人間の顔は食べづらい

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    今まで聞いたことも無いようなトンデモ無い設定の上で繰り広げられる推理合戦。登場人物の独特なキャラクター。あっと驚かされる結末。全てが満足のいく内容でした。

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    2024年09月29日
  • そして誰も死ななかった

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    ネタバレ

    トチ狂った本格ミステリを読みたくて?白井智之さんの本を読んでみた。
    覆面作家天城菖蒲に、孤島である条島の天城館に招待された五人のミステリー作家。
    しかし、その5人には、作家となら誰とでも寝る女「晴夏」と過去に関係を持っていたという共通点がある。
    謎の”ザビマスク”をつけた怪人に続々と襲われ…
    という序盤だけ聞いたらいたってシンプルなクローズドサークルものですが、そんなシンプルな作品ではありません。
    うわぁ、襲われた!…(数時間後)…ん〜…あれ?襲われたのに生きてる?!襲われたみんなが何故か生きています?!
    痛覚は麻痺しているので、死んだけど生き返ったことにが判明!
    誰が”ザビマスク”の犯人なの

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    2024年09月29日
  • 新世代ミステリ作家探訪~旋風編~

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    近年、活躍が目覚ましいミステリー作家10名へのインタビューをまとめた作品。

    私にとっては著作を読んだことがあったり、積んでいたりする作家さんが大半。そんな彼らの作家としてのバックボーンや創作に関することは、とても興味深く読めました。

    これらの面白く読めたのも、インタビュアーの若林踏さんが持つ話を引き出す力に依ると感じています。氏のきらりと光る分析力、古今の作品に対する理解力あってのクオリティ。

    このインタビュー集はシリーズ2作目とのことで、1作目も気になるところです。

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    2024年09月23日
  • 人間の顔は食べづらい

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    変わった設定で、説得力のある推理の連続…と面白かった!
    前半は設定理解でやや難関だったけど、中盤からどんどん動いていく展開に読む手が止まらなかった。
    この特殊な設定だからこそできる事件、その推理にオオオ〜!と思いながら読み進めた。
    ハッピーエンドなのかどうなのか。
    読後は意外とすっきりした感じ。

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    2024年09月05日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    ネタバレ

    この人の作品を読むのは3作目。
    一筋縄ではいかないんだろうな〜と思って読んでいたけど、案の定の展開に。
    いきなり重要人物が死んで裏切られて実際の事件をオマージュして多重解決をしてヤクザが抗争しててファンタジーしてて、どう考えても詰め込みすぎなのにムダがないというか、ミステリとしての完成度が高くて最高でした。この作者の本格モノが読みたいと思ったら名探偵のいけにえがそうっぽくてめっちゃ楽しみ。

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    2024年08月31日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    ネタバレ

    過去の事件の模倣犯ではなく、そのときの真犯人が現代に蘇って似た事件を起こすという設定が面白かった。自然と過去の事件の情報を洗い直すことになるし、そこで新事実が判明したりする。二重に事件を解決していくという離れ技が出来てしまうのは、伝説の名探偵も現代に蘇ったから。
    地獄から蘇ってくるなんて設定は現実味はないのだけれど、推理小説としてしっかりと伏線がはられ、点と点が思わぬところで繋がり、矛盾なく解決していくさまは見事だった。思い返してみても、無駄なものがひとつもない。オマージュがこんなにうまくハマることってあるんだ。
    探偵のキャラクターも面白い。生ける菩薩のような浦野、真面目な若者はらわた君、口も

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    2024年08月22日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    設定が特殊で現実離れしてる本作のような作風は本来あまり好まないが、インパクトや伏線回収が素晴らしいのでとても楽しく読めました。

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    2024年08月08日
  • 人間の顔は食べづらい

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    ネタバレ

    面白かった。
    グロテスクなのとか設定が恐ろしいのはこの作者の作品では避けては通れないとして、それでも面白かった。クローンなんてミステリに登場させるには怪しすぎる存在が大っぴらになっているのに、騙されたし真相聞いてうわ〜やられた〜ってなったのはまだまだ修行が足りない感あった。タバコとか気付いて然るべき。チャー坊の話し方が可愛くて唯一の癒しだった。

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    2024年07月28日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    二階で茹で死にの衝撃で読んだが、同じ衝撃は得られなかった。ただ人間を動物的に描く作風を理解することができた。

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    2024年07月22日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    久しぶりに、名探偵が出てくるミステリを読んだ気がします。
    作中では、主人公の原田亘ことはらわたの成長が見られ、楽しく謎解きを一緒に考えながら読むことができました。

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    2024年06月26日
  • ミステリー・オーバードーズ

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    ”食”をテーマにした5つの短編集。と書くとお洒落な感じがするが、食べるものは人肉だったり吐瀉物だったり肛門から食べたり。「なんでこの設定でそういう展開を思い付くのか」謎の、いつも以上のエログロナンセンスな厭悪感満載の作品の数々ではあるが、「グルメ探偵が消えた」「隣の部屋の女」で見せる俊逸な構成や展開、読ませる文章は、奇抜なテーマのせいで色物に思いがちな白井氏の圧倒的な才能があふれている。

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    2024年06月26日
  • ミステリー・オーバードーズ

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    一応食がテーマの短編集で。口と肛門が逆になった世界に迷い込む『げろがげり、げりがげろ』、隣人が行方不明になり終始不穏な雰囲気が漂う『隣の部屋の女』、探偵たちが集まった館で殺人事件が起こるも、口にしたワインに混入された幻覚剤で事件が思わぬ方向に転がる『ディテクティブ・オーバードーズ』など作者特有の狂った世界観に本格ミステリーが組み込まれていてどの作品も面白かった。

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    2024年06月25日
  • 東京結合人間

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    ネタバレ

    どうしてこんなことを思いつくのか?白井智之作品読むたびに毎回頭を抱えてるけどこれもだった。
    まず生殖方法として人間が結合する、この時点でネジ飛んでるのに結合後は4つ目4本腕4本脚平均3mって異形になるの凄まじい、、さすがにNGが出たのか表紙の結合人間はその姿じゃなくて詐欺。
    外で読んだらプロローグからきつくて笑い、少女を売るのえげつなさに慄きながらも後半のミステリを期待して読み進めた。(裏表紙のあらすじがここに触れてなさすぎて面白かった。嘘はついてない)
    相変わらずグロさと異常設定をミステリに落とし込んで多重解決続けて論理を作っていく常人には考えつかない美しさだった。新作と比べると物足りなさと

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    2024年06月14日
  • おやすみ人面瘡

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    第三作も素晴らしい設定。
    ただしこれも苦手な人は嫌悪感もの。

    ウイルスにより、人面が発生してしまう人瘤病のある世界。人面は独立した個体として脳も知性もあり、良性は会話も可能となる。そんな世界で事件が起きれば、そりゃー探偵だって人面もありえますよね。

    まぁ、人面ものといえば中村七里の『人面瘡探偵』があるくらいなので、それは想定済み。
    ただし、規格外の狂ったやつらが出てくるので、事件の全貌はなかなか見えてこないけれども、ミステリーはフェアにやってくれました。
    これは、普通の頭では解けないけどね。

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    2024年06月10日
  • 東京結合人間

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    人間シリーズ第二作。

    これは相当な特殊設定かつノワール。
    人によっては嫌悪感で受け付けない作品かと。

    男女が文字通り結合して一つの個体である「結合人間」となり3メートルの身長、4つの目、4本の腕、4本の足で生活する世界。稀に脳の融合過程で障害が発生してまったく嘘が付けなくなる「オネストマン」となってしまうことがあり、そうなってしまった場合は社会生活に支障をきたすので保護対象となってしまう。そんな世界で、オネストマンのみを集めて、テラスハウス的な無人島共同生活を送る番組企画があり、参加者が予期せね遭難で、孤島に辿り着き、連続殺人事件が…。
    も〜設定が特殊過ぎるが、いわゆるクローズドサークルで

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    2024年06月10日
  • 人間の顔は食べづらい

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    『名探偵のいけにえ』が気に入ったので、初期作から読むことに。

    クローン技術が高度に発達して、自分のクローンのみを食人することが許されているという設定の世界で起こる事件。最後まで誰が謎を解き明かすのか分からない設定も最初から同じなんだな。探偵っぽいのが途中でフェードアウトするのはお約束。

    謎解きはあくまでミステリーなのでしっかりしていて面白かった。

    まぁ、クローンが出てきて、クローンは必ず首を切られて顔を除いて出荷させるって時点で、ミステリー的には古典的テーマですな。

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    2024年06月10日
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)

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    過去の猟奇的殺人事件の犯人が現代に蘇って悪逆の限りを尽くす、作者らしいぶっ飛んだ特殊設定ミステリ。
    こんなアベンジャーズは嫌だ。
    この作者にこのタイトルはヤバそうと思って読んだけど、他作品に比べると、グロ要素や残虐性は控えめだった、その時点でなんか感覚バグってるかもしれないが。
    主人公が歴代作品トップクラスの常識人なのもあるかもしれない。(というより他作品が軒並み倫理観のカケラも人たちしかいないので...)
    この設定だからこそ出来るトリックをフル活用して、綿密なロジック、そして多重解決と作者の持ち味が遺憾無く発揮されていて満足でした!

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    2024年05月27日
  • お前の彼女は二階で茹で死に

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    ネタバレ

    奇書が読みたいアライさんのオススメ読み漁りシリーズその2

    設定もキャラも世界観も何もかも狂っているんだけど、ミステリとしての誠実さは十分に果たされている。いや、そんなとこで正気に戻るな…。

    ミミズ人間、アブラ、トカゲ病…そういったグロテスクな設定と異常な事件。ありえない異界の(つまりファンタジー)の話と思いきや、不可思議は一つずつ説明され私達の理解できるものになっていく。これらの可笑しな設定は、私達の世界と地続きなのだな。
    だから、事件の解決はむしろ不安を呼び起こす。ああ、この小説がファンタジーであったらどれだけ良かったことか…。
    こういった部分を含めての奇書であり、まぁ作品の魅力なんだろ

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    2024年05月26日