白井智之のレビュー一覧
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グロミスの極み!
鬼才、白井智之氏が放つ連作短編集
『死体の汁を啜れ』!!!
★4.5
『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』で、実際に起こった事件を元ネタに、特殊設定、多重解決推理の粋の極みを目の当たりにし、それによりワンツーをくらい
『エレファントヘッド』で、おったまげ~の、ぶったまげ〜の脳味噌ぶちまけのストーリーとこれまた多重解決の極限を披露され、ノックアウトされた口である
ということで、文庫化を機に本作を手に取ってみた
上記2作には到底及ばないが、至って上質なグロミスである
白井氏は、トリックもさることながら、ストーリーも一級品である。
おしりから読んでも面白いかも!!
蛇足!?余談!?ですが、東山篤哉氏の解説!
これまた最高!!
今まで読んだ解説で過去いちかも!
解説だけで立派な短編小説や〜ん
お見逸れいりましたm(_ _)m
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Posted by ブクログ
ネタバレ多重解決の推理の手がかりがすべて多重解決するためだけに用意されたものだった、という、それが許されたらなんでもありじゃん!という多重解決界の掟破りな本作。だいぶ邪道だが、新しいかもしれない。
メインの動機自体は、死んだと思っていたクローンが実は犯人で成り代わりを目指していたというオーソドックスなもの(バールストン先行法と言うらしい。最近知った)。クローンが合法に製造されているという特殊設定ならではの仕掛けではあるが、「自分自身のクローンを食する世界」である必要性はあまり感じられず、もっとカニバリズムありきのトリックであればより良かったかもしれない。
クローンチームの3人が、白井智之作品には珍しく品行方正で心の清い人物だったので読後感が清々しく、逆に「え、こんなに読後感さっぱりでいいの?」と戸惑ってしまった。
いいんだよ。 -
Posted by ブクログ
名探偵にはなれそうもないけど、読者への挑戦がはさまれた作品は大好き。
推理に必要なものが全て提示されてからの真相の開示。
うん、楽しい。
東川篤哉と麻耶雄嵩や法月林太郎を1冊で読めるのはアンソロジーならではの贅沢さ。この、ある意味真逆ともいえる作品を立て続けに楽しませてもらった。
麻耶さんの作品は、ミステリはミステリでも、推理小説でない方のミステリっぽくてぞくぞくしたし、法月作品は親子で軽口たたいてるようでいて、なかなかに重いし。
市川憂人さんは、たぶん、初読み。雪の密室で、ちょっと切ないラストがよかった。米澤穂信さんのは、たぶん、小市民シリーズかな。名前だけは知ってても未読だのこのシリーズ、面白そう。 -
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ネタバレ「グルメ探偵が消えた」は特にこれといったトリックがあるわけでもない作品。”空腹と満腹が逆になる薬”というアイデアを膨らませるといつもの白井智之の魅力的な多重解決になりそう……だけど短編として提供されたってことはお焚き上げ的な意味なんだろうか。
「げろがげり、げりがげろ」は一番インパクトのある作品。口からうんこを出す、アナルでこんにゃくを食べる、のありえん光景が異常じゃなかった!の狂気は笑ってしまう。
特に、口の中に隠していたうんちを我慢できず吐き出すビジュアルは強烈で、読後も心に残り続けている。この作品が好きですと喧伝したくてもなかなかタイトルを口に出すのははばかれるのが玉に瑕。
「隣の部屋の女」は叙述トリック仕掛けてますよ感満載の挑戦的な語り口で、読者の想像する倫理観を作者が下回ることで勝利している。でもトリックとしては「思ったより作者の倫理観がない」ことしかないので、白井智之を既に知っているとあまり楽しめない。
「ちびまんとジャンボ」汚い。ひたすらビジュアルが汚い。でもここまで読んできた読者はおそらく既に汚物に対してゲシュタルト崩壊しているのであまり気にせず読めるのではないか。
「ディティクティブ・オーバードーズ」一転してビジュアル的には全然汚くない。むしろ綺麗まである。探偵集合という変なミステリ好きにはたまらないシチュエーションからさらに探偵たちが全員めちゃくちゃにキまってたら?という発想でドライブをかけていく。他では見たことがない名探偵たちの迷推理だけでもこんなんいくらあってもいいですよね!って感じなんだけど、そこからさらに、「推理の真偽を放置しながら」真相を消去法的に決定していく論理パズルの軽薄さは次世代を感じる。収録作中だと一番好きな作品。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ食をテーマにした5篇のミステリーである…のだが、食事前や食事中に読むと具合が悪くなるであろう。
とくに好きだったのは「グルメ探偵が消えた」と「隣の部屋の女」。このあたりはまだ上品で人にも勧めやすそう。
「げろがげり、げりがげろ」「ちびまんとジャンボ」は周りを彩る描写が最悪、「ディティクティブ・オーバードーズ」は途中の皆がラリるところといろりちゃんの名前がエグいという…。
「グルメ探偵が消えた」
途中までは普通のミステリ。最後に一気に落とされるのは壮観だった。このSFの設定でこんなひどいラストを…と思ってしまう。この主人公は恋人を守りきれないのではないかな。
「げろがげり、げりがげろ」
設定が全て汚すぎる笑!なのにあの綺麗なラストはずるい。
「隣の部屋の女」
正統系ミステリ。はじめの文で「何の」肉か記載されていなかったので嫌な予感はしたが…そうだよね…
「ちびまんとジャンボ」
ポップで汚すぎる!登場人物ふくめて汚そう。なんだよフナムシ早食いって。最後主人公が簡単に復讐する描写は笑ってしまった。
「ディティクティブ・オーバードーズ」
あの支離滅裂な文章はなかなか書けるモノではない。尚且つあの文が犯人を当てる手がかりになっているとはすごい。
自分は白井作品が本作で二作目だが、この突き抜けたえぐさとミステリーのバランスがハマる要因なのだろうな…人には勧められないが。 -
Posted by ブクログ
新刊情報で見掛けてから読みたかった作品。
参加作家さん、豪華すぎませんか?
大好きな一穂さんもいるし、未読だけど読みたかった作家さんも…!
読みたいけど、有栖川有栖さんの作品は読んだことがないな…。
「前口上」に『ミステリ好きなら「有栖川有栖がどんな小説を書いているのか知らない」という方もお楽しみいただけるはず。』と書いてあったので、手に取った。
有栖川有栖さんがデビューされてから35年という節目の年に作家7人が集い、『「有栖川ワールド」を自由に使って短編を競作するトリビュート企画』で生まれた作品の短編集。
どの作品からも有栖川さんと有栖川さん作品へのリスペクトが感じられて、とても満足度の高い短編集だった。
私は有栖川さんの作品は未読だったので調べながらだったけど、著者さんの仕掛けにニヤニヤしながら読むのが楽しかった。
最後に有栖川さんも各作品を詳しく解説してくださっていて、自分が気付いた事柄と照らし合わせて答え合わせをするのも楽しかった。
有栖川さんファンの方はたまらないだろうなぁ…!
私が好きだった作品は一穂ミチさんの「クローズド・クローズ」。
一穂さんの描くミステリーというのが新鮮だったし、真相に迫った時に見えてくる人間ドラマが好きだった。
あと、あらすじを読んで一番気になっていた夕木春央さんの「有栖川有栖嫌いの謎」。
前半は面白すぎてめちゃくちゃ笑った。
話が進むにつれて見えてくる夕木さんの有栖川さんへの想いに胸が熱くなった。
これを機に有栖川さんの作品を読んでみようと思った。その前に積読を減らさなくては…! -
購入済み
つまみぐいにアンソロ
母がフォローしている恩田陸を少し読んでみようと思ったのですがこういう方向性は求めてなかったなあ…という感じ。ファンタジーはちょっと。
しかし高田さんの作品だけかなり刺さったのでシリーズ読みたくなりました。こういうのと出会えるから良いのよね。