白井智之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレそれ目的で買い、彼の短編と解説部しか読んでいないため、白井智之の「誰も読めない」だけのレビューです
作品自体は先行して
「もの語る一手」講談社刊 アンソロジー
に掲載済みだが、購入を迷っていたところだったので安価なこちらは有難い
ストーリーは
プロ棋士が対局中に拉致され、ある男に冤罪を証明して欲しいと頼まれる
彼の正体は、弟子を取らないポリシーがかつて一度だけ揺らいだ、将棋イベントで出会ったことのある家庭環境の思わしくない少年だった
現在と過去の対局シーンや駒の動きが本気めで描写されているし、ミステリー要素にもゆるく絡んでくるので将棋が全くわからないという方には読みにくいかも
有名な戦術くらいは分かる自分でも読み流したけど、序盤から僅かに作風の違和感があるなと思った
エロ なし
グロ なしと言えるレベル
下品 微弱
げろ 異なる表現でアリ
やはり作風を変えているのかな
固有名詞の名前(全ておかしいが特に玉城ジャコモ海・玉城バルトロメオ洋)には声出して笑ったし、多重推理パズルに「らしさ」はあるんだけど
変化球を投げてきているので評価は分かれそう、はっきり言うと否が増えそう
乾くるみが、いみじくも黒白井ならぬ「白白井」と表現していたが、それダメなやつやん(笑)
※ど素人の個人の感想です
読み終わる前から星5確定の「ぼくは化け物きみは怪物」を併読しているところなので、相対評価なら星3かな
大ファンというバフが掛かっていても星4どまりです -
Posted by ブクログ
ネタバレ将棋がテーマのアンソロジー。
お気に入りは青山さん「授かり物」
有名な棋士と、同じ年で同じ誕生日の息子を持つ松原芳枝。シングルマザーとして息子を育てていたが、20歳になった歳に漫画家のアシスタントになると言い出し…
ひょんなことから出会った将棋を指す老人と出会い、将棋の奥深さにハマっていく芳枝。これまでの人生と将棋を掛けた描写にじんわりきました。
綾崎さんの「女の戰い」
あくまで棋士を目指す朱莉。女流棋士とは違い狭き門で、保険で東大へ入学できるのも凄いです。
ライバルだけど、友達以上恋人未満な関係の京介が心地よく、認めてくれる人がいるだけで強くなれる関係がまた更に朱莉を上へ連れてってくれる気がしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。デビュー作から世界観は確立されて完璧に出来上がっていることに驚いた。
クローン人間を食べるという設定が設定だけに先が読めず、これからどうなるんだろうというワクワク感が増した。なんでもありだけれど話に筋は通っていて、きちんと納得させてくれるところが良い。グロ要素は他作品に比べて少なめに感じたが、慣れてしまっただけかもしれない。
柴田和志と河内ゐのりの2人が交互に話を進めていて、最後まで中心人物はこの2人だけなのか?と途中で疑問に思ったが、実際は4人だったというわけだ。話に出てくる2人はどちらの和志でどちらのゐのりなのか、読み直して確認してしまった。
チャー坊改めレイのことも、風俗嬢のゐのりのことも、気づけば好きになっていた。この2人のおかげでラストがなんだかカッコいい。また別の作品で活躍する日が来たらいいのになと思う。 -
Posted by ブクログ
これがデビュー作とは。
今から10年前に、新型コロナウイルスにやられた世界を描く。全身に黄色いイボができちゃうんだって。
そして対人間は即効薬ができるが、他の動物には全く効かない。
でも肉を食べないと栄養不足になるから、食用のクローン人間の製造が法制化された世界。
でも顔を食べるのはやはり抵抗あり、クローン人間培養センターから首を切り落とされた自分の食用クローン肉が届く。
そして、法制化を推し進めた本人の家にある日クローン人間の死体と共に、生首も届いてしまって…。
なんでそんな作品でデビューしようと思ったのか?
デビュー作からエログロゲロ全開。
最高ですよ、ほんと。
エレファントヘッドと名探偵のいけにえを読んでしまった後には物足りなさあるが、
十分な多重解決、シュールな皮肉、既に世界観確立。
満足。 -
Posted by ブクログ
有栖川有栖デビュー35周年企画。
レジェンド作家へのリスペクトを胸に、気鋭の人気作家が執筆した、豪華トリビュート。
2024年が有栖川有栖さんのデビュー35周年という事で、その記念企画で豪華作家陣が一堂に会したトリビュート・アンソロジーです。
ひと言でいうと、めっちゃ豪華な有栖川有栖作品二次創作アンソロジーって感じ。
それぞれの作品も、前情報なく読んだらご本人の作品だと思わず考えてしまうような「完コピ二次創作」から、ホラーミステリ、ダークな雰囲気と作家さんのカラーがしっかり出たものまで。バラエティに富んでいて面白い。
個人的なお気に入りは、作風の完コピに徹した青崎有吾さん『縄、綱、ロープ』と、ほろっと心にしみる一穂ミチさん『クローズド・クローズ』。あえて記念アンソロジーでそんなタイトルにするかっていう、夕木春央さん『有栖川有栖嫌いの謎』も茶目っ気があって好き。
私は有栖川有栖さんの作品を網羅しているというほどには読めてはいないんですが、有栖川有栖さんファンならもちろん、それぞれの作家さんのファンでも、もしくは全くの初見でも十分に楽しめる一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
『テーマ小説の旨味が凝縮された至極の一冊』
将棋にまつわる8話のアンソロジー。総じて良かった。特に将棋の細かいルールがわからなくとも読めるのが良い。全体的に夢を諦めない姿勢と将来の不安に対する心の葛藤を描いた作品が多く、勝負師たちの手に汗握る緊迫感が伝わってくる。奨励会の描写は「ヒカルの碁」を思い出した。
●授かり物 青山美智子
親子の優しい物語、ブラマンが出てくるのは青山ファンに嬉しい
●マルチンゲールの罠 葉真中顕
賭け将棋師の物語、真剣勝負に手に汗握る
●誰も読めない 白井智之
本格ミステリー、アリバイ崩しのトリックと将棋の先読みを掛けた白井先生らしい作品
●なれなかった人 橋本長道
天才ではない2人の棋士を描く、勇気をもらえる良い物語
●王手馬取り 貴志祐介
30年前の真相を暴く推理小説
●お前レベルの話はしていない 芦沢央
棋士をドロップアウトした弁護士の物語、辞め際の難しさを描く
●女の戦い 綾崎隼
自分を信じる女性棋士と他人を信じる高校生棋士、一番良かった
●桂跳ね 奥泉光
もの語る一手にふさわしい作品 -
Posted by ブクログ
半分ほど、読んだことある先生がいらっしゃった
有栖川有栖先生のファンなので、これは!と読んでみたらあらまぁ、なんて豪華なアンソロ!!
とても面白かった
特に「完コピ」をめざした青崎先生の
縄、綱、ロープ
1番すきだった
読みながらあー、有栖川有栖の世界だなぁと
あとがきで完コピ二次創作との記載をみて
なるほど、やっぱり、さすが
と思いました
主に火村先生シリーズだったけど、
今村先生の
型取られた死体は語る
の学生アリス、江神さんもよかった
懐かしいメンバーの名前に学生アリスシリーズを読み返したくなった
有栖川有栖先生のファンと言いながら全て読破してるわけではないので、心霊探偵気になる、
まだ読んでない火村先生の話も読まなくちゃ、と改めて有栖川有栖ファンになった一冊でした
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Posted by ブクログ
ネタバレ少女が大量に殺される5作品、プラス文庫特別収録の3作品。
『少女教室』と『少女ミキサー』が特に面白かった。
少女教室では、罪を隠すために更に罪の重い大量殺人を行うという無茶っぷりだったが、破滅に向かうその無謀さの描写に面白みを感じた。それが自分の意思というよりは生徒に暗に唆されていたこと、ラストでも元校長に利用されて犯罪のループに陥っていることから、犯罪者をいい気分にさせておかないところが小気味よい。
少女ミキサーでは、絶対に生き残るというしぶとさが明暗を分けていて力強いラストだった。
ほかにも残酷に殺されていくけれど、なんとなく登場人物たちがあっけらかんとしているために「そういうものか」と思わされていく。推理を楽しむための特殊な設定というおもむき。
『少女が町に降ってくる』で示された会津サトコという存在が、この5作品に不思議な繋がりを生み出していて、確認のために思わず要所を読み返してしまった。左半身に赤いあざのあるサトコたちは怪異なのか?それぞれの短編内で亡くなっているため同一人物ではないはずだから、生まれ変わりか何かなのかもしれない。
ひどい怪我を負っているメメメの少女たちがこの先どうなるのか、今後降ってくる少女たちのことも気になるラストだった。