【感想・ネタバレ】少女を殺す100の方法のレビュー

あらすじ

「死んでる? 誰が?」「みんなです」とある女子中学校で二年A組の生徒全員が殺された。教頭のクサカベは警察より先に犯人を見つけ出そうとするが……。(「少女教室」) ミロが夏休みを過ごすことになったウラ地区では、年に一度、空から少女が降ってくるという……。(「少女が町に降ってくる」) グロテスクなのにロジカル。本格ミステリ界の鬼才が贈る「少女の大量死」全8編!

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Posted by ブクログ

"鬼畜系特殊設定パズラー"の異名を持つ著者の4作目。

今作もしっかりとエログロ、鬼畜要素は健在で、どの短編でも大体14歳の少女がドロドロのグチャグチャになってます。
もちろんミステリの肝となるロジカルな推理も健在で、どれもこれも非常に印象に残る作品でした。

個人的に好きだったのは、作者お得意の多重解決ものの「少女教室」、"ノックスの十戒"を凄まじい力技で使用した怪作「「少女」殺人事件」。

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2023年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

倫理観を揺さぶる良書。
きれいごとばかり見ても、自分も他人も一皮剥けば血や内臓、糞尿が詰まっているし、野蛮な原初的欲求を持っている。
人はなぜミステリーやサスペンスを読むのかというと、日常の中の非日常を味わいたいからではないか。ファンタジーやSFとは違う日常の中の非日常。
いろんなアプローチがあるが、こんな振り切った非日常を見せてくれる本はすばらしい。
少女ビデオは不条理と生と性の物語で、命も精神も素粒子が集まったただの物質という価値観と湧き上がる母性や父性の両極に揺れる心情が痛くて切ない。

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2021年09月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少女が大量に殺される5作品、プラス文庫特別収録の3作品。
『少女教室』と『少女ミキサー』が特に面白かった。
少女教室では、罪を隠すために更に罪の重い大量殺人を行うという無茶っぷりだったが、破滅に向かうその無謀さの描写に面白みを感じた。それが自分の意思というよりは生徒に暗に唆されていたこと、ラストでも元校長に利用されて犯罪のループに陥っていることから、犯罪者をいい気分にさせておかないところが小気味よい。
少女ミキサーでは、絶対に生き残るというしぶとさが明暗を分けていて力強いラストだった。
ほかにも残酷に殺されていくけれど、なんとなく登場人物たちがあっけらかんとしているために「そういうものか」と思わされていく。推理を楽しむための特殊な設定というおもむき。
『少女が町に降ってくる』で示された会津サトコという存在が、この5作品に不思議な繋がりを生み出していて、確認のために思わず要所を読み返してしまった。左半身に赤いあざのあるサトコたちは怪異なのか?それぞれの短編内で亡くなっているため同一人物ではないはずだから、生まれ変わりか何かなのかもしれない。
ひどい怪我を負っているメメメの少女たちがこの先どうなるのか、今後降ってくる少女たちのことも気になるラストだった。

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2025年04月22日

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この作者さんらしさ満点の短編集です。

意味がわからない状態なのに何の説明もないところ。
結末があるのかないのかわからないところ。
面白かったです。

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2024年09月30日

Posted by ブクログ

5つの短編集(+文庫版用の超ショート3作)。少女20人×5作品で計100人の大量かつ凄惨な中に理路整然とした真相が隠れたミステリー。内容がグロすぎて全くお薦めは出来ないが、普通は書こうとは思わないし、そもそも思い付きもしないトンデモ設定を論理的に構築する、白井氏の突き抜けた才能を感じさせる。まず「少女を殺す」方法ありきで、そこから物語を逆算しているような内容で、「木を隠すなら森」的なぐちゃぐちゃで無茶苦茶な殺害方法も白井氏ならでは。この状況下で推理して真相解明することに意味があるのかと思いつつ、真実にハッとさせられる筆力。恐るべし。

作品別に見れば「少女教室」は短いながらもかなりしっかりとした本格的ミステリー。「少女ビデオ 公開版」はほか作品と比べて不条理ではなく理不尽な、ある意味現実味がある部分もあり、それゆえに本作品の中でも最も狂気に満ちた展開に思えるが、常軌を逸した展開の中に潜む真実と人間のドラマが俊逸で、本作品が一番好みであった。

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2024年05月22日

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 白井智之作品には二種類あって、比較的万人受けする傑作とかなり癖が強く人を選ぶ傑作があると思う。本作は後者に当たる部類で特にエログロ要素が強く少女が一クラス全員皆殺しにされたり、ある日突然ミキサーにかけられたり、少女が空から降ってきたりするというイカれた描写が目立つが、その一方で極めてロジカルな本格ミステリーを書ききっていることや、作者の世界観に魅了されたものとして最後まで楽しく読めた。個人的には『少女教室』『少女が町に降ってくる』が面白かった。

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2024年05月14日

購入済み

とんでもエログロ気持ち悪い

気持ち悪いんよー。ぶっ飛び設定で気持ち悪いんだけどその設定をきちんと論理的に推理に組み込んでくるんだからたまらない。読みたくないのに一気に読んでしまった。

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2021年07月26日

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14歳の少女がひたすら殺される(合計で100人らしいです)、悪趣味なミステリーです。スプラッターで胸糞悪いストーリーばかりですが、ミステリーの部分は意外にロジカル。
これを楽しめる人は、(自分も含めて)ちょっと変態かもしれません。映像化は絶対にないね。

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2021年04月05日

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今回も通勤電車ではアラフィフはとても読めないタイトルと表紙のイラストでありがとう白井さん。

これまでで初の短編集が5編。
1編につき20人ずつきっちり殺されていく。
1話目がわりとまともな設定だなーと(動機は安定の倫理観なしですが)、スロースタートぎみに入り、
2話目から設定からして安定の白井節に入った感はあるものの、
最後までいまひとつギアが上がりきらない。
いわゆる、シングルB面集として捉えておこう。
しっかりと面白いのですが、ハードルが高すぎただけ。
2話目と5話目は好き。
いずれも「あ、白井さんこういう終わらせ方もするんだ」と。

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2025年10月25日

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ちょーーグロい。血と汚物で池ができそうなぐらい嫌なシーンの連続で疲れてしまう。でも、なぜかクセになってる。別の作品も読んでみたいなーと思ってしまったことが不思議。ミステリー要素も強くて、それがまたおもしろい。
お気に入りは「少女ミキサー」「少女ビデオ」

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2025年07月20日

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相変わらず倫理観の欠けらも無い殺され方をされる少女達の短編集です。
サトコという少女が毎回出てくるので、なにかのキーワードかな?と思ってましたが特に繋がりがなかったのが残念。
大量少女殺人。不可思議な現状や、時間トリック、拉致監禁事件、カニバリズム。
大量のグロと汚物のオンパレードです。
だんだん腸が武器に見えて来ます。

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2025年05月18日

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エログロナンセンスのミステリ。
バカバカしく思わず笑ってしまうような結末や作中に散りばめられた伏線、そして惨たらしく非常に悪趣味な設定の数々が見どころ。
平山夢明が好きな人なら合うとは思う。

「少女ビデオ」
描写がグロテスクで痛々しい。物語として1番作品に入り込めた。

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2024年12月09日

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ある女子中学校で、二年A組の生徒が全員殺された。教頭のクサカベは、警察に通報する前に自分たちで犯人を見つけ出そうとするが……。(「少女教室」)


エログロミステリの鬼才、白井智之さんの初の短編集です。5つの短編を収録しており、それぞれ14歳の少女が20人ずつ殺されるという趣向となっています。
短編集だからと言って容赦なし、いつも通り……もしかしたらそれ以上のグロテスクで不条理、インモラルな世界を全力でぶつけられます。

なんかこう、グロ・ゴア・スプラッターがそんな大好きなわけではないんですが、白井さんの小説って世界設定が気になってついつい読んでしまいます。万人に勧められるものではないけれど。

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2023年09月17日

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読む前から覚悟はしていたけど、予想以上にグロかった!間違いなく食欲を無くす短編集。
理不尽にゴミの様に殺される少女達を思うと非常に気分が悪いが、読後感は不思議と悪くはない。

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2021年10月07日

Posted by ブクログ

少女教室がいちばん正統派で好き。
少女が町に降ってくる、はなんだか恩田陸みがある。
全体的にグロいし、クリスマスに読むもんじゃねえ。
でも短編だしサラッと読めちゃった。

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2021年05月12日

Posted by ブクログ

初短編集でも手加減なし。筆者らしい悪趣味でロジカルなミステリ5連発+ショートショート3題。どこからこんなえげつない発想が生まれるのか、頭の中をのぞいてみたくなる。

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2021年04月26日

Posted by ブクログ

少女教室★★★★
少女ミキサー★★★★
「少女」殺人事件★★★
少女ビデオ 公開版★★★
少女が町に降ってくる★★
ヴィレッジヴァンガードで少女を殺す方法★
ときわ書房で少女を殺す方法★
下狢書店で少女を殺す方法★

著者の作品は初めて読みましたが、感想としては、グログログロ!不条理、かつロジカル、でした。
斬新な作風で最初の二篇は勢いで読破しましたが、流石にそればかり続くとお腹いっぱいで胃もたれ気味に…。
合わない人は全く受け付けないと思うので、要注意です。

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2021年02月25日

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