白井智之のレビュー一覧

  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    もっと早く読めばよかった!

    どの作品ももれなくリスペクトを感じて、有栖川有栖は若手作家さんにも人気のある作家さんなんだなと改めて実感した。
    例えば火村先生をとってもそれぞれの作家さんがいろんな解釈で描いているんだけど、それが「え?なんか不自然…」なんてことは全くなく、「そういう一面もあるのね」と自然と受け入れられる。

    そして最後の解説を有栖川有栖が書いているんだけど、若手作家さんに対してあくまで対等な作家同士としてリスペクトと感謝と愛情を感じるコメントで、読んでいて気持ちがいい。

    これまで表紙でなんとなく避けていた山伏地蔵坊を読もう!

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    2025年07月08日
  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    ネタバレ

    有栖川有栖を好きな作家さんが、
    有栖川有栖を使って作品を書いて、登場人物が有栖川有栖に向かって
    「こういう人がああいう作品を書くんやなって。有栖川先生の本を好きでよかったです。これからも読み続けます」
    って。
    愛が溢れてて泣いちゃった。これからも読み続けます。

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    2025年07月06日
  • 東京結合人間

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    デビュー作にしてその世界観を確立させていた作者の2作目。
    冒頭100ページはひたすらエログロ暴力。脱落する読者も多くなるようなシーンを、そこに悪意を感じさせることなく飄々と進められるのが白井ワールド。
    そして唐突の孤島のクローズドミステリー。結合人間、羊歯病、オネストマン。世界観こそ異常だが、孤島で繰り広げられる推理合戦には、結合している意味はあるのかと首をかしげたまま、多重推理を繰り広げて、本編終了。
    あれ、ここ、ごまかし入れた、この人はオネストマンではないのでは、
    結合人間マスク?!ってことはこの人はあの人だよね、
    とかなり近づいた気がしながら、もちろん真相でやられたとなり、
    ようやくエピローグにして気づく。
    本当に危ないものからは、逃げるしかない。イジメ、犯罪、借金、火事、津波、雪崩、それに「探偵」も。
    本作のいちばんのすごさは、犯人当ての体をなした、探偵当てで、最後のピースを埋めること。

    やはり白井智之の脳内には敵わない。

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    2025年07月04日
  • ぼくは化け物きみは怪物

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    ネタバレ

    たぶんお初の方。五つからなる短編集。どれも時代や舞台、探偵役が違っている上、そもそも人間じゃない奴まで出てくると来た。何でそこまでバラエティ豊かな設定が思い付くんだろう。特に地球外生命が、絶滅した人類の化石を掘り起こしたことから始まる話が面白かった。あとは遊女を探偵に仕立て上げた話も良かった。どれもきちんとミステリではあるんだけど、それだけでは終わらせない、きちんと恐ろしいオチまで用意してて、タイトル通りだなあと思った。

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    2025年07月03日
  • そして誰も死ななかった

    匿名

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    孤島に集められた推理作家達が、連続殺人に巻き込まれる。
    途中で全員死んじゃったなと思っていたら、死んでからが本番。多重解決で脳が混乱するが、最後は納得の結末。
    とても面白いです。

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    2025年07月02日
  • あなたも名探偵

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    『伯林あげぱんの謎』は既読だったけれど、他は初読みでどれも楽しめた。

    前はアンソロジーって好みでない作品が必ずあったけれど、最近は本当におもしろい作品つめこみました!ってものが増えて嬉しい。

    ちなみに、どの作品も謎を解くことができなかった。
    それでも自分なりに推理して読むのはいいね。

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    2025年06月26日
  • 人間の顔は食べづらい

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    何たる技巧派!こういうのが読みたくてミステリーを読んでいると言っても過言では無い。
    巧みな伏線、暗殺者の様なミスリードに翻弄され、最後まで読み切ったあとは立ち上がって拍手し最初から読み直したくなる。
    人が人を食べるという世界観を裏切らないグロテスクな表現が多いため人を選ぶとは思うが、頼む、なんとか読んで欲しい。
    本当に面白かったな〜〜…………!

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    2025年06月06日
  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    有栖川有栖、デビュー35周年記念トリビュート。
    まず、こんなトリビュートが出来てしまうということ自体、驚き。すごい作家さんなのだと再認識した。
    江戸川乱歩トリビュート、とかだったら分かるけれど、まだ生きている人で、現役活動中です。
    トリビュートが成立するのはやはり、キャラクター的に完成された、そして知名度の高い、お馴染みの登場人物たちがいるからなのでしょう。
    火村英生やアリスの、あんな、そんな、こんな、の性癖が再現され過ぎである。

    【縄、綱、ロープ】 青崎有吾(あおさき ゆうご)
    成り済まし度が半端ない。火村とアリスのいつもの会話から船曳警部の腹の出具合まで。
    何より、オチの一言が素晴らしい。
    縄、綱、ロープ・・・四番目に。

    【クローズド・クローズ】 一穂ミチ(いちほ みち)
    アリスと火村の会話に出てきた「朝井さん」って、朝井リョウ氏?
    なるほど、作家アリスは、こういう女子高生の心理的あれこれは書かないかもしれない。

    【火村英生に捧げる怪談】 織守きょうや(おりがみ きょうや)
    ホラーを中心に活動しているという認識のあった作家さん。
    確かに、火村にかかっては「怪奇現象」も必ず答えのある謎解き。しかし、ついに「私はお役に立てそうにありません」という答えを引っ張り出す。

    【ブラックミラー】 白井智之(しらい ともゆき)
    小説家志望のサラリーマンが、まんまと「真顔で的外れな浅知恵を披露してくる相棒がいないとものを考えられない」体質の、火村の推理の相棒に使われる。

    【有栖川有栖嫌いの謎】 夕木春央(ゆうき はるお)
    新人ミステリ作家の「私」が編集者とともに取材に行った岡山近辺の町が舞台。
    有栖川有栖の本が、こんな使われ方をするなんて!!!
    私も、「学生アリスの長編五作目」は待ち望んでいます。

    【山伏地蔵坊の狼狽】 阿津川辰海(あつかわ たつみ)
    地蔵坊のシリーズは読んでいないです、すみません。読まなくては!

    【型取られた死体は語る】 今村昌弘(いまむら まさひろ)
    江神二郎シリーズから貴重な一本!
    推理研の五人のやり取りが楽しいが、先輩三人の卒業を目の前に控えていることを思うと、楽しいことはいつかは終わる、みたいな寂しさも感じる。
    ・・・と、気付かされた謎解きでもあった。
    さすがはトリを飾る作品、こちらも成り済まし度が高し。

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    2025年06月05日
  • あなたも名探偵

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    タイトルや帯の通り、問題編の情報で犯人が分かるようになっているところがすごい!

    そのトリックもどれもよく出来ていて、考えるのがとっても楽しかったです。

    そしてトリックに注力させるために動機はシンプルなのがまた良い…!
    動機すらちゃんと教えてくれない作品もあるくらいで、そこも推理してみろよ、と言われている気分でゾクゾクしました。

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    2025年05月30日
  • ぼくは化け物きみは怪物

    匿名

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    短編集だが、特殊設定と多重解決が見事で、読み応え抜群、一つ一つの満足度が高いです。
    「大きな手の悪魔」「天使と怪物」の二つがお気に入りです。

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    2025年05月23日
  • 有栖川有栖に捧げる七つの謎

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    有栖川有栖先生のデビュー三十五周年を記念したトリビュート企画。どの作品にもちゃんと有栖川先生の創られた"火村先生”と"アリス”と"江神さん”が存在していて、有栖川有栖作品へのリスペクトを感じた。作中でアリスが語る「既存のキャラクターを作者以外の誰かが著述することはできるか?推理小説におけるオリジナリティーとは?」という問いに果敢に挑んだ作品集だと思う。織守先生の「火村英生に捧げる怪談」と「有栖川有栖嫌いの謎」が特に好きだった。有栖川先生の「前口上」と巻末解説文もそれぞれの作家さんへの感謝とリスペクトに溢れている。

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    2025年05月12日
  • ぼくは化け物きみは怪物

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    白井智之の中ではややライトな読み口の短編集なので、初心者にはこれからおすすめしよう。お気に入りは身請けが決まった遊女が郭町探偵になる「奈々子の中で死んだ男」。「天使と怪物」は短編で特に光る話な気もする。

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    2025年04月29日
  • 新世代ミステリ作家探訪~旋風編~

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    めっちゃ面白かった。朝倉秋成がキャラ萌えに興味ないのは察してたけれど、ショーハショーテンのガラスの靴が割れたはすごい良いキャラなので、何か転換があったのかな? 今村昌弘がミステリ通ってないのは意外かも。白井智之は想像と違う感じの人。

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    2025年04月29日
  • 斬新 THE どんでん返し

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    「どんでん返しシリーズだから読んでおこう」と軽い気持ちで読んだけれど、5作とも楽しめた。
    『おれ以外のやつが』はもう少し長く、中編だったらもっとおもしろくなったかなと思った。

    『人喰館の殺人』はさすが!というかなんというか、インパクトがすごい。意外と嫌いではない 笑

    『遣唐使船は西へ』は「好みではないなー遣唐使よく分かんないし」なんて思って読み始めたけれど、動機が意外で、だけどすごく良かった。
    なかなか思いつけない動機だよね。

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    2025年04月17日
  • もの語る一手

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    (この本自体は読んでなくて『小説現代』を読んだのですが、備忘録として登録)

    将棋を観るのが好きなので読んだのだけど、どれもこれも面白くて驚いた!
    人生で読んだ短編集でベストかも。
    将棋しばりなので中には面白くないものもあってもおかしくないのに。
    理由は書き手を見れば一目瞭然で(と言っても私は知らない人もいたんだけど笑)、人気作家ばかり。
    将棋好きな作家さんて多いんですよね。観戦記を書かれてる方もいらっしゃったり。

    私は将棋はほとんど指せないので、将棋難しそう…という方でも楽しめると思います。

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    2025年04月11日
  • ぼくは化け物きみは怪物

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    これは!
    新感覚ホラー??
    短編のひとつひとつがとても独創的で、怖くて、設定が緻密で引き込まれました。
    この作者さんの作品はこれが初めてですが、他作も是非読んでみたいです!

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    2025年04月09日
  • ぼくは化け物きみは怪物

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    短編5つ。どれも奇想天外ミステリーで、印象に残った。ウェス・アンダーソンやギレルモ・デル・トロの映画になりそうな話と思ってたら、参考文献に使われてました。

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    2025年03月28日
  • お前の彼女は二階で茹で死に

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    生理的嫌悪感を煽りまくる特殊設定や暴力全開という邪道展開でいながら、それらをいかし切った端正なロジックが張り巡らされています

    天才女子高生探偵マホマホの扱いに素晴らしさがありましたし、多重解決の推理が分岐するポイントについて非常にオリジナリティに富んだ工夫がなされていて、心底感服しました

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    2024年12月31日
  • そして誰も死ななかった

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    感想を書くと何でもネタバレになりそうなので、うまく書けないけれど、タイトルの通り、そして誰もいなくなった、の変化球。

    異世界特殊設定、その状況下における論理的な解決、入れ替わる探偵役、多重解決、白井智之さんの様式美の詰まった傑作。

    最高に面白い!

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    2024年09月08日
  • 人間の顔は食べづらい

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    この著者にハマりデビュー作をようやく読んだ。
    途中でトリックに気づいても良さそうだったけど気づけなかった!
    クローン人間が飼育されているという設定だからこそ成り立つ内容。
    相変わらずエグいけど、重厚な世にも奇妙な物語って感じ。次はどうなるのか気になってページをめくる手が止まらなくなる。

    しかし、コロナのだいぶ前に書かれた話なのに、新型コロナが大流行して肉食を避けるようになったから代わりに人肉を食べるようになったって、、予知してたかのような設定にびっくり。「え?」ってなりましたよ。こうはならなくて良かったな!(笑)
    なる未来が、もしかしたらあるかもしれないけど......

    お気に入りフレーズ
    「牧畜家は、死ね」

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    2024年06月30日