海外文学の検索結果
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オデュッセイア
トロイアの陥落後、帰路についたオデュッセウスは単眼巨人ポリュペモスの島に着く。仲間を食われたオデュッセウスはポリュペモスの目をえぐって脱出するが、ポリュペモスの父親、海神ポセイドンの怒りをかい、以後故郷へたどりつくまで10年間の長い放浪苦難をよぎなくされる。女神カリュプソによる7年の幽閉、人を豚に変える魔女キルケ、美しい歌声で誘惑するセイレネス、恐ろしい怪物スキュレとカリュプデスらとの遭遇と闘い、そしてようやくたどり着いた故郷イタケでは、妻ペネロペイアに言い寄り、その家を我が物顔に占拠利用するやくざな求婚者どもと闘わなければならなかった。 だが、オデュッセウスは単純な勇士、不撓の航海者にとどまらない。策士であり、高貴であると同時に残酷・貪欲な人物でもある。「オデュッセイア」はそうした意味でも「最初の小説」「最初のすぐれた冒険小説」の名にはじない。 -
レ・ミゼラブル
日雇い労働者ジャン・ヴァルジャンは、貧しさのどん底で、ある日一片のパンを盗もうとして捕えられ、重刑を科せられる。彼は不当な刑に怒りをおぼえ2回も脱獄を企てたため19年も刑に服すことになった。ようやく釈放された彼は片田舎の町ディーニュに現われたが、宿屋は前科者と知ると泊めてもくれない。あてどなくさまよった彼は、アルプスのふもとにあるミリエル老司教の家にたどりつく。司教は、暖い部屋に招き入れ銀の食器でもてなしてくれた。だが、恩を仇で返すように、彼は司教館の銀の食器を盗んで逃げる。すぐにつかまり、彼は司教館に連れもどされたが、「それはわたしがこの人にあげたのです」と司教は言う。ジャン・ヴァルジャンは奇跡を目にしたような衝撃をうけ、寒風の吹きすさぶ野を泣きながら駆け去る……ジャン・ヴァルジャンの改心と苦闘の人生がはじまる。この主人公をめぐって、売春婦ファンテーヌ、その子コゼット、その恋人マリユスらの人生がからみあい、おりからの激動する時代とともに数多くの人々が嵐のように渦巻き過ぎる。ユゴーの世界観を集大成した代表作。 -
アンナ・カレーニナ
モスクワのオブロンスキー公爵家では、夫のステパンの不倫を知って、妻のドリーがいっしょに暮らせないと言い出す。ステパンはペテルプルグにいる妹のアンナに助けを求める。同じころ、ステパンの親友で田舎暮らしのレーヴィンが、ドリーの妹キティーに求婚しようとモスクワにやってくる。しかし、キティーには意中の人、ウロンスキー伯という美貌の青年士官があった。そのウロンスキーは母を迎えに出た駅で、ペテルブルグからやってきたアンナ夫人と出会う。アンナの到来で、オブロンスキー夫妻の仲はまるくおさまる。ペテルブルグに帰る前日の舞踏会でアンナはふたたびウロンスキーに会い、二人は楽しげに踊る…これがアンナの破滅への序章だった。文豪トルストイが心血を注いで完成させた名作。 -
変身
「ある朝のこと、落ちつけぬまどろみの夢からさめたとき、グレゴール・ザムザは寝床のなかで一匹のばかでかい毒虫に変わった自分に気がついた。かたい甲羅(こうら)のせなかを下にした寝姿だった。ちょっと頭をもたげてみると、せりあがったアーチ型の腹部が見えた。鳶(とび)色の、固い環節(かんせつ)でいく重にも仕切られている。そのお腹(なか)のてっぺんには、掛けた布団がいまにもずり落ちそうなかっこうで、やっとこふみとどまっているしまつ」……セールスマン、グレゴール・ザムザのへんてこりんな「変身」を通じて家族に引き起こされる悲喜劇。奇才カフカの面目躍如たる短編。 -
カラマーゾフの兄弟
フョードル・カラマーゾフは金と女にしか興味のないような悪魔的な男だったが、彼には3人の息子と1人の私生児があった。長男ドミートリイは27歳の退役士官で、婚約をむすんだ娘がありながら、妖婦グルーシェンカに恋慕して父親の恋敵になる。次男のイワンは合理主義者、無神論者である。三男のアリョーシャは幼いときから僧院に入って修業し、キリストの愛によって肉親を和解させようとする。私生児のスメルジャコーフは癲癇の発作もちで、悪がしこく、自分の出生に恨みを抱いて生きている。入り組んだ愛憎のもつれのなかで、フョードルが何者かによって殺害される。あらゆる証言からみて状況はドミートリイにとって不利なことばかりで、結局彼は起訴され裁判にかけられる……人間の獣性と神性をみごとに描きつくした大作。 -
白痴
霧ふかいある冬の朝、ペテルブルグの終着駅へと、列車が疲れきったかっこうで物語を運んでくる。三等車の座席に三人の男がいる。色あせた包み一つをかかえてスイスから帰国途中のムィシキン公爵と、熱病やみの男で、着のみ着のままでプスコフからわが家へ帰るラゴージン、そして、赤鼻、吹き出物だらけで、何のために列車に乗っているのか見当もつかぬ、抜け目のないレーベジェフだ。列車の到着後、その日のうちに主人公はほとんどすべての登場人物と会う。…純真な子供のような眼をもつムィシキンを、ひとは「白痴」よばわりする。だが公爵は常にその曇りのない大きな空色の眼に微笑をたたえているのである。……「しんじつ美しい人物を描こうとした人は常に失敗しています。なぜなら、それは量り知れぬほど大きな仕事だからです」ドストエフスキーのこの決意が結実した傑作。 -
クレオパトラの一夜
古代エジプトの女王・クレオパトラについては、今日、深い学識をそなえた理知的な女王、専制的で放蕩で残忍な男たらしの女王という、二つの相反する人物像が伝わっている。著者のゴーチエは、『モーパン嬢』の中で、「ああ! クレオパトラよ、今にしてわたしは分かる、一夜をともに過ごした愛人をどうして君が朝になると殺させたのかが。(中略)いかなる男性も生きて君の閨房(ねや)の秘密を言いふらすことを君はいやがったのだ」と書いている通り、放蕩で残忍な男たらしの女王に刺激された。本書は、命がけでクレオパトラ女王から一夜の情けを受けた若者の物語を描いたゴーチエの短編を収録。 -
完本 中国古典の人間学
日本の近代を切り開いてきた先人たちの教養の根幹には、中国古典があった。 近年、日本人からその伝統的な素養が失われたことは、社会が液状化現象を呈し、説得力のないリーダーが幅をきかせることの、一因となってはいないだろうか。 本書では、めぼしい中国古典を網羅し、そのエッセンスに触れながら先賢の知恵に学ぶことを意図している。 その内容は古びていないどころか、現代人にこそ必要な叡智がぎっしりと詰まっている。 ぜひ、本書を通して、中国古典の魅力の一端に触れてみてほしい。 【著者紹介】 守屋洋(もりや・ひろし) 著述業(中国文学者)。 昭和7年、宮城県生まれ。 東京都立大学中国文学科修士課程修了。 著訳書に『中国古典の名文集』『「老子」の人間学』『菜根譚の人間学』『六韜・三略の兵法』(いずれもプレジデント社)など多数。 ※本書は電子書籍化にあたって『完本 中国古典の人間学』を分冊化したものです。 各巻の構成は以下の通りです。 第1巻:『左伝』『戦国策』『史記』『三国志』『十八史略』の歴史書。 第2巻:『孫子』『呉子』『六韜・三略』『諸葛亮集』『三十六計』の兵法書。 第3巻:『論語』『孟子』『荀子』『近思録』『伝習録』の儒学関連の書。 第4巻:『老子』『荘子』『管子』『韓非子』の諸子百家の書。 第5巻:その他の著名な古典として『顔氏家訓』『貞観政要』『宋名臣言行録』『為政三部書』『菜根譚』。 -
カフカの『変身』をすごくゆっくり読む
カフカの最高傑作にして20世紀最大の問題作の一つとされる『変身』を、頭から終わりまで、著者が新訳しながらつぶさに読み解いていく。ある朝目覚めたら、虫になっていた──という設定のせいで非現実的な不条理小説と思われがちだが、“身体で読む”達人と一緒に読めば、まるでドキュメンタリーのようにリアルな、胸に刺さる場面の連続! ままならない心と体、家族とケア、居場所と権力構造……『変身』は今を生きる私たちの日常の物語だ。“フランツ・カフカの『変身』は読むたびに印象が変わる。新しい発見がある。もう何度となく読み返してきたが、それでも、あらためてじっくり、できるだけ時間をかけて、細部までこだわって、味わいつくすようにして読んでみたいと思っていた。それを実行したのがこの本だ。”(「はじめに」より)
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