半藤一利のレビュー一覧
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ネタバレ本書はなかなかユニークな構成です。
話は「偕行社」という陸軍将校の集会所の説明から始まります。
この組織は戦前から存在し、現役・OB問わずにメンバー制で構成され、親睦や研究などの集会から冠婚葬祭の援助など多方面で活動しています。終戦時に解散しましたが、戦後しばらくして再開されたとのこと。
本書は偕行社の機関紙である『偕行』にて掲載された「大東亜戦争の開戦の経緯」と題する座談会の内容をまとめたものです。内容は戦争に至るまでの陸軍内の動向をまとめているが、戦争に至ってしまったことを「反省」する趣旨が強い内容となっている。
著者は早くからこの ”陸軍反省会” の資料を手に入れておきながら -
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半藤一利の昭和史に関する対談集。
対談なので、話し手お二人のどちらかを知っていれば共感できること、基本的に楽しく会話していらっしゃるので昭和に関する興味関心の入り口になりやすいことなどをまず感じました。
巻末にこの本が編まれた経緯について触れられています。これまで重ねてきた対談から昭和史に関するものを選んで一冊の本にしたんだとか。
「昭和史」というタイトルながら太平洋戦争をめぐる対談がほとんどでしたが、このように単発の対談を集めて一冊の本にしたからでしょう。
その太平洋戦争については、従軍経験のある人、空襲などを体験したことがある人、「戦後」の記憶のある人、研究している人、それ以外の人と、 -
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日本が大戦で負けた理由をその当時の当事者を交えた座談会形式で解き明かしていくもの。
失敗の本質的の様に戦略論ではなく外交や組織という面から見る。
南方侵攻を進める海軍。北への侵攻を進める陸軍。お互いが組織の本質を見極めることなく、お互いをカバーすることなく戦争に突き進む。外交面ではアメリカは戦争に参加することはないだろうと言う考えと、ドイツがソ連を倒してくれるという楽観論と他力本願。そして戦争が泥沼化しても誰も責任を取ろうとしない無責任体質。
戦争は始めるのは容易かもしれないけど、どのように終わらせるかも考えてもらいたい。そもそも戦争はしない方がよいのですが。
戦争をしないためには、戦争 -
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★★★2019年5月★★★
半藤さんが語る幕末史。ペリー来航から西南戦争まで。筆者も述べているように、どちらかと言えば幕府に同情的な立場で書かれている。確かに、薩長のやった事は無理無体なことも多いし、幕府の肩を持ちたくなる気持ちは分からないではない。
中でも特に評価しているのは勝海舟だろう。
咸臨丸による太平洋横断から、江戸城無血開城、西南戦争に至るまで、常に勝海舟が登場する。
左遷されたり、抜擢されたり、幕府が倒れた後は駿府にこもったり、新政府に出仕したり、勝の身辺はいつも騒がしい。
「日本」を第一に考えながらも、薩長と一戦も辞さないという強い覚悟。胆力。これがあっての勝海舟だろう。 -
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★★★2019年3月レビュー★★★
ロシア・ソ連の歴史に造詣の深い佐藤氏と、昭和史の第一人者半藤氏の対談。昭和史、主にノモンハン事件~太平洋戦争について語り合う。
佐藤氏がソ連に詳しいので、日ソ関係日ロ関係の話題が豊富。特に感銘を受けたのは、ロシア人と日本人の国境線に対する概念の違い。日本人は、国境を「線」として考えるが、ロシア人は違う。国境は「面」である。他国との間に緩衝地帯がないと落ち着かないのだ。そのような国境観の違いが1939年のノモンハン事件につながったといえる。
さらに刺激的だったのが、ソ連の侵攻がもう少し早ければ北海道東部はソ連に占領されていたかもしれないという事。日 -
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昭和史研究の重鎮4名による討論集。
正直昭和史そのものについてはまだ初学者なので内容をどうのと言える立場ではないが、少なくとも初学者レベルの本でないことは分かる。初学者を一歩抜け出たぐらいの人に一番適しているのではないかと思う。
戦争関連本や昭和史の本は必ず読んでおくべきという認識が、改めて強まった。「歴史は繰り返す」という言葉があるが、戦争の歴史を繰り返さないためには、徹底的に検証・反省して繰り返さないための方策を生み出していかなければならない。特に、戦前に生まれた人たちがどんどん減っていく中で、戦争を直接知らない人たちが同じ過ちを繰り返さないこと。だから、昭和史学習は必須。