半藤一利のレビュー一覧

  • 明治維新とは何だったのか――世界史から考える

    Posted by ブクログ

    明治維新を知識人が主観的に話す。通説ばかりじゃない主観的な話だからおもしろい。予備知識のある人はどうぞ、って感じ。


     山縣有朋をこきおろしていて痛快。こいつのせいで統帥権干犯の問題がおこったんやんけ!明治維新から近代日本史は繋がっているなぁと改めて感じた。

    0
    2019年04月10日
  • 21世紀の戦争論 昭和史から考える

    Posted by ブクログ

    ★★★2019年3月レビュー★★★


    ロシア・ソ連の歴史に造詣の深い佐藤氏と、昭和史の第一人者半藤氏の対談。昭和史、主にノモンハン事件~太平洋戦争について語り合う。


    佐藤氏がソ連に詳しいので、日ソ関係日ロ関係の話題が豊富。特に感銘を受けたのは、ロシア人と日本人の国境線に対する概念の違い。日本人は、国境を「線」として考えるが、ロシア人は違う。国境は「面」である。他国との間に緩衝地帯がないと落ち着かないのだ。そのような国境観の違いが1939年のノモンハン事件につながったといえる。


    さらに刺激的だったのが、ソ連の侵攻がもう少し早ければ北海道東部はソ連に占領されていたかもしれないという事。日

    0
    2019年03月26日
  • それからの海舟

    Posted by ブクログ

    それから、つまり明治維新後の勝海舟の過ごし方に焦点をあてた、半藤ならではの書籍。幅広い調査に基づいて著されたことが分かる。
    よく言われているように、ブラブラしていたらしいが、維新後は政治に深く関わらず、客観的な立場を貫いたのは、なかなかに大変だったんだろうと思う。そのようにして、いわゆる余生を暮らす、というのは難しい事業だったろう。

    0
    2019年03月17日
  • 昭和天皇物語 3

    Posted by ブクログ

    婚約者選定、欧州外遊。いずれ確実に日本の頂となる青年に降りかかるでき偽おtの数々。それらに、私人公人として以上の、天皇というものにふさわしいと期待される行動を求められる日々。
    外遊中、思わぬところで代役を務めた小松輝久氏の言葉が、その過酷さを表しています。
    「皇太子殿下は24時間、毎日’皇太子殿下’私は30分でもう身が持ちません」

    こうであるべき、を見せなければいけない毎日はつらいよなぁ。

    0
    2019年03月13日
  • なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議

    Posted by ブクログ

    歴史の細部、太平洋戦争へと傾くその潮目を、関係者が振り返った座談会(実際にはかなり昔のもの)。機密に携わったものでまだ存命者も多かったであろうから、若干のボカシやバイアスがあるだろう。

    0
    2019年03月10日
  • 昭和史の論点

    Posted by ブクログ

    昭和史研究の重鎮4名による討論集。
    正直昭和史そのものについてはまだ初学者なので内容をどうのと言える立場ではないが、少なくとも初学者レベルの本でないことは分かる。初学者を一歩抜け出たぐらいの人に一番適しているのではないかと思う。

    戦争関連本や昭和史の本は必ず読んでおくべきという認識が、改めて強まった。「歴史は繰り返す」という言葉があるが、戦争の歴史を繰り返さないためには、徹底的に検証・反省して繰り返さないための方策を生み出していかなければならない。特に、戦前に生まれた人たちがどんどん減っていく中で、戦争を直接知らない人たちが同じ過ちを繰り返さないこと。だから、昭和史学習は必須。

    0
    2019年02月17日
  • 昭和天皇物語 3

    Posted by ブクログ

    激動の時代の皇室と政治を漫画として読めるのはありがたい。
    今の時代では考えられない温度感が漫画を通して感じられる。

    0
    2019年02月16日
  • 日本型リーダーはなぜ失敗するのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    戦史に詳しい人間ではないので、参謀の人となりを類型化して示してくれるのはありがたい。
    辻正信の人物評にハッとした。会社人としてご用心。「彼のする事なす事は、小学校の修身教科書が正しいという意味で正しいので、誰も反対のしようがなく、彼の主張は常に、大多数の無言の反抗を尻目にかけて、通るのであった」

    0
    2019年02月02日
  • 昭和史の論点

    Posted by ブクログ

    今の学校教育がどの時代までかは詳しく知りませんが、少なくとも私の時代はほぼ3学期の最後のほう、駆け足でした。そういう意味でも知っておいて損はないと思います。戦国時代のほうがロマンはあるかもしれません。

    0
    2019年01月21日
  • 明治維新とは何だったのか――世界史から考える

    Posted by ブクログ

    明治維新がなぜ実現できたのか、大河ドラマ「西郷どん」で興味を持ち、本書を読んだ。

    そもそも幕府側の阿部正弘がグランドデザインを作り、勝海舟が実行に寄与し、大久保利通が実行していったのだった。

    しかし大久保利通暗殺後に、山縣有朋が作った軍事体制が第二次世界大戦参戦の原因となっていく。

    人材こそが世の中を変えて行く。明治維新の成功は若い有能な人材の登用だった。

    とはいえ、もともとは薩長の暴力の力が主導した。

    0
    2019年01月07日
  • 日本型リーダーはなぜ失敗するのか

    Posted by ブクログ

    旧帝国陸海軍の各指揮官を例にわかりやすく、リーダーとはどういう事に気を付けるべきかを示しています。
    私と同じ自衛隊の若手指揮官には参考になることが多かったです。
    特に、駆逐艦「雪風」の元艦長 寺内正道の部下との付き合い方、指揮の取り方は参考になり、また自身の振る舞いを反省するものでした。

    0
    2019年01月06日
  • 幕末史(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    歴史から何を学ぶかが重要。そして、歴史は勝った者が作るので、負けた側から見ることも重要。                                          
    1.この本を一言で表すと?
    ・ペリー来航から大久保の死までの歴史を反薩長史観でまとめた本

    2.よかった点を3〜5つ
    ・薩長暴力革命
    →維新を美化していない。天皇の尊い意志を推戴して成しとげた大事業であるなどということではまったくない
    ・尊皇攘夷から尊皇倒幕
    ・どのような国家をつくるか、統一の機軸はなかった
    →ビジョンはなく、攘夷の空気にうまく乗った権力闘争だったということは意外だった
    ・徳川慶喜
    →いざとなるとすぐに逃げ

    0
    2018年12月30日
  • 山本五十六

    Posted by ブクログ

    歴史探偵を自認する半藤一利氏の著。郷里長岡から山本のルーツを解き明かし、開戦前の軍部内の抗争、葛藤の中での連合艦隊司令長官の任、真珠湾からミッドウェー、そして愛人への恋文まで触れた山本五十六論。

    0
    2018年12月23日
  • 語り継ぐこの国のかたち

    Posted by ブクログ

    半藤さんの本のなかで、この本が一番メッセージ性の
    ある内容だったような気がします。
    他の本がそうではないといったことではないですが。
    この国のかたちって何か気になっていたのですが
    司馬さんのタイトルだったです。

    0
    2018年12月16日
  • 昭和史裁判

    Posted by ブクログ

    広田弘毅、近衛文麿、松岡洋右、木戸幸一、昭和天皇を取り上げ、戦争に至る道に軍人以外の人々がどのように関わっていったのか、半藤氏が検事役、加藤氏が弁護役となり大いに語る。

    0
    2018年12月09日
  • それからの海舟

    Posted by ブクログ

    天下動乱のとき、人々が難を恐れ策に窮して誰もその護に当たろうとしないとき、勝は百難を恐れずに身を挺したのである。もちろん旧幕府の首相兼外相兼陸相として、西軍側と交渉しなければならない立場におかれたゆえといえば、それまでではあるが、決して逃げようとはしなかった。しかもその首尾一貫してとった方策が西欧列強の代理戦争としての内戦を避けることで、それを押し通したことは見事であった。(p.322)
    好みが分かれて掴みにくい人物であるけどやはり凄い人だ。維新以後の勝海舟のことが分かる良書。

    0
    2018年11月05日
  • 21世紀の戦争論 昭和史から考える

    Posted by ブクログ

    昭和史の大家と現代インテリジェンスの怪人の対談。
    印象的な言葉がおおい。
    巻末の「昭和史を武器に変える十四冊」が参考になります。

    0
    2018年09月30日
  • 幕末史(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ペリー来航から西南戦争(幕末〜明治10年頃)までの出来事を、それを引き起こした人物を中心に極力偏りのないように記述したもの。歴史は勝者によって記録されるの名言通り、教科書に書かれている薩長史観、小説で殊更にヒーローを取り上げている司馬史観とは異なる描き方で、これは学んでおくべき視点。右か左かで問われると北寄りを自認するものとして、賊軍とされた東北諸藩には同情を禁じ得ないし、いわゆる錦の御旗を持ち出して賊軍を討ったというが、尊皇は名ばかり、自身の殿様すら廃し、攘夷を翻し、権力闘争に明け暮れた。「明治維新で日本国を作ったのは薩長であり、太平洋戦争で日本国を滅ぼしたのもまた薩長である」

    0
    2018年09月14日
  • 明治維新とは何だったのか――世界史から考える

    Posted by ブクログ

    半藤氏と出口氏の対談本。でかつ日本の幕末に焦点を
    絞って語られている内容です。
    阿部正弘・横井樟南・勝海舟・大久保利通・坂本龍馬・
    西郷隆盛・伊藤博文・山形有朋・吉田松陰・・
    2人のそれぞれの人たちに対する評価を読むのは
    面白く読めました。
    二人の、半藤氏の見方はとても面白いと思いました。

    0
    2018年09月09日
  • 幕末史(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    半藤一利さんの本は、かなーり主観が入ってる感じはあるものの、やっぱり読みやすい。
    この本のいいところは、主観はあるけども、人物像の想像した姿を書いてくれているところ。進み方も時系列だし、すごくわかりやすい。
    変な先入観が入ってしまいそうになるから、そこが自分としては怖いなあと思ったけど、、、
    この本を読んで、やっぱり人とのつながりとか、人の思いとか、そういうものが最後はなにかをうごかすのかなあ、なんて思えて、幕末について考えようと思えた一冊になった。

    0
    2018年09月02日