彩瀬まるのレビュー一覧

  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

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    帯のコピーよりも書名の「暗い夜、星を数えて」だけで本の内容を十分表していると思う。文庫あとがきを含めて、多くの方に読んでいただきたい1冊です。

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    2020年06月26日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

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    彩瀬まるさんのご本を読むのは初めて。
    3.11が近づいて来たので、ずっと気になってたこちらを読んでみた。

    三章からなる構成。
    福島の一人旅中に常磐線であの地震に遭遇。
    たまたま隣に座っていた女性と津波が迫る中逃げるところから始まる。

    一章では、あの震災に遭いながらも励まし合い助け合う人々に救われる様子が描かれていて、自然と涙が出て来てしまった。

    みんな優しい。
    本当に優しい。

    自然災害と今の世界を揺るがす疫病とは話が違うかもだけど、今買い占めとか転売とかで揉めてるのが本当に馬鹿らしくなってしまう。

    でも、二章からはやっぱり人間のどうしようもない面も描かれていて…。
    愚かだし、悲しいな

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    2020年03月11日
  • 妖し

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    あまり「妖し」じゃなかったんですが
    一番良かったのは
    窪美澄先生の 「真珠星 スピカ」
    死んだ母親が娘を こっくりさんを使って
    守る話で 愛情に不意打ちされて
    かなり泣けました さすが

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    2020年03月09日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

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    一言でこの小説を表すとすれば、哀しいホラー短編集だと、私は思う。
    全6編のうち3編は死というものが前提にあって、残りの3編にもどことなく死の匂いのようなものが漂っている。
    怖い中にも湿り気や情緒があって、とても日本人好みの内容だと思う。死者の念や想いの強さが、鬼や奇鳥や地縛霊に姿を変えてこの世に取り憑く。そこには人の哀しみが溢れている。

    ホラー要素はほとんどない一編「眼が開くとき」がとてもエロティックで良かった。いらやしい要素や直接的な表現は全くないのだけど、とてもエロティック。だけどある意味でとても恐ろしい物語でもある。
    憧れや恋心は片目瞑って相手を見ているくらいがちょうど良く長続きもする

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    2020年02月06日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

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    ネタバレ

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    蓋をしていた汚い感情がすべて露呈した気分。

    一度は思ったことがある劣等感とか人に合わせて正解の相槌をすることとか、見たくないものは見ないとことか、どうしようもない才能に嫉妬することとか、ああわかるわかるってなった。
    それでも最後は、何かしら乗り越えて希望が持てるエンドでよかった。
    それを読んで、わたしもなんか頑張ろうと思った。

    20191229

    「光る背中」がとにかく好きで、何度も何度も読み返している。イケメン商社マンに恋をして、好きになってもらいたいから偽りの自分をつくって。それでも最後に自分をさらけ出して決着をつけた君はえらい。

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    2023年09月27日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    様々な人の視点が読めて、深く共感するもの、全く交わらない他人の感じるものの両方を得た一冊。「マリアを愛する」が一番好きでした。とある元アイドルの非公式MVを思い出した。ずっと余韻に浸っていたい大好きな一冊です。

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    2019年09月26日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

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    東日本大震災の時にたまたまその場で居合わせ、放射能の恐怖や周りの方々の親切に触れた著者だから書けた本。被災地の外に戻ったり、どうしても被災地の野菜が食べれない著者の告白など。忘れてはいけないことを記してある本だと思う。

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    2019年09月08日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

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    東日本大震災を経験した著者のルポルタージュ。どれも著者にしか記さない記憶と体験の数々であり、わたしのような外の人間にとても突き刺さる内容でした。自分の当時、そして今日に至るまでの行動と認識をいまさら振り返りました。胸が苦しくて悲しくて切なくてずっと眉間にしわを寄せていました。でも読んでよかったです。言葉が鋭くて、やさしくて、あたたかくて、冷たくて、彩瀬さんらしかったです。解説にあったように、さらにその先を読んでみたいと思いました。

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    2019年04月30日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

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    綾瀬まるさんデビュー前初めての作品がルポルタージュとは驚きました。
    たまたま震災にあって書く決心がついたなぁと思いました。
    実際にあった時の真に迫る迫力ある文章はすごかったです。
    後日、助けていただいた方々の訪問ルポもあり、作家さんが書いた震災関連の本としてぜひとも読んでいただきたい一冊です。

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    2019年04月24日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

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    数行読むごとに胸が締め付けられる。
    目頭が熱くなる。
    鼻の奥がツンとする。

    .
    私はこの時、地震にさえ気づかずに、電気屋でのアルバイト。
    ちょうどテレビ売り場のテレビが十数台立ち並ぶ裏側で1人梱包作業をしていて、いつもはいろんなチャンネルで混ざり合った騒音がやけにクリアだなぁ〜とか思ってた。
    売り場に出ると、テレビは一斉に臨時速報を流していて、すべてのテレビが同じ画面で、いつもは色とりどりなのに全画面が濁った灰色一色。それから状況はさらに悪化していっても画面はずっと灰色だったな。
    .
    被災もしていない、原爆の恐怖も感じなかったけど、あの日の事は忘れられないし、大きな地震が来そうな土地に住ん

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    2019年04月02日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

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    窓やドアのつまみに糸を引っかけて、外から引き鍵をかける-単純で使い回されたミステリーのお約束のトリック。では、このトリックを使うと宣言してしまうのは?
    5人の作家が同じトリックを使い、まったく別の物語を作り出す。

    物語の中にはたくさんの密室トリックがあふれているけれど、現実の事件ではまず存在しない。手間がかかるし、成功する可能性も高くないだろう。読みながらそう思うことも多々あるし。
    それを逆手に取った『似鳥鶏』の『このトリックの問題点』を始め、それぞれひねりが効いていて、とても面白かった。
    一番気に入ったのが、突如部屋に出現した金の仏像と正体不明の彼女『彩瀬まる』の『神秘の彼女』。男子大学寮

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    2019年01月22日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    ネタバレ

    連作短編のお手本のような見事な1冊。伏線回収がばっちり決まって心がすっとする。物語事態を感動する部分と別のところで、「1本とられた」的清々しさをしっかり味あわせてくれる。

    ミステリーではない(そういう要素を含んだ作品もあるが)ので、伏線回収だけが上手く行っても仕方ないわけであるが、そこはそこ、1つ1つの収録作品の出来も良い。イケメンに生まれた葛藤を書く話、死んでしまった短編映画のヒロインとの葛藤を描く話、ド真面目おじさんのちょっとした再生話…。俺は特に合気道にのめり込む女性の話が好き。

    合気道にはまるという設定もいいし、そこに「女性」であることを少し疑問視する主人公をたてるのもいい。合気道

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    2018年04月23日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    ネタバレ

    彩瀬マジックにすっかりやられた。
    彩瀬さんの静かに流れるような文章に心をぎゅっと掴まれた。

    真夜中のネット掲示板上で繋がる連作短編集。
    世の中はなんて儘ならないことが多いのだろう。
    顔や性別、年齢等、思い通りにいかずジタバタする主人公達の短編一つ一つに共感して切なくなる。
    誰しも人には言えないジレンマを心の奥に潜めながら吐き出すことも出来ずにいる。
    けれどそんな自分を受け止めてくれる味方はきっといる。
    人を信じる…底知れぬパワーを貰えた。
    人知れず思い悩んで眠れない夜は、重たい鎧を脱いで素の自分をさらけ出していけたらいいな…。

    彩瀬さんの短編の繋げ方が見事で最後に唸ってしまう。
    読み終えた

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    2018年04月10日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    自分という生き物とうまく付き合えなくて、自分でいることに窮屈さを覚える。
    どうして自分はこんな風にしか生きられないのだろう。という自己嫌悪に陥った経験を持つ人は、持たない人よりも多く存在すると思う。
    別の誰かになることは叶わない。それならばこの自分という厄介な生き物と、どう付き合っていけばいいのか。
    そういった想いを抱えた登場人物たちが織り成す、5つの短編集。

    美しい容姿に生まれたことを窮屈に感じている男子高校生や、女性という性に少なからず違和感を抱えながら生きてきた中年女性など、自分のコンプレックスが何であるかをはっきり認識している主人公もいれば、真面目すぎて物事をまっすぐに決め付けてしま

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    2018年01月08日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    この路地を曲がれば、そこはもう、すこし不思議な世界の入口―。ひとつの架空の商店街を舞台に、七人の人気作家がお店を開店し、短編を紡ぐほっこりおいしいアンソロジー。商店街のマスコット「招きうさぎ」がなつかしくあたたかな物語へと誘います。

    【感想】

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    2017年08月07日
  • かんむり

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    自分自身は男として生を受けた。
    性自認は男性で性的指向は女性。
    マジョリティに属しているつもりでいる。
    ただ趣味嗜好が合わない。
    父親が好きだった、
    釣り、格闘技、ラジコン、煙草、車。
    どれにも興味を持てなかった。
    格闘技や煙草は毛嫌いすらしている。
    唯一といっていい共通点の野球は全く見方が違って話が合わなかった。
    せっかく息子だったのに残念だったな、と思っている。

    イエにも社会にも個人に対して要求があって、
    個人が個人として欲求を突き詰めるのは難しい。

    作品として、途中まではすごくよかったのだけれど、
    終盤、依怙地になっていた夫が突然気が変わるシーンがある。

    現実はそんなものかもしれな

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    2026年02月08日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    荒みきった心に少し寄り添ってくれました

    初の彩瀬まるさん

    そうだ、こんなふうに僕も生きてたよね

    誰も信じてくれないけど、こんなふうに
    誰かと繋がったことがあったんだよ

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    2026年02月03日
  • みちゆくひと

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    片っ端から読んでいる彩瀬まるさんの新刊が出た、と期待して読んだが、ファンタジーの部分の想像の域が難しい。弟くんの最期が楽しい瞬間であったというところでちょっと救われる気になるのかな。

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    2026年02月03日
  • まだ温かい鍋を抱いておやすみ

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    ほっこり系で、あっという間に読み終わる。
    もうすぐ、村上春樹さん原作の藤原竜也さん主演「世界の終わりとハードボイルド」の舞台を観に行くので、読み始めたけど、好みでなく、なかなか進まず、こちらをハサミながら読みました(笑)
    私はこんな感じの方が、ゆっくり読めていいわ!

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    2026年01月27日
  • まだ温かい鍋を抱いておやすみ

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     すぐ近くにある日常の中で起こる出来事で発生する価値観の違い、人間関係のズレ、そういったものに対する気付きやそこからの学びを語った短編集だと感じました。友人や親という役割と、ただのひとりの人という存在が対比されているようで好印象でした。
    各ストーリーに登場する食べ物が良いポジションで味のある働きをしていると思います。
    星4つの評価といたしました。

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    2026年01月26日