彩瀬まるのレビュー一覧

  • やがて海へと届く

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    苦しくて。苦しくて。苦しくて。胸がつまる時間だった。〈普段考えないことは心細い。なので、突風にあおられるようにすみれに会いたくなった。〉湖谷真奈とすみれと、遠野くんの物語。フカクフカク。私も物語に引き込まれていった。戻ることも進むこともできない思いに塞がれてページをめくった。〈頭ではわかっても、私のてのひらや、耳や、指先がわからないとぐずり続ける。〉あの日の震災から三年。すみれが居なくなって、三年。〈会いたいねえ〉真奈はすみれが感じたであろう痛みを、恐怖を手離さないことで、すみれとの繋がりを保ち続けようとしていた。もう帰り道もわからなくなってしまった魂のすみれ。〈たくさんの約束も、大事にする方

    0
    2022年05月21日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    いのちがテーマになっているような短編集。不気味な世界が多く、冷たさも感じるけれどすごく温かい不気味さ。

    0
    2022年05月04日
  • やがて海へと届く

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    毎年3月になると読む本。
    あの日を思い出す時、この本を読まなくてはいけない気がする。

    今まで何度読んでも分からなかった、ずっと私には分からないと思っていた偶数章が、少しだけわかった気がした。
    偶数章は、すみれと、真奈が望むすみれが入り交じった『私』なのではないかと思う。根拠はまだない。

    どんなに重くて暗くてもずっと道は続いていて、その先には新しい靴が用意されている。

    いつかはフカク、フカク。誰かと想い合いたい。

    0
    2022年03月25日
  • 眠れない夜は体を脱いで

    Posted by ブクログ

    最後の話で掲示板のスレッド主の核心が明かされて、明かされた核心から思いもよらない儚げな幸せが咲いて、ほっこりと温かくなった

    0
    2021年12月14日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    震災から10年の節目に、本屋さんで目に止まったので読みました。
    私も被災しましたが、著述業の方が書くと、ここまで表現できるものなのかと驚きと、10年前のことがまざまざと蘇りました。
    同じ著者の『やがて海へと届く』もあわせて読むとさらに伝わるものがあります。

    0
    2021年03月04日
  • 眠れない夜は体を脱いで

    Posted by ブクログ

    どのお話もんんんんああああはああこの気持ちどっかのなんかのシチュエーションでなったああってなるのでたまらんのだが、おじさんの主役の話ではあっっっわたしも攻撃する側になってるっっああああごめーーーん!!ってなる。感情がぶるぶるなるまるで自分がその場にいるみたいな気持ちになるすごいめっちゃ面白い。

    0
    2021年01月18日
  • 眠れない夜は体を脱いで

    Posted by ブクログ

    ふんわり優しいお話ばっかりでかなり好きやった。
    こんな感じの時間軸の繋がりがあるんやなぁ。
    寒い毎日、ほわっとした気持ちを頂けて幸せになれた。
    読んで良かったー。

    0
    2020年12月10日
  • 眠れない夜は体を脱いで

    Posted by ブクログ

    自分にしかわからないままならなさやコンプレックスを全て温かく包んでくれるようなお話。
    すきになれない部分を肯定してくれるような素敵な短編集でした。

    0
    2020年10月28日
  • 眠れない夜は体を脱いで

    Posted by ブクログ

    心の不安・悲しみ・寂しさがある人は手に取ってみると、もっと楽に物事を見つめ考えることができるのでは・・・と、思う作品でした。読みやすく面白い短編集でした。

    0
    2020年09月14日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    帯のコピーよりも書名の「暗い夜、星を数えて」だけで本の内容を十分表していると思う。文庫あとがきを含めて、多くの方に読んでいただきたい1冊です。

    0
    2020年06月26日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    彩瀬まるさんのご本を読むのは初めて。
    3.11が近づいて来たので、ずっと気になってたこちらを読んでみた。

    三章からなる構成。
    福島の一人旅中に常磐線であの地震に遭遇。
    たまたま隣に座っていた女性と津波が迫る中逃げるところから始まる。

    一章では、あの震災に遭いながらも励まし合い助け合う人々に救われる様子が描かれていて、自然と涙が出て来てしまった。

    みんな優しい。
    本当に優しい。

    自然災害と今の世界を揺るがす疫病とは話が違うかもだけど、今買い占めとか転売とかで揉めてるのが本当に馬鹿らしくなってしまう。

    でも、二章からはやっぱり人間のどうしようもない面も描かれていて…。
    愚かだし、悲しいな

    0
    2020年03月11日
  • 妖し

    Posted by ブクログ

    あまり「妖し」じゃなかったんですが
    一番良かったのは
    窪美澄先生の 「真珠星 スピカ」
    死んだ母親が娘を こっくりさんを使って
    守る話で 愛情に不意打ちされて
    かなり泣けました さすが

    0
    2020年03月09日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    一言でこの小説を表すとすれば、哀しいホラー短編集だと、私は思う。
    全6編のうち3編は死というものが前提にあって、残りの3編にもどことなく死の匂いのようなものが漂っている。
    怖い中にも湿り気や情緒があって、とても日本人好みの内容だと思う。死者の念や想いの強さが、鬼や奇鳥や地縛霊に姿を変えてこの世に取り憑く。そこには人の哀しみが溢れている。

    ホラー要素はほとんどない一編「眼が開くとき」がとてもエロティックで良かった。いらやしい要素や直接的な表現は全くないのだけど、とてもエロティック。だけどある意味でとても恐ろしい物語でもある。
    憧れや恋心は片目瞑って相手を見ているくらいがちょうど良く長続きもする

    0
    2020年02月06日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    97

    蓋をしていた汚い感情がすべて露呈した気分。

    一度は思ったことがある劣等感とか人に合わせて正解の相槌をすることとか、見たくないものは見ないとことか、どうしようもない才能に嫉妬することとか、ああわかるわかるってなった。
    それでも最後は、何かしら乗り越えて希望が持てるエンドでよかった。
    それを読んで、わたしもなんか頑張ろうと思った。

    20191229

    「光る背中」がとにかく好きで、何度も何度も読み返している。イケメン商社マンに恋をして、好きになってもらいたいから偽りの自分をつくって。それでも最後に自分をさらけ出して決着をつけた君はえらい。

    0
    2023年09月27日
  • 眠れない夜は体を脱いで

    Posted by ブクログ

    様々な人の視点が読めて、深く共感するもの、全く交わらない他人の感じるものの両方を得た一冊。「マリアを愛する」が一番好きでした。とある元アイドルの非公式MVを思い出した。ずっと余韻に浸っていたい大好きな一冊です。

    0
    2019年09月26日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    東日本大震災の時にたまたまその場で居合わせ、放射能の恐怖や周りの方々の親切に触れた著者だから書けた本。被災地の外に戻ったり、どうしても被災地の野菜が食べれない著者の告白など。忘れてはいけないことを記してある本だと思う。

    0
    2019年09月08日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    東日本大震災を経験した著者のルポルタージュ。どれも著者にしか記さない記憶と体験の数々であり、わたしのような外の人間にとても突き刺さる内容でした。自分の当時、そして今日に至るまでの行動と認識をいまさら振り返りました。胸が苦しくて悲しくて切なくてずっと眉間にしわを寄せていました。でも読んでよかったです。言葉が鋭くて、やさしくて、あたたかくて、冷たくて、彩瀬さんらしかったです。解説にあったように、さらにその先を読んでみたいと思いました。

    0
    2019年04月30日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    綾瀬まるさんデビュー前初めての作品がルポルタージュとは驚きました。
    たまたま震災にあって書く決心がついたなぁと思いました。
    実際にあった時の真に迫る迫力ある文章はすごかったです。
    後日、助けていただいた方々の訪問ルポもあり、作家さんが書いた震災関連の本としてぜひとも読んでいただきたい一冊です。

    0
    2019年04月24日
  • 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ


    数行読むごとに胸が締め付けられる。
    目頭が熱くなる。
    鼻の奥がツンとする。

    .
    私はこの時、地震にさえ気づかずに、電気屋でのアルバイト。
    ちょうどテレビ売り場のテレビが十数台立ち並ぶ裏側で1人梱包作業をしていて、いつもはいろんなチャンネルで混ざり合った騒音がやけにクリアだなぁ〜とか思ってた。
    売り場に出ると、テレビは一斉に臨時速報を流していて、すべてのテレビが同じ画面で、いつもは色とりどりなのに全画面が濁った灰色一色。それから状況はさらに悪化していっても画面はずっと灰色だったな。
    .
    被災もしていない、原爆の恐怖も感じなかったけど、あの日の事は忘れられないし、大きな地震が来そうな土地に住ん

    0
    2019年04月02日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    窓やドアのつまみに糸を引っかけて、外から引き鍵をかける-単純で使い回されたミステリーのお約束のトリック。では、このトリックを使うと宣言してしまうのは?
    5人の作家が同じトリックを使い、まったく別の物語を作り出す。

    物語の中にはたくさんの密室トリックがあふれているけれど、現実の事件ではまず存在しない。手間がかかるし、成功する可能性も高くないだろう。読みながらそう思うことも多々あるし。
    それを逆手に取った『似鳥鶏』の『このトリックの問題点』を始め、それぞれひねりが効いていて、とても面白かった。
    一番気に入ったのが、突如部屋に出現した金の仏像と正体不明の彼女『彩瀬まる』の『神秘の彼女』。男子大学寮

    0
    2019年01月22日