彩瀬まるのレビュー一覧

  • 嵐をこえて会いに行く

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    「またいつか」ばかり増やさず進めたら少し遠くの場所まで見える #短歌

    コロナ禍で疎遠になってしまった友人と久しぶりに会えた嬉しさと相まって、今読むのがベストだったなと思える一冊。

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    2025年12月17日
  • かんむり

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    難しいセリフ、難しい描写が最後まで続く、最後まで続いても、私のように言語化に苦しむようなものでも、夢中になって読んだ作品でした。

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    2025年12月17日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

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    上手くいかない時の気持ちの切り替え方の参考になります。
    文章も読みやすい。手元に置いておきたい一冊。

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    2025年12月14日
  • かんむり

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    人生のどんな1場面にも、瞬間の切なさと温もりがある。自分だけでなく、どんな人にも。
    繊細な光を、崩れないように一生懸命守ろうとする私たち。それこそ私たちの青春でありかんむりだと思う。

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    2025年12月01日
  • まだ温かい鍋を抱いておやすみ

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    彩瀬まるさんの小説を読むのは3作品目。今まで言葉にこそしてこなかったけどずっと渦巻いてた思いや、黒でも白でもない複雑な感情を、リアルに、でも冷たく無く物語に言語化することで優しく核心を突いて消化してくれる…そんな印象の作家さんです。

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    2025年11月14日
  • 森があふれる

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    本作のように、十分に育ってしまった固定観念を崩してくれる作品が大好きだと改めて自覚した。恋愛作品において、最後に全てを受け入れるのは女性。独り身だと生活に困るだろうと思われるのは男性。そんな一つ一つの事実を違和感に変えられた瞬間こそ、読書好きにとって最も嬉しいと感じるのかなと思う。

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    2025年11月07日
  • みちゆくひと

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    思えば、死ぬことについて、あまり考えたことがなかった。
    死んだら終わり、ということくらいしか頭になかった。
    もちろん死んだ後のことなんて誰にもわからないのだけど、例えば私の肉体に宿る魂は、死後どんな色をしているのだろう。

    物語では、死者は夜行という巡礼の旅を経て、静かに消えていったが、夜行に寄れない人もいれば、惑乱を繰り返し成仏できない人もいた。

    死んだら私は成仏できるのだろうか。
    未練はないことはない。あの時こうしておけばよかった、とか、あの時伝えておけばよかったかな、なんて思うことがそこそこある。
    それがもやもやし続けながら消えきれずに、苦しみながら世界を漂っているなんて嫌だなぁ。

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    2025年10月29日
  • みちゆくひと

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    最近は彩瀬まるの新刊が出ると同時に購入して、現在読んでいる本を中断して、読むスピードを落としてじっくり読むのが私の読書のスタンダードとなっている。最初から彩瀬ワールド全開の語り口で始まるので、今回も期待できる内容と確信した。話が進んで行くにつれ、今回はちょっと重めの内容と構えてしまう面が垣間見られた。一気に読んでしまいそうなところを抑えつつ、1日何ページと決めて読むこととした。

    彩瀬作品を全て読んでいる訳ではないので何とも言えないが、今回の作品はやや宗教的・ややSFのテイストが感じられた。ただ、読んでいくうちに「あれ、これと内容・雰囲気が似ている小説を読んだかもしれない」と気づく・・・そうだ

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    2025年10月26日
  • 嵐をこえて会いに行く

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    ネタバレ

    読んだことをすっかり忘れていたが、そうかこの本は「桜の下で待っている」と対を成すのか!箱館や青森、盛岡など、北海道と東北周辺の東北・北海道新幹線沿線を舞台にした短編5編を収録。

    どれもとても読み心地の良い作品ばかりで、ブライトサイドの綾瀬まるっぽいのは、前作同様。登場人物や作品背景のつながりは気付かなかったが、独立して読める1冊。

    どの短編も甲乙つけがたいのだが、好きなのは絶妙な男女の距離感を保ち続けた男女を描く「ひとひらの羽」と、家族や親族、職場の人間関係に悩む女性主人公の1日を描いた「花をつらねて」の2作。

    実は一番読んでて不愉快(作品が面白くないのではない)だった、最後に収録の「風

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    2025年10月24日
  • やがて海へと届く

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    すくいがあってよかった

    震災、戦争を風化させてはいけない
    という”当たり前”の意識に対して
    一刀されたような感覚になった場面があった

    作者はそれらに対して
    フカクフカク考え込んだんだろう

    夢なのか回想なのか
    誰の視点なのかわかりづらい箇所もあったけど
    そこも作者の意図だろうとおもう

    これからの人生で
    きっとこの物語のことを何度も思い出す

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    2025年10月12日
  • なんどでも生まれる

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    チャボと鬱になって動けなくなった青年
    しんどいときにそばにいて、何も言わないチャボのありがたさ
    チャボは鳥語で話しているけどね

    鬱から少しずつできることが増えてきて
    自分が読んだときも、鬱から復帰していくタイミングだったので、
    主人公の気持ち、チャボのありがたさ
    読むタイミングが良かったなという感じ

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    2025年09月19日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

    QM

    ネタバレ 購入済み

    うーん、すごくよかった!それに、物語の最後綺麗に丸くおさまってよかったな。

    母からの呪縛とも束縛ともとれる干渉に長年苦しんで、1人暮らしを始める際に葛藤に苦しんだり、
    「ちゃんとあれ」と言われて育ってきたから「ちゃんと」っていうのを他人にも求めてしまったり、
    主人公の心情の変化がとても人間らしくて、そこが面白かった。

    それにしても、主人公が大人になってから尚母親との関係に悩み、昔言われたことをふとした時に思い出して傷つき、
    自分はつらいと思っていても誰にも言えなかったり、そういう描写は読んでて胸がチクチクした。

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    2025年09月04日
  • 新しい星

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    大学時代の友人 男女4人の交流を描いた連作短編集。

    とても繊細で優しい物語だったので、
    大切に少しずつ読み進めました。

    大学を卒業した後の4人は それぞれ困難、試練に立ち向かいます。
    物語のトーンは悲しく、苦しい。。
    のですが、4人の友情が優しくて温かくて。
    涙とにっこりが同時にやってくるような素敵なお話でした˘˘̥♡

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    2025年09月03日
  • 妖し

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    電車の乗り換え時に構内の本屋で購入

    「妖し」という固有名詞を題材にするとこんなにも作者のカラーが出るのかと…!

    大好きな恩田陸さんの作品のじっとり感がたまらなかったです。
    バナナの話は、一生忘れないと思います。
    情景描写が秀逸で、主人公視点の光景が目に浮かびすぎて怖い。そして情景は目に浮かぶのに主人公の感情が絶妙に言語化されないままそこにある感じが凄かったです。

    たまたま手に取った本でしたが大好きな一冊になりました。

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    2025年08月24日
  • まだ温かい鍋を抱いておやすみ

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    「シュークリームタワーで待ち合わせ」
    子供を事故で亡くした旧友を食事で寄り添っていく主人公の夜子。そんな支え方もあるのかと考えさせられました。
    「大きな鍋の歌」
    登場人物の描写が秀逸。読み終わった後ほんのり気持ちが暖かくなりました。

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    2025年08月13日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    面白かった。話の展開が読めなくて、続きが気になって、すぐに読み終えてしまった。ページが残り少なくなるにつれて、読み終えたくないなっていう気持ちになった。解説にもある通り、一文一文を噛み締めて、自分が登場人物だったらとか想像しながら読んだ。

    あれだけ嫌だなって避けていたお母さんに、生活の術は教わっていなくても日常のマナーとか学んでいて感謝する場面がいいなって思った。みっともないって何度も言われるのは自己肯定感とか自己有用感とか低くなるけど、お母さんも必死だったのかなと思う。
    数カ月後にもう一度読みたくなると思う、面白かった!

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    2025年08月13日
  • 新しい星

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    青子と茅乃の関係性と、お互いにかける言葉がとても温かくて優しくて良かった。
    ガン治療でまつ毛が抜けたことを話した時、「言われなきゃ気づかないよ。」という言葉を飲み込んで、「スーパー美しいつけまつげ、探す?」という言葉を選んだのが印象的だったし、乳癌のことを初めて打ち明けられた時に、「これから治療を生活に組み込んでいくことになるんでしょう?一番楽なペースを考えよう。私も一緒に探す。」と、相手の問題を一緒に抱えてくれる言葉は、とても頼もしく感じただろうなぁと思った。悩みや辛さを打ち明けてくれた友人にかける言葉ってとても難しくて、私だったらどの言葉もしっくりこなくて、変なこと言うよりはと黙ってしまい

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    2025年08月11日
  • 骨を彩る

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    彩瀬まるさんの作品を初めて読んだ。

    5編の短編でできているが、繋がっていてひとつの物語になっている。

    人は、周りの友人や家族と繋がっているようで繋がっていない…繋がっていないようで繋がっている。
    (どう表現したらいいのかわからない^_^;)

    「指のたより」と「やわらかい骨」の小春がよかった。

    素晴らしい作品だった。
    彩瀬まるさんの他の作品も読んでみたい。

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    2025年08月05日
  • なんどでも生まれる

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    チャボの“桜”の目を通して、人と人との距離、再生のきっかけ、そして日々の中に宿る優しさを静かに見つめる物語。
    語り手が鳥というユニークさが、逆に人間の心のひだや、社会のひずみに繊細に寄り添っていて驚かされた。
    傷ついたまま立ち止まっている誰かに、言葉じゃなく「そばにいること」でできることがあるんだ、とそっと教えてくれる。
    疲れた心に、静かな光を届けてくれる作品。
    「終わり」ではなく「これから」を感じる、やさしい再生の物語だった。

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    2025年07月29日
  • 花に埋もれる

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    綾瀬さんの本は2冊目。
    とても好きです。
    日常の中にとても自然にファンタジー要素が織り込まれている。
    不思議な読みごこちですが、とても心地よいです。

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    2025年07月29日