彩瀬まるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めた時は、学生時代や幼少期を間で語りながらメインでは今=30代くらいの生活を綴っていくのかと思っていたが70代までが綴られていて、ある夫婦、家族の生涯を覗き見した気分になった。
主人公の光が息子がスイミング教室を嫌になったことを知り、辞めることを許可するが夫は「そんなんじゃ逃げ癖がつく」、「男はスポーツをやっていた方がいい、今でも体育会系は評価されやすいんだ」と言った時、夫が解雇された時、転職した夫が仕事に集中できるように努めた時、ベリーショートにすると褒めてくれはしたものの夫の中に「ベリーショートの私」を受け入れる器がなかった時、、、人に言うとそんなこと?と思われるようなことやテレビで -
Posted by ブクログ
美しさを欲すること
いや、美は欲望から始まる
欲することから美は生まれる
求めること
美への渇望
美を内在したい
美を自分の身体の一部にしたい
願わくば、その美を蹂躙したい
そう思って、そう思ってしまったことに気付いて
震える
美について、いろんな触れ方があることに
稲妻のような衝撃を受けた。
いつだって実体より幻想の方が美しい。
そう思うことは悲しいことなのかな。
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生と死を隔てる境界を越えずに生きられているのは
とても奇跡なことで、例えばボタンのかけ違えみたいに容易く、アッと思う間に、あちら側へいってしまうかもしれなくて。
足を踏み外した奈落の底で、その時わたしは誰の名を呼ぶのだ -
Posted by ブクログ
割と薄めの文庫だったので2時間程度で読み切れると思っていたんです。
全然、数日かかりました。彩瀬まる先生の書かれる物語を2時間程度で味わいきれるわけがなかったですね。
もう言葉の節々に苦味と旨みが滲み出ていて、意味を考えながら読んでいたので時間がかかりました。彩瀬まる先生の心理描写が大好きです。
梨枝が幸せになってくれるのか、いやでもこの場合幸せの定義ってなんだろう、とかぐるぐる考えちゃって、心に深く刺さって抜けなくて、他人事とは思えないお話でした。
愛情って何なのでしょう、思いやりって何なのでしょう。
皆さんも1度読んでぐるぐる考えてみてください。
私にとって楔のような1冊になりました。 -
Posted by ブクログ
泣けてしまう。
少しずつ大事に読み終えました。
まずカバーの鳥達が可愛くて読んでみたいと思い。
主人公はチャボそれから他の鳥達も登場するので鳥の事もスマホで調べながら読み進める楽しみがありました。
チャボの桜さんと体調を崩してしまった飼い主茂さんとのお話です。
人は何度でもやり直せるとか、弱っている時に本当にして欲しい事、過去の不幸と今の幸せ、これからの選択があっているのか間違っているのか、チャボの桜さんが答えを教えてくれます。
話はチャボの桜さんが茂さんを助けてくれる人間を探しています。けど茂さんだけではなくて茂さん以外の登場人物も鳥達もそうとは知らずに助けてあげています。そして読者もです。 -
Posted by ブクログ
思えば、死ぬことについて、あまり考えたことがなかった。
死んだら終わり、ということくらいしか頭になかった。
もちろん死んだ後のことなんて誰にもわからないのだけど、例えば私の肉体に宿る魂は、死後どんな色をしているのだろう。
物語では、死者は夜行という巡礼の旅を経て、静かに消えていったが、夜行に寄れない人もいれば、惑乱を繰り返し成仏できない人もいた。
死んだら私は成仏できるのだろうか。
未練はないことはない。あの時こうしておけばよかった、とか、あの時伝えておけばよかったかな、なんて思うことがそこそこある。
それがもやもやし続けながら消えきれずに、苦しみながら世界を漂っているなんて嫌だなぁ。