彩瀬まるのレビュー一覧

  • 妖し

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    電車の乗り換え時に構内の本屋で購入

    「妖し」という固有名詞を題材にするとこんなにも作者のカラーが出るのかと…!

    大好きな恩田陸さんの作品のじっとり感がたまらなかったです。
    バナナの話は、一生忘れないと思います。
    情景描写が秀逸で、主人公視点の光景が目に浮かびすぎて怖い。そして情景は目に浮かぶのに主人公の感情が絶妙に言語化されないままそこにある感じが凄かったです。

    たまたま手に取った本でしたが大好きな一冊になりました。

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    2025年08月24日
  • まだ温かい鍋を抱いておやすみ

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    「シュークリームタワーで待ち合わせ」
    子供を事故で亡くした旧友を食事で寄り添っていく主人公の夜子。そんな支え方もあるのかと考えさせられました。
    「大きな鍋の歌」
    登場人物の描写が秀逸。読み終わった後ほんのり気持ちが暖かくなりました。

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    2025年08月13日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    面白かった。話の展開が読めなくて、続きが気になって、すぐに読み終えてしまった。ページが残り少なくなるにつれて、読み終えたくないなっていう気持ちになった。解説にもある通り、一文一文を噛み締めて、自分が登場人物だったらとか想像しながら読んだ。

    あれだけ嫌だなって避けていたお母さんに、生活の術は教わっていなくても日常のマナーとか学んでいて感謝する場面がいいなって思った。みっともないって何度も言われるのは自己肯定感とか自己有用感とか低くなるけど、お母さんも必死だったのかなと思う。
    数カ月後にもう一度読みたくなると思う、面白かった!

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    2025年08月13日
  • 新しい星

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    青子と茅乃の関係性と、お互いにかける言葉がとても温かくて優しくて良かった。
    ガン治療でまつ毛が抜けたことを話した時、「言われなきゃ気づかないよ。」という言葉を飲み込んで、「スーパー美しいつけまつげ、探す?」という言葉を選んだのが印象的だったし、乳癌のことを初めて打ち明けられた時に、「これから治療を生活に組み込んでいくことになるんでしょう?一番楽なペースを考えよう。私も一緒に探す。」と、相手の問題を一緒に抱えてくれる言葉は、とても頼もしく感じただろうなぁと思った。悩みや辛さを打ち明けてくれた友人にかける言葉ってとても難しくて、私だったらどの言葉もしっくりこなくて、変なこと言うよりはと黙ってしまい

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    2025年08月11日
  • 骨を彩る

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    彩瀬まるさんの作品を初めて読んだ。

    5編の短編でできているが、繋がっていてひとつの物語になっている。

    人は、周りの友人や家族と繋がっているようで繋がっていない…繋がっていないようで繋がっている。
    (どう表現したらいいのかわからない^_^;)

    「指のたより」と「やわらかい骨」の小春がよかった。

    素晴らしい作品だった。
    彩瀬まるさんの他の作品も読んでみたい。

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    2025年08月05日
  • なんどでも生まれる

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    チャボの“桜”の目を通して、人と人との距離、再生のきっかけ、そして日々の中に宿る優しさを静かに見つめる物語。
    語り手が鳥というユニークさが、逆に人間の心のひだや、社会のひずみに繊細に寄り添っていて驚かされた。
    傷ついたまま立ち止まっている誰かに、言葉じゃなく「そばにいること」でできることがあるんだ、とそっと教えてくれる。
    疲れた心に、静かな光を届けてくれる作品。
    「終わり」ではなく「これから」を感じる、やさしい再生の物語だった。

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    2025年07月29日
  • 花に埋もれる

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    綾瀬さんの本は2冊目。
    とても好きです。
    日常の中にとても自然にファンタジー要素が織り込まれている。
    不思議な読みごこちですが、とても心地よいです。

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    2025年07月29日
  • 新しい星

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    ネタバレ

    青子と芽乃と玄也と卓馬の4人のお話!!!4人の距離感が大人で良いなーって思った
    印象に残ってるのは2人死の捉え方!
    青子は娘が2ヶ月で亡くなるんだけど失ったんじゃなくて得たんだって考えるようになったり、悲しみがお守りになったりしてた、玄也は星は今もうなくなってるかもしれないけど光は今でも届いてるって、2人の捉え方とっても素敵だなって思った
    今日マツパしたから濡らしちゃだめなのに涙が止まんなかった、、
    そのほかも素敵な表現が沢山あった!
    人は自分も周りの人もいついなくなるなんて分かんないから大好きっていう気持ちをいっぱい伝えたい!!
    人は人、みんな他人、分かり合えないこともあるけど受け入れたい!

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    2025年07月23日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    シリーズ第四弾!

    今回はその店がちゃんと背景にあるお話になっていてホッとしました。

    失望して過去を、もちながらも未来を楽しみに生きるようになる話しが多く、読んでいる私もワクワクできました。

    最後の山本幸久さんのお話しでは商店街の登場人物達が総出になってまとめられている。
    下町ならではの温かい雰囲気がとても良かった。
    このメンバーの一員になりたい…などと思うのです。

    とりあえず、シリーズもこれで終了かな?
    と、思うとちょっと寂しいです。

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    2025年07月17日
  • 新しい星

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    大学の合気道部で同期だった4人の20代後半〜40代までの間に起きたことが描かれた連作短編。
    「新しい星」に叩き落とされて得た経験や考えは、苦しいのにやさしい。
    想像力は必要だけど、完璧な人ではなくても誰かにやさしくすることはできる。そして、つながる。

    彩瀬まるさんの作品は、あらすじを読むとちょっと身構えてしまうけれど、読み始めれば、つらさやおもさがやわらかな感情に包まれてほぐれていくような読み心地。

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    2025年07月11日
  • くちなし

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    ネタバレ

    7年の短編集

    どの短編も独特の世界観で引き込まれてしまう。
    一つの話を読み終わるたびに、ため息が出る。
    あり得ない世界なのに、どこか、この世界に指一本でぶら下がって繋がっているような感じ。

    誰かの腕の温かさだけを求めていたような。

    愛しい人から何か自分だけが見えていたような。

    遠くの美しいものに触れずにいるような。

    狂おしくて、愛しい人を食べてしまうような。

    愛情の行き先と表現を忘れてしまったような。

    愛情の距離感がつかめなくなったような。

    世界で生きる意味を探すような。

    不思議で、どこか不器用だけれど、どれも心の端にグッと指の跡をつけるような愛でした。

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    2025年07月08日
  • 新しい星

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    これまでの人生で一番辛いと言える出来事があり、でもどうにか前に進んでいかなきゃと考えている中でこの本を見つけた。背中を押してもらえるかもと思い購入。
    ずっと泣きながら読んだ。
    人生で大きなかなしみを経験した人たちはかなしみに対する言葉や向き合い方をいくつも知っていると思う。この本を読むことで自分の中の痛みとリンクさせてしまって涙が止まらなかったけど、それでも寄り添ってくれる言葉や、心の中に溜まっているかなしみたちに行き場を教えてくれるような言葉がたくさんあったから最後まで読めた。
    この本に今出会えて良かった。
    白尾悠さんの解説もとても良かった。

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    2025年06月26日
  • くちなし

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    「だって、我慢できる?
     私と別れたあと、あの人は他の女を愛して、
     同じように触れて、同じようにキスをして、
     同じように優しくするのよ」
    食べちゃった方がマシ

    アキラさんが他の女と死んだと知って、
    心によぎったのは怒りでもなく悲しみでもなく、
    「ああ、逃げちゃった」だった。

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    2025年06月12日
  • 不在

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    ネタバレ

    良い本だった。愛を手放すことについて、悲しい以外の感情に辿り着きたい(261)という言葉に救われた。私はこの言葉を生涯大切にして生きていきたい。

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    2025年04月21日
  • 新しい星

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    大切なことは、ひとそれぞれで、完全に理解することはない。だからこそ、簡単なことばを使って傷つけることがないようにしなければ…
    読み終えて、かつての友人たちが出会い、お互いのいまを尊重しながらも、丁寧に、深く関わる光景に、とてもあたたかい眩しさを感じた。
    また読み返したい。

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    2025年04月07日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

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    ものすごく抽象的なようで、リアルで生々しく、わかりにくいようで「なんか知ってる、この感じ」と思わせる描写が何とも言えず癖になる。
    面白いという感想があってるのかはわからないけど、胸の奥がずんと重くなるような存在感のある一冊。

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    2025年04月01日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    彩瀬まるさん初の長編。
    とても心が締め付けられるお話だった。
    子離れできない母と親離れできない主人公 梨枝。
    そして、仕事先で出会う梨枝の恋人 三葉くん。
    様々な人間関係が交差していくのがとても興味深かった!

    彩瀬まるさんの何だか安心感のある文章で、苦しかったけれど読んでいて安心する部分もあった。

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    2025年03月31日
  • くちなし

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    別れた男に片腕をもらい、その片腕と共に暮らす女。ある日、男の妻が訪ねてきて、意外な要求を受ける(『くちなし』)。


    繊細で不思議な幻想世界を描く愛の短編集。
    表題作を含め7篇を収録していますが、別れた男の片腕と暮らす女、運命の恋人同士に見えるという幻の花、難民の少年との人形遊びなど、どれも現実とは少しだけ乖離した不思議な物語。けれど、描かれるのは淡々としていつつ繊細で、その中にとろりとした熱の籠った愛の世界。
    本当に7篇全てがそれぞれ唯一無二で、それでいてどの話も本当に良いです。
    幻想作品めいたものばかり取り上げてしまいましたが、現代日本を舞台にしていると思しき作品も2作ほど収録されています

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    2025年03月24日
  • 嵐をこえて会いに行く

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    す、すごいよかった。東北・北海道新幹線で青森、盛岡、仙台へ向かう人々を描いた短編集なのだけど、なんと地元が舞台の短編があるのだ。私の地元はこう、どっちつかずで舞台映えがしないのでフィクションでもあまり取り上げられないのだけど、大好きな作家である彩瀬まるさんが書いてくれるのがうれしくて。そういう背景もありたぶん判定がかなり甘くなっている感は否めないが、小説なんて主観で楽しむものなので別にいいか。いや、どれも本当によくて、人の感情の切実さとか世間一般にはこうでしょというものへの刺々しさみたいなものへの抗いがどれも胸に迫る内容だった。
    連作短編だし、どれも感情が揺さぶられつつ読後は爽快感があってこれ

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    2025年03月23日
  • 新しい星

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    大学の合気道部同期の男女4人の物語。
    4人の関係性、距離感がとても優しくてあたたかい。

    美しくもあり緻密な文章により、今まで言語化できていなかった過去の経験を表現してもらえた。

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    2025年03月21日