彩瀬まるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
青子と茅乃の関係性と、お互いにかける言葉がとても温かくて優しくて良かった。
ガン治療でまつ毛が抜けたことを話した時、「言われなきゃ気づかないよ。」という言葉を飲み込んで、「スーパー美しいつけまつげ、探す?」という言葉を選んだのが印象的だったし、乳癌のことを初めて打ち明けられた時に、「これから治療を生活に組み込んでいくことになるんでしょう?一番楽なペースを考えよう。私も一緒に探す。」と、相手の問題を一緒に抱えてくれる言葉は、とても頼もしく感じただろうなぁと思った。悩みや辛さを打ち明けてくれた友人にかける言葉ってとても難しくて、私だったらどの言葉もしっくりこなくて、変なこと言うよりはと黙ってしまい -
Posted by ブクログ
ネタバレ青子と芽乃と玄也と卓馬の4人のお話!!!4人の距離感が大人で良いなーって思った
印象に残ってるのは2人死の捉え方!
青子は娘が2ヶ月で亡くなるんだけど失ったんじゃなくて得たんだって考えるようになったり、悲しみがお守りになったりしてた、玄也は星は今もうなくなってるかもしれないけど光は今でも届いてるって、2人の捉え方とっても素敵だなって思った
今日マツパしたから濡らしちゃだめなのに涙が止まんなかった、、
そのほかも素敵な表現が沢山あった!
人は自分も周りの人もいついなくなるなんて分かんないから大好きっていう気持ちをいっぱい伝えたい!!
人は人、みんな他人、分かり合えないこともあるけど受け入れたい! -
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Posted by ブクログ
ネタバレ7年の短編集
どの短編も独特の世界観で引き込まれてしまう。
一つの話を読み終わるたびに、ため息が出る。
あり得ない世界なのに、どこか、この世界に指一本でぶら下がって繋がっているような感じ。
誰かの腕の温かさだけを求めていたような。
愛しい人から何か自分だけが見えていたような。
遠くの美しいものに触れずにいるような。
狂おしくて、愛しい人を食べてしまうような。
愛情の行き先と表現を忘れてしまったような。
愛情の距離感がつかめなくなったような。
世界で生きる意味を探すような。
不思議で、どこか不器用だけれど、どれも心の端にグッと指の跡をつけるような愛でした。 -
Posted by ブクログ
これまでの人生で一番辛いと言える出来事があり、でもどうにか前に進んでいかなきゃと考えている中でこの本を見つけた。背中を押してもらえるかもと思い購入。
ずっと泣きながら読んだ。
人生で大きなかなしみを経験した人たちはかなしみに対する言葉や向き合い方をいくつも知っていると思う。この本を読むことで自分の中の痛みとリンクさせてしまって涙が止まらなかったけど、それでも寄り添ってくれる言葉や、心の中に溜まっているかなしみたちに行き場を教えてくれるような言葉がたくさんあったから最後まで読めた。
この本に今出会えて良かった。
白尾悠さんの解説もとても良かった。 -
Posted by ブクログ
別れた男に片腕をもらい、その片腕と共に暮らす女。ある日、男の妻が訪ねてきて、意外な要求を受ける(『くちなし』)。
繊細で不思議な幻想世界を描く愛の短編集。
表題作を含め7篇を収録していますが、別れた男の片腕と暮らす女、運命の恋人同士に見えるという幻の花、難民の少年との人形遊びなど、どれも現実とは少しだけ乖離した不思議な物語。けれど、描かれるのは淡々としていつつ繊細で、その中にとろりとした熱の籠った愛の世界。
本当に7篇全てがそれぞれ唯一無二で、それでいてどの話も本当に良いです。
幻想作品めいたものばかり取り上げてしまいましたが、現代日本を舞台にしていると思しき作品も2作ほど収録されています -
Posted by ブクログ
す、すごいよかった。東北・北海道新幹線で青森、盛岡、仙台へ向かう人々を描いた短編集なのだけど、なんと地元が舞台の短編があるのだ。私の地元はこう、どっちつかずで舞台映えがしないのでフィクションでもあまり取り上げられないのだけど、大好きな作家である彩瀬まるさんが書いてくれるのがうれしくて。そういう背景もありたぶん判定がかなり甘くなっている感は否めないが、小説なんて主観で楽しむものなので別にいいか。いや、どれも本当によくて、人の感情の切実さとか世間一般にはこうでしょというものへの刺々しさみたいなものへの抗いがどれも胸に迫る内容だった。
連作短編だし、どれも感情が揺さぶられつつ読後は爽快感があってこれ -
Posted by ブクログ
思ってた以上に、読んでいて苦しくなってしまった。
知らず知らずにかけられてしまった、「みっともない人間になるな」「あなたは頭が悪い」という呪い。そのせいで、主人公は、自分を否定する思考が当たり前になっていて、辛そうだ。誰にでも、生きていればいつの間にか自分の中に漠然とした縛りが生まれる。それは大抵自分を制御するもの、本当の自分を否定するものになり得るんじゃないかと思う。
誰にでも歪んだ部分があって、どうしようもない部分があって、それを上塗りするために時には誰かを嘲笑ったりして、生きている。
彩瀬さんの作品を読むのは3作目だけど
人の弱さや黒い部分を包み隠さず表現してくれて、
そっと寄り添って