彩瀬まるのレビュー一覧

  • 新しい星

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    ネタバレ

    青子と芽乃と玄也と卓馬の4人のお話!!!4人の距離感が大人で良いなーって思った
    印象に残ってるのは2人死の捉え方!
    青子は娘が2ヶ月で亡くなるんだけど失ったんじゃなくて得たんだって考えるようになったり、悲しみがお守りになったりしてた、玄也は星は今もうなくなってるかもしれないけど光は今でも届いてるって、2人の捉え方とっても素敵だなって思った
    今日マツパしたから濡らしちゃだめなのに涙が止まんなかった、、
    そのほかも素敵な表現が沢山あった!
    人は自分も周りの人もいついなくなるなんて分かんないから大好きっていう気持ちをいっぱい伝えたい!!
    人は人、みんな他人、分かり合えないこともあるけど受け入れたい!

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    2025年07月23日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    シリーズ第四弾!

    今回はその店がちゃんと背景にあるお話になっていてホッとしました。

    失望して過去を、もちながらも未来を楽しみに生きるようになる話しが多く、読んでいる私もワクワクできました。

    最後の山本幸久さんのお話しでは商店街の登場人物達が総出になってまとめられている。
    下町ならではの温かい雰囲気がとても良かった。
    このメンバーの一員になりたい…などと思うのです。

    とりあえず、シリーズもこれで終了かな?
    と、思うとちょっと寂しいです。

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    2025年07月17日
  • 新しい星

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    大学の合気道部で同期だった4人の20代後半〜40代までの間に起きたことが描かれた連作短編。
    「新しい星」に叩き落とされて得た経験や考えは、苦しいのにやさしい。
    想像力は必要だけど、完璧な人ではなくても誰かにやさしくすることはできる。そして、つながる。

    彩瀬まるさんの作品は、あらすじを読むとちょっと身構えてしまうけれど、読み始めれば、つらさやおもさがやわらかな感情に包まれてほぐれていくような読み心地。

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    2025年07月11日
  • くちなし

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    ネタバレ

    7年の短編集

    どの短編も独特の世界観で引き込まれてしまう。
    一つの話を読み終わるたびに、ため息が出る。
    あり得ない世界なのに、どこか、この世界に指一本でぶら下がって繋がっているような感じ。

    誰かの腕の温かさだけを求めていたような。

    愛しい人から何か自分だけが見えていたような。

    遠くの美しいものに触れずにいるような。

    狂おしくて、愛しい人を食べてしまうような。

    愛情の行き先と表現を忘れてしまったような。

    愛情の距離感がつかめなくなったような。

    世界で生きる意味を探すような。

    不思議で、どこか不器用だけれど、どれも心の端にグッと指の跡をつけるような愛でした。

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    2025年07月08日
  • 新しい星

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    これまでの人生で一番辛いと言える出来事があり、でもどうにか前に進んでいかなきゃと考えている中でこの本を見つけた。背中を押してもらえるかもと思い購入。
    ずっと泣きながら読んだ。
    人生で大きなかなしみを経験した人たちはかなしみに対する言葉や向き合い方をいくつも知っていると思う。この本を読むことで自分の中の痛みとリンクさせてしまって涙が止まらなかったけど、それでも寄り添ってくれる言葉や、心の中に溜まっているかなしみたちに行き場を教えてくれるような言葉がたくさんあったから最後まで読めた。
    この本に今出会えて良かった。
    白尾悠さんの解説もとても良かった。

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    2025年06月26日
  • くちなし

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    「だって、我慢できる?
     私と別れたあと、あの人は他の女を愛して、
     同じように触れて、同じようにキスをして、
     同じように優しくするのよ」
    食べちゃった方がマシ

    アキラさんが他の女と死んだと知って、
    心によぎったのは怒りでもなく悲しみでもなく、
    「ああ、逃げちゃった」だった。

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    2025年06月12日
  • 不在

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    ネタバレ

    良い本だった。愛を手放すことについて、悲しい以外の感情に辿り着きたい(261)という言葉に救われた。私はこの言葉を生涯大切にして生きていきたい。

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    2025年04月21日
  • 新しい星

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    大切なことは、ひとそれぞれで、完全に理解することはない。だからこそ、簡単なことばを使って傷つけることがないようにしなければ…
    読み終えて、かつての友人たちが出会い、お互いのいまを尊重しながらも、丁寧に、深く関わる光景に、とてもあたたかい眩しさを感じた。
    また読み返したい。

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    2025年04月07日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

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    ものすごく抽象的なようで、リアルで生々しく、わかりにくいようで「なんか知ってる、この感じ」と思わせる描写が何とも言えず癖になる。
    面白いという感想があってるのかはわからないけど、胸の奥がずんと重くなるような存在感のある一冊。

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    2025年04月01日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    彩瀬まるさん初の長編。
    とても心が締め付けられるお話だった。
    子離れできない母と親離れできない主人公 梨枝。
    そして、仕事先で出会う梨枝の恋人 三葉くん。
    様々な人間関係が交差していくのがとても興味深かった!

    彩瀬まるさんの何だか安心感のある文章で、苦しかったけれど読んでいて安心する部分もあった。

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    2025年03月31日
  • くちなし

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    別れた男に片腕をもらい、その片腕と共に暮らす女。ある日、男の妻が訪ねてきて、意外な要求を受ける(『くちなし』)。


    繊細で不思議な幻想世界を描く愛の短編集。
    表題作を含め7篇を収録していますが、別れた男の片腕と暮らす女、運命の恋人同士に見えるという幻の花、難民の少年との人形遊びなど、どれも現実とは少しだけ乖離した不思議な物語。けれど、描かれるのは淡々としていつつ繊細で、その中にとろりとした熱の籠った愛の世界。
    本当に7篇全てがそれぞれ唯一無二で、それでいてどの話も本当に良いです。
    幻想作品めいたものばかり取り上げてしまいましたが、現代日本を舞台にしていると思しき作品も2作ほど収録されています

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    2025年03月24日
  • 嵐をこえて会いに行く

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    す、すごいよかった。東北・北海道新幹線で青森、盛岡、仙台へ向かう人々を描いた短編集なのだけど、なんと地元が舞台の短編があるのだ。私の地元はこう、どっちつかずで舞台映えがしないのでフィクションでもあまり取り上げられないのだけど、大好きな作家である彩瀬まるさんが書いてくれるのがうれしくて。そういう背景もありたぶん判定がかなり甘くなっている感は否めないが、小説なんて主観で楽しむものなので別にいいか。いや、どれも本当によくて、人の感情の切実さとか世間一般にはこうでしょというものへの刺々しさみたいなものへの抗いがどれも胸に迫る内容だった。
    連作短編だし、どれも感情が揺さぶられつつ読後は爽快感があってこれ

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    2025年03月23日
  • 新しい星

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    大学の合気道部同期の男女4人の物語。
    4人の関係性、距離感がとても優しくてあたたかい。

    美しくもあり緻密な文章により、今まで言語化できていなかった過去の経験を表現してもらえた。

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    2025年03月21日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    思ってた以上に、読んでいて苦しくなってしまった。
    知らず知らずにかけられてしまった、「みっともない人間になるな」「あなたは頭が悪い」という呪い。そのせいで、主人公は、自分を否定する思考が当たり前になっていて、辛そうだ。誰にでも、生きていればいつの間にか自分の中に漠然とした縛りが生まれる。それは大抵自分を制御するもの、本当の自分を否定するものになり得るんじゃないかと思う。
    誰にでも歪んだ部分があって、どうしようもない部分があって、それを上塗りするために時には誰かを嘲笑ったりして、生きている。

    彩瀬さんの作品を読むのは3作目だけど
    人の弱さや黒い部分を包み隠さず表現してくれて、
    そっと寄り添って

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    2025年02月27日
  • 骨を彩る

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    ネタバレ

    こういう時、なんて返すべきだろう。なるべく端的に、物事の核心を突いた返答を探す。正しい事はいつも短い。(136p)

    短編かと思い読み進めると…すべて繋がります。
    家族、友達、恋人。そして自分。どうしてもそれぞれ世界があって、傷付いたり、傷付けたり、誤解ができたり、和解できたり。他者と関わることによって、全て分かり合う事はできないかもしれないし、少し分かるようになれる、歩み寄ることができる。読んだあと、すこし心が温かく、さみしい気持ちになれます。素敵でした。読めて良かった。

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    2025年02月22日
  • くちなし

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    「愛のスカート」
    愛すること、作ること。それを見つめることもまた愛だ。
    数年前に私を救った台詞は、今もなお私を救い続けている。

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    2025年02月15日
  • くちなし

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    彩瀬まるの世界観が詰まった短編集。短編のそれぞれにひとくせあってそれがたまらなく魅力的だった。
    「けだものたち」の『私たちはみんな別々に、それぞれの理由で死ぬのよ』という文章が心に響いた。

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    2025年02月11日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

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    あなたは、『死者が差し出すもの』を口にしたことがあるでしょうか?

     ((( ;゚Д゚))エッ!?

    自分で作る場合は別にして、私たちは日々誰かが作ってくれた食べ物を口にしています。それは、親かもしれませんし、子供かもしれません。そして、『妻』という場合もあるでしょう。人によって料理の上手い下手はあるとは言え、誰かに作ってもらった料理を食べるというのは幸せな瞬間だと思います。

     『食卓へつき、いただきますと手を合わせ、慣れ親しんだ料理を食べ始める』。

    すっかり日常になった当たり前の光景の中にはその喜びを忘れてしまうこともあるかもしれませんが、そんな感覚を持てること自体安寧な生活が続いている

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    2025年02月05日
  • 桜の下で待っている

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    ふるさとを巡る心が浄化されるような本書。

    新幹線で向かうそれぞれ5人の5つ短編集。
    どの物語にも新幹線に乗っている時の感情や、想い、または過去といった内容が丁寧に書かれていた。

    そして一番私が好きだなと思ったのは、行く先々に観光名所となるものが本作に登場してくる。
    人生で一度は、郡山(こおりやま)・福島・仙台・花巻などへ新幹線で観光してみたい。

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    2025年01月26日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    ネタバレ

    親子感の悩み、人とは話せないことをこうやって小説が相談相手になってくれる
    主人公が抱える親に対して、親が辛い目にあったから私は側にずっといてあげないと、親が言う通りにしないと、って自分がしたいことを自然とできなくなるし言えなくなる。それが社会にでても人と接するのにすごく影響してしまう、
    本当に人に言えなかったことを彼女が代弁してくれてるような気がして救われた。

    恋愛小説って感じは私には一つも感じなくて
    1人の女性がそういう呪縛?束縛?閉鎖的?なことから徐々に解放されて自分として生きていく本だと思った。すごく良かった、読めてよかった

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    2025年01月25日