彩瀬まるのレビュー一覧

  • みちゆくひと

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    あの世とこの世が交錯する物語。
    この世から形を失くしたあとは、こんな感じでさまよいつつ、かかえていたものを落としてしまってから成仏するのかもしれないと思いました。不思議な世界を体感した感じがしました。こういう感覚を表現出来る彩瀬まるさん、すごいなと思いました。そして染谷悠子さんの「はじまらないしおわらない」が、この小説の装画に本当にあっていると思いました。原画を見てみたいです。

    小説ではまず主人公の燈子が、亡くなったあとも綴られる母親の日記から、母親がまだどこかを歩いていることを知ります。そして自分に関心がなかった母親の言葉が気になります。三人で生活していた頃、幼い頃事故死した弟、輝之のこと

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    2026年01月20日
  • 嵐をこえて会いに行く

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    東北新幹線、コロナ、地震を基軸にした短編集…になるのか。ファンタジーであったりものすごく現実的であったり、テイストの全然違う話がどれも面白かった。なんだかもうはるか昔の話のように思えるけど、体験した当事者には当たり前だけど身近な話なんだろうな。

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    2026年01月17日
  • かんむり

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    私は結婚も子供がいる生活も経験したことがないけど、世の中の夫婦達の関係性や悩み、子育問題等の描写がリアル過ぎて想像できてしまう。
    読みながら登場人物の夫婦関係が危うくなる度に胸が苦しくなりハラハラしたり、かと思えばお互い寄り添って軌道修正しほっとする。これこそが夫婦なんだなと、色んな感情になりながらもそう感じることができた。
    と同時に、付き合った当初の初々しい関係や数年経った後のギスギスした関係もしっかり刻んであり凄く素敵な作品だなと思った。
    私もいつか家庭を持つ事ができたら、この作品を思い出し読み返したりしながら、大事にしていきたいと思った。

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    2026年01月15日
  • なんどでも生まれる

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    ほのぼのとした雰囲気で楽しく読み進められて気が付けば一気に読み終えていました。なんとも心が温かくなるお話です。

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    2026年01月12日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

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    すごい人は出てこなくて、それぞれ苦しさを抱えながらも、少しずつ前に進んでいこうとするところがいいなあと思った。
    人からは平坦な人生かもしれないけど誰もがそれなりにいろんなことあるよね。それを何とかしながら生きていくんだよね。

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    2026年01月10日
  • かんむり

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    夫婦それぞれ、いい人な面と嫌な人な面が自然に描かれてて、人間の複雑さが少し苦しかった。
    あと、肉体の表現が好き。性愛ばっかが愛じゃないけど、血と肉を感じる愛も悪くないなって思えた。

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    2026年01月07日
  • みちゆくひと

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    『くちなし』や『森があふれる』を思い出すような彩瀬さんワールド全開のお話だった。とにかく言葉一つ一つがきれいで、じっくりと咀嚼しながら読み進めていく時間がとても幸福だった。
    亡くなった母の日記を見つけた燈子は、母亡き後も文章が綴られていくのに気付く。物語は亡くなった母の死後の世界と、燈子が暮らす現実世界の双方を行き来する少しスピリチュアルな内容となっている。死者は「夜行」という行列に参加することでいずれ成仏する仕組みがあり、燈子の母の晶枝も最初はこの夜行に参加するのだが、彼女は過去に交通事故で亡くした息子の照之の死に対してずっと罪悪感を抱えており、死後の世界においてもその罪悪感に苛まれてなかな

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    2026年01月04日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

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    私この本好きかも。そう思えた1冊。
    彩瀬まるさんの書く小説は、読んでいて苦しいんだけど、ページをめくる手が止められない。
    出てくる登場人物たちに、ふと自分を重ねてしまうことがあり、深く共感したり苦しくなったり、いつもしている気がする。大きな出来事が起きる訳ではなく、日常を皆生きている。この本ではそれが描かれているから、共感するんだと思う。大きな出来事がある訳じゃない、でも日々は続いていく。
    でも人間だから思うことはたくさんあって、それは私だけじゃないよねって思える。
    忘れられても、忘れても日々は続いていく。でもきっとそれは当たり前のことで仕方ないこと。ありふれた行動の積み重ねで日々ができていく

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    2026年01月01日
  • 嵐をこえて会いに行く

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    ネタバレ

     タイトルの「嵐」っていうのは新型コロナウィルスのことだったんですね。
     新型コロナウィルスの影響を受けてから2,3年後の5話の短編を集めた短編集です。
     はじめは、「表紙に東北新幹線のイラストが描かれてあって、遠距離恋愛の短編5話を集めた本なのかなぁ」と思っていました。
    ①ひとひらの羽→40年以上函館と青森を行き来している男女の話
    ②遠まわり→函館で恋愛関係になった彼氏彼女のパワースポットや仕事上の転勤の話
    ③あたたかな地層→作家デビューした主人公が尊敬してた作家の死ばかり気にして、スランプ状態になった。その時盛岡で元編集担当がアドバイスして、立ち直る話
    ④花をつらねて→小さい子供のいる家庭

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    2025年12月31日
  • 不在

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    思った以上に読みやすかったけど感想が難しくて、考えているうちに寝てしまっていた。

    不在とは、今このいっとき「いない」ことであって、「ない」のとは違う。きっとどこかに「在る」と思うからこそ、人はそれを希求する。「不在」とはつまり、心が欲するものを探すための旅立ちのきっかけであり、道しるべでもある。

    明日香はお父さんに愛されたかった。
    でもお兄ちゃんには勝てなかった。
    愛されたかった、1番になりたかったという思いを抱えたままそのまま大人になり、こじらせてしまった感があった。
    でも不在なだけであって、今いないだけであって、明日香も愛されていたはずなんだよ。
    元々愛されてないならまだしも、愛されて

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    2025年12月22日
  • みちゆくひと

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    死後の世界が本当にあって、現世での思い残しがこんな風に消化されていったらいいなと思いながら読んだ。
    その世界で死者が乗っている夜行。私の頭の中では、「銀河鉄道の夜」のイメージ。死後の世界だけど、怖さがなくて穏やかで…
    亡くなった母の日記が、死後も書き綴られていること。そして、現世と死後の世界が交互に描かれていることでちょっと混乱したけど、気がつけばその世界観に浸っていた。
    少し不安定な内容の中で、私は泰良の存在がすごく好きだった。どんな時も冷静で優しくて、押し付けがましいところもなくて。いいアクセントになっていたと思う。

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    2025年12月12日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    ネタバレ

    何故か分からないけど私はこの人の書く物語が好きなんだな。登場人物にイラッとしたり読んでてモヤモヤしたりするのは、多分どの人も私に似てるとこがあって、なんとなく気持ちが分かるからなんだろうか。まるで当たり前のように突然不思議な世界を描かれてもなんの違和感も感じないのは、好きだからなんだろう。幽霊とか笑なんて全く思わず、美しい世界だとしみじみ思った。

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    2025年12月11日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    感想が難しい。何を書いたらいいかな。
    その人によって正解はそれぞれで、考え方も人それぞれ。だからこそ分かり合うのは難しいし、相手の考えに対してどこまで許容できるかが重要なのかな。
    例えば、弱ってる時に優しくしてもらえたら嬉しい人もいるし、そんな時に優しくしてもらったら同情しないで欲しいって思う人もいるわけで。
    本当にその人のためを思ってした行動ならいいことなの?それは独りよがりではないの?でもその基準って誰が決めるの?

    いろいろ考えたけどまだ頭の中がまとまってないな。もう少し考えて頭を整理したい。
    でも前向きな終わり方でよかったなあ。

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    2025年12月06日
  • みちゆくひと

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    永遠に読んでたくなるようなお話でした

    彩瀬まるさんの不思議な世界観が大好き
    想像してる描写が自然と綺麗なものになる

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    2025年12月05日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    ネタバレ

    みんな大なり小なり闇を抱えて生きている。
    その闇がコンプレックスやトラウマであると同時に
    生き方の一部になっていることに気づいたとき、どう行動するのか。

    梨枝と三葉の関係は続いて欲しいと願いつつも、だんだん壊れていって
    「好きだけど適切な距離感に戻ろう」みたいな展開になりそうだなと思っていたけど
    自分たちで行動してやり直すことになってよかった。

    母との関係に悩んでいた時期もあったし
    今でも腹が立つことは多いけれど
    母娘の関係がテーマの小説がたくさんあって
    それぞれ細かい種類は全く違うけれど、割とポピュラーな悩みなんだなと気付いて楽になった。

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    2025年12月04日
  • なんどでも生まれる

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    2025.12.3
    主人公はチャボの桜さん。
    桜さんのように茂さんを大切に思っていて、色んなことを考えて伝えようとしてくれる相棒がいるっていいな。気持ちを伝えられないのが勿体無い。
    鳥同士の会話も可愛くてほっこり。
    出てくる人間もみんな優しい。

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    2025年12月03日
  • みちゆくひと

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    私は死後の世界を知らない。
    けれど、この小説で描かれている世界がどこかに存在すると思いたい。
    死んでもなお、自分の生きてきた道を振り返り、心の奥底に固く閉ざしたものと向き合い、誰かのために、そして自分のために、心のあり方を変え続ける時間が訪れる世界。
    しがらみや悔いや妬みや戸惑いやその他にもある様々な感情。
    生きてる間はそれらが複雑に絡み合い、けれど向き合うと日常生活をうまく過ごせないから、すぐにその存在に蓋をしてしまう。
    それを納得した上で昇華させる事が出来るなら、その時間は尊いと思う。
    そして、昇華するには何かが必要で、それは誰か他者との関わりなんだろう。
    よくご縁があって、というけれど、

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    2025年11月30日
  • みちゆくひと

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    不思議な小説だった。続きが気になるけど、面白くてとも違って、このあとどうなるのか知りたいような知りたくないような。世界観を信じたいような信じたくないような。ずーっと不思議だったな。

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    2025年11月22日
  • 桜の下で待っている

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    桜の季節に東北新幹線で向かう、郡山、仙台、石巻
    そしてその乗客を見守る車内販売員
    帰省に伴うネガティブな感情も含め、日本人が持つふるさとへの思いをそっと暖めてくれるような、繊細なお話でした

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    2025年11月18日
  • 草原のサーカス(新潮文庫)

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    2人の姉妹の性格は対照的で、組織のために我が身を削る姉・依千佳と、やりたいことをやりたいがままにやる妹・仁胡瑠。2人とも間違っていないはずなのに、どこでピースをかけ違えたのだろう。
    ブームなんてすぐに去るし、流行はすぐに移り変わる。世の中ってそんなもの。
    組織にいるということは自分を殺すということ。逆に言えば、自分がないからこそ組織に属せるということ。何事も程々が良い。そう思えてしまった。
    好きなことだけしても良くないし、自分を殺してばかりも良くない、むずかしい。最後には少し希望が見えてよかった。

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    2025年11月17日