彩瀬まるのレビュー一覧

  • 眠れない夜は体を脱いで

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    自分という生き物とうまく付き合えなくて、自分でいることに窮屈さを覚える。
    どうして自分はこんな風にしか生きられないのだろう。という自己嫌悪に陥った経験を持つ人は、持たない人よりも多く存在すると思う。
    別の誰かになることは叶わない。それならばこの自分という厄介な生き物と、どう付き合っていけばいいのか。
    そういった想いを抱えた登場人物たちが織り成す、5つの短編集。

    美しい容姿に生まれたことを窮屈に感じている男子高校生や、女性という性に少なからず違和感を抱えながら生きてきた中年女性など、自分のコンプレックスが何であるかをはっきり認識している主人公もいれば、真面目すぎて物事をまっすぐに決め付けてしま

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    2018年01月08日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    この路地を曲がれば、そこはもう、すこし不思議な世界の入口―。ひとつの架空の商店街を舞台に、七人の人気作家がお店を開店し、短編を紡ぐほっこりおいしいアンソロジー。商店街のマスコット「招きうさぎ」がなつかしくあたたかな物語へと誘います。

    【感想】

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    2017年08月07日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    とても良かった。
    内容としては、恋愛も絡みつつ、でも、それだけではない。全編どれも、優しい感じ。
    特に最終話が一番好み。伏線回収ってわけではないけども。なりたい自分、内面的に存在する自分、というのが別にいて、その自分が現実ではないとこで一人歩きしてしまう感じが良かった。

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    2026年05月22日
  • 草原のサーカス(新潮文庫)

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     久々の彩瀬さん作品。物語に恋愛要素はなく、姉妹の仕事に対する向き合い方とその人生。

     彩瀬さんらしくない?内容でしたが、読みやすくてスラスラ読めました。
     どうか2人ともしあわせになってほしいと、そう願う最後でした。

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    2026年05月10日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    タイトルが気になって読みたかった本。
    初読みの作家さんです。

    大筋は恋愛小説になるけど、母子家庭で不自由なく育った主人公(梨枝)がさまざまな経験を通し、価値観をアップデートする物語だと思った。
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    母子家庭がゆえに、"みっともない"子どもにならないように"正しいこと"を教え育ててくれた母。
    それが原因で、常に失敗を怖れるように育ってしまった主人公。

    客観的にみれば争いを起こさない優しい人だけど、掘り下げれば自分に自信がなく、責任を受け入れる度胸がない弱い人。
    そんな心が弱いけど、まわりに優しい人を"蜘

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    2026年04月18日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

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    湿った、静かな、ドロドロ、薄暗い、辛気臭い
    そんな雰囲気の中に、小さく温かいものが垣間見える作品。

    情景が想像しやすくて読みやすいです。

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    2026年04月14日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    ネタバレ

    大抵の人が子供の頃にちゃんとしなさい、と言われたことがあると思う。親から見ると子供はいつまでも子供だし一緒に住んでいると特にそうなんだろうなと思う。
    都会に住んでいるとこの主人公のように干渉されながらも当たり前のように同居するだろうなと思う。経済的にも助かるしね。
    この主人公も家を出ることでいろんなことを自分で飲み下しながらようやく一人の社会人になっていったなと親目線で感じた(笑)

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    2026年04月05日
  • かんむり

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    10代から70代までの光の人生は、喜びだけじゃない、思い通りにいかないことに戸惑い、違和感に抗いながら、様々な感情の波を受け止め葛藤していた。生きるってこういうことなんだろう、どんな選択をしたとしても、なるべく自分の人生を肯定していたいと思った。

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    2026年03月29日
  • さいはての家

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    ネタバレ

    夏目漱石、人生で5回は挑戦して挫折して、まだ読めてないんだよなあ、、なんと直近で挑戦したのは2週間前。
    これってもう向いてないってことでいいよね?とか言い訳し出している。
    小説に、過去の名作が出てくると読みたくなる/読まなければいけない気持ちになる。
    次は川端康成試してみよう。

    他人の痕跡に触れることを恐れながら、ネズミが蛇に食べられることを望む野田さん。
    他人の痕跡を整理整頓して消し去り、ネズミが捕食されるイメージを怖がる主人公。

    "誰かがあなたの代わりにばつを下してくれれば、このあいだ片付けていた天井裏の箱みたいに、整理した気分になれたのか"

    "生ゴミに

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    2026年03月17日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

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    特別なことはなく、少し傷付いた人たちが前を向く物語。
    綾瀬さんは傷付いた時の感情をすごく無機質に、モノの価値を生き物みたいに書くから、文章が特異で読んでいて楽しい。
    短編集が1つの雑居ビルで繋がっている発想になるほどぉと思ったのと、次の物語で前の短編の主人公がほんの少しだけ出てくるのもなんだか嬉しい。

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    2026年03月12日
  • 新しい星

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    ネタバレ

    "あるものとないものは似ている。そこに「ある」ものは、常に数パーセントの「ない」を存在の中に含んでいる。同じようにどんな「ない」にも、常に数パーセントの「ある」が混ざり込んでいる。"

    "負った傷は、大人になったら自分で治すよ。"

    すごく優しい小説で、こうしたい、と思うことがあっても対人関係においては不必要なまでにズレた気遣い・もしくは気遣うフリの言い訳で行動に移さないことが多々ある。
    そのもったいなさを気づかせてくれる小説は定期的に現れるけど、これがその一冊だった。

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    2026年03月05日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    生活のなかで何かしらの悩みやコンプレックスを持ちながら日々過ごしている老若男女が、深夜のネット掲示板で少しだけすれ違う
    それぞれのストーリーの主人公にちょっとだけエールを送りたくなる、そんな短編集でした

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    2026年02月28日
  • あのひとは蜘蛛を潰せない

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    ネタバレ

    読んでいると呼吸が詰まりそうになるような、おそらくこの物語と似たような身に覚えのある体験をした方も多いのではないだろうか。

    P.195〜199 「かつんと小石を噛んだように三葉くんの表情が強ばる───…」

    ここからの流れが所謂毒親育ちの弊害を分かりやすく表現している。梨枝自身も母から言われ続けてきた「ちゃんとしなさい」「みっともない」の呪いで恋人の三葉くんを支配しようと苦しんでいくさま。
    梨枝を縛り付けるのは母から女手ひとつで住宅ローンを完済し子供ふたりの成人後まで世話して"やってる"と言われ続けた、見返りを求めて余計な先回り/面倒/条件付きの愛情。

    「かわいそう」だ

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    2026年02月28日
  • みちゆくひと

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    最初、なんか読みにくいとやめそうになったが、他に読むものがなく読み続けると…だんだん引き込まれて行った。
    死んだら無だ、と思っていた私。死者の世界がある、ということを考えるようになった。現実世界と繋がる訳ではないのが救い?成仏するまでの道ゆきが、結構おどろおどろしく、辛く苦しかったりするのに、なぜか穏やかさを保っている文書に心静かに読めた。

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    2026年02月27日
  • 嵐をこえて会いに行く

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    帯の言葉
    「結局その人が去ったあとに残るのは、
    他者に渡せた幸福だけなのかもしれない」


    よほど優れた秀でた人でない限り、凡人の私達は
    去っても何も残らない。残せない。
    そう、諦めていて。
    今も段々弱っていく、みっともない姿をみせる
    身近な人にイライラして嫌悪して、そんな自分に自己嫌悪して…

    「いいところだけ覚えておいてよ」
    「みっともない部分は、相手にしないでいいから」

    ストンと言葉が降りてきた。

    言われた、と思った。
    読書の良いところは、こんなふうにストンと言葉が
    降りてくるところ。

    ありがとう。
    これだけで充分。
    色々あるけど、また頑張ろうかと思えた。

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    2026年02月17日
  • 嵐をこえて会いに行く

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    506 audible
    桜の函館から始まる物語に、家族4人で見た春を思い出した。間違えたバスも、優しい運転手さんも、辿り着いた夜景も宝物。触れそうで触れない距離と言葉にしない優しさに、心がふわっと明るくなった。

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    2026年02月13日
  • かんむり

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    自分自身は男として生を受けた。
    性自認は男性で性的指向は女性。
    マジョリティに属しているつもりでいる。
    ただ趣味嗜好が合わない。
    父親が好きだった、
    釣り、格闘技、ラジコン、煙草、車。
    どれにも興味を持てなかった。
    格闘技や煙草は毛嫌いすらしている。
    唯一といっていい共通点の野球は全く見方が違って話が合わなかった。
    せっかく息子だったのに残念だったな、と思っている。

    イエにも社会にも個人に対して要求があって、
    個人が個人として欲求を突き詰めるのは難しい。

    作品として、途中まではすごくよかったのだけれど、
    終盤、依怙地になっていた夫が突然気が変わるシーンがある。

    現実はそんなものかもしれな

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    2026年02月08日
  • 眠れない夜は体を脱いで

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    荒みきった心に少し寄り添ってくれました

    初の彩瀬まるさん

    そうだ、こんなふうに僕も生きてたよね

    誰も信じてくれないけど、こんなふうに
    誰かと繋がったことがあったんだよ

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    2026年02月03日
  • みちゆくひと

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    片っ端から読んでいる彩瀬まるさんの新刊が出た、と期待して読んだが、ファンタジーの部分の想像の域が難しい。弟くんの最期が楽しい瞬間であったというところでちょっと救われる気になるのかな。

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    2026年02月03日
  • まだ温かい鍋を抱いておやすみ

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    ほっこり系で、あっという間に読み終わる。
    もうすぐ、村上春樹さん原作の藤原竜也さん主演「世界の終わりとハードボイルド」の舞台を観に行くので、読み始めたけど、好みでなく、なかなか進まず、こちらをハサミながら読みました(笑)
    私はこんな感じの方が、ゆっくり読めていいわ!

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    2026年01月27日