彩瀬まるのレビュー一覧
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私この本好きかも。そう思えた1冊。
彩瀬まるさんの書く小説は、読んでいて苦しいんだけど、ページをめくる手が止められない。
出てくる登場人物たちに、ふと自分を重ねてしまうことがあり、深く共感したり苦しくなったり、いつもしている気がする。大きな出来事が起きる訳ではなく、日常を皆生きている。この本ではそれが描かれているから、共感するんだと思う。大きな出来事がある訳じゃない、でも日々は続いていく。
でも人間だから思うことはたくさんあって、それは私だけじゃないよねって思える。
忘れられても、忘れても日々は続いていく。でもきっとそれは当たり前のことで仕方ないこと。ありふれた行動の積み重ねで日々ができていく -
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ネタバレタイトルの「嵐」っていうのは新型コロナウィルスのことだったんですね。
新型コロナウィルスの影響を受けてから2,3年後の5話の短編を集めた短編集です。
はじめは、「表紙に東北新幹線のイラストが描かれてあって、遠距離恋愛の短編5話を集めた本なのかなぁ」と思っていました。
①ひとひらの羽→40年以上函館と青森を行き来している男女の話
②遠まわり→函館で恋愛関係になった彼氏彼女のパワースポットや仕事上の転勤の話
③あたたかな地層→作家デビューした主人公が尊敬してた作家の死ばかり気にして、スランプ状態になった。その時盛岡で元編集担当がアドバイスして、立ち直る話
④花をつらねて→小さい子供のいる家庭 -
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思った以上に読みやすかったけど感想が難しくて、考えているうちに寝てしまっていた。
不在とは、今このいっとき「いない」ことであって、「ない」のとは違う。きっとどこかに「在る」と思うからこそ、人はそれを希求する。「不在」とはつまり、心が欲するものを探すための旅立ちのきっかけであり、道しるべでもある。
明日香はお父さんに愛されたかった。
でもお兄ちゃんには勝てなかった。
愛されたかった、1番になりたかったという思いを抱えたままそのまま大人になり、こじらせてしまった感があった。
でも不在なだけであって、今いないだけであって、明日香も愛されていたはずなんだよ。
元々愛されてないならまだしも、愛されて -
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ネタバレみんな大なり小なり闇を抱えて生きている。
その闇がコンプレックスやトラウマであると同時に
生き方の一部になっていることに気づいたとき、どう行動するのか。
梨枝と三葉の関係は続いて欲しいと願いつつも、だんだん壊れていって
「好きだけど適切な距離感に戻ろう」みたいな展開になりそうだなと思っていたけど
自分たちで行動してやり直すことになってよかった。
母との関係に悩んでいた時期もあったし
今でも腹が立つことは多いけれど
母娘の関係がテーマの小説がたくさんあって
それぞれ細かい種類は全く違うけれど、割とポピュラーな悩みなんだなと気付いて楽になった。 -
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私は死後の世界を知らない。
けれど、この小説で描かれている世界がどこかに存在すると思いたい。
死んでもなお、自分の生きてきた道を振り返り、心の奥底に固く閉ざしたものと向き合い、誰かのために、そして自分のために、心のあり方を変え続ける時間が訪れる世界。
しがらみや悔いや妬みや戸惑いやその他にもある様々な感情。
生きてる間はそれらが複雑に絡み合い、けれど向き合うと日常生活をうまく過ごせないから、すぐにその存在に蓋をしてしまう。
それを納得した上で昇華させる事が出来るなら、その時間は尊いと思う。
そして、昇華するには何かが必要で、それは誰か他者との関わりなんだろう。
よくご縁があって、というけれど、 -
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ネタバレこういう作品が出版されて私たちが読める機会を貰えてるのは、とてもありがたいなーと思った。
登場人物がそれぞれの考えがあって、とても楽しめた。
タイミングがいろいろ悪かったり、辛いなーと思う部分が多々あった。
身近な人の死はやっぱり何かが、崩れたり変わったりするけどその中でもまだ生きてる娘さんが彼氏さんと出会えたのは、ほんと良かったなと思った。
印象に残ったこと。
死んだら、笑うたびに光るってこと?
蛍みたいですねぇ。
弁当をちゃんともってこられた遠足と、玄関に忘れてしまった遠足ぐらい驚きに差があると思いますよ。
俺たちはもしかしたら、自分を救いうる他者の営むを、漠然と、神様と呼んでいるだ -
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この本では異常と日常が接触した時の摩擦を美しく表現している。なぜこれほど、自然に人と植物を融合させるのだろうか。それは、異常な状態を拒否せずに受け止める周りの人達がいるからだと思う。異質を100パーセント拒否はしない、しかし迎合もしない。30-70パーセントの間で揺れる機微。摩擦はあるけれど対立しきらない微妙な感じがかえって他にない世界観を醸していて印象深かった。
短編集の編によって印象が違う。どの話も一定して良かったが、特に最後から二番目、マグノリアの夫が好き。通常と異常の対峙を最も感じたのが、マグノリアの夫だった。
愛する、外見ではなくありのままを受け入れる。葛藤なく、ただ自然にこなす -
Posted by ブクログ
彩瀬まるの家族の話…!彩瀬まるは女性同士や夫婦の話も多けれど、同時に家族の話も多い
今回の話もそうだけど、明確に問題がある親子関係の話(虐待やネグレクトなど)は少なくて、ある程度家族としての活動は滞りなく進んでいるのだけど、でもどこかしらに屈託があったり、ぎこちなさがあったりして、それとの向き合いやままならなさを細やかに描いている
別に家族を構成する誰かが、誰かのことを明確に憎んでいるわけでもない。むしろ家族のために、家族を構成する一員として果たさなければいけない役割に身を浸しすぎた結果として、微妙に家族のなかでズレが生じて、そのズレが居心地の悪さにつながる。
じゃあ、あのときどうするのが一番 -