彩瀬まるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
思ってた以上に、読んでいて苦しくなってしまった。
知らず知らずにかけられてしまった、「みっともない人間になるな」「あなたは頭が悪い」という呪い。そのせいで、主人公は、自分を否定する思考が当たり前になっていて、辛そうだ。誰にでも、生きていればいつの間にか自分の中に漠然とした縛りが生まれる。それは大抵自分を制御するもの、本当の自分を否定するものになり得るんじゃないかと思う。
誰にでも歪んだ部分があって、どうしようもない部分があって、それを上塗りするために時には誰かを嘲笑ったりして、生きている。
彩瀬さんの作品を読むのは3作目だけど
人の弱さや黒い部分を包み隠さず表現してくれて、
そっと寄り添って -
Posted by ブクログ
ネタバレ親子感の悩み、人とは話せないことをこうやって小説が相談相手になってくれる
主人公が抱える親に対して、親が辛い目にあったから私は側にずっといてあげないと、親が言う通りにしないと、って自分がしたいことを自然とできなくなるし言えなくなる。それが社会にでても人と接するのにすごく影響してしまう、
本当に人に言えなかったことを彼女が代弁してくれてるような気がして救われた。
恋愛小説って感じは私には一つも感じなくて
1人の女性がそういう呪縛?束縛?閉鎖的?なことから徐々に解放されて自分として生きていく本だと思った。すごく良かった、読めてよかった -
Posted by ブクログ
前情報なく入りました。
最初主人公が何なのか分からずに読み進めて、やっとチャボが主人公で茂が人間だということが分かりました。そこからは読みやすく、難しい表現もそんなにない。
途中、これはどんな結末だ?着地点はなんだ?と多少不安になりますが、中盤以降でグイグイ読めました。
読み終えた後は、仕事や家事で悩んでいる自分を誇らしく思えるような、そんな温かい元気をもらえた気がします。
動物目線で描かれるので、周りの人に対する想いがフラット。周りで起きていることは意外と波風が立っていて、普通だったら結構大きな出来事なのに、桜の目線から語られるとあまり大したことないように思えてそこも良かったです。
ま -
Posted by ブクログ
彩瀬まる、怒涛の三連続読破。ちょっと中毒性があるね。私の前には他の本も読んでくださいと言って並んでいるから、そちらの方も無視はできない。ひとしきり読んだら、また戻って来るから、安心して待っていて下さい。
今回は、本の題名と同じ作品は無く、各作品に「朝が来るまでそばにいる」という状況が共通して出てくる。こういった短編のまとめ方は初めて体験した。最初からこういった短編集を出版するために作品に共通概念を組み込んだのだろうか。そうだったら素晴らしい。今回もその素晴らしさを書き記して永遠に心に留めておきたい。そのためには今回も各作品についてコメントしたい。ただし、共通部分には敢えて触れないでおく。
〇 -
Posted by ブクログ
彩瀬まるに嵌っちゃったな。私にとっての初めて彩瀬まる作品「なんどでも生まれる」が新刊で発売されるのを機に、駅前の書店を巡りに巡ったところ、一店だけ単行本・文庫本含めて7冊置いており、この機を逃すものかと大人買いをしたのが懐かしい。今回の文庫新刊「川のほとりで羽化するぼくら」も10月の出版と同時に速攻で購入した。
おおまかに彩瀬まるの作風を経験しているので、読み進めるのは速い。2日でじっくり読んだ。本書は2021年8月に単行本で出版されたものを文庫化したとのこと。4作品からなる短編集で、解説はSF界の池澤春菜ということで、ジャンルは辛うじてSF、いや?ファンタジーに区分されるか?一応、池澤春菜 -
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