彩瀬まるのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
心にすうっと入ってくる彩瀬まるさんが紡ぐ言葉。
やさしいだけじゃなくて、苦しさや弱さも、すべてがスパイスになって人生の味に深みを与えてくれる。
「きらわれることが一番怖かったけど、今は、自分のことを自分で決められなくなることの方がずっと怖い。本当にそう、思います」
「食べるってすごい」
「すごくて、こわいね」
「生きたくなっちゃう」
ストレスを感じても、辛くてしんどくても、
誰かの作ってくれたごはんの温かさに救われたり、ホッとしたり。
誰かと一緒に食べる温かいごはんがいちばん美味しいし、誰かのために作る時間も楽しい。
ひとときだけでも、温かいごはんは自分を救ってくれる。和らげてくれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ六つの短編集。この世ならざるものとこの世を生きるものの不安や苦悩や執着や愛情が彼我の境界を溶かすような形で不思議に描かれていて、幻想的でちょっと怖いような。いや、この世ならざるものというよりは、主人公の意識とか思いがそういう形で立ち現れている、ということなのかもしれない。
突如亡くなった新妻が、火葬した後も家にいて毎日料理を食べさせてくる「ゆびのいと」や、交通事故で亡くなった母親が、幼い弟に何かを食べさせている「よるのふち」で、死者から愛する聖者に食べさせている腥い肉片は何なのだろう。古事記に出てくるよもつへぐいを思い出した。その肉片も、あるいはそれを嘔吐した時の墨のような吐瀉物も黒い。または -
Posted by ブクログ
食に関する短編集。食べ物で人に寄り添い、そして食べることで元気になる。
特に最後の「大きな鍋の歌」が良かった。万田は松ちゃんや娘の野栄の身の上に大変なことがあった時には、思いやりの料理で励ましてくれる。そして、小さかった野栄にもその気持ちはしっかり通じていた。独身で通した万田だが、優しい人生を過ごした人なんだろうなと思った。
私も今受験に向けて頑張る息子のために料理を頑張っている。今朝、息子から「お母さんは毎日料理を頑張っている」との言葉をもらい嬉しかった。会話しながらの家族のご飯は楽しい。来年には家を出る息子との限られた月日、大事に過ごしていきたいと思う。 -
Posted by ブクログ
読みやすく、一話一話は短いのに、個人的には割と没入感があった。
自分の体がしっくりこない人たちがメインの話。
こんな時自分が男だったら…とは思ったことあるし、なんだかわかるなぁという話が多かった。
中学生の時にこの本に-こんな読みやすさでさらっとジェンダーのバイアスとかを扱う話に-出会えていたら、もっとはやく視野が広がって、無意識に他の人にバイアスのある視線や声をかけず、自分も気にせず過ごせてよかっただろうにな、と少し思ってしまった。
とりあえず、合気道、とてもやってみたい。
中学、高校の時の柔道の授業で受け身が特に好きだったことを思い出した。 -
Posted by ブクログ
旅行途中、東日本大震災に遭った彩瀬さんのルポルタージュ
彩瀬まるさん、22作目
福島に向かう常磐線に乗車中、あの揺れと津波を体験
第一章 川と星
3/11の震災直後から 埼玉の自宅にたどり着く3/14までを
第二章 すぐそこにある彼方の町
6/28、29 再び被災地に向かいボランティア活動を中心に
第三章 再会
震災当日偶然乗り合わせ、一緒に逃げた女性との再会 その女性は彩瀬さんの作品を読み連絡してくれたとのこと
このルポ的作品が 彩瀬さんの単行本デビュー作となった
ルポなので、実際経験した事、彼女と実際に関わった人達とのつながりになっている
あまりに震災の近くにいて、大きな震災の状況とい