彩瀬まるのレビュー一覧
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ネタバレ六つの短編集。この世ならざるものとこの世を生きるものの不安や苦悩や執着や愛情が彼我の境界を溶かすような形で不思議に描かれていて、幻想的でちょっと怖いような。いや、この世ならざるものというよりは、主人公の意識とか思いがそういう形で立ち現れている、ということなのかもしれない。
突如亡くなった新妻が、火葬した後も家にいて毎日料理を食べさせてくる「ゆびのいと」や、交通事故で亡くなった母親が、幼い弟に何かを食べさせている「よるのふち」で、死者から愛する聖者に食べさせている腥い肉片は何なのだろう。古事記に出てくるよもつへぐいを思い出した。その肉片も、あるいはそれを嘔吐した時の墨のような吐瀉物も黒い。または -
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食に関する短編集。食べ物で人に寄り添い、そして食べることで元気になる。
特に最後の「大きな鍋の歌」が良かった。万田は松ちゃんや娘の野栄の身の上に大変なことがあった時には、思いやりの料理で励ましてくれる。そして、小さかった野栄にもその気持ちはしっかり通じていた。独身で通した万田だが、優しい人生を過ごした人なんだろうなと思った。
私も今受験に向けて頑張る息子のために料理を頑張っている。今朝、息子から「お母さんは毎日料理を頑張っている」との言葉をもらい嬉しかった。会話しながらの家族のご飯は楽しい。来年には家を出る息子との限られた月日、大事に過ごしていきたいと思う。 -
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読みやすく、一話一話は短いのに、個人的には割と没入感があった。
自分の体がしっくりこない人たちがメインの話。
こんな時自分が男だったら…とは思ったことあるし、なんだかわかるなぁという話が多かった。
中学生の時にこの本に-こんな読みやすさでさらっとジェンダーのバイアスとかを扱う話に-出会えていたら、もっとはやく視野が広がって、無意識に他の人にバイアスのある視線や声をかけず、自分も気にせず過ごせてよかっただろうにな、と少し思ってしまった。
とりあえず、合気道、とてもやってみたい。
中学、高校の時の柔道の授業で受け身が特に好きだったことを思い出した。 -
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旅行途中、東日本大震災に遭った彩瀬さんのルポルタージュ
彩瀬まるさん、22作目
福島に向かう常磐線に乗車中、あの揺れと津波を体験
第一章 川と星
3/11の震災直後から 埼玉の自宅にたどり着く3/14までを
第二章 すぐそこにある彼方の町
6/28、29 再び被災地に向かいボランティア活動を中心に
第三章 再会
震災当日偶然乗り合わせ、一緒に逃げた女性との再会 その女性は彩瀬さんの作品を読み連絡してくれたとのこと
このルポ的作品が 彩瀬さんの単行本デビュー作となった
ルポなので、実際経験した事、彼女と実際に関わった人達とのつながりになっている
あまりに震災の近くにいて、大きな震災の状況とい -
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『桜の下で待っている』を最近読み、魅力的だなと感じた、福島などの東北地方。
当時西日本の小学生だった自分は考えが幼く、しばらく関心があまりない状態だった。申し訳ない。
この話ではじめてすごくリアルなものとして認識できた。震災時の描写は読んでいるだけで怖さを感じた。
当事者にならないとわからないことはたくさんある。
そんな事態が自分の身に起きた時にどうするのか。
ただ一つ、不確かでどうすることもできない時点で怖がりすぎたり、人を差別したりしないようにはしたい。
他の人に手を差し伸べられるかなんてわからないが、差別意識は絶対に持たない。
それは決意した。
また、家族や大切な人を守るためにどうする -
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短編が6本の構成だが、読後感は何かしっくりこない.「なめらかなくぼみ」はアームソファ ノアールを中心にした物語だが、萌花と礼央くんのやり取り、澄香と啓太の生活、離婚した雅美も出てきて、ごっちゃな感じだ.「マイ、マイマイ」はベーグル店を営む父、翻訳家の母の存在、友梨愛と鈴白くんの付き合いに潜り込んでくるハルヒが登場するがアンモナイトのおはじきが主題だ.「ふるえる」では体から様々な色の石が出てくる.こりゃなんじゃ.「マズノリアの夫」では白木蓮に変身してガラスの鉢に潜り込む郁人の話だが、うまく把握できない.「花に眩む」では体に芽が出てくる.ツリガネニンジンやセンニチュウ、ハトムギなどだがそれを摘まん