彩瀬まるのレビュー一覧
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旅行途中、東日本大震災に遭った彩瀬さんのルポルタージュ
彩瀬まるさん、22作目
福島に向かう常磐線に乗車中、あの揺れと津波を体験
第一章 川と星
3/11の震災直後から 埼玉の自宅にたどり着く3/14までを
第二章 すぐそこにある彼方の町
6/28、29 再び被災地に向かいボランティア活動を中心に
第三章 再会
震災当日偶然乗り合わせ、一緒に逃げた女性との再会 その女性は彩瀬さんの作品を読み連絡してくれたとのこと
このルポ的作品が 彩瀬さんの単行本デビュー作となった
ルポなので、実際経験した事、彼女と実際に関わった人達とのつながりになっている
あまりに震災の近くにいて、大きな震災の状況というより、地元の人達との同調
ここ一ヶ月ほど 彩瀬作品を読んでいたのだけど ちょっぴり多すぎないかい?と思っていた
ものすごい勢いで描き続けているように思う
寄付するために書く
そんな言葉もありました
それだけでないとしても
お仲間とチャリティ同人誌も発行していたようです
新作は購入しました♪
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Posted by ブクログ
『桜の下で待っている』を最近読み、魅力的だなと感じた、福島などの東北地方。
当時西日本の小学生だった自分は考えが幼く、しばらく関心があまりない状態だった。申し訳ない。
この話ではじめてすごくリアルなものとして認識できた。震災時の描写は読んでいるだけで怖さを感じた。
当事者にならないとわからないことはたくさんある。
そんな事態が自分の身に起きた時にどうするのか。
ただ一つ、不確かでどうすることもできない時点で怖がりすぎたり、人を差別したりしないようにはしたい。
他の人に手を差し伸べられるかなんてわからないが、差別意識は絶対に持たない。
それは決意した。
また、家族や大切な人を守るためにどうするべきか。
何もない時に話しておくことはやはり大事だと感じた。
家を手放すことがあっても、あらかじめの覚悟があれば違うんだろうなとも思うので…。 -
Posted by ブクログ
短編が6本の構成だが、読後感は何かしっくりこない.「なめらかなくぼみ」はアームソファ ノアールを中心にした物語だが、萌花と礼央くんのやり取り、澄香と啓太の生活、離婚した雅美も出てきて、ごっちゃな感じだ.「マイ、マイマイ」はベーグル店を営む父、翻訳家の母の存在、友梨愛と鈴白くんの付き合いに潜り込んでくるハルヒが登場するがアンモナイトのおはじきが主題だ.「ふるえる」では体から様々な色の石が出てくる.こりゃなんじゃ.「マズノリアの夫」では白木蓮に変身してガラスの鉢に潜り込む郁人の話だが、うまく把握できない.「花に眩む」では体に芽が出てくる.ツリガネニンジンやセンニチュウ、ハトムギなどだがそれを摘まんで食べるのが妙だ.「二十三センチの祝福」が最も普通に楽しめた.天海ルルコの靴を直す加納達夫の話だが、達夫の元妻 芽衣子や娘の美月とのつかの間の接触が虚しい感じだ.ルルコはアイドル活動後故郷に帰るが、彼女からの手紙が話をほっこりさせる.全ての話に花がからむが、それが題名の「花に埋もれる」なんだと、勝手に理解した次第だ.
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好きな言葉はエロスです。
ってな事で、『ここから先はどうするの 禁断のエロス』
澤村 伊智
壁の向こうで誰かが
彩瀬 まる
噛みあとはオレンジ
木原 音瀨
Lotus
樋口 毅宏
ROMANCE
窪 美澄
バイタルサイン
の5人の官能アンソロジー
それぞれええ感じのエロスです。
眠っていた自身のエロスを解放していく様…
脚フェチから纏足に魅せられ、また自身の纏足との別れ
と共に、過去の複雑な呪縛から解放された『何だか清々したわ』にシビれた
1番はやっぱり窪美澄さんのバイタルサインがえかったな
義父と娘のズルズルと沼にハマっていく禁断の愛が……
それぞれの作家さんのエロスの表現とストーリーの展開、心情、ミステリーと色んな意味で楽しめる一冊じゃなっと。
禁断のエロスと言うけど、禁断じゃなくて、もしかすると日常のエロスなのかも( *ˊꇴˋ)エヘッ
2024年15冊目
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彩瀬まるさん、10作目
自分の正しさを貫くことは、保身かもしれない
所属する組織への遵奉は、献身かもしれない
正しさの基準は、その場所その時で変化していくのでは、と思う
求める生き方の違う二人の姉妹の物語
二人は違う道を求めながら同じ様に突き進んでしまう
自分の気持ちを表現したい妹
組織のために黙する姉
二人共 真っ直ぐで 揺らぎに弱い
妹の元彼ではないけれど
金とか名誉とか色恋で動くことも
寄り道ではないんだろうなあと思う
真面目すぎる二人が それぞれの行動を間違えて堕ちていく様は 具体的で現実的で寒気がする
サーカスの挿入に多少違和感はあるけれど
人生をステージでの演目として与えられる役を演じていくとして理解してしてみる
間違えた後に続く人生への道筋を残す素敵な小説でした
単行本の改稿の時点でコロナ禍となったようです
現実に寄せる為 感染症拡大の混乱の描写を入れたとか
感染症に関わる女性は 姉妹とは違う正義を持つ存在で 彼女の挿入は面白いのですが ウイルス感染のくだりがどうも意識しすぎているかなと思っていたんですよね
読んだ時期が遅すぎたかなー
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Posted by ブクログ
言葉を選び、選びながら寡黙に テーマは“喪失”
10年前に妻であり母親を亡くした、父娘を中心とした連作短編集
「指のたより」
妻を亡くした後、娘との生活を大切に暮らしてきた父親に心惹かれる女性が現れる
妻の日記に残された言葉
誰もわかってくれない
亡くなる前の記憶と妻の出てくる夢が交差する
最後の「やわらかい骨」
こちらは、高校生の娘の視線
父親との生活に過不足はないものの、自分では気が付かないほど本来の母親の不足
宗教家一家の転校生との短いけれど篤い交流
この章は、若くも深い感情が静かに描写されていて、若い世代にお勧めしたい
「古代のバームロール」
父親と親しくなりそうだった女性
彼女の高校時代の友人達の現在
「ばらばら」
前作の女性の友人
器用に生きていそうな彼女の子育ての悩み
育った家庭のトラウマ
旅先で甘え上手な少女と出会う
「ハライソ」
前作の少女とゲーム内の友人の大学生
架空の世界の友人との現実世界の相談
それぞれは、短編なのにきちんと物語が変わる
繋がってはいくけれど、別の喪失に観点が変わる
描ける世界が広いなと思いました
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Posted by ブクログ
彩瀬まるさん ベストアルバム的短編集とのこと
ストーリーの中に メタファー的(だと思うのだけど)モノや身体変容を独特に差し込んでいる
多少不思議系でもある
この短編集集は、ベストと言われるだけあり
モノと人、ストーリーがとてもしっくり
「なめらかなくぼみ」 小説新潮2021
選りすぐったソファの肌触りを愛する女
…というより 自分の愛でるモノを尊重してくれるパートナーが良いんだよね
「二十三センチの祝福」 文芸あねもね2011
同じアパートに住む女の傷んだ靴を直す男
安く傷んだ靴は彼女そのもの
都会で傷つき疲れた女性を優しく送る大人の男
「マイ、マイマイ」 オール読み物2018
大学生同士のそれっぽい恋
好きだったような気がする男の子
いろんな側面を見切ったらさよならでも良いらしい
「ふるえる」 文藝2022
イギリス文芸誌「GRANTA」掲載
誰かを愛しく思うと体内にできる石
石の幻想的な存在と 石について語る登場人物の現実的な言動が相まって面白い
あくまで恋愛は現実にある
「マグノリアの夫」 小説新潮2022
マグノリアは木蓮
世界的音楽家のカクシゴの夫
演劇に生きるが裏切られた父親への憧憬と固執
感動的な木蓮の役を演じたあと 木蓮そのものとなる
かなり勇気ある設定だけど 木蓮がその生態で語ってくる これが一番好き
「花に眩む」 小説新潮2010
第9回 女による女のためのR-18文学賞 読者賞受賞作
これは この受賞作の中でも異質ですよね
わかるようなさっぱりのような
身体に植物が生えるという(全員ね、家族によって植物が決まる)世界観
それが何を著そうとしてるのかわからんかった
まあ次行きます
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Posted by ブクログ
食事を通じて変わっていく人間関係を描いた6つの物語。
現代に生きる私たちが抱える不安や悩みが、それぞれの食事を通して解消されていく。どの物語も読み始めはザラザラとした感覚が心の中に生まれるけど、登場人物が咀嚼するほどに滑らかになっていく感覚。
子育て中の女性が主人公ということもあって、「ミックスミックスピザ」「ポタージュスープの海を越えて」「シュークリームタワーで待ち合わせ」は頷く部分が多かった。3つとも「完璧でなくていい」「母親になっても自分は自分でいい」というメッセージが伝わる。大切なものを大切にしながら自分の人生を生きていくという、覚悟を決めた主人公たち。登場人物から勇気と力強さをもらった。