彩瀬まるのレビュー一覧

  • 骨を彩る

    Posted by ブクログ

    短編集みたいだけど全てが繋がってる
    人間誰しも持ち合わせているきれいだったり汚かったりする感情を、肯定も否定もせず受け入れて生きていくってこういうことなんだな

    0
    2023年05月30日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

    Posted by ブクログ

    等身大の悩みやひとの立ち直りを描いた短編小説。
    これから立ち直っていきたいひと、希望の光がほしいと思ったひとにおすすめ。
    自分自身がいまは落ち込んではなかったので感情移入しきれなかったために★を一つ減らしました。

    0
    2023年05月16日
  • 不在

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「本当は優しい人が、こんな風にあなたや私を傷つけるかな。優しいって、こんなどうしようもないことでは人を傷つけないってことなんじゃないのかな。」


    父親の遺品整理をするうちに、段々と父親に似ていって、狂っていく主人公から目を背けられませんでした。
    読んでいくほどに辛くなった本は初めてです。

    0
    2023年05月09日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

    Posted by ブクログ

    適度に人間くさい。誰もが心の中に抱えるエゴのようなものをしっかりと描き、そこから脱することを試みる主人公たちの姿に、心がギュッとなると同時に勇気ももらえる。

    0
    2023年05月08日
  • さいはての家

    Posted by ブクログ

    人生が谷間に落ちた人達がたまたま出会うのがこの家で、山まで這い蹲るきっかけを与えてくれるのもこの家なんだな
    私も逃げたくなった時の居場所が欲しい

    0
    2023年05月02日
  • さいはての家

    Posted by ブクログ

    初読み作家。5話連作短篇集。

    古い借家には、安住の地を求め、ワケありの人たちが移り住んでくる。
    家庭がある年上の常連客と駆け落ちした女。新興宗教の元教祖など。

    話始めは明るい兆しを感じるが、読み進めると胸がざわつき、落ち着かなくなってくる。
    その家には、今までフタをして直視してこなかった本来の自分を、浮き彫りにする魔物が住んでいるのかも⁈

    大家さんや、隣の高齢者ホーム、不動産屋の真っ当さと明朗さとの対比がおもしろい。南向きの明るい庭が、逃げてきた現実と向き合う光となっているように感じた。『ままごと』が1番好み♡

    0
    2023年03月28日
  • さいはての家

    Posted by ブクログ

    綾瀨まる先生らしい,雰囲気のある5編からなる短編集.すべてハッピーエンドとはならないモヤっとした終わり方だけど,そこがいい.

    はねつき:結局.ずるい男だったというお話.
    ゆすらうめ:後日談を想像してしまう.清吾はどう感じたのだろう.
    ひかり:そんな便利な能力があればいいのだろうけど,すべては老女の勘違い・思い込みだったのだろうか.
    ままごと:朔ちゃんはまだ大学生なのだから,悲観することはない.これからだんだん見分けられるようになっていくよ.
    かざあな:「背中で~泣いてる~,お~とこの~美~学」なんてものを勘違いしていると病気になるという話(ちょっとちがうか?).

    「ゆすらうめ」と「かざあな

    0
    2023年03月27日
  • 骨を彩る

    Posted by ブクログ

    彩瀬まるさんの本4冊目。
    5つの短編やけど繋がってる、でも各物語がしっかり独立してる。
    彩瀬さんの抽象的な、幻想的な文章が掴みどころのない雰囲気を作ってるんだろうなぁ。

    0
    2023年02月28日
  • さいはての家

    Posted by ブクログ

    何かに行き詰まった人が流れ着いてくるある家が舞台の連作短編集。
    終わりの空気感を描くのが本当にうまい作家さんだなぁ。誰もが持つ自分の内側の暗い部分が丁寧に描かれてざわざわした。
    あと、たびたび出てくる場面の庭からの光が入ってきたときの描写がすごい。頭に映像として浮かぶのは文章力がすごいからなんだろうな。
    時系列に並んでると思ったらそうじゃなかった。
    「ままごと」が一番すき。

    0
    2023年02月27日
  • やがて海へと届く

    Posted by ブクログ

    愛する人の不条理な死を目の前にしたとき、人はどのように向き合っていくのか。
    亡き人のそのままを残し、過去を生きようとする、亡き人の姿を解釈し、今の一時を乗り越えようとする、亡き人への思いを片隅に未来へ生きようとする…。
    「死を乗り越える」とは何をするのか、そんなことを思わされた。

    「忘れないって、何を忘れなければいいんだろう」
    経験を持たない自分が、教師として何を伝えていけるのか。そんなことも考えてしまう。

    0
    2023年02月21日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

    Posted by ブクログ

    同じ雑居ビルで働く人たちのそれぞれの人間模様を描いた5編の短編集。

    シングルマザーのマッサージ師や、イタリアンカフェバーの店長や、IT企業に勤めるOLなど、ままならない人生に疲れ果て、恋に仕事にもがき苦しむ人たちが新たな一歩を踏み出す様子を、心の内側をとても細やかに表現されていて、その苦しみが痛いほど伝わってくる。
    重苦しいのになぜかどんどん読み進められて、彼らの立ち直り方が潔くてかっこいい。

    それぞれの短編の締めくくり方もよかったけれど、最終章で、タイトルにある「神様のケーキ」という言葉の意味がちゃんと込められていたし、何かを失っても忘れられても、また新しく生まれ変われる、そんな希望を持

    0
    2023年02月19日
  • 不在

    Posted by ブクログ

    父を亡くした主人公は、実家を相続し遺品を片付けるうちに家族への想いと兄を選んだ父への消化できない気持ちに気付かされる。
    愛、家族、恋、重めのテーマやけど最後は希望を持てる終わりでよかった。

    0
    2023年02月19日
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この世とあの世を繋ぐ六つの短編集。この本全体に死の匂いが深く巣食っている。

    特に好みだったのは「よるのふち」。
    母親を失って混乱する家庭がリアルすぎるほどリアルで胸が痛んだ。そして蝕まれていくのが子どもだけだったことが、またある意味では切ない。母親を求めているのが子どもで、子どもを求めているのも母親なのだ。
    女の白い手が撫でているシーンが印象的。恐ろしいけれど、死してもなお強く消えない想いが、現実との境界線をゆらりと曖昧にしていくようだった。一緒にいたいあまりに、心配するあまりに、生者を引き摺り込んでしまうこともあるのかもしれない。

    「かいぶつの名前」もひどく切なかった。浮遊霊と地縛霊目線

    0
    2023年02月12日
  • さいはての家

    Posted by ブクログ

    「ぼんやりとしていた頃よりも『あ、こういうことだ』とわかった後の方が、嬉しいとか悲しいとかが強くなり、感情が大げさになる。それがいいのか悪いのかはわからない。」p19

    「扇風機の三枚羽根が、質量のある真夏の空気をかき混ぜている。」p169

    0
    2023年03月04日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

    Posted by ブクログ

    最初の「泥雪」を読んでありがちな大人の成長もの?と思ったけど、2話目以降からどんどん印象が変わった。

    生きて働いて食べて寝て…と毎日懸命に生きている登場人物たち。抱えてる苦しみがあって、ジタバタしながら最終的には新しい道へ進もうとする訳だけど、彩瀬さんの描き方に寄るものなのか、みんな小説の中の他人というより身近な人みたいで、彼らの人生の話を聞かせてもらえたような気がした。

    それだからかみんなの葛藤一つ一つに不思議と共感できて、彼らに投げられた言葉が心に響いたりもした。

    「どうでもいい奴にどう思われようと、関係ないだろう」
    「ケンカ別れした人とも、もう一度新しく出会えるんだよ」

    時間を置

    0
    2023年01月28日
  • くちなし

    Posted by ブクログ

    私の父が哲学好きで、愛の定義を探していますが、その行動に疑問をもった作品でした。私は今高校生ですが、人を愛したいと思ったその未来で、この本を見返すのが楽しみで仕方ないです。

    0
    2023年01月25日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

    Posted by ブクログ

    救われるのかと思いきやなんか救われない話。
    でも、最後の話は今の自分に重なって、言葉がなんか心にストンって入った。
    救われないのがあまりにも現実に近い気がする。

    0
    2023年01月14日
  • 神様のケーキを頬ばるまで

    Posted by ブクログ

    重たい気持ちになるのに、前に前に読みたくなる文章でした

    交差するのかなと思ったけど、そこまででもなく、小説だからと言って奇跡があるわけではなく
    ただただ現実に寄り添っている感じでした

    でも、それがとても良かったです

    0
    2022年12月23日
  • 眠れない夜は体を脱いで

    Posted by ブクログ

    自分や相手に違和感を感じて、やるせなさや息苦しさを感じる。誰もが経験したことのあるこの感じ。
    些細なきっかけで、その違和感を受け止めて前に進んでいく彼らに元気をもらえる、ほっこりする作品です。

    0
    2022年12月09日
  • 不在

    Posted by ブクログ

    人の死って思いがけないところで眠っていたものを揺り起こすよなぁ。
    主人公に全然気持ちが寄り添えないんだけど、側から見ていてこのバランスの崩し方は誰にでも起こりうるな、と思ったので、その点で感じるものがあったんだろうな、わたし

    2022.11.12
    182

    0
    2022年11月13日