彩瀬まるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「なにが、なにか困ったことはある?だ。あんな電話、しなくてよかったのに。職場のことなど考えず,迷惑をまき散らしながら逃げて逃げて、どこかの温泉にでも浸かってくれていた方がよかったのに。そうしたら、きっと探しに行ったのに。
本当だろうか、と熱いコーヒーを口に含んで自問する。死んだ人間相手だからと、非現実的な絵空事のやさしさを掻き集めていないか。実際にそれをやられたら,私はそれまで尊敬していた楢原店長をすぐさま見下すようになったはずだ。私も同じような目に遭ったことがあるけれどこんな風にはならなかった、なんて弱い人だろうと、さっきのように自分のたった一度の体験を引き合いに出して、わかる部分だけ切り刻み、乱暴に評価しようとしたはずだ。」p129-130 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごい、よく理解できない様の情景が多くあったけど。読みやすかった。
友達とか家族とかが死んだ時、死者をどういう扱いにしたらいいのか。どういう思いでずっと思い続けてたらいいのか。もう亡くなったんだからくよくよ考えずに潔く天国では幸せだよと言ってればいいのか。それとも、辛かったね。苦しかったね。と辛い思いを代弁するかのような気持ちを持ち続けてればいいのか。
カエルちゃんとキノコちゃんが言ったように、震災や戦争のことを忘れないようにしようと言われるのはもう二度と繰り返さないようにっていう思いが強いと思う。けどそれは教訓であるわけでじゃあ何を忘れないようにしたらいいんだろう。
亡くなった人の気持ちを勝手にこうだっただろうこれからは幸せになって欲しいとかそんなことは考えたくない。これから何を思って亡くなったこのことを考えたらいいんだろう。
ただこれを読んでわかったことは、悲しいこと思い出してずっと記憶に残してくれるよりかはもっと楽しい思い出とか。その子とすごした忘れられない何かをずっと覚えてくれてた方がいいなって。
体のアザが消え時間が流れても火は残る。
店長が築いた店は他の人が入ることで面影もなくなったかもしれないけど。「店長がいつもお店では楽しそうでトラブルが起きても、プライベートでどれだけ苦しんでも常に安定した暖かい振る舞いを崩さなかった。部下が未来の自分を想像して上司へ抱く夢のようなものを崩さなかった。だからこそ私はこの職場で生きていく未来を、困難はあっても楽しいものにできる、と無意識に信じていられたのだ。」
上記の文のような、人にとって素敵なものを残してくれていた。そういうものに気づいていけたらいいな