彩瀬まるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
二年前に父が他界し、先月に母もこの世を去った。
天涯孤独になった原田燈子は、実家で一冊のノートを見つけた。
それは母の日記で、最後の記録は倒れる前日だったが、持ち帰った後で子どもの頃の記憶を思い返しながら読み直していると、空白だった箇所に色のない文字が刻まれていた。
書かれるはずのない母の日記は、夜行をしている母の思いが綴られている…
燈子からすれば、3歳で弟が亡くなってから家族というものが脆いものだと知り、愛情や安らぎなど感じずに生きてきたのだろう。
どんな思いで母が生きてきたのかを知ることはなかったけれど、数行の色のない文章が彼女を混乱させるのだが、彼女がそれに辿り着く頃にはわかるか -
Posted by ブクログ
東北・北海道新幹線を利用する旅の短編集。
コロナ禍の頃を描いている。
普通と違ってコロナの頃は、何処かへ出かけるというのも最小限で…
だけど、どうしても行かなければ、会わなければ、という状況で新幹線に乗り…
そしてそれぞれの思いは、何かを気づかせてくれることになる。
5つの短編集。
○ひとひらの羽〜土方歳三が好きな昔の同僚
○遠まわり〜遠距離の恋人、、、(ノンちゃん)
○あたたかな地層〜業界を去った恩人
○花をつらねて〜祖母に会いに…
○風になる〜議員のすれ違い
花をつらねてが、家族についての濃い話でいちばん印象に残った。
しっかり者の母が「あたしらも年をとる。たぶんこの先も喧嘩してるし -
Posted by ブクログ
■勝手に予告編
小さなリボンが付いたピンクベージュのパンプスが、私の一番お気に入り。
あの人からもらったこの靴のおかげで、私はどこまでも歩いていけると、小さな自信が持てた。
どこまでも遠く、長く、そして、
フカク、フカク…。
綺麗な花々に囲まれて、私は歩いてきた道をふと振り返ると、大きな流れに一瞬で体は飲み込まれた。
目の前を下から上に進んでいく、一つ一つの泡に映るのは、すみれ?それとも私なの?
■読後の感想
章ごとに世界が切り替わる本作は、震災で傷を負った人々の葛藤を現しているのだと感じました。
読み始めた時は場面展開についていけず、なかなかページが進まずに諦めようかと思いました -
Posted by ブクログ
自分が知っている人間とは違う習わしがあったり、生態を持っている世界の人間の愛の物語が多く、初めは戸惑いながら読み進めました。中盤から少しずつ不思議で奇妙な感覚に慣れていき、読み方も分かって来たので、最初の方の話はこの状態でもう一度読みたい。解説の言葉を拝借する形になるけれど、話の設定は変わっているのにそこに登場する人物の感情は痛いくらいに"人間"でしかなくて、理解できたり知ってるなと思える感情が多かったです。特に個人的に、「花虫」「けだものたち」は幻想的な世界観や登場人物間での揺れ動く感情のやり取りが好きでした。また、「愛のスカート」と「茄子とゴーヤ」は読みやすかった。
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Posted by ブクログ
決して読後感は好きではない、もやもやするものもあるけど、自分の境遇にささる、大変印象深い作品だった。
まず自分的に身につまされたのは、息子の様子。子供の頃は親にべったりでも大人になったら、育った分だけ離れていく。
離れれば離れるほど、自分と違う考えを持てば持つほど(場合によれば親を嫌うこともあるだろう)子供が育ったということになるのだろう。悲しい事実だけど、特に現代日本ではあるのだろう。
そして、主人公のキャリアを犠牲にしたが故の恨み…私は主人公ほど家族のために犠牲にしたわけではないけど、自分は子育てしなくて当たり前、自分の時間は自分のためと疑問も持たない夫には色々な感情が付きまとう…
母親 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ「不在」というタイトルだったが、何が不在だったのか。あるじが不在になった家が中心になっているが、そこが示唆しているものが何だったのか。つかめそうで、つかめない。
彩瀬まるの著作は、うまく感想が言えない。いつもザワザワするし、最後まで読めなかった本もあった。この著作も一番伝えたかったことが何なのかを考えるのは難しかった。しばらくたって、もう一度読んでみたい。
依然として社会の中ではまだ女性の立場は弱い。ただ、少しずつ社会が変化していることに伴い、タイミングや運によっては徐々に自分の生活を自分で築いていける力を持てる人も増えてきていると思う。
そんな中、さらなるタイミングが重なり、社会の中では