彩瀬まるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分が知っている人間とは違う習わしがあったり、生態を持っている世界の人間の愛の物語が多く、初めは戸惑いながら読み進めました。中盤から少しずつ不思議で奇妙な感覚に慣れていき、読み方も分かって来たので、最初の方の話はこの状態でもう一度読みたい。解説の言葉を拝借する形になるけれど、話の設定は変わっているのにそこに登場する人物の感情は痛いくらいに"人間"でしかなくて、理解できたり知ってるなと思える感情が多かったです。特に個人的に、「花虫」「けだものたち」は幻想的な世界観や登場人物間での揺れ動く感情のやり取りが好きでした。また、「愛のスカート」と「茄子とゴーヤ」は読みやすかった。
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Posted by ブクログ
決して読後感は好きではない、もやもやするものもあるけど、自分の境遇にささる、大変印象深い作品だった。
まず自分的に身につまされたのは、息子の様子。子供の頃は親にべったりでも大人になったら、育った分だけ離れていく。
離れれば離れるほど、自分と違う考えを持てば持つほど(場合によれば親を嫌うこともあるだろう)子供が育ったということになるのだろう。悲しい事実だけど、特に現代日本ではあるのだろう。
そして、主人公のキャリアを犠牲にしたが故の恨み…私は主人公ほど家族のために犠牲にしたわけではないけど、自分は子育てしなくて当たり前、自分の時間は自分のためと疑問も持たない夫には色々な感情が付きまとう…
母親 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ「不在」というタイトルだったが、何が不在だったのか。あるじが不在になった家が中心になっているが、そこが示唆しているものが何だったのか。つかめそうで、つかめない。
彩瀬まるの著作は、うまく感想が言えない。いつもザワザワするし、最後まで読めなかった本もあった。この著作も一番伝えたかったことが何なのかを考えるのは難しかった。しばらくたって、もう一度読んでみたい。
依然として社会の中ではまだ女性の立場は弱い。ただ、少しずつ社会が変化していることに伴い、タイミングや運によっては徐々に自分の生活を自分で築いていける力を持てる人も増えてきていると思う。
そんな中、さらなるタイミングが重なり、社会の中では -
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Posted by ブクログ
いろんな人がいていろんな人生があってみんなそれぞれ悩みがあって。でもなんで手の画像なんだろう?と最後までわからなかった。けど個人的にはいろんな経験をしているいろんな手ということなのかな?と解釈した。人から見たら大したことない悩み、贅沢で嫌になるほどの悩み。でも本人は理解されずにずっと一人で抱え込んでいる。本人が目一杯苦しんでいれば周りの人からどう見られようとそれはれっきとした『悩み』なのかもしれないな、と気づく。そんなことで悩めていいね、とかそれくらいで悩んでいたらこの先やっていけないとか世の中厳しいことを言う人が多いし私も思うことはあるし多分私も思われてる。でも今その悩みの中にいるのはその本
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Posted by ブクログ
ネタバレ私が彩瀬まるという作家と出会ったのは、『神様のケーキを頬ばるまで』だった。錦糸町の雑居ビルを舞台にした五つの物語は、大きな事件こそ起こらないものの、登場人物たちの小さな痛みや希望が胸に残った。完全なハッピーエンドではないのに、誰もが自分の道を見つけて歩き出す。その姿に、孤独や日々の重さがそっと癒やされるように感じた。
続けて読んだ『やがて海へと届く』では、喪失と向き合う女性の姿が静かに描かれていた。友人を突然失った主人公が、残された映像や記憶を手がかりに痛みと向き合い、再生へと向かう物語である。
なぜ彩瀬まるは「喪失」を繰り返し描くのか──
ノンフィクション『暗い夜、星を数えて』が答えの一つだ -