彩瀬まるのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「人生に行き詰まり、逃げてきた人ばかりが住み着く」とある古い借家。
およそ共感出来そうにない登場人物が出て来るのに、ふとした表情、ワンシーンに心を持っていかれている自分がいる。
家って長く居続けるものというイメージが自分にはあるのだが、この作品の舞台となる家は、変化をするまでの一時的な居場所という感じがする。
持ち主を変えながらも、生きてきた時間の重なりは増えていく一方というか、読んでいる方も、この家の持つ重さから離れられなくなってしまう。
お気に入りは「ゆすらうめ」。
これも、人殺しをしてしまった元ヤクザと、学生時代の友人であるタクシーの運転手が、偶然再会し、一緒に逃亡した先に「家」が -
-
-
-
-
Posted by ブクログ
両親の離婚後、疎遠だった父親が亡くなり、実家であった洋館を相続することになった漫画家の女性“
明日香”。彼女は遺品整理をしながら、家族だった人達の記憶を辿っていく。懐かしくも忌まわしさもある記憶は、彼女の実生活へ影響を与える。
漫画家として自立していた彼女は、歳下の下積演劇男子を養っていた。円満だった彼との関係は崩れ、自身の作品も翳りを見せる。
不在は、父親の不在の表現なのか、もっと漠然と愛する者愛してくれる者の不在なのか、少し中途半端かな。お話は面白く読みましたが、父親が彼女に相続させた意味が読み取れないのは残念。幼児期の父親らしい男の子の存在が(幻覚?)その理由なのかもしれないけれど、その