東川篤哉のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ユーモア本格ミステリーとのことです。ただ、私にはこの「ユーモア」のところが合わなかった。好きな人はすごく好きだと思う。そして、その合わない地の文が続くと、「 」のついたセリフの文が恋しくなる。私は見開きの右ページを読みながら、左ページにかけて何かセリフが入ってるかな、と気にしながら読む人間なのだと分かった。ないと寂しい。小説は。
よほど途中で脱落しようかと思っていたが、かなり後半の、真相が明かされる頃になると、俄然面白くなった!えぇ〜っつ、前半のダレダレな感じと全然ちゃいますがな。
そんな訳で、最後に面白さの帳尻合わせがあったので、「ユーモア」は私には合わなかったが、「本格ミステリー」部分には満足です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ鯉ヶ窪学園の新入生である主人公は文芸部と間違えて第二文芸部の部室であるプレハブ小屋に近づき、部長の水崎アンナに捕まる。それを機に部長作のツッコミどころ満載の学園ミステリ連作短編を読ませられることになるが…
純度の高い”騙された…”という感情が味わえる。もっとも、それ以外の要素が少なくて純度が高くなったとも言える。各短編のトリックは、ツッコミどころはありつつもなるほどと思わされる内容だったが、動機の面は何も説明されないという一周回って清々しいと思える構成。確かにこの物語を読む上では各短編の犯人の動機なんて正直どうでもよくて、この短編が連作短編たるのは何故だというところだったので、これはこれでいいのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ普通の密室ではなく、衆人環視の密室というところが、本作の1番のポイントである。
(出口が一つしかなく、その出口は多くの人に見られているため、実質そこから出てくることは不可能であることにより密室が出来上がるというもの)
一歩間違えたら、破綻しかねない状況をうまく書き上げ、一つの論理的な筋へと展開していく過程にワクワクした。
コメディ調の本シリーズは、慣れるまでは読みにくさを感じるところはあるが、一度慣れてしまえば、他の作品よりもライトな読み心地となっている。
ただ、コメディだからといって、読み飛ばしてしまうと、ギャグ的な要素で使われていた部分が事件に関わっていたりと、危険な部分はある。
密室系として面白いが、普通の域を自分的には超えてこなかった。密室という狭い空間の中で、どれだけでかいことを描けるのか、今後のイカガワ市シリーズも読んでみたい。