東川篤哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東川篤哉氏のデビューシリーズの一作目。タイトル通りの密室もの、主役がその密室内に死体とともにいた強固な密室に加え、近場で起きた自殺、アリバイ工作から隠された動機と一筋縄では行かないストーリーに仕上がっています。
しかし特筆すべきは殺人事件をこれでもかとユーモラスに描いていることでしょう。積み上げられたトリックをユニークで一癖あるキャラクターたちが飄々と解いていくのを楽しみながら読んでいく・・・ハードボイルドや陰鬱な雰囲気のミステリーとは真逆であり、大人から子供まで幅広く読んでもらいたい、誰にでもおすすめできるミステリー入門書となっています。 -
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購入済み
サンプルとしてとても良い試み
今まで読んだことのない作家の作風、特に文体を知るのには、とても良い試みである。サンプルなのでミステリーに必須の伏線関係、特にオチの部分のどんでん返し は当然入っていないので評価できないが、文章そのものが読みやすいか文体が気に入るか の評価はできる。三津田信三 さんが苦手だ と言うのはよくわかった。
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Posted by ブクログ
東川篤哉の長篇ミステリ作品『密室に向かって撃て!』を読みました。
『密室の鍵貸します』に続き、東川篤哉の作品です。
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烏賊川市警の失態で持ち逃げされた拳銃が、次々と事件を引き起こす。
ホームレス射殺事件、そして名門・十乗寺家の屋敷では、娘・さくらの花婿候補の一人が銃弾に倒れたのだ。
花婿候補三人の調査を行っていた《名探偵》鵜飼は、弟子の流平とともに、密室殺人の謎に挑む。
ふんだんのギャグに織り込まれた周到な伏線。「お笑い本格ミステリー」の最高峰!
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2002年(平成14年)に刊行された、架空の地方都 -
Posted by ブクログ
物語の舞台となった別荘。
この形に意味がないわけはないよなぁ。絶対に、トリックとして使われるよなぁ、と思いながら読み進めていました。
トリックの詳細は予想していた通りのものでしたが、犯人の断定はできず。理由がまさかでしたので。
まあ、予想はつきやすいトリックだとは思うのだけど、そもそもこの別荘の外観が何を意味しているのか。そこに気づかないと、看破したとは言えないのではないでしょうか。気づかなかったです。
仕事で嫌というほど目にするものなのだけど。もう、毎日目にしている存在なのだけど。
あれを構造物として建てようとは思わない。十文字和臣氏に打倒です。十文字というネーミングもミスリードなんでし