【感想・ネタバレ】密室の鍵貸しますのレビュー

あらすじ

しがない貧乏学生・戸村流平(とむらりゅうへい)にとって、その日は厄日(やくび)そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ! かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに? ユーモア本格ミステリの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

烏賊川市シリーズ第1作品を読みました。
ユーモアに溢れた本格ミステリーでして、非常に面白く読みごたえたっぷりでした。
刑事達や探偵と戸村流平のクッスと笑えるやり取りが凄く良かったです。

0
2024年03月25日

Posted by ブクログ

東川篤哉の長篇ミステリ作品『密室の鍵貸します』を読みました。
アンソロジー作品『新・本格推理〈02〉黄色い部屋の殺人者』に収録されていた『十年の密室・十分の消失』(東篤哉名義)を読んで、東川篤哉の作品を読みたくなりました… 東川篤哉の作品は、7月に読んだ『交換殺人には向かない夜』以来ですね。

-----story-------------
しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。
彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。
その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ! 
かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに?
ユーモア本格ミステリの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作!
-----------------------

2002年(平成14年)に刊行された著者デビュー作… 架空の地方都市・烏賊川市を舞台に繰り広げられる本格ユーモア・ミステリ・烏賊川市シリーズの記念すべき第1作です。

 ■プロローグ
 ■第一章 事件以前
 ■第二章 事件一日目
 ■第三章 事件二日目
 ■第四章 事件三日目
 ■エピローグ
 ■解説 有栖川有栖

烏賊川市立大学映画学科の四年生・戸川流平は人生始まって以来の窮地に立たされる… 別れたばかりの彼女・紺野由紀が殺害され有力な容疑者として流平の名前が挙がる、、、

しかしその犯行当時、流平は完全密室の中で大学の先輩でIKA映画社に勤める茂呂耕作(もろこうさく)の死体を発見していたのだ… 二つの事件の容疑者となった流平は、元義兄にあたる私立探偵・鵜飼杜夫に助けを求める。

一方で、烏賊川市警察署の砂川警部と志木刑事のコンビが事件の捜査に着手し、流平を重要参考人として追い始めた… 動転のあまり現場を逃げ出してしまった流平に警察の追っ手が迫る! 果たして真相は如何に?? 二組の探偵役のうち、先に真相にたどり着くのはどちらなのか……。

すっとぼけた登場人物たちが織り成すユーモア溢れるトリッキーな本格ミステリでしたねー 相変わらず面白い、むっちゃ愉しめました、、、

アリバイトリック、密室トリックのいずれも巧いなと感じたし、結末で明らかになる意外な動機もストンと落ちる感じ… デビュー作から、コミカルな展開とミステリとしてのクオリティを両立させる抜群のバランス感覚が良かったんですねー 次も烏賊川市シリーズを読んでみようと思います。

0
2023年01月01日

Posted by ブクログ

コミカルでユーモアたっぷりで面白かった。
サクサク読みたい時に丁度いいと思った。

動機の理由が意外ではあった。

0
2022年10月01日

Posted by ブクログ

面白かったー!!!
あーなんかこういう感じのミステリーすごい久し振りに読んだなー。語りがいわゆる天の声なんですが、不思議なのは、この文章は誰かが読んでいる事が前提で書かれていて、時々読者に向けて語りかけてくるんですよね。そこがまた面白い。

全体にわたってクスクスとした笑いの要素を盛り込みながら、トリックは極めて巧妙でムダがない。謎解きの場面では読者が呼吸を忘れるほど圧倒的な熱量で語ってくる。あの手この手で緩急を付けて、一瞬たりとも読者を飽きさせない筆致に脱帽です。めちゃくちゃ面白い、かつ正統なミステリー。

0
2025年11月11日

Posted by ブクログ

東川篤哉さんのデビュー作!途中途中で作者なのかストーリーテラーなのか(?)第三の語り手が出てくる面白い構成でした……グータラな警部の最後の豹変ぶりが面白かった!

0
2025年03月10日

Posted by ブクログ

結構重ためなミステリーが多い中、この作品はユーモア満載でサクサク読めます。
語り口調で読者に向けては話しかけてくる事があるのでそういうのが苦手じゃなければぜひ読んで欲しいです。

元々ミステリーは好きなのですが良い意味で犯人が分かりやすい。
しかしその犯行に至った理由が想像していた理由と真逆だったのでこれが東川節か…!となりました。
デビュー作でこのクオリティなら「謎解きはディナーのあとで」が生まれたのも頷けます。

0
2025年01月24日

Posted by ブクログ

トリック、ユーモア、キャラクター
密室殺人容疑者となった主人公が探偵とその謎を紐解いていくライトなミステリー

0
2025年01月03日

Posted by ブクログ

 烏賊川市シリーズ第1弾兼著者のデビュー作のユーモアミステリーで、密室殺人事件の容疑をかけられた戸村と探偵・鵜飼のパートと刑事コンビのパートで話が進み、終始コミカルな会話が繰り広げられるなかラストで真相を解明するところがオーソドックスで面白かった。

0
2024年10月12日

Posted by ブクログ

貧乏学生・戸村の行動が一貫していて、感情移入しやすかった。
恋人から振られた理由や先輩との関係性も最も深掘りされているとより、面白かったのではと感じた。しかし、ユーモア部分に割くため、作者がそこを意図的に省略しテンポ感を重視している節もあるため、好みの問題な気もする。
全体としてスッキリ読み終えられた。

0
2024年08月11日

Posted by ブクログ

トリックが本格的なのにも関わらずギャグ!東川篤哉らしい作品です。
トリックにも驚いたが最後の最後犯人の動機にはもっと驚かされた

0
2023年09月23日

Posted by ブクログ

烏賊川シリーズ 一作目にして著者のデビュー作。
ユーモアミステリを謳うだけあって、かなりコミカルなノリで話が進みますが、中身はしっかり本格ミステリで楽しめました。
ポップな文体は好みは分かれる所ですが、とにかく読みやすいのでミステリ初心者におすすめ

0
2023年06月14日

Posted by ブクログ

東川篤哉氏のデビューシリーズの一作目。タイトル通りの密室もの、主役がその密室内に死体とともにいた強固な密室に加え、近場で起きた自殺、アリバイ工作から隠された動機と一筋縄では行かないストーリーに仕上がっています。 
 しかし特筆すべきは殺人事件をこれでもかとユーモラスに描いていることでしょう。積み上げられたトリックをユニークで一癖あるキャラクターたちが飄々と解いていくのを楽しみながら読んでいく・・・ハードボイルドや陰鬱な雰囲気のミステリーとは真逆であり、大人から子供まで幅広く読んでもらいたい、誰にでもおすすめできるミステリー入門書となっています。

0
2023年06月04日

Posted by ブクログ

烏賊川市シリーズ一作目とは知らず。
ミステリの中にもユーモラスがあり楽しく読めました。
シリーズ本を順に読んでいきたいと思える作品でした。

0
2023年03月17日

Posted by ブクログ

初めてこの著者の作品を読んだ。

謎解きはディナーの後では昔にドラマで見たことがあったが、この人が書いていると知った時は驚いた。

ミステリーなどの殺人事件ではコミカルに描くというのがあまりなく、そもそも殺人は個人を描くと重くなりがちだが、かなりライトにテンポ良く描かれ尚且つ面白い。今後の作品も読みたい。

0
2022年10月21日

Posted by ブクログ

鵜飼探偵や砂川警部など愉快なキャラクターたちが奔走して事件を解決していくのを、軽快に読み進めることができた。
戸村が自分の指紋を拭き取ったり、おつまみを捨てたり、警察に通報しなかったり、なんで!って言いたくなるようなことが多かったが、事件を複雑にするどころか事件解決の鍵になっているとは、と唸った。
密室が生まれた理由も、真犯人の動機も納得のいくクオリティで、さらに面白くて読みやすいというすごさ。あとがきで有栖川有栖も書いていたが、全部を兼ね備えた作品を生み出すのは、なかなか容易ではないのだろうと思う。
烏賊川市シリーズの次回作も楽しみだ。

0
2022年05月28日

Posted by ブクログ

通常、セリフ以外の文章は主役目線や状況を表していることが多いが、この作品は視点が3つある。ひとつは刑事、そして容疑者、何より異色だと思ったのは第三者がナレーションをしていること。物語の様子を客観的に見て語ってる人がいる。とても面白いと思った。内容的にも複雑になったトリックがあり、読みやすさもあってあっという間に読み終えてしまった。

0
2021年06月27日

Posted by ブクログ

流平と鵜飼との迷コンビ?誕生の烏賊川で発生する
第一弾!緩いサスペンスミステリー!

登場人物も少ないので、読みやすく
カッパえびせんのような次々と読みたくなるシリーズ

0
2025年10月17日

Posted by ブクログ

烏賊川市シリーズは1冊目からこんなにもユーモア溢れる作品だったのか!と驚きました〜
一度読み始めたら続きが気になって、ページを捲る手が止まらなかったです!

0
2025年08月28日

Posted by ブクログ

だいぶ昔に買っていたのに読んでおらず。ユーモアたっぷりのミステリー。
『謎解きはディナーのあとで』と比べ、この作品はしっかり結末も描かれていてスッキリ読み終えることができました。ライトミステリーと思い込んでいました...こっちがデビュー作なんですね。本格トリックミステリーでした。

0
2025年05月10日

Posted by ブクログ

サクサク読めて、ユーモアたっぷりで面白い。これからどう展開するのかと思いきや、事件は急降下で解決に向かうので、もう少しこのユーモアに浸っていたかった。次も読んでみたい。

0
2024年10月27日

Posted by ブクログ

ユーモアのあるミステリー、東川篤哉っぽさが全開。シリーズ物の1作品目と2作品目の順番を間違って読んでしまっていたので、振り返ってスッキリすることも。

0
2024年02月20日

Posted by ブクログ

ユーモアミステリー。
ユーモア要素が多めで、さくさく読めた。
登場人物の喋り方が、洋画の吹き替えみたいなちょっと不自然な言い回しが多い。
そして、ところどころに作者から読者への説明のような、注釈のような文章が出てくる。
そういったわざとらしいところが斬新で面白かった。

0
2023年08月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あの《烏賊川市》シリーズ第一弾。殺人事件とか起きるけど、軽ーく読めてクスッと笑えてユーモア溢れる作品。ちょっとメタで、好き嫌い別れそうだけど自分は好きです。キャラの掛け合いが好き。砂川警部の謎解きの長台詞にはちょっとビビった。

0
2023年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は面白く読みはじめたが、視点が誰なのか、描かれ方に慣れず、最後の方は疲れてしまった。
主人公目線の方が自分には合っているのか、、、。
最初から先輩が妙に時間を口にするので怪しいとは思ったが、動機がそこにあるとは思わなかった、、、。

0
2022年10月09日

Posted by ブクログ

★トラブル大歓迎(p.121)

【感想】楽しかったです。この著者はこれから読んでいってみようと思います。このシリーズもうっかり「猫」から読み始めてしまったので、あらためてイチから。

【内容】二件の殺人に巻き込まれた流平は最悪の手、とんずらを選んだが・・・

【一行目】その街の正確な位置について、あえて詳細な地図を掲げることはやめておく。

★設定
【世界観】基本的にはおかしなキャラクタたちのおかしなセリフや行動(と地の文)をおもしろがるギャグ小説だがちゃんとミステリしておりしっちゃかめっちゃかにはならないので安心して心地よく楽しめる。著者は楽しそうでないシーンは省略する方針のようでストレスもあまりない。
【烏賊川市】千葉の東、神奈川の西にあるそうだ。異次元? かつては年に数回海面が盛り上がるほど烏賊がやってきていて烏賊御殿とかあったようだ。烏賊の運搬に使っていた川が現在一級河川の烏賊川だった。探偵鵜飼杜夫やビルオーナー二宮朱美や探偵助手戸村流平たちがいる。烏賊川市警察の砂川警部は日々クラゲを眺めて天気予報をしているくらいヒマ。烏賊川市はかなり平和なのだろう。映画館は一軒もない。
【黎明ビル】二宮朱美がオーナーで彼女自身四階に住んでいる。鵜飼杜夫の探偵事務所が三階にある。歓楽街の外れにある。
【鵜飼杜夫/うかい・もりお】探偵。中肉中背で目立たない顔。ルノー・ルーテシアに乗る。なんか似合わないイメージ。金がないくせに仕事を選り好みする。タウンページに記載されているキャッチコピーは「Welcome trouble」。
【二宮朱美/にのみや・あけみ】黎明ビルのオーナー。四階に住む。愛車はベンツ。家賃滞納しがちな鵜飼は朱美に頭が上がらない。嫌味はちょっと言ったりするが。意外なことに鵜飼とは互いに憎からず思っているフシがある。戦闘能力は高い。
【戸村流平/とむら・りゅうへい】鵜飼杜夫探偵事務所の探偵助手(弟子)。また、鵜飼は流平の姉の元夫らしいので元義兄(赤の他人ともいう)。事務所のキャッチコピー「Welcome trouble」は流平が考えた。烏賊川市大映画学科中退。かつてホームシアターを舞台にした密室殺人事件に巻き込まれ鵜飼に救われ弟子になった。ミステリ映画は好きだが原作は読まない。両親は夢を諦めさせるために大学に入れたようだ。しかし探偵助手になってほしくはなかっただろう。烏賊川市でもっともアロハシャツが似合う男かもしれない。虎キチ。
【烏賊川市署】砂川や志木がヒマをもてあましている。
【砂川/すながわ】烏賊川市署の自称エースで警部。素直ではなく右を向けと言えば左を向く扱いにくい性格。アホっぽいがたまにシャープなところも見せる。特技は運河を流れるクラゲを見て天気予報できること。
【志木/しき】刑事。烏賊川市署の自称ホープ。命を大事にしたくなるような運転技術の持ち主。昔はワルでブイブイ言わせてた。

▼烏賊川市についての簡単なメモ(適当にメモしてっただけですが、後から見てみると結果的にネタバレなってたかも)

【IKA映画社】教育映画をつくる地味~な映画制作会社。地元のテレビ局の系列会社。茂呂耕作が勤めている。ほぼブラック。
【烏賊川市】舞台どうやらシリーズになってるようですね。「猫は何匹」から読みはじめてしまいました。
【烏賊川斎場】収容人数の多いところが取り柄。要人が死んだときはここを使う。
【烏賊川大学】若者の減少に危機感を抱いた市長ががんばって設立した。理系学部はない。まあ、そこそこの大学。最近では映画学科が注目されている。烏賊川市には映画館はないが。
【依頼人】《一説によると、探偵というものは、依頼人を殺されてはじめて半人前なのだそうだ。》猫p.175
【岩村敬一/いわむら・けいいち】通称なんでも屋の岩村。
【魚丸武司/うおまる・たけし】漁師。
【鵜飼杜夫/うかい・もりお】《なんだ、刑事さんか。ちぇ、敬語で話して損したな》密室の鍵p.160。「猫は」では報酬の金額に逆らえず(朱美に逆らえず)豪徳寺さんちの三毛猫探しに乗り出すことになった。ちなみに猫に好かれやすいタイプのようだ。《まあ、この探偵の行動は、どれをとってもあまり理解しやすいものではない。》猫p.368
【エルザ】野良猫だったが桂木がエサをやったりしているうちに豪徳寺家によく来るようになった。三毛猫だが小柄でミケ子とは似ても似つかない。
【桂木】豪徳寺家の使用人。執事であり、料理人であり、庭師でもある便利な男。達磨さんのような丸っこい身体。
【加藤信夫/かとう・のぶお】交番勤務の警察官。
【河内龍太郎】映画監督。「殺戮の館」「戦慄の島」「復讐の村」などB級の巨匠。この著者の他の話でも名前を見かけたことがある。特に「殺戮の館」の題名はよく出てくるかも。映画好きとしてはイヤな予感はしつつ怖いもの見たさの一本。
【教養猫】烏賊川市大教養部の喫茶室の周辺で暮らす数匹の猫のこと。
【キンゾー/金蔵】鵜飼の知り合いのホームレス。鵜飼を「兄貴」と呼ぶ。烏賊川の西幸橋の下の段ボールハウスで暮らしている。何の誇張もなく頭がいいらしい。ホームレス名探偵?
【桑田一樹/くわた・かずき】流平の同級生で映画好き。ビデオ屋「アトム」でバイトしている。「殺戮の館」は駄作だと言う。紺野由紀の最後の恋人。
【剣崎京史郎/けんざき・きょうしろう】豪徳寺家の居候。招き猫狂。暮らしている土蔵の中には招き猫がぎっしり。異常によくしゃべるが会話という言葉のキャッチボールはほぼできない。
【豪徳寺真一】豊蔵の長男。前の妻との間にできた子ども。二十八歳。
【豪徳寺豊蔵/ごうとくじ・とよぞう】回転寿司チェーン「招き寿司」の創業社長。無類の猫好き(というより招き猫狂)で自宅の玄関に人間サイズの招き猫が二体置いてある。経営する回転寿司店にもある。豪徳寺さんやもんね。養子なのでもしかして豪徳寺という名前が欲しくて昌代と結婚した? また自宅にビニールハウスがある。いかつい顔に紳士らしい服装と物腰。十条寺十三の知人。自宅のビニールハウスで殺人事件があった十年後鵜飼に猫探しを依頼してきた。その後ビニールハウスで死体となって発見された。
【豪徳寺真紀/まき】豊蔵の娘。十九歳の美人女子大生。豪徳寺豊蔵の殺された夜ビニールハウスに呼び出されうかつにも誘いに乗って捕まり豊蔵殺害現場を見てしまった。と証言している。
【豪徳寺昌代】豊蔵の奥さん。三十代に見えるが四十三歳。
【豪徳寺美樹夫/みきお】豊蔵の次男。二十二歳。映画好きで矢島達也とときどき映画鑑賞会をやってる。
【紺野由紀/こんの・ゆき】流平の学生のときの彼女。流平がIKA映画社に内定したとき失望して別れ話を切り出した。
【十条寺十三/じゅうじょうじ・じゅうぞう】かつて自らの屋敷を舞台にした拳銃乱射事件の謎を鵜飼に解決してもらった。
【白波荘】茂呂耕作が住んでいたボロアパート。もう維持管理する気もないようで建物を壊さなければかなり部屋の改造をしてもOK。ちなみにオーナーは二宮朱美。
【鈴木のマー坊】荷台がちょっと大きめでわりとカッコいい車でした。昔はよく見かけてたけど。吉岡宗助の愛車。
【砂川/すながわ】《モテる男にはとりあえず反感を覚えるのが砂川警部の特徴的なメンタリティーであることを、志木はよく理解していた。》密室の鍵p.162。「猫」の十年前は刑事。彼が高林警部にしたアドバイスのせいで? 事件は迷宮入りした。
【高梨孝太郎/たかなし・こうたろう】女が落ちてきた事件の目撃者。
【高林】凄腕警部。今は現場からは離れているようだ。
【椿ビル】オンボロ雑居ビル。岩村敬一が暮らしていた。オーナーの老人はなかなか楽しい。
【田園】豪徳寺真一の行きつけのバー。友人の田代俊之がマスター。
【内出血密室】凶器によって即死や動けないわけでない場合被害者自身が密室を作ってしまうことということのようだ。
【二宮朱美/にのみや・あけみ】黎明ビルや白波荘の若きオーナー。「密室の鍵」ではまだ鵜飼たちと知り合いではなく故障中のオートバイの整備にせいをだしていた。《ただいじり回しているのが楽しいからいいの。》p.151。同アパートの住人茂呂とも知り合いだった。死体を見ていちおう悲鳴を上げた。
【ニャーネルニャンダース】「招き寿司」の入り口に置かれている招き猫の人形。ほぼ人間サイズ。地元の子どもたちは「ニャーネルニャンダース」と呼ぶ。
【猫】ミユキには漁師がエサをやっていた。教養猫は大学教養学部の喫茶室におり猫舌は壊れている。黎明猫は黎明ビルの近くに最近来た。ニャーネルニャンダースは招き寿司チェーンと豪徳寺さんちの玄関を飾っている。猫のお面の誰かは豪徳寺豊蔵を殺した。ミケ子は豪徳寺豊蔵の死体のあったビニールハウスにいた(かもしれない)。剣崎京四郎が暮らしている豪徳寺家の土蔵には招き猫がぎっしり。エルザは桂木がエサをやってるうちに豪徳寺家によく来るようになった。十年前矢島医院に怪我で死にかけた三毛猫が来て洋一郎が手当てして生き延び「マオ」と名付けられた。
【ビニールハウス】豪徳寺さんちの庭にある蒲鉾型のビニールハウス。農家のものよりは小ぶりな感じだがけっこう大きい。頑丈な作りで少し揺すったくらいではびくともしない。すりガラスのように半透明なビニールが張られており中はほぼ見えない。特に何も栽培されていない。なんのために庭に建てたのだろう。よからぬことに使うのが目的? 殺人事件の被害者と思われる死体が二度発見された。単純なつくりなのでトリックには使いやすそう。
【本陣殺人事件】ATG製作の映画。ミステリ映画ブームの火付け役かとこの小説(密室の鍵貸します)では書いてあった。原作横溝正史。ぼく的にはけっこう好きです。
【牧田裕二/まきた・ゆうじ】戸村流平の大学時代の友人。
【招き寿司】豪徳寺豊蔵さんが創業し経営している回転寿司チェーン。
【ミケ子】豪徳寺さんちの三毛猫。可愛げがなく大きい。脱走したミケ子をなぜ豊蔵さんは金に糸目もつけず探すのか。家族にもさわらせず猫部屋に「保管」していたようだし。その辺になにかありそうだとは思う。財宝の隠し場所がどっかに描かれてるとか。それはま、冗談ですけど。
【三毛猫】この話(猫は何匹)には多くの三毛猫が登場する。招き猫も登場するが招き猫が三毛猫なのかどうかはよく知らない。三毛猫は遺伝子かなにかのせいで基本的にメスなのだとはよく知られていることだがオス三毛猫もまれに誕生するらしい。その場合の価値がどれくらいになるのかも知らないけど豪徳寺豊蔵さんが金に糸目をつけず探しているのはそのせいかもしれない?
【ミステリ作家】午前三時に散歩しているときあるものを見た。《なんだミステリ作家か。それじゃ深夜の散歩も無理ないな》猫p.114。そういや『深夜の散歩』という福永武彦、中村眞一郎、丸谷才一著のミステリエッセイ集を持ってます。
【ミユキ】魚丸が三毛猫につけた名前。別れた女房の面影を見て。
【茂呂耕作/もろ・こうさく】流平の映画学科地代の三年先輩。二十五歳。ボロアパート「白波荘」で暮らしている。改築ほぼ自由なので茂呂は一室を完全防音に改造しホームシアターとして使うためにあえてこのアパートで暮らしている。聴く音楽はエアロスミスか藤あや子。志木刑事の高校時代の友人。
【矢島達也】洋一郎の息子。父の死んだ十年後、三十一歳のときには豪徳寺家の主治医になっている。豪徳寺真紀に気があるようにも見える。傷を見たら縫いたくなる。
【矢島弓子/やじま・ゆみこ】洋一郎の妻。車椅子を使っているいう設定にわざわざしてるってことは視点の低さになにかあるのかもしれない?
【矢島洋一郎/やじま・よういちろう】開業医。豪徳寺家の主治医。十年前豪徳寺家のビニールハウスで腹部を刺されて殺された。死亡時四十八歳。妻の弓子と二人暮らし。息子の達也は某有名大学の医学部の学生で東京暮らしだったが、十年後には豪徳寺家の主治医になっている。
【安木理絵/やすき・りえ】豪徳寺豊蔵が殺された夜恋人とともに招き猫を目撃した一人。どうやら画像として記憶を保持できる能力を持っているようだ。
【山村良二/やまむら・りょうじ】剣崎京四郎の麻雀仲間。
【吉岡宗助/よしおか・そうすけ】椿ビルに暮らすプロのカメラマン。岩村敬一の呑み友だち。愛車は鈴木のマー坊。
【黎明猫(仮称)】黎明ビルの近くにいる三毛猫。名前は特にないが体形からデブと呼ばれたことあり。
【連続殺人】《実際、連続殺人を描くミステリに人間ドラマが本当に必要なのだろうか、という疑問は以前から流平のなかにあった。》密室の鍵p.67

0
2022年10月01日

Posted by ブクログ

隙間時間でちまちまと読んだが、とてもライトなストーリー展開で、時間さえあればすぐ読み切れる内容だった。
気軽によめる本格ミステリーといった感じで全シリーズ読んでみようと思う。







0
2022年07月10日

Posted by ブクログ

烏賊川市シリーズ1作目。
今まで読んだ東川作品で一番好き。
アホさだけではなく、しっかりミステリしてた。
アリバイトリックは面白かった。
防音の部屋ほしいな。

0
2021年06月26日

Posted by ブクログ

何かで面白いと紹介されていた。「謎解きはディナーのあとで」の作者のデビュー作。

元カノと先輩がほぼ同時に殺されて、殺人の容疑をかけられた主人公が、知り合いの私立探偵と、容疑を晴らすために奔走する話。

先輩が殺されたときの状況が密室で、犯行が可能だったのが自分だけという謎を解くのがこの話の肝と思うが、それ以外の内容が回りくどい。後になると必要なエピソードだったということになるのだけど。
元カノが殺されたことと、先輩の死は関係しているけど、そもそも元カノが殺された理由がピンとこない。そんな動機で殺すかな?密室の謎を作るために無理矢理作った事件かなと感じる。
全体的にもっとスマートな話の運びだとよかった。

0
2021年06月18日

Posted by ブクログ

主人公たちと刑事たちの立場を行ったり来たりするのが読みづらかったですが、それ以外はおもしろく読めました。
ただ、意外とわかりやすったトリックでした。

0
2020年11月21日

Posted by ブクログ

烏賊川市シリーズ1作目。
『完全犯罪に猫は何匹必要か?』『交換殺人には向かない夜』は既読。
十乗寺さくらは登場してないし、二宮朱美の出番は少ないので、ノリがいまいちな印象。
しっかりと本格ミステリーはしてる。

0
2023年12月12日

Posted by 読むコレ

デビュー作にして烏賊川市シリーズの第一弾。
全くデビューからスタイルは変わってないんですね。
適度に散りばめたギャグと本格風ミステリの適度な
ミックスを読みやすい味付けで仕上げてみました!的な
ライトミステリの王道路線。

他の作品でも思ったけど2時間ドラマの原作にはピッタリの
お気楽な作品(いい意味でね)。

デビュー作だけに様子見ながらギャグを小出しにしてる感じが好ましい
ス。

0
2013年02月11日

「小説」ランキング