内田樹のレビュー一覧

  • 教えて! 校長先生 「才色兼備」が育つ神戸女学院の教え

    Posted by ブクログ

    学校ごとにこういう教育方針をもっているんだ、というのが分かり、他の私立学校の方針なども見ていきたいと思えるようになった本。

    0
    2017年07月01日
  • 修業論

    Posted by ブクログ

    戦はいつはじまるか判らない。
    つまり、その瞬間に最大のパフォーマンスを発揮できるようにするのが日々の稽古であり修行である。
    故に「次の○○大会を目標に頑張る…」などというのは、余り賢い発想とは言えない。

    とにかく生き延びること。
    それ以外の、例えば競争相手やタイムなどは全然取るに足らないモノである。

    その生涯を通して走り続けるところに意義がある。
    鉄人レースの醍醐味もそこにある。

    0
    2017年06月24日
  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本の株式会社化は今も着々と進んでいる。
    「選択と集中」というプロパガンダに煽られ、私たちは次々と国に大事な物を手渡している。

    その結果がどうなるのか、私は今から非常に楽しみにしている。

    0
    2017年06月25日
  • 街場の五輪論

    Posted by ブクログ

    2020年のオリンピックが東京で開催されることが決定されて以降、反対意見がほとんど聞かれなくなったという言論状況そのものについて問題提起をおこなった鼎談です。

    元来近い立場にある三人の座談会なので、おたがいの意見を戦わせるような場面もなく、緊張感に欠けるのはいたしかたないのかもしれませんが、語られている内容そのものには賛同できることが多く、著者たちの発言に膝を打ちながら読みました。

    もっとも、いくつか違和感をおぼえるところがあったのも事実です。私自身は、内田がさまざまな著作で展開している身体論や、『日本辺境論』(新潮選書)で語られているこの国についての言説には、すこし危ういところがあるので

    0
    2017年06月21日
  • 属国民主主義論―この支配からいつ卒業できるのか

    Posted by ブクログ

    内田センセーの第五章の身体性の回復についてだけはオモロかった。
    ※つまりあとはいつものお話なので…/(^^ゞ

    0
    2017年06月19日
  • 武道的思考

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    その中から気になった箇所を無作為に…

    ★武道は伝統文化であるという人は、明治以降私達が本来の武道というものをどのように破壊してきたのかの歴程を確認するという恥辱的な作業からまず始めなければならないだろう。

    ★日本の武道史上最大の失敗は、生き残るための政治的工作をしたことではなく、政治的工作をしたことを隠蔽したことである。

    ★本来、先人達が発明工夫した身体技法というのは、「他者との共生」を「生き延びるための必至の技術」として骨肉化することで向上するように構造化されている。
    ゲーム性の強いスポーツの場合はそれが前景化しにくいだけだ。

    ★あらゆる人間的営為を悉く数値化・定量化し、それを格付け

    0
    2017年06月21日
  • 転換期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これからを生きていく人へ贈るメッセージ。

    日本の現状に危機感を抱いた内田樹が,中高生へとメッセージを送るために様々な人へ文章を書いてくれるよう依頼をした。統一感はあるような,ないような。しかし,皆,日本の現状に(というか,現政権に)危機感を覚えている人たちである。出版されたのは2016年7月なので,書かれたのはその少し前とすると,その後,イギリスEU離脱が国民投票で決まり,トランプ大統領が誕生し,また日本は重要法案を急いで通そうとしている。危機は加速しているのでは。

    戦後の,戦後すぐの平和主義がそろそろ機能しなくなっている,そう感じる。軍隊を持たない,平和を守る国でありたい,でも,他国に攻

    0
    2017年05月28日
  • こんな日本でよかったね 構造主義的日本論

    Posted by ブクログ

    日本辺境論がでた頃衝撃を受け、内田先生の著作物は全部読んでやろうというくらいの勢いで読んでいた。が、余りにその出版数が多く、中身が薄くなってないか心配になり、最近ご無沙汰していた。

    本書を読み、改めて先生の感性、物の考え方には同意するところも多かった。日本の政治状況に対する捉え方など秀逸で、十年一日の如く、改革、改革と叫んでいる人が多いが、本当に必要な改革なのか考えたほうがいい。先生もおしゃっているように、三等国でも暖かい社会の方が絶対にいいと思う。今の状況は、本書が書かれている時点よりもっと悪くなっていて、不寛容な社会が進行している気がする。弱いものいじめや、正論を押し通すのは、もうやめに

    0
    2017年02月19日
  • 修業論

    Posted by ブクログ

    『下流志向』(講談社文庫)や『先生はえらい』(ちくまプリマ―新書)と同じテーマを扱った本ですが、それらの本が既存の知性への批判が中心だったのに対し、本書では既存の知性に代わる身体に根差した知性のありようを「修業」という言葉によって直接的に論じているような印象を受けます。

    書き下ろしではなく、著者がこれまでに発表した4編の論考をまとめた本です。とくに「修業論―合気道私見」と題された最初の論考がもっとも著者の思想がまとまって提出されているように思います。

    なるほどとうならされるところも多かったのですが、やはり「身体の知」を批判原理としてではなく、直接的なものとして語ることには危うさを感じてしま

    0
    2016年11月24日
  • 僕たちの居場所論

    Posted by ブクログ

    個性的な三人の鼎談本。
    四方山話でまとまりがないが、ところどころにハッとしたり納得したりする箇所がある。あまり構えないで雑談を聞く感じで読む本だと思う。
    個人的には第3章の世界情勢の話などが面白かった。

    0
    2016年11月05日
  • 転換期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    目もくらむようなスーパー秀才エリートだった人たちが、声をそろえてもはや反対することができない空気があったと言っている。ドイツ語で日記を書けるような、言葉を自由自在にあやつることができるエリートたちが、一億人の運命を左右するような決めごとを、最後には言葉でなく空気を読んで身を委ねたと語っている。

    福島の原発事故直後の危機を回避するための政府首脳の重大会議、40年以上も続いた政府の憲法解釈を内閣の形式的合議だけで大きく変えてしまった経緯、いずれも議事録が残っていない。それが僕たちの国の致命的な欠陥だ。これはもう病気と呼んでもさしつかえないと思う。かつて有名な政治学者はこれを壮大なる無責任体制と呼

    0
    2016年10月11日
  • 14歳の子を持つ親たちへ

    Posted by ブクログ

    東大の教育学の佐藤学先生が、小学校の教育現場で「自分の意見をはっきり言いましょう」ということを原理原則にしているけれども、これはおかしい、ということを言われていました。小学校の低学年の子が、自分の思いとか意見とかをはっきりした言葉で言えるはずがない。言葉に詰まってしまうとか、あるいは複雑な感情だったら語彙が追いつかないから黙ってしまうというのが小学生中学生にとっての「当たり前」なわけであって。ほんとうに感受性があって言葉を大切に扱う子は、口ごもって「シャイ」になるはずだって佐藤先生は言うんです。(内田)(p.52)

    1997年に神戸の酒鬼薔薇事件が起こってから、「男の子は産みたくない」という

    0
    2020年07月15日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

    Posted by ブクログ

    さすがに今読むと「ん?それはないんじゃないか?」ってところが多いなー。特に資本主義に関する所あたりは詭弁といってもいい。
    ま、それにしてもほんと、七色の論理。さっと読むと「おおその通り!」とうなずかざるを得ない説得力はある。

    しかし文庫版のあとがきはひどいぞ。
    「今読み返すとだめなことを多く言っている」という自己総括があるんだが、いやそうであれば加筆修正してその旨を付記するなり、そもそも文庫版を出さないなりをするのが誠実な態度では?あとがきでさらっと言及して「それでもいいのだ」と開き直ることじゃないだろうよ。

    0
    2016年10月03日
  • 現代霊性論

    Posted by ブクログ

    WHOが霊性を憲章に盛り込んだ的な話は良く目にしてたけど、結局欧米の反対で否決されたっていう後日談は知らなかった。
    あとポリティカルコレクトネス的な葬儀場でのお清め塩配布無しの配慮に内田が怒ってたのに対して、浄土真宗の釈がむしろ、浄土真宗も死は穢れではないという本来の仏教の立場から塩はやめましょうとな立場という話を持ち出した所が面白かった。

    0
    2016年09月14日
  • 属国民主主義論―この支配からいつ卒業できるのか

    Posted by ブクログ

    1章 さらに属国化する日本の民主主義
    2章 帝国化する国民国家と霊性
    3章 コスパ化する民主主義と消費社会
    4章 進行する日本社会の幼稚化
    5章 劣化する日本への処方箋

    当たり前のことを言ってるのに,当たり前ではなくなっている日本社会では,希少な意見である.

    0
    2016年08月27日
  • 街場の五輪論

    Posted by ブクログ

    農民と武士の西南戦争の話。つい、150年前は日本人はそういう状態だったんですね。
    そう考えると織田信長の長篠の戦いはすごいですよね。本題とは関係ないですが…

    0
    2016年08月05日
  • 教えて! 校長先生 「才色兼備」が育つ神戸女学院の教え

    Posted by ブクログ

    神戸女学院の紹介とOGのメッセージ,それらはまあなんということもないが,内田氏の学校教育に願う想いが,序章,終章に込められていて,環境も含めて教育の大切さを痛感した.

    0
    2016年07月07日
  • 教えて! 校長先生 「才色兼備」が育つ神戸女学院の教え

    Posted by ブクログ

    学校自慢のようにも聞こえ少し鼻につかなくもないですが、これだけ誇りに思える母校を持てることが羨ましく思います。

    0
    2016年06月24日
  • 街場の読書論

    Posted by ブクログ

    ブログのコンピ本。
    話の内容はいつもと一緒だし、ブログでも読んだことがあるものが多い。
    けど読みたくなる。
    しかも紙の本で。

    先生曰く、繰り返される主題は、
    「言葉が伝わるというのは、どういうことか」
    ということだそうです。
    これは僕のライフワークでもあります。

    伝わる伝わらないを決定しているのは、コンテンツの可否によるとついつい考えてしまします。
    が、そうではなく、やはりマナーだと。

    メタメッセージの形でまず伝えるべきは、
    「このメッセージは他でもない、あなたに宛てて発せられているんですよ」ってこと。

    0
    2016年06月14日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

    Posted by ブクログ

    「事実は小説よりも奇なり」をそのまま編集した一冊。
    アメリカでの事例がベースにあって、それを日本でも…
    ということであるらしい。
    それぞれの話はそれそれとして楽しませてもらった。
    一番興味深かったのが[巻末対談]の柴田元幸さんと内田樹とのお話。
    同じ手法で、同じように集まった「物語」から
    日本人とはなにだろう、を考察している章。
    比較文化論とでも言うのでしょうか。
    江戸から明治にかけて、「浮世絵」がヨーロッパに渡り
    かの地の絵描きたちが、日本の浮世絵風の作品を残している。
    そんなことを、なんとなく思い出してしまいました。

    0
    2016年05月19日