内田樹のレビュー一覧

  • 困難な結婚

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    ネタバレ

    2019.12.15

    【感想】
    なるほど、そんな考え方があるのかあ、となる本
    結婚に対して「キラキラしたもの」「憧れ」という認識があったのだけれど、

    「今よりも不幸にならないように結婚する」
    「結婚は社会契約である」

    の言葉たちが少し冷静にさせてくれた

    そして自分がパートナーに多くを求めすぎていると反省
    「よくわからない人」と共に生活していることは感動的なのかそうかそうか…

    【印象に残った言葉】
    目の前にいる人よりもっとましな相手がいるんじゃないか(略)というのは「自分はこの程度の人間じゃない」という自負の裏返しです。(P24)
    →耳を塞ぎたくなる人多そうだなあ(笑)

    配偶者が変わ

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    2019年12月15日
  • 最終講義 生き延びるための七講

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    25歳の選択について60歳で語ってる

    それが
    痛いほど正直なとこが
    強いなあ!

    学ぶ意味
    教える立場
    わたしは新しい学びの後
    これ程強くあれるかどうか
    強くあれない理由を知るために
    また本を読もう!

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    2019年11月11日
  • 善く死ぬための身体論

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    読んでてよく分かる。
    実感することでしかわからないから
    ビビらずに
    やってみるしかない
    死ぬのも楽しみ

    なんて
    不謹慎かもしれないけど
    そう思う

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    2019年11月09日
  • そのうちなんとかなるだろう

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    ネタバレ

    筆者の半生を綴ったエッセイ。
    ウエブ マガジンのロング・インタビューを元に構成してあるそうだ。

    学生運動について、時々モノクロ写真で見たり
    フィクションのスパイスとして出てきたりして知っている程度だったので
    当時の肌感覚で書かれているのが興味深かった。

    師弟関係について、
    弟子を伸ばすために言うことと潰すために言うことは表面上似ていて
    識別が難しいという件もとても興味深い。

    武道家は勝敗や強弱を競う境位を離脱し、
    いるべき時に、いるべきところにいて、なすべきことをなす人間になることが修行の目標であり、
    道場は楽屋、一歩外に出たところが本番の舞台というのは
    共感するところだった。
    実践する

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    2019年11月05日
  • 態度が悪くてすみません ――内なる「他者」との出会い

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    さまざまな雑誌などに寄稿された著者の論考・エッセイを収録している本です。

    著者のブログ記事をまとめた本とはちがい、字数制限のためか尻切れトンボの感のあるエッセイも多少見受けられるように思いますが、身近な話題から思いもかけない理路を通って見晴らしのきく場所へと読者を連れ出す著者らしい議論の運び方が随所に見られます。

    個人的には、橋本治の思想、とくに身体論、他者論、歴史論にかんしては、内田樹の思想を通して読み解くことではるかに理解しやすいものになるのではないかという見通しをもっており、「速度と祝福 God speed you―書評『蝶のゆくえ』橋本治著」の橋本治論は興味をもって読みました。「速

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    2019年11月02日
  • 身体の言い分

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    ネタバレ

    身体と哲学。私たちは祖先が創り出した最新ヴァージョンという言葉が印象的。
    私たちは両親から生まれ、その両親もふた親から生まれ、と一代、二代と遡っていくと膨大な数の祖先が現れてきます。十代遡れば1024人、二十代遡れば52万4288人。わずか二十代を遡っただけで50万人を超え、二十一代では百万人をはるかに超える祖先が居たことになります。
    もう、今生きているだけど奇跡。アレコレ頭で考えなくても身体がよりよい方向に導いてくれる。複雑に考えるのをいったん手放してみてもいいのかもしれません。

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    2019年10月13日
  • 生存教室 ディストピアを生き抜くために

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    武術家の伝えたいこと
    その方法が両者から語られ
    違いが
    おもしろい

    研究者の創造のスタイルの差
    特徴と顛末の記述に
    共感

    身体機能が日常生活の
    変化から
    仕方ないと
    諦めたくない

    手に入るなら
    手にしたい
    潜在能力の魅力
    古来からの振舞いに
    興味津々!

    馬に乗ってみたくなった

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    2019年10月12日
  • 身体知―カラダをちゃんと使うと幸せがやってくる

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    子供を育てるというのは、「世の中思いどおりにならない」ということを骨の髄まで味わうということですからね(内田)

    ポルトガル語で「マオ・レゾルビーダ」という言葉があります。英語で無理やり言うと、badly resolvedとでもいうのでしょうか。ある地位を得て、ひとかどの人間のように思われているけれども、実際には、自分の個人的な生活とか人間的成長を大事にしていない人、自分ではそういうことを解決したと思っているけれども、本質的には何も解決してない人のことをさすんです。(三砂)

    評価コストって、けっこう深刻なシステム問題なんですよ。精密な評価をするということが自己目的化すると組織の中の人間は活気

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    2019年10月07日
  • 善く死ぬための身体論

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    ネタバレ

    天下の内田センセイとヨーガ行者成瀬師の対談本。
    なるほどの犬の耳多数。二人そろってインプラントにしていてこれはいいと語り合っているのが怪しすぎて笑えたwただ最後の章は切れ味鈍り残念。身体性が至上、ゲームパチンコカジノはダメ、ひきこもりノンアクティブは問題、と頭から切り捨ててしまっていて、そこら辺のジジイと同じレベルとなってしまっている。

    P5 どんな異能であっても、「そういうことができた人がいる」という話は受け入れる。だってそれによって失われるものなんか何もないんですから。自分の中に潜む可能性を信じようと信じまいと、日々の稽古そのものに割く時間と手間は変わらない。だったら「そういうことができ

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    2019年10月04日
  • 先生はえらい

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    「正確に何かを伝える」
    「自分には伝えたいことが明確にある」
    などの考えが間違っていることに気付かされた。

    特に、オチのない話=まだ自分の中でどんな価値があるのかわからない話 をしてしまう相手こそ親友であり、恋人である、という話には大変驚いた。
    この感覚を現代の子ども達はどれくらい持つことができるのだろう。

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    2019年09月29日
  • そのうちなんとかなるだろう

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    20190922 内田先生の自叙伝。なんとなくと言っているが結局は直感を信じて生きてきたという話。自分に置き換えて考える必要はない。若い人なら一つの生き方として参考にできるところを参考にするために読むと良いかも。

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    2019年09月22日
  • はじめたばかりの浄土真宗

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    「倫理」と「常識」がおんなじで、コードを共有しないところで、判断をすることが、陳腐なこと、全く同感した。

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    2019年09月19日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    レヴィナスを中心にユダヤ思想を主な研究領域としてきた内田樹が、イスラーム学者の中田考を招きイスラーム思想の現代的可能性について対話をおこなっています。

    ユダヤ教とイスラム教というバックボーンのちがいだけでなく、さらに国民国家が破滅的なクラッシュを起こしてしまうことの危機を訴える内田に対して、中田は「カリフ道」の復興を説くという点でも、両者の立場にはかなり大きなちがいがあるのですが、本書ではアメリカを中心とするグローバリズムへの対抗思想という点で両者の議論は一致点を見いだしています。もっとも、だからといって刺激に欠けるということはなく、まったく異なるバックボーンからともにグローバリズムへの批判

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    2019年09月19日
  • 先生はえらい

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    心に響くフレーズ
    ① 漱石が先生の条件として挙げているのは、二つだけです。一つは、なんだかよくわからない人であること。一つは、ある種の満たされなさに取り憑かれた人であること、この二つです。

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    2019年09月17日
  • 街場のメディア論

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    【気になった場所】

    メディアの不調=視聴者の知性の不調

    仕事と適性の順番
    ◯仕事を通して自分の適性を見つける
    ×自分の適性に合った仕事を探す
    →能力は開発するもの

    人間の才能を開花させるのは、他人のために働くとき

    情報を評価する最優先の基準
    →その情報を得ることで世界の成り立ちについて理解が深まるかどうか

    各メディアの不調の原因
    ・テレビ→ジャーナリストの知的な劣化
    ・新聞→テレビの不調を指摘できない点

    ジャーナリストの知的な劣化の背景
    →なぜ弱者の味方をするかを自問してない
    →その思考停止が知的な劣化を招く

    テレビのシステムにも欠陥がある
    →ミスをしないことを優先し、何を放送す

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    2019年09月15日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    心に響くフレーズ
    ① 人間が仕事に求めているのは、突き詰めて言えば「コミュニケーション」です。
    ② 品の良い人というのは、節度を知る人のことです。

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    2022年01月06日
  • 若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱

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    自然にあるものはすべての人にとって平等に出現する。でも、「額縁の内側のもの」はそうではない。それは平等には与えられない。額縁の中で示された物語をどう受肉するかという仕事は個人の責任で果たさなければならない。額縁というのは、「そこの中にあるものについては、一人一人が違う意味を汲み出しなさい」というメッセージの解釈についての指示のこと。額縁をどこにつけるのか、何を額縁で囲むのか、ということは、思いがけなく大切な仕事。
    人間が何者であるかは、その人が「何であるか」という本質的な条件によってではなく、「なにを生産し、いかに生産するか」によって決定される。
    自分のことを善良で有徳な人間であると思いこんで

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    2019年09月04日
  • そのうちなんとかなるだろう

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    一時期どっぷりはまって片っ端から著作を読んでいた。最初に読んだのは「ためらいの倫理学」だったかな。こんなに腑に落ちる論考を読んだのは、岸田秀「ものぐさ精神分析」以来だと思ったのを覚えている。(「ものぐさ~」はロングセラーだそうだ。今でも名著だと思う。)どんどん出版されるのをいつ頃まで追いかけていただろうか、神戸女学院を退官されて、凱風館を建てられたあたりから、さしたる理由はないが読まなくなったように思う。

    これは「自伝」だというので、ちょっと興味が湧いて、久々に読んでみた。小中高の学校時代の話が詳しく書いてあって面白かった。やっぱりずいぶんとんがった少年だったんだなあ。一方、東大時代のことは

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    2019年09月03日
  • 最終講義 生き延びるための七講

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    2011年に長年勤めてきた神戸女学院大学を去った著者が、そのころにおこなった講演のうち、6本をまとめた本です。

    最終講義ということもあって、著者がとくに力を入れて取り組んできた問題のひとつである教育問題について率直な議論が展開されています。講演がもとになっているということもあって、他の著書よりも若干「前のめり」で議論がなされているような印象を受けました。そのぶん、著者のエネルギーを感じます。

    また、『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)について著者みずから解説をおこなった、日本ユダヤ学会での講演も収録されています。こちらでは、レヴィナスと武道に打ち込んできた著者がみずからの内なる「反米」とい

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    2019年08月19日
  • 街場の天皇論

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    興味深い、しかし読みづらい。
    本書は書き下ろしではなく、月刊誌やブログにある天皇関連記事をまとめただけの天皇本である。1つの項で興味を惹かれたとしても、次の項では全く繋がりのない内容が書き綴られており、思考の整理が上手くできない。しかし筆者の考える天皇論は非常に興味深いので、入門書として本書の半分までを読む価値はある。後半は、だめだ。編集者は少しは手を入れて欲しい。



    私は天皇制について、何も知らなかった。それを気づかせてくれた本書は読む価値はあるが、買うほどの価値はない。
    象徴的行為とは鎮魂と慰藉であると、平成天皇は理解し務めてきた。

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    2019年08月25日