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現代思想は何のための道具なの? 二〇世紀を代表する六人の思想家を読み解き、現代思想をツールとして使いこなす技法をパフォーマンス(実演)する。
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Posted by ブクログ
読んでいて脳がめきめき動く感じ、すごく気持ちがいい! この本がきっかけで内田樹さんのファンになりました。
・現代思想のパフォーマンス P326 フロイトの例によれば、「母親の不在」という幼児にとっては極めて根源的な喪失経験に動機づけられて、幼児は記号操作の習得のやむなきにいたる。 母親と想像的に癒合していた幼児にとって、母親との離別の苦痛は耐えがたい。幼児にとって想像的他者の不在が「名づけえぬもの」で...続きを読むあるかぎり、それがもたらす喪失感は世界の崩壊に等しい。 しかし、「母の不在」を言い表す記号を幼児が獲得し、その記号が他者に認知され、理解されるようになると、「母の不在」という経験のもたらす苦痛は緩和される。苦痛は、苦痛そのものであることをやめて、苦痛の記号になるからである。「母が存在しない」と幼児が宣言するとき、「母の不在」は「母の不在」というなまなましい事実であることをやめて、「母の不在という物語」に書き換えられる。 このパートは一見すると難しいが、よく読むと、非常に普遍的なことが書いてある。私たちが記号操作をするのは、経験に一定の距離を置くためであり、経験に一定の距離を置くことは、苦痛の緩和をもたらす。 簡単な例でいれば、例えば、会社をクビになったとすると、そのことを誰にも話さなければ、それはなまなましい経験であり、ただの苦痛である。しかし、それをひとたび友人に相談するなり、Twitterに書いてみると、それは記号となり、物語に書き換えられる。 オードリーのオールナイトニッポンを10数年続ける若林正恭さんも、一種のラジオ脳が、人生を救うとなにかに書いていた気がする。何か、テレビでよくない事があっても、ラジオがあるから、面白おかしく物語にすることができる。ラジオによって救われた困難や苦痛があると。 幼児の記号獲得という原初的なお話でこそあるが、私は、多くの不快や苛立ちは、記号の欠乏によるものであるという一種のポリシーがある。なにかイライラしているとき、イライラしやすいときは、記号を摂取する。つまり、本を読むのである。それも、文学や哲学など、私が今まで分節化を試みたことのない概念や言語化を試みたことのない言葉が書かれた書籍を、じっくりと数行読む。そうすると、純粋な言語の摂取という体験がフラストレーションを減少させることはままあるのである。どうしても納得いかないときは、自分でも言葉にしてみる。苦しいことがあってもそうである。 我々が記号を使う理由が、経験と一定の距離を置くためであるとすれば、それはもちろん日常にもいかせるはずであり、生かされるべきであろう。
ソシュール、バルト、フーコー、レヴィ=ストロース、ラカン、サイードの6人の思想についての簡単な解説と、その思想をじっさいに用いて小説や映画を読み解いた本です。ソシュールの章では『不思議の国のアリス』、バルトの章では『エイリアン』、フーコーの章では『カッコーの巣の上で』、レヴィ=ストロースの章では『お...続きを読む早よう』、ラカンの章では『異邦人』、そしてサイードの章では『エム・バタフライ』が、それぞれ取り上げられています。 バルト、レヴィ=ストロース、ラカンの章を内田樹が担当しているのですが、その解説のこなれ具合はさすがです。もう一人の執筆者である難波江和英の文章も、けっして読みにくいということはなく、むしろコンパクトで簡明な解説になっていると思うのですが、内田の文章は本当にそれぞれの思想を自家薬籠中のものとして、見事に使いこなしているという印象です。
ソシュール、バルト、フーコー、レヴィ=ストロース、ラカン、サイードの6人の思想を紹介。「案内編」「解説編」は参考になった。「実践編」はどれも今ひとつ。バルトの本を読もうと思った。あとレヴィ=ストロースの解説がわかりやすかった。
[ 内容 ] 本書の目的は、現代思想の概説ではなく、現代思想をツールとして使いこなす技法を実演(パフォーマンス)することである。 この一冊には、現代思想に貢献した六人の思想家について、案内編と解説編と実践編が含まれている。 [ 目次 ] 1 フェルディナン・ド・ソシュール 2 ロラン・バルト 3 ...続きを読むミッシェル・フーコー 4 クロード・レヴィ=ストロース 5 ジャック・ラカン 6 エドワード・サイード [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
現代思想をツールとして使い、 「不思議の国のアリス」「エイリアン」「カッコーの巣の上で」「異邦人」 などを読み込んでみる、という指南書的な本。 哲学や思想は、 役に立つものとは思っていなかっただけに、 目から鱗。 でも、 考えてみれば当然か。 物事を突き詰めれば哲学的な問題に当たるわけだから。 ...続きを読む 本質を見抜く力は、 どれだけその構造を捉えているかに依拠しているわけで、 現代思想が"金棒"になりうるのも自明なのね。
現代思想の解説だけでなく、その考え方で文学、映画などを読むとどう読めるかを解説した点が面白い 世の中は本当に奥が深い。この思想・技術を持って世界を感じることができれば、もっとおもしろいだろうな。 これらの思想は20世紀のものであるが、21世紀はこれらをベースにどんなに発展するのだろう。 サイードは興...続きを読む味がもたず未読。内田はわかりやすい、すごいね
哲学にダイレクトに関する本というのを初めて読んだかも。思想家の解説とその思想の例題として小説や映画が紹介されている。なにか踏み込んだゆるがないものに触れたような、自分が賢くなったような気がする。もちろん気がするだけである。しかしまぁ、久しぶりに読むのがつらいのにやめられないという不思議な体験をした。...続きを読む賢くなった幻想の喜びよりも、知ってしまったという恐怖に引きずられた気がする。
これも、喧騒を離れた生協で、 以前から、内田樹はきになっていたので、拝読。 内容もは「これはマニュアル本ではない」というだけあって、思想を一歩でた思想の実演(パフォーマンス)がテーマで直感でビビビ!ってきた。 ただ、この種の文庫の中では肉厚で、その分、価格に転嫁させられているのにも、ビビビ!ってきた...続きを読む。
「寝ながら学べる構造主義」の原型かな。 やっぱり内田さんの書いている部分がすばらしく、 僕には面白かった。 ただ、難波江さんのフーコーの部分も面白く、 権力・監視とは何であるか、という勉強になりました。 それからエドワード・サイードも入っており、 僕にとっては、大江健三郎経由で知ったので、 新...続きを読む鮮な感じを受けました。
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現代思想のパフォーマンス
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難波江和英
内田樹
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