内田樹のレビュー一覧

  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    内田樹のエッセイ。タイトルと内容はそこまで関連していない。

    ・「らしく」ふるまう事は必要。
    ・そのために「型」がある。
    ・礼儀はディフェンスである。日本人はそれが弱い。
    ・日本人は他者志向(恥の文化)である。
    ・群をともにしたがる。
    ・自分の直感にも耳を傾けるべき。
    ・どんな制度にも賞味期限がある。
    ・核家族は不完全。
    ・核家族におじさん、おばさんを1人加えると良い。

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    2016年04月13日
  • 生存教室 ディストピアを生き抜くために

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    裏のない善意であっても、教えるという行為によって教えられる側の立ち位置を相対的に引き下げ、支配する。教えている本人にその自覚はない。しかし掘り下げてみると、それは承認欲求の裏返しで、本来自分が得られるはずの敬意や名声が満たされないと感じているから、教えるという行為で自分を引き上げ、相手を下げようとする。身近なところにそういう人は結構いるし、そういう人と長く接していると、気疲れや敬遠したくなる気持ちが起きてくる理由がよくわかりました。

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    2016年04月03日
  • 竹と樹のマンガ文化論(小学館新書)

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    竹宮恵子と内田樹の対談によるマンガ論。マンガはオープンソースだ、機能マンガの話、構成とは何か、などなるほどの話がいっぱいだ。

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    2016年03月30日
  • 邪悪なものの鎮め方

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    こういう時事問題や世の中の事象に対する考察の文章を久しく読んでいなかったので、けっこう刺激になった。窮乏シフトが良かった。

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    2016年03月16日
  • 呪いの時代

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    ネタバレ

    レヴィ・ストロースものかとタイトルから連想したのだが、ほぼ関係ない。人生教訓系ビジネス書に近い。とはいえ筆が達者なので、興味をそらさない。震災以降ヒステリックになり、知識人に見られた類型的独断表現がややみられる。いわく「やらないよりいいリスク回避のために疎開しなさい」

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    2017年11月21日
  • いきなりはじめる仏教入門

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    内田樹が、浄土真宗の僧侶である釈徹宗を相手に、仏教の根本的な思想についてたずねるという趣旨でおこなわれた往復書簡をまとめた本です。二人のやりとりの合間に「間狂言」という章が挟まれており、釈が仏教の基礎についてコンパクトな解説をおこなっています。

    おそらく内田の心積もりとしては、彼自身の宗教にかんする突っ走った議論を、釈が仏教の立場から広く大きく受け止めるという展開を期待していたのではないかと忖度するのですが、どうも内田の投げかける問いのエッジが利きすぎている印象を受けました。むしろ、釈の仏教概説に、内田が自由な立場からコメントを入れるという構成のほうがよかったのではないかという気がします。

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    2017年12月03日
  • 生存教室 ディストピアを生き抜くために

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    ネタバレ

    人気コミック「暗殺教室」をきっかけに始まった武道と教育の共通点を探るふたりの対談。

    いちばん面白かったのはエリツィン大統領が橋本龍太郎総理の股間を掴み、橋本総理がレクチャー通りにエリツィンのを掴み返して信頼を得たという話でした。なかなか肝が据わってないと出来ないですね。

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    2016年01月27日
  • ぼくたち日本の味方です

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     おじさん二人の対談集。東日本大震災が起きる前と、起きたあと。日本は何が変わって何が変わらないのか。

     この中で、原発に30年反対し続ける瀬戸内海の小島、祝島の話がよかった。

     毎日デモやっているといっても、ほとんど世間話しながら島の決まった場所を歩きつつ、たまに思い出したかのように「原発反対」と声を上げる。

     それに、飯を作ってたからとか、飯作りにとかで途中参加したり離脱したりして、それを30年間続けている。

     高齢化率が高止まりして限界集落になり、やがて人がいなくなるのが確実になっているのに、老人たちはやめない。

     そういう地域の繋がりというもの、今は日本のどこにあるだろう。

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    2015年12月23日
  • 荒天の武学

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    武道家が少なくなっている。武道家以外には無関係なことに思えるが、間違いないなく世の中に影響はある。そのことをもっと考えるべきだと思う。

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    2015年12月15日
  • 聖地巡礼 ライジング  熊野紀行

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     現在の聖地巡礼は大人の遠足なんだよね。今に比べては申し訳ないが昔の人はそれなりのリスクを抱え巡礼に赴いていたのだろう。

     まあやっぱりこれだけの清々しさを持つ場所には誰しも一度は行ってみたい。だけど現代人には昔ながらの覚悟はない。

     ならば、今はこの聖域を壊さず足さず現状を保ち未来に残す義務を持つこと。それが一番難しいのかな。





     原発は日本人だけが持っているわけではない。韓国も中国も十分すぎるほど所有している。原発事業も科学である。

     自分は常に正しい側で相手は間違っているという排除のボーダーを持っている、二項対立をしているのはむしろ著者側だろう。

     原発を含め科学の進歩と

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    2015年11月26日
  • 竹と樹のマンガ文化論(小学館新書)

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    竹宮恵子はじめ山岸凉子、萩尾望都が大泉サロンと呼ばれる花の二十四年組と言うことをはじめて知りました。

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    2017年09月12日
  • 日本戦後史論

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    内田樹さん、白井聡さんの対談。まだ『永続敗戦論』を読んでないのですが、これも話題になってることと、内田さんとの対談ということで読みやすいかと思い、読んでみた。とにかく、気持ちが暗くなる。日本人が、気持ちのどこかで破滅を願っているとか。そういうひとが確かにいるのかどうか、数はどれくらいいるのかとかはわからへんけど、それでも時代の雰囲気とかを見てるとけっこう頷けてしまうねんな、これが。「時代を見つめる」習慣がこれからますますなくなっていくやろうと思うと、こういう作業をしてくれるひとの存在は本当に貴重やと思う。

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    2015年11月25日
  • 日本霊性論

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    禅は修行者に人間の世界が混沌から分離して成立するその生成の瞬間に立ち戻ることを要求する。人類が言葉によって世界を分節し世界が立ち上がる瞬間まで遡航することを要求する。無門慧開はその人間世界の極北での経験を啞子の夢を得るが如くと書き遺す。

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    2015年11月19日
  • 価値観再生道場 本当の大人の作法

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    雑誌「ダ・ヴィンチ」での対談を書籍化した第二弾。三者三様のキャラクターで語る「大人の知的作法」。名越さんが終始興奮気味なのが微笑ましい。「ウチダ先生、こうですよね!?」みたいに食いつくと橋口さんが「それは、こういうこともありますよね」と落ち着いて受け、内田先生が「それはつまりね」と締める。あたたかい関係性が心地よい。いつもの内田節をちょっと軽やかに薄めた、ドリンカブルなライトビールのような一冊。とはいえしっかりとしたボディも感じます。

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    2015年10月27日
  • 街場の憂国論

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    民主主義における意見の多様性を担保し,それぞれの考えを聞く力の大切さを実感した。
    自分から遠いことは理解も判断も難しく,大切な理解と判断は大きな流れに身を任せがちである。大きな流れも瞬間瞬間の判断と決定によって形成されていくことを考えると,自分の芯の部分に価値観の軸の確立は大切なことだなぁ。
    近視眼的,経済的な視点に陥りがちな世間や自分の目をメタレベルで認識し直すためにはメタレベルの意見に触れる,オルタナティブな意見に触れることが第一歩だろう。

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    2015年10月09日
  • 14歳の子を持つ親たちへ

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    かなり前に購入したものの放置していたが、シルバーウィークを前に積ん読本がなくなったので手に取った。やっぱり内田樹先生はいいわー。思いは言葉で表しきれないとか、子供を完全には理解できないとか、するする身体に入ってきます。対談本のためか本を閉じたあとも心に残ることはなかったけれど、たまにはこんな本もいいんじゃないでしょうか。

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    2015年09月20日
  • ぼくらの身体修行論

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    体つき体の動かし方に生活や考えが反映されている。
    考えずに動く体。考えていては遅くなる。数値化しにくいもの。

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    2015年09月15日
  • 街場のマンガ論

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    純粋にマンガ論の部分を読み、作者の思想漂う生臭い政治の話やアメリカ・中国論が出てきたら飛ばせば良し。

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    2015年09月03日
  • 街場の共同体論

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    家族や教育、コミュニケーションなど、日本社会や日本人について語った本。
    人が幼児化し、非常識になり、「当たり前のこと」が通じない世の中になりつつあって、ちょっと落ち着いて世の中についてゆっくり考えてみましょう的な本。
    これまでの著者の本を簡潔にまとめたような内容でした。
    著者の本をまだ読んだことがない人には、お薦めします。

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    2015年08月16日
  • こんな日本でよかったね 構造主義的日本論

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    著者がブログに掲載した文章をまとめた本です。

    著者のブログは、コピー・フリー、転載フリー、盗用フリーを謳っています。それは、ブログに発表された考えを一人の主体性を持ったパーソンに帰することはできないという立場を、著者が採っているためです。そしてこうした立場の基礎は、「人間が語るときにその中で語っているのは他者であり、人間が何かをしているときその行動を律しているのは主体性ではなく構造である」という、フランス現代思想の構造主義の考え方があります。

    本書で取り上げられているさまざまなテーマも、こうした構造主義の立場から現代の世相を見たとき、どのような光景が映るのか、というものになっています。とく

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    2015年06月09日