内田樹のレビュー一覧
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日本社会が全体として老成し、あるがままの個人を受け容れる寛容さを持つようになった一方で、そのことが個人の「甘え」を助長している側面もありそうだ。「多様性の受容」というのは本来、異なる価値観や意見を積極的に理解し、折り合いをつける営みであり、日本ではそれが「相手を否定しないこと」として形骸化している部分がある。
結果として、対立を避け、深い議論に至らないまま、それぞれの価値観が並列的に共存するだけの状態になっているのかもしれない。ネット社会の影響も大きいだろう。SNSでは、多様な意見に触れる機会が増えたはずなのに、実際にはアルゴリズムの影響で似た価値観の人々とつながりやすくなり、「連隊意識」の -
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レジェンド少女漫画家と、それを読んで育った武道家・哲学者の対談。
僕自身が少女漫画読者でなく、かつ時代が違うので、なかなかグッと話に入っていけなかったけど、その時代を想像して楽しめるだけの話の濃さとリアリティとユーモアでした。
内田「音楽についてトリビアルな知識を持っている人間が『これはこれとこれのパクリだ』と言うと、その知識自体が何か批評性を持っているかのように見なされる。でも、マンガの場合は、そういう話はしませんよね。この人のこの絵柄とかコマ割りは誰それのパクリだと言っても、誰も反応しないでしょ(笑)。」
竹宮「誰が何をやっても構わない。ただただ、マンガはオープンソースなだけです。」
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編者の内田樹をはじめ11人の執筆者が、現代の日本社会において喫緊の課題である人口減少・少子化の問題について論じている本です。
それぞれの執筆者たちの展開する議論の中身に踏み込むことは避けますが、編者である内田の議論については、それが果たしている役割を明確に理解しておくことが必要ではないかと考えます。
内田は、少子化が深刻化することはとうにわかっていたにもかかわらず、われわれが手をこまねいてきたことに注目して、「日本人は「最悪の事態」に備えてリスクヘッジする習慣がなく、そういう予測をすること自体を「敗北主義」として忌避する」という伝統があると指摘します。そのうえで、「日本人というリスクファク -
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#疲れすぎて眠れぬ夜のために #内田樹 #読書記録
内田樹先生の2003年の作品。古い。そのため、むむむ、と思うところもある。
が、やはり内田樹。
強い。自分の足を地につけて、ただ一人で立つことができる人。内田樹。
いやー、私はそこまで強くない、けど、そうありたいよなー、と思う。だから、ほんと、その通りですよね、と思う言葉でいっぱい。(一部を除く)
我慢しすぎるな、『ワンランク下の自分に』(第一章)とかいう言葉は書かれているけども、その実は、自分で考え自分で責任持って行動しなさいよ。人に合わせて、嫌なことするような、そんな生き方やめなよ、ということを言っているので、結構厳しい。
そうあり -
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少し古い結婚観かなと思うところもありつつ、得心したり旨にせねばと思うところも多々あり。
以下覚書
●結婚は貧困ベース、病気ベースで考える
●ピンチはうまくいかないことが束になって手が回らなくなる状態。
ひとつひとつのうまくいかないことは大したことじゃない。その数がある閾値を超えると人はパニックになる。だからうまくいかないことの数を一つ一つ減らしていく以外に手立てはない。
そうすることで、些細な事でコップの水が溢れてブチンと切れることがなくなる。
●配偶者との関係を健全に保とうと思ったらまず自分はどうすれば機嫌が良くなるかを考える
●自分の人生が充実していると倦怠期が来ても問題にならな