内田樹のレビュー一覧

  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    コロナ下で思う事はそれぞれの人に沢山あったなと思い出させる本。
    エッセンシャルワーカーありがとうとメディアで流しつつ、近づくなと差別する。大事といいながら低収入を改善しようとしない。ありがとうと言っておけばこき使っていいと思ってるよね。これからは少子化でエッセンシャルワーカーがますます減ってくる。その際にどうするのかな。

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    2025年01月11日
  • 下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち

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    学びとは時間的なもの。学び始める時にはそれがなんなのかわからない。学ぶにつれてその価値や意味がわかる。時間的流れの中にいて自分自身の変化を受け止めていく。
    生徒が消費者として教育を受けているのはひしと実感できた。

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    2024年12月13日
  • 人口減少社会の未来学

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    編者の内田樹をはじめ11人の執筆者が、現代の日本社会において喫緊の課題である人口減少・少子化の問題について論じている本です。

    それぞれの執筆者たちの展開する議論の中身に踏み込むことは避けますが、編者である内田の議論については、それが果たしている役割を明確に理解しておくことが必要ではないかと考えます。

    内田は、少子化が深刻化することはとうにわかっていたにもかかわらず、われわれが手をこまねいてきたことに注目して、「日本人は「最悪の事態」に備えてリスクヘッジする習慣がなく、そういう予測をすること自体を「敗北主義」として忌避する」という伝統があると指摘します。そのうえで、「日本人というリスクファク

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    2024年11月08日
  • 凱風館日乗

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    ロシアは常に被害者の劣等感と大国の優越感の葛藤のうちにある。中国は中華皇帝による独裁と群雄割拠の内戦状況のどちらかしか知らない。米国は建国以来市民的自由と公権力による社会的統制いずれを優先させるを巡って分裂し続けてきた。三国とも固有の葛藤を抱えてきた国である。そして、その葛藤をまっすぐに受け止め、折り合いのつかないものをなんとか折り合わせて複雑な統治システムを創り出した時期には国力が向上し、どちらかに針が振り切れてシステムが暴走し始めた時期に衰運局面に入る。

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    2024年09月08日
  • 困難な結婚

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    結婚が社会保障という独自の論理は面白い。ただ結構感覚的に書いてるような箇所が多いような気もして、あまり響かなかった。

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    2024年08月24日
  • 凱風館日乗

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    著者の本は、いつも難しいが面白い。特に【教育の本務】教員の大切な仕事は、笑顔で迎え入れここが君のいる場所だと保証し、ここにいることを願っていると伝えること、本当に大切なことだと思う。学力とは学ぶ力触れる全てのものから知的滋養を吸収できる能力、いい言葉だ

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    2024年08月21日
  • 街場の成熟論

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    成熟に関わるさまざまな論考。
    努力、友情、勝利のもたらす弊害というか、その価値観だけでは足りないものがあるという言及に、ハッとする

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    2024年08月16日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    #疲れすぎて眠れぬ夜のために #内田樹 #読書記録

    内田樹先生の2003年の作品。古い。そのため、むむむ、と思うところもある。
    が、やはり内田樹。
    強い。自分の足を地につけて、ただ一人で立つことができる人。内田樹。
    いやー、私はそこまで強くない、けど、そうありたいよなー、と思う。だから、ほんと、その通りですよね、と思う言葉でいっぱい。(一部を除く)

    我慢しすぎるな、『ワンランク下の自分に』(第一章)とかいう言葉は書かれているけども、その実は、自分で考え自分で責任持って行動しなさいよ。人に合わせて、嫌なことするような、そんな生き方やめなよ、ということを言っているので、結構厳しい。
    そうあり

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    2024年08月12日
  • 現代霊性論

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     おもに、宗教現象を社会学的観点から、分かりやすく論じている。科学の進歩に合わせて、宗教をあらためて問い直す行為が求められているのでは。膨大な論及の歴史の見直し。

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    2024年07月14日
  • 困難な結婚

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    少し古い結婚観かなと思うところもありつつ、得心したり旨にせねばと思うところも多々あり。

    以下覚書

    ●結婚は貧困ベース、病気ベースで考える

    ●ピンチはうまくいかないことが束になって手が回らなくなる状態。
    ひとつひとつのうまくいかないことは大したことじゃない。その数がある閾値を超えると人はパニックになる。だからうまくいかないことの数を一つ一つ減らしていく以外に手立てはない。
    そうすることで、些細な事でコップの水が溢れてブチンと切れることがなくなる。

    ●配偶者との関係を健全に保とうと思ったらまず自分はどうすれば機嫌が良くなるかを考える

    ●自分の人生が充実していると倦怠期が来ても問題にならな

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    2024年07月13日
  • 困難な結婚

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    健やかなる時、喜びの時は1人でも生きていける。
    病める時、悲しい時、貧しい時にこそ支え合って結婚の意味があると。
    なるほどなぁ〜、多くを求めずに
    逆にないときに半分にすると、深いですね。

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    2024年06月28日
  • 一神教と帝国

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    どの国にも「恥ずべき過去」はある。それを認めるか認めないかで、それから後の国民たちの倫理的緊張感は変わる。「疾しさ」を抱えて生きることは辛い。けれども、それが民族差別や拝外主義の暴発を抑制している。歴史修正主義者は、国民の「疾しさ」から解き放つことで、民族差別や拝外主義といった暴力を解き放つ。

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    2024年06月03日
  • コモンの再生

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     コモン”共有”とは何か。
     いつのまにか日本人が失っている感覚を再生するには。

     2016年から2020年にかけての批評集。
     数年後のことを予想するのは難しい。

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    2024年05月26日
  • 生きづらさについて考える【毎日文庫】

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     内田さんの書かれたものを読むと、どこかで同じようなことを言われていたなあと思うことが多いのだが、でも読んでいて面白い。

     本書では時事ネタが多く取り上げられているが、それらについて書かれた文章は、ともすると後になって読むと古いと感じることも多いのだが、そんなことはない。ある出来事や事象の奥にある真の問題点にまで内田さんの考えが届いている上に、それを納得させる文章術の妙があるからこそ、今でも興味深く読ませるのだと思う。
     また、これは不幸なことではあるのだが、本書のタイトルの「生きづらさ」が、今も大きくは変わっていないことにも拠るのだろう。例えば、本書では安倍政治への批判的文章がある。その安

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    2024年05月23日
  • コモンの再生

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    雑誌連載を書籍化したものだから、よく言えば気軽に読める、悪く言えば予定調和で想定の範囲内。タイトルは大袈裟過ぎるかな、「内田樹の人生相談室」でもいいと思うがそれじゃ売れないか。

    それにしても著者は大分リベラル色が強くなった様に感じる。「東京ファイティングキッズ」の頃はもっとバランスを取っていた気もするが。世の中が右(右が革新、左が保守という考えもあるが)に偏り過ぎたからそう錯覚しているだけかも知れない。

    江崎書店袋井店にて購入。

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    2024年05月12日
  • 大人のいない国

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    ⚫︎対談形式が多いからサクッと読めるね
    ⚫︎内田さんは日本辺境論は面白かったし、わかりやすくて読みやすい。ゆっくり読めば咀嚼できる丁度いい内容。あ、これ以上いくと無理だなってとこで止まる絶妙な文体。
    ⚫︎成熟した大人がいないのは、まあしょうがないのかもなあとか、そもそも自分だってなあとか…政治家は国民のレベルを写す鏡だから、結局日本人が成熟していないってこと?でもそれもなんだか安易な自虐論理みたいで嫌だなあ。
    ⚫︎内田さん、ネットだとよく炎上しているイメージだけど、本はしっかりしているよね。大学の教授だったこともあり、話が分かりやすい。
    ⚫︎なんというか、ちょっと神霊的な話も出てくるけど、それ

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    2024年05月12日
  • 日本辺境論

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    日出る処の・・。聖徳太子は、中国は属国から朝貢を受け、それに恩賞を渡す形でしか周辺国と交流しないことを熟知した上で、知らないふりをした。相手のルールは無視した上で、実だけ取る。かなり高度な外交術。p.61

    憲法9条。アメリカの属国である事実を回避し、アメリカの同盟国として出兵もせず、利益(安全)だけを得る。面従腹背のしたたかさ。p.68, p.248

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    2024年04月30日
  • コモンの再生

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    人類は遥か昔、土地を所有するのではなく、コモン(共有地)で生活していた。筆者はコモンの再生を新たな共産主義になぞらえる。それはソ連といった社会主義国家によるトップダウンではなく、国民主導のボトムアップを新しい共産主義を次世代の国のあり方と説いている。
    様々な読書からのざっくばらんな質問に対し、筆者の知見をまじえなごら答えていく内容で、読み応えはある。特に反抗期の娘の接し方と、家族に対する金の使い方が印象に残った。

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    2024年04月17日
  • 街場の成熟論

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    内田さんが、雑誌等に寄稿した文章を集めたもの。
    求められたテーマを内田流に考察した文章は、主観に基づいた記述であることから、大いに納得するものから、なかなか理解が追いつかないものまで多岐にわたる。

    ロシアのウクライナ侵攻についても書かれている。以前のクリミア半島の時と異なり、ゼレンスキー大統領が政治的な正しさを打ち出したことが、世界の共感をもたらしたという。単にウクライナが攻め込まれたという事ではなく、上位の観念に持っていくことで、我々のため、我々の自由のために戦っているというストーリーに持って行ったことで各国の支援を受けられたとの主張だ。

    他の事柄も、いくつかの論点で書かれているので、自

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    2024年03月29日
  • 街場の米中論

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    ネタバレ

    国民国家という概念は中くらいの現実。太鼓から存在したモノではない。
    グリーバル企業は国民国家に帰属意識はないことが要件。
    ウクライナの戦争がどうなっても、ロシアは没落する。勢力圏はなくなる。
    『フェデラリスト』の中に合衆国憲法の制定の議論がわかる。連邦派と独立国派の争いがあった。連邦と州の自由とのせめぎあい。軍隊は、同胞に向けられるべきではなく、国外に向けられるべき、という論法で連邦の下に常備軍を置くことになった。一方で、民衆の武装権も保障した。
    アメリカでは19誠意に公教育の導入の反対があった。
    合衆国憲法は、常備軍の保持を禁止している。軍は時の権力者の私兵になる。議会が招集して編成するもの

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    2024年03月05日