内田樹のレビュー一覧

  • 知性について

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    知性が拙い私は慣れない新書を読むのに体力が必要だったけれど、内田さんなりの「文武両道」の解釈が興味深く、感銘を受けた。
    他人を批判して、相対的な優劣を語ることをやめた話。
    誰かや何かを批判をして自分が成長するならいくらでも判するけれど、批判したところで自分は何も成長しない。
    だから誰かに批判されても誰とも論争はしたことがない。
    指摘されたことが正しければ、そのまま「そうですね」と頷いて受け入れ、指摘されたことが間違っていれば、相手にすることはない、と。
    それを合気道の師匠から学んだという話。
    できることなら、門人の全員が自分より先へ進んで欲しい。自分を超える弟子を育てること、それが教育の開放性

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    2025年06月30日
  • 新版 映画の構造分析

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    映画に詳しくないが、映画の幅を広げてみようかと思い手にとった。知っている映画のパートは楽しく読めた。それは頭の中で絵が描けるからである。知らない映画についてのパートは、知らない映画のパートでしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。致し方のないことである。なぜなら、本作は、映画の宣伝本ではないからである。

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    2025年06月28日
  • 凱風館日乗

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    「資本主義が滅びるのが先か、人類が滅びるのが先か」「経済も教育も国際社会での地位を失い、泥舟になってしまった日本」「もう一度“共有地”“コモン”を創り出す」毎回、金太郎飴のような繰り返し。でも手を替え品を替えて繰り返さないと、ますます転がり落ちていくばかり…。

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    2025年06月20日
  • 街場の成熟論

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    大好きな内田先生本

    学びには、カリキュラムなどない。学ぶまえから何を学ぶかわからないのが学びの本質。
    など、キレッキレの内田節がひかる。

    また何故内田さんが共産党推しなのかも分かる一冊。

    大好きな内田さん。
    とはいえ短編を集めた感もあり、内田節が他の内田さん本よりは少ない気もした。

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    2025年06月18日
  • 知性について

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    知性という話ではないが、日本人は日本語しか使えない国で過ごしているため、外国で「世界は広い」と思える機会があるが、米国などの英語圏の人はこういった感覚を得難いのかもしれない

    I want to develop the kind of intelligence that allows me to break out of my own mold—to have the courage to be fluid and ever-evolving.

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    2025年06月15日
  • コモンの再生

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    定期的にこういった時事エッセイ的なものを取り込みたい。栄養分を身体に取り込むのと同様に。
    思考のアップデートの為、咀嚼した。

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    2025年06月12日
  • 価値観再生道場 本当の大人の作法

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    「分かった」という思い込みを捨て、「分からない」という前提で、敬意をもって人や物と接したいものだよね。という事を言っていて、「 なるほど分かった」と思ってしまったので、これは大変難しいことだと思いました。

    さまざまな話や文章似たくさん触れて、良くわからないまま飲み下すのが大事。そうすると知性は贅肉のようについてくる。という話が好きでした。最近、意味を求めて読書しがちで、疲れていたので、分からなくてもいいのか、と。

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    2025年06月08日
  • 困難な結婚

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    確かにタイトルに偽りなし。ただ確かに少し古い結婚観かなというのと、感情論に感じたところも多い。
    結婚とはセーフティーネットであり、自分や配偶者が弱った時助け合う制度というのはすごく納得。
    ただ生きていくのが1人でも精一杯なのに、相手の生活も支える自信がないので、やはり結婚は難しいかな〜という感想。

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    2025年05月20日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    日本版『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』。
    一般の方から寄稿してもらった嘘みたいな本当の話を集めた短編集。


    都内某所のイベントで、古本のくじを引いた際に当たった本。
    アメリカの普通の人たちに寄稿してもらったショート・ストーリーの中から佳作をラジオ番組で朗読する『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』。
    それの日本版です。

    すべて誰かの身に起きた実話、とのことですが、本当に嘘みたいに不思議な話、奇跡のような話がたくさん集められています。実話かどうかはちょっと疑いつつも、「友人から聞くスベらない話」っぽくて面白い。

    読み心地としては、新聞とか雑誌に載っている読者からのお便り紹介。あれ

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    2025年05月10日
  • 聖地巡礼リターンズ

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    ネタバレ

    巡礼ということで分類では旅ジャンルに入っているんですが自分は宗教かなとそっちに登録。
    シリーズ化していて1作目読んでいて、二作目と思って手に取ったらこちらはまさかの三作目でした。
    長崎ということで興味津々。

    神仏混淆は聞いたことがありますがまさかの神仏デウス混淆(p160)
    本書を読むまでキリシタンと呼ばれる人たちがカトリックであると意識したことがなかったので言われてみると確かにそうだなとそんなところから納得。

    バスチャンの預言と言うものを読んで信仰の強さの凄まじさのようなもの(うまく表現できません)を感じました。拷問や踏み絵についても別の書籍などでこれまで読んだことはあり、それについても

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    2025年05月06日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    一般の方から募った短編集。一つ一つが1,000文字以内ということなので、さらさら読める。短いのは一行だったり。
    アメリカのナショナルストーリープロジェクトの日本版ということだそう。
    私は最初から通して読んだけど、手元に置いて、好きなとこだけ読むのもありかもしれない。
    新聞の読者投稿の小話みたいなのを読むのが好きだったけど、そんな感じのもあり、ブフォッと笑ってしまうのもあったりする。
    元の?アメリカのものとは違うタイプのに仕上がってるとのことで、そちらと読み比べてみたくなった。
    たまにオチというか、ポイントがわからないのがあって、選者の内田先生に聞いてみたい気にもなった。

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    2025年04月02日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    内田樹の本なので、なるほどこういう考え方ができるのかとか、自分がなんとなく思っていたことが言語化されていて嬉しかったりとか、そういうことが多い本だったけれど、「最近の若者は」みたいに決めつけていることも多くて、ちょっとおじさんの説教みたいに感じる部分もあった。

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    2025年04月02日
  • 動乱期を生きる

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    勉強になりました。日本が今後戦争をせずに平和を、保っていけるのかが不安です。こらまでの失敗から学ぶことができるのか。またジャーナリズムは今も生きているのか。世界の紛争はなぜ続いているのか、という問いに対して端的に答えてくれている著書です。

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    2025年04月01日
  • 沈む祖国を救うには(マガジンハウス新書)

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    内田氏の書籍はよく読みます。今回は我が国を憂う、そしてもうどうしようもない所まで差し掛かっていることをかんじました。特に物質的なことよりも、倫理的、精神的に蝕まれてしまっているという警鐘。最近のあらゆる書物では、お金はいずれなくなる、資本主義は形を変える、責任あるポストには立つべきではない、ゆるく生きていくべき、などの論調が跋扈しておりますが、本当にそうなのでありましょうか。

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    2025年04月01日
  • 大人のいない国

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    日本社会が全体として老成し、あるがままの個人を受け容れる寛容さを持つようになった一方で、そのことが個人の「甘え」を助長している側面もありそうだ。「多様性の受容」というのは本来、異なる価値観や意見を積極的に理解し、折り合いをつける営みであり、日本ではそれが「相手を否定しないこと」として形骸化している部分がある。

    結果として、対立を避け、深い議論に至らないまま、それぞれの価値観が並列的に共存するだけの状態になっているのかもしれない。ネット社会の影響も大きいだろう。SNSでは、多様な意見に触れる機会が増えたはずなのに、実際にはアルゴリズムの影響で似た価値観の人々とつながりやすくなり、「連隊意識」の

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    2025年03月16日
  • 寝ながら学べる構造主義

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    平易な言葉で書いてある
    素人の私には一回では難しいところも
    気になったところを中心にもう一回読まないと

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    2025年03月11日
  • 疲れすぎて眠れぬ夜のために

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    時々ふんふんなるほどと思うこともあったがなんでか覚えられない思い出せない、借りた本ゆえにいつもページを折りまくってるのを折れてないからなのか(コレも身体論につながるのか?)、印象に残ったようで残ってない、果たしてこれは読めたと言えるのか?いや、言えないと思いながら2回め読んだけどやっぱりどこにふんふんなるほどって思ったのかパッと思い出せない、3回め読もうかな、、(はよ本返せ)。あ、古武術というものをこの本で知った、そして影響を受けて体験に行ったものの自分にはまだ早いと思った。出直します。

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    2025年03月01日
  • 竹と樹のマンガ文化論(小学館新書)

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    レジェンド少女漫画家と、それを読んで育った武道家・哲学者の対談。
    僕自身が少女漫画読者でなく、かつ時代が違うので、なかなかグッと話に入っていけなかったけど、その時代を想像して楽しめるだけの話の濃さとリアリティとユーモアでした。

    内田「音楽についてトリビアルな知識を持っている人間が『これはこれとこれのパクリだ』と言うと、その知識自体が何か批評性を持っているかのように見なされる。でも、マンガの場合は、そういう話はしませんよね。この人のこの絵柄とかコマ割りは誰それのパクリだと言っても、誰も反応しないでしょ(笑)。」
    竹宮「誰が何をやっても構わない。ただただ、マンガはオープンソースなだけです。」

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    2025年02月19日
  • 勇気論

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    内容が散らばっているので読みにくい。
    けど、何だったのだろうという気持ちで読み返すと言いたいことが見えてきて、全て繋がっていた。
    対話を楽しむ読書が出来る本だと思う。
    是非、付箋を付けながら読んで欲しい。

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    2025年02月15日
  • 撤退論

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    衰退する日本をいかに撤退させるかについて、多様な論者たちが論じる一冊。
    サンクコスト、責任追及、同調圧力・・・撤退判断を妨げる要因はいくらでもあるが、どこで撤退の決断に踏み切るのか。
    最後の論者である平川氏の「撤退とは、行くか戻るかの二者択一ではなく、パラダイムシフトなのだ」というメッセージが一番ささった。

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    2025年02月10日