内田樹のレビュー一覧

  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    だいたいおんなじいつものあの話。
    まーでも飽きない。

    賢いリスクヘッジをしたと思っている人は、
    無意識的にリスクの多い選択をしてしまうという例えに、
    中古車の話をしている。

    「ぶつけても大丈夫なように中古車を買ったら必ずぶつける、
    だってそうしないと中古車を買った意味がないんだもの。」
    これ至言。

    また、
    人間が「個人」になるプロセスの話が面白い。

    これはラカンの鏡像段階とか、
    先ごろ読んだ「ミラーニューロン」にも近いものがあって、
    産まれた時、
    人は世界全体と溶け合っていて、
    自分とそれ以外という分節をしていない状態にある。

    だから、
    「個人」としての「自

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    2012年02月22日
  • 期間限定の思想 「おじさん」的思考2

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    (以下引用)
    ●男が女を「守る」には、2つの仕方がある。「女の成長を妨げる」守り方と「女の成長を待ち望む」守り方である。(中略)「女の成長を待ち望む」男は、彼女の自立を、つまり彼女がもう「支えなし」に生きていけるようになる日を、その男自身が不要になる日を逆説的に待ち望んでいる。この逆説的期待に有り金を張れるような男はレアである(P15-16)

    ●男が「君が何を望んでいるか、私はわかったよ」ということを女は決して許さない。(中略)彼女が愛する男性が「彼女が何を欲望しているのか」分からずに悩む姿を見ること、それは女性にとって尽きせぬ快楽の源泉である。(P70)

    ●恋愛の本質は「失敗することにあ

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    2012年05月08日
  • 呪いの時代

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    相変わらず面白かった。ブログで書いたものを寄せ集めて作ったパターンの本ではなく、硬めの雑誌に連載したものをまとめた本のようなので、論調も硬めで、論理構成も一層しっかりしている内容が多かった気がする。
    最近に書かれたものなので、今という時代にフォーカスした、タイムリーな話題が多く、それがまた面白いところだった。
    これまでの本で言っていたことと重なる内容もいろいろとあるのだけれど、そういう場合でも、また、同じ事を角度を変えて説明しているので、より理解が深まった気がする。

    【面白かった話し】
    ・思っていることを完璧に表現することが可能な日本語という言葉が母語であることは例外的に幸せなこと。
    ・万人

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    2020年07月15日
  • 14歳の子を持つ親たちへ

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    その年代の娘がいるので読んでみた本。
    途中難しいところがあったけど、最後までとにかく読みました。
    問題は子供にあるのではなく、親や周りの大人の関わり方、環境にある。
    とりあえず、あんまり子どもをいじり過ぎない、ってことですね。
    ・・・・って勝手に簡単にまとめちゃいけないんですよね。。。

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    2012年07月02日
  • こんな日本でよかったね 構造主義的日本論

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    読み始めてから、この本は読んだことがあったということに気がつく。そんなに多くはないけれども、これまでもない訳ではないという類のことだし、前に読んだこと自体を忘れてしまっているわけなので、内容についても覚えていることは少なく、初めて読むのと別に変わらない。

    最初の方に出てくる「言葉の力」というコラムは面白かった。題材は「言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。それでも私たちは信じている、言葉のチカラを。ジャーナリスト宣言。朝日新聞」という朝日新聞のコマーシャルコピーだ。日本のテレビを見る機会がほとんどないので、今でもやっているのかどうか知らないけれども、僕が日本にいた時には、テレビコマーシャルで

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    2012年01月14日
  • 14歳の子を持つ親たちへ

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    タイトルに即した話題は前半だけで、後半は結構脱線。
    これだけの知識人二人が2年かけて話したのならそりゃそうか。
    別に14歳の子を持つ親じゃなくても、例えば14歳の子が読んでも、大学生が読んでも満足できる内容です。
    平易な文で、内田樹の思考に触れられやすいという点でも良書です。

    1つの大きなテーマはまえがきの「子どもは何を考えているかわからなくて当たり前」だから、腹を括りなさい、ということ。
    子に対して「訳のわかる存在であること」を強要している親が増え、
    あいまいな言葉しか持たない子に「要するにあんたは、こうなのね」と言い、端数を切り捨てる。

    二人の主張は「曖昧で、いいじゃない!」てこと。

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    2012年01月04日
  • 橋本治と内田樹

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    ファンを公言しているので、内田先生が橋本氏に多少寄っているところがあるのはやむを得ないとして、まあそれを差し引いてもとてもおもしろい対談集であった。けっして引かれたレールの上を歩こうとしない、というのが橋本氏の一貫した姿勢なんだろうけれども、内田先生もよくその姿勢に合わせられるなあと、頭のいい2人だからこそできた対談ではなかったかと。

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    2012年01月03日
  • ためらいの倫理学 戦争・性・物語

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     内田樹本はほとんど読んでいる。日垣隆さんの『つながる読書術』で紹介されていた、この内田本は、読んでいなかったので、購入。

     最近のうちだ本より少し難解。内田さんが、売れっ子になる前い大学の紀要などに投稿したものも含まれているためだろう。

    (1)(フェミニズムに対して)、もし性差のもたらす弊害を実質的に廃絶することを人々がほんとうに望んでいるのなら、「性差については語らない」というのが、一番効果的な方法だろうと思う。(p219)

    (2)(ラカンを例にして)読者が「テクストに意味がわからない」のは、ほとんどの場合、それが読者に理解されないように書かれているからである。(p260)

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    2011年12月24日
  • 街場のメディア論

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    もう、内田樹さんの本をどれだけの数読んだだろう。相変わらず、視点が独特で、かつ、その話しの展開が論理的で面白い。著者独自のこの書き方にも、だんだんと慣れてきて、初めて出会った時ほどの衝撃はないけれども、文体が体に馴染んで、内容がスッと入ってくる心地よさも感じられるようになってきた。

    よく「ポストが人を作る」と言いますけど、ほんとうにそうなんです。「ポスト」というのは言い換えれば「他者からの期待」ということです。こういう能力を持つ人が、こういうクオリティの仕事を完遂してくれたら「ありがたいな」という周囲の人々の期待がポストに就いた人の潜在能力を賦活する。(p.25)

    「患者さま」という呼称を

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    2020年07月15日
  • 価値観再生道場 原発と祈り

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     内田さんは、武道家で哲学者、名越さんは精神科医、橋口さんは小説家。

     三人が、原発事故のあとに鼎談。

     なんとなく、もやもやした国の雰囲気を、三人とも感じている。

    ①内田:僕、原発の事故が起きてから今日まで、とにかく自分が変わらなきゃいけないと思ってきた。発想も変えなければいけないし、生き方も変えなければいけないし、身体組成も変えなければいけないって。そうしないと状況に対処できないじゃない。(p95)

    ②橋口:何かにむかって、他の人のことを祈っているのだけど、自分と自分のまわりの世界がわーとみえてくる。私利私欲だけを見つめているときには得られない感覚なんですね。(p66)

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    2011年12月18日
  • 街場の大学論 ウチダ式教育再生

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    本書の一番面白いところは、「あとがき」なのではないかと思う。筆者である内田樹氏は本書の「あとがき」で、文庫化される以前に書かれたテキスト(『狼少年のパラドクス――ウチダ式教育再生論』収録のテキスト)と現在の考えに乖離があることを率直に述べている。
    その乖離は、大学の自己評価に対する考え方の変化の中で生じている。本書に収録されたエッセイの中で、内田氏は大学および大学教員の自己評価を積極的に推進しようとしている。しかしそうして自己評価が始められるようになってすぐに、「評価コスト」の問題――大学の自己評価は、コストに比してパフォーマンスが低くならざるを得ないこと――に気づく。そうした気づきのあとに行

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    2011年12月12日
  • 街場の大学論 ウチダ式教育再生

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    まいど、内田先生には刺激をうけますね。間違いない。

    本書は大学論ということもあり、一般的な、社会的なというよりは非常に限られた世界のお話になっている。

    ただ、教育論という視点からもずばっとぐいっという話もあるのでそういう意味では、自己マネジメントやコーチングにも役立つ。

    以下、引用
    長年、武道の稽古をしてきてわかったことの一つは、技術上のブレークスルーは「そんなことができると思ってもいなかったことができてしまった」という経験だということです。それを目指して稽古していたわけではないのに、ある日不意に「そのような身体の使い方があるとは思いもしなかった身体の使い方」ができるようになる。できたあ

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    2011年11月27日
  • 身体知―カラダをちゃんと使うと幸せがやってくる

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    なにかを学び始めてすぐは、「見えなかった」ものがすこしでも「見えた」、ということに興奮して、
    じつはまだ「見えてないものもある」ってことには文字通り目を向けなくなりがちです。
    ですから、別の視点を切り開くために、
    内田樹の意見は定期的にチェックするようにしています。

    この本でも、脳科学の発達とともに、否定されたわけじゃないけどなんとなく目を向けられなくなってしまった「脳以外の身体の感覚」に着目しています。
    そのうち話はしぜんと人間の歴史や文化にとび、
    ふるくなったものにもかわらず真理がある、ということを感じさせられます。

    論理的にはっきりわかるものとおなじくらい、あいまいなものも大切にすべ

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    2011年11月16日
  • 期間限定の思想 「おじさん」的思考2

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     内田樹さんは、哲学者、武道家。

     最近、文庫になったこの本を購入。

     先週は、今をつめる本が多かったので、休日の今日は軽い本から登場。

    ①判断が誤りであることが事後的に明らかになったら、その責任をとって、粛然と制裁を受ける覚悟がある人間だけが、「マニュアルがない」状況で判断をくだすことができる。(p138)

    ②少数派というのはつねに必要だと思うのです。政治的な機能としても、少数派は集団のバランスをとる役割を果たすものだと思います。

    ③僕が毎日たくさんものを書くのは、基本的に理解したいからなんです。(中略)じつは書き出す前は何もわかっていなくて、最後まで書いてみてやっとわか

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    2011年10月29日
  • 14歳の子を持つ親たちへ

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    「14歳」という、とてもセンシティブで微妙な精神状態にある現代っ子の「心の中」を、大人であっても覗き見ることができる画期的良書。

    現代の環境(社会的、家庭的)が・・つまり「氏と育ち」で子どもたちの教育を論ずるのは当たり前すぎるくらい当然の考察ではあるが、この二人の切り口はちょっと違う。抽象的になりがちな「精神論」をこれほど納得できる言説ができるのは二人が現代でも卓越した「日本人」だからである。

    一番印象的に残った一文は「トラウマ」が話題になったところで
    人間は記憶を改ざんしたり、忘れたりすることが前提なのに過去のある一点の出来事・・つまり「トラウマ」が今のこういう自分を作り上げているという

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    2011年12月25日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    気軽に読めて面白い。

    値段も手ごろ。

    タイトルどおり嘘みたいなホントはなし、一杯です。

    東京への新幹線の中で読みました。

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    2011年10月23日
  • 村上春樹にご用心

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    語り口は易しく面白いが、言っている内容は難しい。久しぶりに知的な快感を味わわせてくれた。村上春樹論で正鵠を射た感じを与えられたのは初めて。

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    2011年10月03日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    本家アメリカ版は、友達に薦められたもののあまり面白くなく、途中で放棄。 日本版はソレとは正反対で、実に愉快な話が多く十分楽しめた。 国民性の違いかなあ。

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    2011年10月03日
  • 「おじさん」的思考

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    MBSラジオ「朝からてんコモリ」に季節ごとに登場される内田 樹氏。
    いつもとてもいい話が聞ける。
    その内田氏の本を本屋さんで見つけたので即購入。
    その「「おじさん」的思考」を読みました。
    内田氏の生き方、考え方について書かれたとても面白い本でした。
    特に第一章の「「おじさん」の正しい思想的態度」では教育やエロスについて、第4章の「「大人」になることー漱石の場合」では人間として大人とは?について、とても興味深く書かれていました。

    この本は一つの生き方のテキストとして、手元において何度も読みた本です。
    内田氏の他の本と夏目漱石の「虞美人草」、「こころ」も見つけて読みたいと思います。

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    2011年09月30日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    対談本であるが、内田先生の独壇場?圧倒的に内田先生の話が長い。しかし、だんだん春日先生も本音?を話すようになっていき、おもしろい。

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    2011年09月20日