内田樹のレビュー一覧
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むらいさんにお借りしました。内田先生と浄土真宗のお坊さん・釈徹宗さんが大学で行った講義を本にしたもの。
霊性、スピリチュアリティというのをキーワードに、現代の各宗教について、日常にある占いや「いただきます」といった行為が持つ宗教的(霊的?)意味について考察。靖国とか、オウムとか、話題が幅広。現代宗教の体系図も。おもしろいです。
印象に残ったのは・・・
・「賢しらに」宗教性を否定することの憎たらしさ(「無宗教葬」の傲慢さ、六曜入りカレンダーと安息日としての日曜日、女人禁制の山と性同一性障害)
・「自分」「自己」が確立するほど幸せを感じづらくなる
・いったん自己を潰す方法
・イヤホンは都会で暮ら -
Posted by ブクログ
最近気に入っている著者(昔から読んでいましたが)が合気道・武道に
関して、それから宗教と冥想に関して、最後に司馬遼太郎と坂本龍馬に
ついて書いた本。
面白かったです。
無敵の解釈。敵の解釈として『私の心身のパフォーマンスを低下させるもの』
という解釈とそこから見出された無敵の解釈。昔武道(剣道)をやっていた
私としてもよく分かる部分が多い内容です。額縁をずらす。キマイラ的身体の完成。中島敦の名人伝。レヴィナスによる正義と悪について。等々。。
日々の生活や仕事への態度として非常に役に立つというか
根幹としてもっている感覚に合っているし基準となる考え方です。 -
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グローバル化、新自由主義、何だか地に足が付いていないことがどんどん進んでいるような…。身体感覚のない言論が過激さを加速する。匿名のネット上での発言が問題になるのも納得です。
ここのところの内田氏はグローバル化、グローバル企業と国民国家が相入れない関係であることを盛んに書いています。株式会社の平均寿命が10年未満なのにたいして人間の寿命は数十年。我々の身体感覚ではものごとを100年単位で捉えている。それを体現しようとするシステムが国民国家である。企業は100年後のことには興味ないのですぐに効果、結果を求める。この企業の論理が国民国家に浸透してきてしまっている。これが何を生み出すのか私たちは冷静 -
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学生時代に就職活動で、就職担当者を訪ねたことがありました。その担当者は終始、不遜な態度かつ高圧的な物言いで癇に障ったのを覚えていますが、怒り、というか落胆を禁じ得なかったのは次のような言葉でした。自己PRできるものは何かと問われ、「結構、本を読んでいます」と答えると、「そんなことして何になるの?」と嘲笑したのです。
言うまでもなく、大学は学生に教養を身に付けさせるための教育機関であり、最高学府と呼ばれるように、あらゆる教育機関の最高位に位置する存在です。教養を身に付けるための最も基礎的かつ必須の方法である読書という営みを、卑しくも大学人(教官だけでなく大学運営に関わる全ての方たち)たる者がかく -
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内田:この20年ほどの「構造改革・規制緩和」の流れというのは、こういう国民国家が「弱者」のために担保してきた諸制度を「無駄使い」で非効率だと謗るものでした。(P.5)
中島:かつての70年代くらいの若者にとって、未来というのは輝けるものとして存在した。とすると、今ある自分の現実に対して「俺にはもっと幸福が先にあるんだ」と思えた。だから今の自分はまだまだ幸福ではない、と言っていた。しかし今の若者には先が見えない。輝ける未来や、今よりよい自分というビジョンが描けない。あるいは欠落している。だったら今の状態を幸せだと言っておかないと…と考えてしまう。(P.62)
内田:今の公共政策の、まず税金を -
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ものすごく奥深い話が続き、中々理解できない。しかし、何度も読むうちに少しずつわかってくるのでは?という期待感が持てる対談集ととった。少し武道はかじったことがあるが、本書にあるような境地はおろか、ろくすっぽな思考もなく、ただ練習?してた気がする(もっとも当時このような書があっても間違っても読みはしなかっただろう)。
今、あらためて武道経験を振り返ってみて、当時の道場の雰囲気を想像しつつ読みすすめた。武道こそ、体験の学と思うので、再開してみようか。
本書はただ、難しい。いろいろ。でも再読するだろう、という書でもある。
2回目:
言語的入力内容はすぐに消える。一方身体的に出力したことは長 -
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内田樹の読書に関するブログエッセイ集。前半部分は書評、後半は読書環境をめぐる時評、言語論など。
子供の英語熱に関する著者の意見に共感した。最近、幼い子供に英語を習わせることが流行っているが、言葉はあくまで自分の考えを発信する手段である。自国語も満足に話せない子供に、外国語を先に覚えさせることがあってはいけない。自然にネイティブとして自国語を自由に操れるようにしておかないと、自分の考えを発信するのに苦労することになる。実際、バイリンガルの中には、どちらが自国語なのか判らなくなる人もいるらしい。まず自国語を学ぶことが必須で、外国語はその後でも良いという。
でもこういう意見を書くと、英語にコンプレッ