内田樹のレビュー一覧
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内田先生と「巡礼部」のお弟子さん(?)たちが、釈先生の案内で「聖地」をめぐる企画。手始めは釈先生のホームグラウンドである大阪・京都・奈良。
よく知っていたり、行ったことがある土地ばかりなのだけど、へぇ~そうなの!というお話が次々出てきて面白かった。大阪では土地の「聖性」というものをまったく無視して都市が造られていったのに対し、京都は洗練された形でそれを取り込んでおり、奈良(の特に南部)にはプリミティブにそれが残っている、というくだりにはかなり納得。
少し前に「大阪の神さん仏さん」を読んで以来、「神さん」に対する見方が大きく変わったのだが、この本も「神さん」を考える上で示唆に富んでいると思った。続きが楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
内田先生の話は例によって基本的に同じです。
そして、それを求めて今日もまた読んでしまったのです。
対談本はそのテイストが相手によって変わるところが良い点ですね。
春日先生は精神科医なのに患者さんの悪口をばんばん言います。
精神科疾患という診断名をつけて、分け隔てるのとは対極的な立場とも言えますかね。
内田先生と対照的な点も多々あり面白かったですが、もうちょっとしゃべってもらいたかったです。
タイトルの「健全な肉体に狂気は宿る」という一節はおもしろいですね。
ユウェナレスが言いたかったのは「健全な精神は健全な肉体に宿れかし」だったかな。
ほんとにそうなんですよね。 -
Posted by ブクログ
内田:格差論や、ロストジェネレーション論の類を読むと、僕はちょっと悲しくなってくるんですよ。書いているのは三十代や四十代の人なんだけど、それだけ生きているということは、立派にこのシステムのインサイダーですよね。この世の中のシステムがうまく機能していないことについては、彼らにもすでに当事者責任があると思うんです。だから、そんなに簡単に「こんな日本に誰がした」みたいな言い方はできないと思うんですよ。でも、彼らの議論はいつも「自分は純然たる被害者である」という不可疑の前提から出発している。自分たちの社会システムが不調であることに対しては、自分にはまったく責任がないと思っている。「責任者は誰だ?」という犯人捜しの語法で社会問題を論じる人間はみんなそうですね。彼ら自信が久しくこの社会のフルメンバーであり、その不調に加担しているという意識が欠落している。でも、自分の属する社会の現状にまったく責任がないというのは「私は子どもです」と宣言していることと同じでしょう。(P.17)
内田:彼らは自分たちは生産に関与しない、もっぱら消費する人間だと思っている。今の日本における「未成年者」は、現実の年齢や社会的立場とは無関係に「労働し生産することではなく、消費を本務とする人」というふうに定義できると思うんです。労働を通じて何を作り出すかではなく、どんな服を着て、どんな家に住み、どんな車に乗って、どんなレストランで食事するか…といった消費活動を通じてしか自己表現できないと思っている。(P.19) -
Posted by ブクログ
買った後帯び見て愕然。
「いいから黙って結婚しなさい」
耳の痛い言葉で。
別れちゃってごめんなさい。
鬼婆予備軍でごめんなさい。
未来に希望が持てなくってごめんなさい。
別れたときに、私はこれで一生結婚しない可能性がとてつもなく増えたと思いました。
それは絶望的な感覚ではないのです。
わたしにはまだ、身が滅ぼされるような孤独と言うものが
よく分かっていないのかもしれません。
元彼は、いい男です。
絶対に私のことを否定しません。
「別れてくれ」と言っても否定しないくらいですから。
今後この人と一緒になったとき、私はこの人となら生活できるだろうなぁと思いました。そんな人今までいませんでした。
でも、結婚とかそういうのがちらついたときに、
子供が生まれたらとかそういうの考えてみたときに、
わたし、パパにならんと育てられんわ。と言うような確信がありました。っていうか6年間付き合ってみてたどり着いた結論でした。
規律も、社会的なルールも、倫理観も、
およそ彼も持っているのでしょうが、
絶対にこいつは子供が出来てもそういうこと言わないだろうな、
「あなたについていく」
「あなたの言うことは正しい」
そういってやり過ごすのだろうなと。
ある意味とても楽で、死ぬほどしんどい。
あらゆることを否定しないけれど、
自分で絶対責任を取らない男。
わたしはきっと多分5年くらいはそのことに頭を悩ませていたのだと思う。
その結果が、今なのだと思う。
彼はいつだって、
「ほら、行くよ!」って
私が手を差し伸べるのを待っていた。
「よし、結婚するよ!」
「子ども作るよ!」
「子ども育てるんだから、私の指針に従ってよね!」
6年間で、彼の変わったところと、変わらないところを考えて、
しんどさばかりが積み重なって
それが一生続くのだろうと思うと、
一気に心が疲弊して言った。
なんでも肯定してくれる男は楽だが、
責任を取るべきところや、自分が介入してこなければものごとがすすまないであろうことから、
うまく逃れようとする態度は
とても疲れる。
わたしは、それでも彼といるべきだったのか。
分からない。
私の下した決断が
間違っていなかったと思えるように
私は今出来ることをきちんと一つ一つ
行って生きたい。