内田樹のレビュー一覧

  • ぼくたち日本の味方です

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     おじさん二人の対談集。東日本大震災が起きる前と、起きたあと。日本は何が変わって何が変わらないのか。

     この中で、原発に30年反対し続ける瀬戸内海の小島、祝島の話がよかった。

     毎日デモやっているといっても、ほとんど世間話しながら島の決まった場所を歩きつつ、たまに思い出したかのように「原発反対」と声を上げる。

     それに、飯を作ってたからとか、飯作りにとかで途中参加したり離脱したりして、それを30年間続けている。

     高齢化率が高止まりして限界集落になり、やがて人がいなくなるのが確実になっているのに、老人たちはやめない。

     そういう地域の繋がりというもの、今は日本のどこにあるだろう。

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    2015年12月23日
  • ぼくたち日本の味方です

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    出版されて、もう一ヶ月くらいになるのに、レビューが書かれていないことが意外。

    内田樹も高橋源一郎も、それぞれ著作を読ませてもらっているので手を伸ばしてみた。
    なんというか、ちょっと世の中を振り返ってみたいなあと思うとき、何に手を出せばいいだろう?誰の言葉から始めればいいだろう?って悩みませんか。

    そういう時に、ああ、この人の言葉ならまず読んでみようかな、という安心感はあると思う。
    まあ、良くも悪くも、はあるけれど。

    そうして、結局アレは何だったんだろう?って考えるのは必要なことのように思う。
    例えば、今作では尖閣諸島の話や、3.11の話が語られているけれど、今のテレビではそのこと自身にゆ

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    2015年12月20日
  • 荒天の武学

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    武道家が少なくなっている。武道家以外には無関係なことに思えるが、間違いないなく世の中に影響はある。そのことをもっと考えるべきだと思う。

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    2015年12月15日
  • 聖地巡礼 ライジング  熊野紀行

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     現在の聖地巡礼は大人の遠足なんだよね。今に比べては申し訳ないが昔の人はそれなりのリスクを抱え巡礼に赴いていたのだろう。

     まあやっぱりこれだけの清々しさを持つ場所には誰しも一度は行ってみたい。だけど現代人には昔ながらの覚悟はない。

     ならば、今はこの聖域を壊さず足さず現状を保ち未来に残す義務を持つこと。それが一番難しいのかな。





     原発は日本人だけが持っているわけではない。韓国も中国も十分すぎるほど所有している。原発事業も科学である。

     自分は常に正しい側で相手は間違っているという排除のボーダーを持っている、二項対立をしているのはむしろ著者側だろう。

     原発を含め科学の進歩と

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    2015年11月26日
  • 竹と樹のマンガ文化論(小学館新書)

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    竹宮恵子はじめ山岸凉子、萩尾望都が大泉サロンと呼ばれる花の二十四年組と言うことをはじめて知りました。

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    2017年09月12日
  • 日本戦後史論

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    内田樹さん、白井聡さんの対談。まだ『永続敗戦論』を読んでないのですが、これも話題になってることと、内田さんとの対談ということで読みやすいかと思い、読んでみた。とにかく、気持ちが暗くなる。日本人が、気持ちのどこかで破滅を願っているとか。そういうひとが確かにいるのかどうか、数はどれくらいいるのかとかはわからへんけど、それでも時代の雰囲気とかを見てるとけっこう頷けてしまうねんな、これが。「時代を見つめる」習慣がこれからますますなくなっていくやろうと思うと、こういう作業をしてくれるひとの存在は本当に貴重やと思う。

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    2015年11月25日
  • 日本霊性論

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    禅は修行者に人間の世界が混沌から分離して成立するその生成の瞬間に立ち戻ることを要求する。人類が言葉によって世界を分節し世界が立ち上がる瞬間まで遡航することを要求する。無門慧開はその人間世界の極北での経験を啞子の夢を得るが如くと書き遺す。

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    2015年11月19日
  • 価値観再生道場 本当の大人の作法

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    雑誌「ダ・ヴィンチ」での対談を書籍化した第二弾。三者三様のキャラクターで語る「大人の知的作法」。名越さんが終始興奮気味なのが微笑ましい。「ウチダ先生、こうですよね!?」みたいに食いつくと橋口さんが「それは、こういうこともありますよね」と落ち着いて受け、内田先生が「それはつまりね」と締める。あたたかい関係性が心地よい。いつもの内田節をちょっと軽やかに薄めた、ドリンカブルなライトビールのような一冊。とはいえしっかりとしたボディも感じます。

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    2015年10月27日
  • 街場の憂国論

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    民主主義における意見の多様性を担保し,それぞれの考えを聞く力の大切さを実感した。
    自分から遠いことは理解も判断も難しく,大切な理解と判断は大きな流れに身を任せがちである。大きな流れも瞬間瞬間の判断と決定によって形成されていくことを考えると,自分の芯の部分に価値観の軸の確立は大切なことだなぁ。
    近視眼的,経済的な視点に陥りがちな世間や自分の目をメタレベルで認識し直すためにはメタレベルの意見に触れる,オルタナティブな意見に触れることが第一歩だろう。

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    2015年10月09日
  • 14歳の子を持つ親たちへ

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    かなり前に購入したものの放置していたが、シルバーウィークを前に積ん読本がなくなったので手に取った。やっぱり内田樹先生はいいわー。思いは言葉で表しきれないとか、子供を完全には理解できないとか、するする身体に入ってきます。対談本のためか本を閉じたあとも心に残ることはなかったけれど、たまにはこんな本もいいんじゃないでしょうか。

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    2015年09月20日
  • ぼくらの身体修行論

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    体つき体の動かし方に生活や考えが反映されている。
    考えずに動く体。考えていては遅くなる。数値化しにくいもの。

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    2015年09月15日
  • 街場のマンガ論

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    純粋にマンガ論の部分を読み、作者の思想漂う生臭い政治の話やアメリカ・中国論が出てきたら飛ばせば良し。

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    2015年09月03日
  • 街場の共同体論

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    家族や教育、コミュニケーションなど、日本社会や日本人について語った本。
    人が幼児化し、非常識になり、「当たり前のこと」が通じない世の中になりつつあって、ちょっと落ち着いて世の中についてゆっくり考えてみましょう的な本。
    これまでの著者の本を簡潔にまとめたような内容でした。
    著者の本をまだ読んだことがない人には、お薦めします。

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    2015年08月16日
  • こんな日本でよかったね 構造主義的日本論

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    著者がブログに掲載した文章をまとめた本です。

    著者のブログは、コピー・フリー、転載フリー、盗用フリーを謳っています。それは、ブログに発表された考えを一人の主体性を持ったパーソンに帰することはできないという立場を、著者が採っているためです。そしてこうした立場の基礎は、「人間が語るときにその中で語っているのは他者であり、人間が何かをしているときその行動を律しているのは主体性ではなく構造である」という、フランス現代思想の構造主義の考え方があります。

    本書で取り上げられているさまざまなテーマも、こうした構造主義の立場から現代の世相を見たとき、どのような光景が映るのか、というものになっています。とく

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    2015年06月09日
  • 14歳の子を持つ親たちへ

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    「対談の主題は「14歳の子を持つ親たちへ」である。この主題を選んだのは、名越先生が思春期の子供たちを対象とするクリニックを開いていて、豊富な臨床事例をご存じであること、私もまた「子どもが日本社会の最弱の環であり、社会はそこからほころんでくる」という暗鬱な予見を有していることにもある」

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    2015年06月01日
  • 日本辺境論

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    日本は辺境であり、日本人固有の思考や行動はその辺境性により説明できる。
    中心でなくて、比較をベースに物事を捉える。著者の示唆は、ポジティブな辺境性が失われつつあること。

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    2021年08月21日
  • 街場の共同体論

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    ネタバレ

    本の途中に出てくる教育の話を読んでいて、個人の能力は上がってきているんだから、これからは「情報をキュレートしていく力」と「こじつける力」が大切になりそうというのをやっぱり考えた。
    最後の師弟の話もまぁまぁ面白かった。学び方を学ぶ姿勢を学ぶと。これから学ぶことは、自分の今の物差しではわからないことなので、新たな物差しを自分で作り出していくこと。そういうことをしていくこと。学びはまさにそうだなぁと思った。最近修士論文を書いているとまさにそう思う。勉強することの意味が新しい物差しの芽吹きに気づいて、トントンと作り出していくことであると思っていたところだ。

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    2015年05月11日
  • 邪悪なものの鎮め方

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    一部しか読んでいないが…「学ぶこと」について素敵な考え方があったので、紹介。

    「なぜ学ぶのか?」
    ▶「何の役に立つのか今は言えないが、いずれ役に立ちそうな気がするもの」に反応する能力の有無が生死にかかわることがある。
    ▶知的パフォーマンスが爆発的に向上するのは、「その有用性が理解できないものについて、これまで誰もが気づかなかった、それが蔵している潜在的な有用性」を見出そうとして作動するときである。学ぶことで自分が何を探しているかわからないときに、自分が要るものを探し当てる能力を養う。
    ▶「これはそのうち何かの役に立つかもしれない」というのは、「これ」の側の問題ではなく、実は「私」の側の問題だ

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    2015年05月11日
  • 女は何を欲望するか?

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    フェミニズムはマルクシズムと同様、「理論の過剰適用」によって人びとの支持を失うことになったと著者は考えます。「フェミニズム言語論」と題された本書の第1部では、ショシャナ・フェルマンというフェミニズム文学批評の研究者の仕事などを参照しながら、フェミニズムの観点からテクストを裁く態度は、テクストという場において他者との出会いを待ち受ける姿勢からは程遠いものだということを論じています。

    「フェミニズム映画論」と題された第2部は、著者の十八番ともいうべき『エイリアン』分析が展開されています。『エイリアン』の中に込められた性的メタファーを読み解きつつ、ジェンダーにまつわる人びとの無意識の反映を「発見」

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    2015年04月25日
  • 大人のいない国

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    ともに柔軟な哲学的思考の実践者として有名な、内田樹と鷲田清一の対談と、二人の論考を収録している本です。

    内田も鷲田も、身体感覚と他者感覚を重視する点では同じような立場に立っていると言えるでしょうが、内田に比べると鷲田の議論には制度論的な視角が目立たないような気がします。その意味では、「大人のいない国」という表題は、どちらかと言えば内田がこれまであつかってきたテーマに寄っている印象を受けます。

    ただそのことは、内田の立場の優れているところであると同時に、他者感覚の重視が共同体論へとスムーズにつながってしまう彼の議論の危うさを含んでいるのではないかという気がしないでもありません。

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    2015年04月22日