太宰治のレビュー一覧

  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    ネタバレ

    太宰の中期の作品。
    時代的に戦争中の話が多かった。
    また意外と庶民的な面を垣間見れた短編集。
    講演をした際に地元の学生から「案外、常識家ですね」と言われたり、日々の生活の中で、少し神経質で気の弱い面が多々見られた。

    表題の『ろまん燈籠』は五人の兄妹の短編連作でユーモアに満ちた作品。
    『散華』は知り合いの若い大学生から太宰に宛てた手紙の入った辛い作品。
    「大いなる文学のために、死んで下さい。自分も死にます、この戦争のために。」はなんとも切なく遣りきれない想いを感じた。

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    2018年02月12日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

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    未読既読入り交じっていたけれど、男性作家が選ぶ作品とはやはり色が違って面白い。くすっと笑ってしまえるあたり、やはり太宰の魅力。

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    2018年02月11日
  • 人間失格 1

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    廓通いを経たあとの主人公の退廃的な姿を描いた1枚絵が素晴らしい。しかしこれ読んで思ったけど太宰はやっぱり女嫌いだな。

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    2018年02月10日
  • 人間失格 1

    ネタバレ

    驚愕

    知ってはいましたが読んだ事はなかった、太宰治の人間失格。こんな話なの!!と驚きましたが。伊藤潤二さんの絵で読むと、ホラーじゃないのにホラーに見えてくる。小説も読んでみたいと思いました。凄い衝撃的を受けます。

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    2017年11月30日
  • 太宰治全集(10)

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    太宰治全集の最終巻で、太宰治の名前で発表されたあらゆる随想が収録されている。

    年代順に並べられているため、一人の作家がいかにして生きてきたかがとてもよくわかる。

    太宰治は、自分の生きづらさ、格好悪さ、ダサさと向き合い、ひたすら見つめ続けた作家だと思う。そして、そうすることで生を肯定しようとしたのではないか。太宰を読んでいて時々居た堪れない気持ちになるのは、あまりにも率直に彼自身の弱さが描かれているからだ。

    随筆の中でたびたび「実直」という言葉が出てくる。弱さに対して正直であり続けること。その先に真実があると信じていたのではないかと思う。

    このような彼の信念は、戦前から戦時中に確立されて

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    2017年11月02日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    前期に書かれた表題作「もの思う葦」から晩年の「如是我聞」まで、太宰の言葉が集められた1冊。
    太宰はどこまでも一生懸命で、全力で文を書いている。(そのことは、何かの短編で語っていた。)不器用な懸命さというかなんというか、自己犠牲的なもの。命懸け。でも命懸けで書きたかったのは、小説であって、創作だった。だから随筆とか自分のことについては、おざなりでやっつけ感満載。お金のための、お酒のための仕事といった感じ。
    「如是我聞」は、今まで溜め込んで来たものを一気に書き散らした、自己破壊的な印象を持った。世間に対する恨みのようなものもあったかもしれない。そしてうわあああっと喚いて、あっけなく死んでしま

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    2017年09月18日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    以前、映画化されたオムニバス作品の原作。玉石混交の短編集。

    『BUNGO 文豪短編傑作選』角川文庫

     鈴木梅太郎が脚気の原因がビタミンB1の不足だと特定し、年間死者数万人と言われた国民病を劇的に改善したのに、陸軍軍医総監の森鴎外はエリート根性から百姓学者が何を言うかと馬鹿にしてそれを取り入れなかったため、陸軍兵士はバタバタ死んだ。というエピソードをかつて知ったばかりに鴎外は読まず嫌いだったので、この中に所収の『高瀬舟』が初鴎外だった。生き方は共感できないが、作品は実に面白かった。

    弟殺しの罪で島流しになる罪人を護送中の同心は、どうしてもその男が肉親を手にかけるような罪人に見えなかった。男

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    2017年08月17日
  • 人間失格

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    本書は、好きになった人と心中して生き残り、本を書くようになるけど、アルコール、麻薬にはまって、最後は精神病棟に送られる話です。太宰治は走れメロスしか読んだことがありませんでしたが、自叙伝と言われるだけあって描写が生々しく同じ作家と思えない鬼気迫るものがありました。

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    2025年12月21日
  • 太宰治全集(9)

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    ネタバレ

    自分でお話を書き始めてから、周囲の書き手さんが読まれているらしいと気が付いた太宰治を、自分も読んでみたいと思って買った全集の9巻。

    この年になるまで、読んだことがなかったのもなかなか恥ずかしいことかもしれないけれど、この年にならないと読んでも分からなかっただろうから、いい時期に読んだのだろうと思う。

    巻を進むにつれて、「生きることのつらさ」が実感として痛みに変わっていく。9巻はそれが特に強くて、ついに「死んでいく人は美しい」がはっきりと現れてきた印象がした。

    人間失格は有名で、その一文にある、
    (それは世間がゆるさない)
    (せけんじゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)
    が、とても私

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    2017年06月10日
  • 走れメロス 富嶽百景

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    良くわからないけど、
    生き方、あり方について、強く訴えかけられているように感じた。

    もう少し後になってもう一度読んでみたい本

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    2017年05月23日
  • グッド・バイ

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    ネタバレ

     漫画の後に収録されている未完の小説を読んでみたら、漫画以上に漫画っぽいところが多々あり、漫画の方はずっといろいろと漫画的なところを削ぎ落としていることが分かった。しかし、小説のコミカライズではなく、あくまで小説は原案であり、小説を元に作った現代を舞台にしたフィクションであるので、別に小説の通りにする必要は全くない。力強い絵で持っていく感じは小説にはない漫画ならではの文学性みたいなものがあったように思った。

     小説は未完の遺作とのことで、大長編かと思っていたら短かった。この後大長編になる感じもしなかった。遺作と言うには気楽な楽しい雰囲気の漫画みたいな小説だった。

     このように感じることもこ

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    2017年04月07日
  • ヴィヨンの妻

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    ネタバレ

    『パンドラの匣』
     終戦とともに、無理な気取りを捨て、命を燃やす決意をした青年。結核を治すべく、「健康道場」に入門する。そこでの生活が、彼から友人に向けた手紙で浮かび上がる。
     当時重篤な疾患だった結核だけど、その暗い側面に一切光を当てていない。健康道場での生活は、小さな恋があったり、おかしな綽名で呼び合ったり、ちょっと楽しそう。かなり笑えた。森見氏の「恋文の技術」はこの話から着想を得たのかしらん。

    『トカトントン』
     トカトントン。その音が聞こえた途端、無気力になる。仕事も恋も夢も欲も、トカトントンで無に帰す。トカトントンが悪いのではなく、本当はやる気もないのにトカトントンを言い訳にしてる

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    2017年02月27日
  • ヴィヨンの妻

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    太宰作品は人間失格しか読んだことがなかったので暗いイメージしかなかったんですがこのヴィヨンの妻に収録されている5編ともがなんだか明るく軽快な作品でイメージが変わりました。
    特にグッド・バイの田島とキヌ子のやりとりというか駆け引きが可笑しくて未完なのが残念でなりません。是非とも続きが読んでみたかったです。
    あと眉山は最後ちょっと切ない気持ちになりました。太宰はやっぱり奧が深いなぁって思いました。

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    2017年01月07日
  • 太宰治全集(7)

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    文芸イベントでよく見かける「太宰治」、しっかり読んだことがないので、太宰治を読んでみたい、読むなら全集を買ってしまおう、ということで第七巻。
    津軽、惜別、御伽草子(瘤取り、浦島さん、カチカチ山、舌切雀)
    いや、純文学というから難解なんだとずっと思っていたのだけれど、巻を増すごとに太宰治のユーモアにくすりと笑ってしまう。たまにおいおいなんてつっこみつつ。
    肩ひじ張らず、お堅いことを言わず、楽しんで読んでいいんじゃないか、純文学。何を純文学というのか知らないのだけれど。

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    2016年11月02日
  • 津軽通信(新潮文庫)

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    黄村先生のシリーズには笑った。
    特に「花吹雪」がお気に入り。
    それにしても、太宰を読むのは久し振り。
    他の作品は学生の頃一通り読んだけど、何となく自分が太宰より歳上になって作品を読むとは思ってなかったから。

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    2016年09月13日
  • 人間失格 グッド・バイ 他一篇

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    この本を読んだ後、非常に戸惑いました。
    私はこの本から一体何を感じ取ったのか、頭の中で整理しようとしても、何故かうまくできません。この物語の主人公はただ、「人間」という到底理解できるものではない存在に対して、怯え、暮らしていただけなんです。それだけなのに、得体のしれないモヤモヤが胸に引っかかります。きっとこれも「人間」の仕業なのでしょう。

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    2016年07月15日
  • 津軽通信(新潮文庫)

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    中期の安定してい時期から死の間際までの太宰の短篇を収録。死の近づいた時期の作品「酒の追憶」はそれを感じさせないほどユーモラスである。連作「短篇集」の「ア、秋」は詩情豊かな作品だ。「秋ハ夏ノ焼ケ残リサ。」なんてそりゃカブれます。「リイズ」がかなり胸キュン。女性にはぜひ読んでもらいたい。「黄村先生言行録」は風変わりな老人黄村先生の行動がおかしい。三編とも好きだ。「チャンス」は「恋愛はチャンスなんかではない。意志だと思う」に始まり据え膳食わない太宰がかわいい。太宰の短篇巧者ぶりが軽く楽しめる好著だ。

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    2016年05月21日
  • 新ハムレット(新潮文庫)

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    太宰中期の作品の中でも最も骨太で知的な作品が多いような印象を持った。収められている作品は海外文学に取材した作品が目立ち、かなり知的な太宰を味わうことが出来る。「新ハムレット」はハムレットをよく知らない私が読んでも面白かった。登場人物があまりに太宰的でちょっと笑えた。ハム(レット)にレヤチーズにポローニヤス…なんだか美味しそうである。本作のハムレットはかなり中二病をこじらせているが原典でもそうなのだろうか。「乞食学生」はまんまと騙されてしまう作家がカルピスを飲むラストがかわいい。あざとい。

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    2016年05月21日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    太宰が麻薬中毒から立ち直り数多の佳作を残した初期から中期への移行期の短編集。意外なほど読み易かった。「葉桜と魔笛」が最高。物悲しくも美しい希望と余韻のある読後感だ。「新樹の言葉」は乳母の子供たちとの再会を想像して書かれたものだがこんな風に太宰は心温まる交流をしたかったのだろうな…と考えると切ない。「春の盗賊」はユーモアを織り交ぜつつ小市民的な生活と再び破滅に身を委ねたいという葛藤が伝わり強烈だ。「もういちど、あの野望と献身の、ロマンスの地獄に飛び込んで、くたばりたい!できないことか。いけないことか。」

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    2016年05月21日
  • 新ハムレット(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ハムレットはシェイクスピア派。ポローニアスがしゃべりすぎ。

    乞食学生を初めて読んだとき、「熊本くんにも、佐伯くんにも欠点があります。僕にもあります。助け合って行きたいと思います。」という文章にどきっとした。一番好きなとこ。

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    2016年04月16日