太宰治のレビュー一覧

  • 津軽(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    写真の太宰治に少し息遣いを感じられるような気持ちになった。故郷へ帰りその地を取材をするのだが、この旅行の最終目的は幼少期に育ててくれたタケに会う事だった。自分を作り上げたのは旧家ではなくタケでありアヤであり、やっとできた友人T君だと。
    津軽は蝦夷の流れをくみ、奥州は陸(みち)の奥(みちのく.むつ)、出羽は出端(いではし)と語る。歴史的に要領が悪いと語る。
    文の締めくくりが「命あらばまた他日。元気でいこう。絶望するな」である。その四年後、自ら死を選ぶ。

    0
    2025年01月01日
  • 人間失格

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人間くささを捨てたから人間失格なのか。語彙力。幾人かの現代人でも心の奥底で思っているだろうことがスラスラ言語化されている。見ず知らずの他人でも自分が注目されているかもと思う瞬間は私にもあってしまう。皿が空くのを待っている人や現金を出すまで待ってくれる店員など。それに怯えるような、酷く非難されているような気がしてしまう時もある。どの時代にも変わらない心が見れた気がして不思議な気持ちになった。やはり文字というのは素敵だ。ただ、知っていて考えないようにする人、そもそも気づいてない人がいる中、この闇と向き合っていた太宰治の苦悩は計り知れない。

    0
    2025年01月01日
  • 斜陽 アニメカバー版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最初のお母様のスープの飲み方の場面がすごく好き。
    太宰治は女性目線が得意だとよく言われるけどまさにこのシーンも女性の純文学作家が書いてるような繊細でうっとりとした雰囲気。
    そんなふわふわとした幸福なシーンから始まりどんどん過酷な運命に、そして最後の方何ページも遺書で占められててこんなの有りなんだとなんかロックを感じたけど、この後読んだ夏目漱石のこころはもはや小説半分遺書だったのでさすが日本文学の父でした。。。

    0
    2025年03月24日
  • 人間失格

    Posted by ブクログ

    人間は皆本心を語っていないというのは本当だと思う
    ヨシ子が自分に気を遣いだした描写はかなり哀しかった

    0
    2024年12月18日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公はキリスト教のイスカリオテのユダ。

    っていうのは最初のころにわかった。ので、ラストの一文に驚きはなかった。
    ただユダ視点で考えるとなぜイエスを裏切ったのか?という問いに対し、銀欲しさなどではない。イエスへの鬱屈とした愛情と独占欲、という解釈は面白かった。
    一言、お礼を言って欲しい。自分だけを見て欲しい。特別な女を作らないでほしい。
    「旦那様」と訴えているが、凄く混乱している感じで、押し付けがましい信仰心なのか、同性愛なのか、どっちかなあ、と思った。

    0
    2024年12月15日
  • 新ハムレット(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    人間失格の解説にもあった通り、この人の作品は、「これは自分の話だ!」と思わせる。浅い共感ではなく、自分を見させられる。表題作もいいですが、他の作品も素敵。

    0
    2024年11月28日
  • 人間失格 3

    Posted by ブクログ

    まさかまさかの太宰…

    ヨシ子が狂っていく様は、まさに伊藤先生の真骨頂。
    原作と作画との相性が、とても良い作品。

    0
    2024年11月25日
  • 人間失格 2

    Posted by ブクログ

    金、酒、女が絡んでろくでもない人生が繰り返されている。

    ほとんどが本人に原因がありそうだが、改善しそうにない。
    破滅しか見えてこない。

    0
    2024年11月22日
  • 人間失格 1

    Posted by ブクログ

    小説で読み解ききれなかった部分は、マンガで補完する。

    小説よりも先にマンガを読んでいたら、登場人物のイメージが鮮明になっていたのかもしれない。

    0
    2024年11月21日
  • ヴィヨンの妻

    Posted by ブクログ

    映画化もされたこちらの作品。
    人間失格より暗めで重め、、やはり終戦後の日本の庶民の暮らしを何となくに反映してる感じと主人公に太宰自身を反映してるなと思いました。

    0
    2024年11月18日
  • きりぎりす(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    青森県五所川原市 エルムの街 くまざわ書店にて購入。
    太宰治の故郷、青森へ旅に出ると本が買いたくなる。今年は きりぎりすにした。

    好きな物語がたくさん入っている。
    「燈籠」のどんでん返しは痛快。
    この女の子の目線から見ると、自分を正当化し凄まじく善人として描いているが、男の子側から見ると、迷惑な勘違い女にしか思えない。
    このギャップがとても愉快だ!

    姥捨は、太宰の自殺衝動へのプロセスかと思えてしまう。
    「黄金風景」はもう圧巻。
    嫌がらせをした相手から優しさで仕返しされる。
    親切さで報復されるのが一番堪えるのだ!!
    女中お慶がキラキラ輝く、その様はまさに黄金風景!!
    まーぶしーいっ!

    「皮

    0
    2024年11月06日
  • 斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇

    Posted by ブクログ

    ダス・ゲマイネ
    馬場と私の話。海賊という雑誌を出そうと持ちかけられる。「太宰治とかいう若い作家」という人物が出てくる。馬場と言い争いになり、雑誌はやめる。
    主人公は電車に轢かれて死ぬ。
    あいつ、うまく災難にかかりやがった。僕なんか、首でもつらなければおさまりがつきそうにないのに。
    君、太宰ってのは、おそろしくいやな奴だぞ。
    君は自分の手塩にかけた作品を市場に晒した後の突き刺されるような悲しみを知らないようだ。

    富嶽百景
    けれども、苦悩だけは、その青年たちに、先生、と言われて、黙ってそれを受けていいくらいの、苦悩は、へてきた。
    苦しむものは苦しめ。落ちるものは落ちよ。私に関係したことではない。

    0
    2024年11月10日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    妖しげな姫様(?)の絵が好みでジャケ買い。近代文学史に名を残す文豪たちによる怪作集。「桜の森の満開の下」「芋虫」「夢十夜」は以前読んだことがありましたが、今回も変わらずおもしろくて好きな作品です。個人的には「白蟻」のいい意味で「何を読まされているんや…?」という気持ちになり印象的でした。

    0
    2024年11月05日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    改めて読むと、夏目漱石や江戸川乱歩の文章のなんと読みやすいことか。

    個人的には夢野久作の瓶詰地獄が、短編のなかに、考えさせられる構成の工夫があり、謎解きのようで面白かった。
    わかりやすさや時系列がシンプルな今時には見られない昨日だった。、

    0
    2024年10月27日
  • きりぎりす(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    些細な日常を皮肉やユーモアを感じさせる言葉選びで表現しており、クスっと笑ってしまう。
    佐渡と畜犬談が好き。

    どの話も割と好きに言いたい放題でコンプラ等存在せず自由で良い。

    畜犬談の犬に対して、
    「日に十里を楽々と走破し得る健脚を有し、獅子をも斃す白光鋭利の牙を持ちながら、懶惰無頼の腐り果てたいやしい根性をはばからず発揮し、一片の矜持無く、てもなく人間界に屈服し、隷属し、同族互いに敵視して、顔つき合わせると吠え合い、嚙み合い、もって人間のご機嫌を取り結ぼうと努めている。」
    と表現しており、今まで犬に対して、憎らしい思いをストレートに緻密に書く人間はいただろうか。

    愛犬の話の起承転結もわかり

    0
    2024年10月26日
  • 津軽

    Posted by ブクログ

    久しぶりに訪れた故郷津軽の旅日記。親戚や旧友はみんな太宰を歓迎し、もてなしてくれる。酒三昧の気ままな旅。人の温かさが身に沁みる。思い出の地を巡りながら、その土地やゆかりの人々を紹介していく紀行文。厳しい東北の土地柄、人柄を褒めたりけなしたりする中で、太宰のちょっぴり性悪な心の内も時々垣間見られて、笑いを誘う。
    何よりも故郷を愛する太宰の気持ちがひしひしと伝わってくる。
    最後のたけとのエピソードに心を動かされた。何も語らなくとも2人の思いが伝わってきて、泣けてくる。この章だけは星五つをあげたい。胸のつかえが降りたそんな気分で読み終えた。
    この4年後に彼はこの世を去る。
    どんな思いで津軽を巡ってい

    0
    2024年10月26日
  • 待つ(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    この短編は初めて読んだ。やはり太宰府の描く少女は好きだな。いじらしいし、いやなことはいやだと言うし。
    少女に共感しつつ読んだ。

    0
    2024年10月24日
  • ヴィヨンの妻

    Posted by ブクログ

    赤裸々な文章で、太宰治の胸に抱えているものがつまった作品です。暗く、重い内容だけど、、どれも太宰治が社会や家族に訴えているようで、その文章に惹き込まれます。当時、女性にモテていたことがわかるなあなんて、思いました。

    0
    2024年10月20日
  • 惜別(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    右大臣実朝、惜別の2篇。右大臣実朝はあまりハマらず。鎌倉幕府3代将軍源実朝が公暁に殺されるまでの話を実朝に心酔する第三者目線で語る。惜別は良かった。学生時代の魯迅。文学に転身するまで。日露戦争頃のシナ人に対する意識、露人の葛藤など。時代の雰囲気を感じられる。

    0
    2024年10月12日
  • 魚服記(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最初はよくわかりませんでしたが、「疼痛…」の一文の解釈を知りぞっとしました。
    二度の自殺、美しく、残酷な世界でした。

    0
    2024年10月11日