太宰治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
序盤からすぐに引き込まれた。
文体が難しそうという先入観があったのだけど、全然そんなことなくてすごく読みやすかった!
時代背景は今とはかなり異なると思うけど、そんなに時代ギャップを感じなかった。すごい。さすがは時代を超えて愛される名作である。
人間というものが理解できず、怯え、紛れ込めるように道化を演じる主人公。彼視点の周囲の人間への洞察が非常に興味深かった。
上辺の付き合いというのは人間関係でよくあるものだし、こうしてメタ的な視点で見ると人間関係とは実に奇妙なものだと思う。かなり主人公に首肯できる部分も多くあり。
太宰治の人生と重なる部分が多く、彼自身も道化を演じ続けていたのだろうかと想い -
Posted by ブクログ
ネタバレ太宰治は、授業で走れメロスを読んだきりで他の作品は読んだことがなく、ほぼ初めてのような感じだった。
古典って、いつか読んでみたいと思いつつ難しそうでなかなか手が出なかった。
本書を読んだきっかけは、静岡旅行で太宰治ゆかりの旅館、安田旅館に泊まった際に、部屋に文庫が置いてあったから。
読み始めてみたら意外と読みやすくて、舞台が宿泊している伊豆ということもあり、情景も思い浮かべやすくて時間が許すまで読んだ。
後日、読書アプリからダウンロードして通勤中にちょくちょく読み進めた。
読んでいて、なんだか物悲しい気持ちになった。
戦後、没落した貴族の親子は東京から伊豆へ引っ越してくる。
そこでの慣れない -
Posted by ブクログ
ネタバレ青年・葉蔵が狂人と化していく物語。
葉蔵は世間を恐れ、不信感・無関心を内に隠しながら道化を演じて生きている。女にめっぽうモテた。初めて恋した女との心中で死に損なったことを転機に女、酒に溺れて堕ちていく。
ただ、登場人物(特に女)はほとんど善人のようだ。その優しさに、葉蔵は甘えずには居られなかった。
葉蔵には強い意志そのものがなかったのだろう。
だからこそ道化を演じられたのだが、だからこそ甘さを跳ね除けられず、抜け出せなかった。
人との出会いにより展開していくストーリーは現代では想像し難いが、没落していく様子は非常にリアリティがある(没落の様子は常にリアリティがあるものかもしれないが)。