太宰治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
失敗しても悪いことをしても自分は罪に問われずうまく世の中が進んでいってしまいます。昔からそうでした。海と毒薬の戸田くんもそうですね。自分は不都合がないので訂正もせず放っておくのですがそれはずる賢いからではなく深く考えれないので動けずにぽかんとしているのです。人間失格の手記の主人公も同じ境遇でしょう。結局は周囲の人たちに恵まれて助けられていく。人間の意志を超えたところにからくりがあるのならそれを神さまと呼ぶこともあるのでしょうね。主人公は社会的、道徳的には失格なのでしょうが、人間としては真に突き進んで生きれたのではないでしょうか。シゲ子とシヅ子との幸福に留まれなかった気持ち何となくわかります。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「生まれて来てよかったと、ああ、いのちを、人間を、世の中を、よろこんでみとうございます。
はばむ道徳を、押しのけられませんか?」
すごい一文でした。
人間失格を読んだ時もそうだったなーと思い出したことが、物語への没入ではなく、人物へ没入していく感覚があったなーと。ほんとうにかず子になってた気がします。現実では貧乏人ですが。
「あついうどんを啜りながら、私は、いまこそ生きている事の侘びしさの、極限を味わっているような気がした。」という一文も心に残りました。この一文はうどん本来の味を美味しかったのか、不味かったのかを描写するのではなく、食べた時の感情にうどんが乗っかっているのだと思います。味わっている余裕なんてなかったろうとも思います。
ですが、そこにはあたたかいうどんが確かにあって、目に溜まった涙と湯気で少し視界が見えづらいって状況で、その味も加味した描写だとするならば、このうどんはどんな味だったのかなと気になりました。