太宰治のレビュー一覧
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ネタバレ「芋虫」「駆け込み訴え」は読みやすかった。「駆け込み訴え」は聖書の新たな読み方って感じ。イエスがマリアに恋してたのかどうなのか、気になります。
「瓶詰地獄」は初めは近親相姦の罪か、くらいにしか思わなかったが、太郎の異常さに気付くとやばいです。アヤ子は太郎のことを好きじゃないが、太郎が好きだと勘違いしていると仮定すると、アヤ子に同情しかない。
「刺青」は谷崎潤一郎はこういう女が好きなのかなぁというのを感じた。少女が途中から女と表記が変わってるのも良い。女が作った網(色仕掛けとか?)に引っかかってきた男を肥料として成長するのを蜘蛛に見立ててるっぽい。足フェチっぽいのに、背中に墨を掘ったのは意外だっ -
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貴族の家に生まれ、お母様の愛情を受けて育ったかず子や直治が、ある芸術家との出会いをきっかけに凋落し、世俗的に生きる様子を描く。
人は皆、何かに支えられ、何かに依存しながら生きている。しかし、依存とは怖いものである。酒、麻薬、恋…。裕福な家庭に生まれたとしても、あるきっかけを境に、破滅への道を進んでしまうことがある。
「生まれ」も、自ら望んで決めることはできない。だからこそ、貴族というだけで周囲からは色眼鏡で見られたり、悩みを理解されなかったりする苦悩があるのだろう。
それでもめげずに前を向こうとする者もいれば、変われないまま苦悩の渦に呑まれてしまう者もいる。そのどちらにも、何かへの強い「依 -
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はっきりとした感想が思い浮かびませんが、すごく身に覚えのある、共感に至るところがあります。
愛想よくすることは努める必要があり、他人との劣等性を強く感じてしまい、逃げることを選択する。
この相容れなさは自分を下げ続けてしまう感情です。
所感はただのクズが勝手に落ちぶれて、沼に嵌って抜け出せず、自滅していく無様な話ですが、何か引っ掛かるのです。
自殺する選択肢があまりにも軽くあるのは時代背景なのかわかりませんが、女とともに死を選択するところは私の思考にはなく、理解し得ません。
孤独感からの解放を求めていたのでしょうか。
人間失格
いまは自分には、幸福も不幸もありません。
ただ、いっさいが過 -
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序盤からすぐに引き込まれた。
文体が難しそうという先入観があったのだけど、全然そんなことなくてすごく読みやすかった!
時代背景は今とはかなり異なると思うけど、そんなに時代ギャップを感じなかった。すごい。さすがは時代を超えて愛される名作である。
人間というものが理解できず、怯え、紛れ込めるように道化を演じる主人公。彼視点の周囲の人間への洞察が非常に興味深かった。
上辺の付き合いというのは人間関係でよくあるものだし、こうしてメタ的な視点で見ると人間関係とは実に奇妙なものだと思う。かなり主人公に首肯できる部分も多くあり。
太宰治の人生と重なる部分が多く、彼自身も道化を演じ続けていたのだろうかと想い -
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ネタバレ太宰治は、授業で走れメロスを読んだきりで他の作品は読んだことがなく、ほぼ初めてのような感じだった。
古典って、いつか読んでみたいと思いつつ難しそうでなかなか手が出なかった。
本書を読んだきっかけは、静岡旅行で太宰治ゆかりの旅館、安田旅館に泊まった際に、部屋に文庫が置いてあったから。
読み始めてみたら意外と読みやすくて、舞台が宿泊している伊豆ということもあり、情景も思い浮かべやすくて時間が許すまで読んだ。
後日、読書アプリからダウンロードして通勤中にちょくちょく読み進めた。
読んでいて、なんだか物悲しい気持ちになった。
戦後、没落した貴族の親子は東京から伊豆へ引っ越してくる。
そこでの慣れない -
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ネタバレ青年・葉蔵が狂人と化していく物語。
葉蔵は世間を恐れ、不信感・無関心を内に隠しながら道化を演じて生きている。女にめっぽうモテた。初めて恋した女との心中で死に損なったことを転機に女、酒に溺れて堕ちていく。
ただ、登場人物(特に女)はほとんど善人のようだ。その優しさに、葉蔵は甘えずには居られなかった。
葉蔵には強い意志そのものがなかったのだろう。
だからこそ道化を演じられたのだが、だからこそ甘さを跳ね除けられず、抜け出せなかった。
人との出会いにより展開していくストーリーは現代では想像し難いが、没落していく様子は非常にリアリティがある(没落の様子は常にリアリティがあるものかもしれないが)。