太宰治のレビュー一覧

  • 斜陽

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    太宰が描くある女性の物語。
    太宰の描く女性はすごい斬新であった。
    簡単に言ってしまえば、悲劇。
    ある女性、母親、兄の3人が中心となって話が動いていく。
    悲壮感、絶望感が漂うなか話は進み、そして沈む一方。
    現代の文学にはない物語の展開。
    度重なる悲劇。
    その終焉はいかなるものか。

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    2009年10月04日
  • 女生徒

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    太宰は苦手だとずっと思ってました。
    今でも太宰は苦手です。
    でも太宰の女語り話だけは別!
    なんでこんなに女の心情をえぐり出すのが上手いんだろう。
    これを書いたのが男性だなんて信じられません。そこはやはり太宰、凄い。
    特に「恥」がお勧め。羞恥心が読めない世代に読ませてあげたいです。

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    2009年10月04日
  • 太宰治全集(9)

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    太宰文学が最高に精錬された終期の作品集。
    「人間失格」「斜陽」はもちろん、短編の完成度は「眩しい」とさえ感じるわ。
    とくに「おさん」と「フォスフォレッスセンス」は神!
    07.12.17

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    2009年10月04日
  • 斜陽

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    これはイイ。様々な主義思想を持った人たちが出てきて、それを貫いて生きていく。幸せってなんなんですかね。

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    2009年12月30日
  • 斜陽

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    太宰の有名作品だから読んでみたかったんですけど純粋に面白かったなあ。読んでいくうちにどんどん斜陽の世界に惹かれていく。文章が綺麗で、ところどころ物凄く衝撃を受ける文がありました。『人間は恋と革命のために生まれてきたのだ』『私のひと。私の虹。マイ、チャイルド。にくいひと。ずるいひと』

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    2009年10月04日
  • 新ハムレット(新潮文庫)

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    こんなに読み手を不快にさせる物語もない!と思いつつも私はこういうまどろっこしく問題提起をしながら誰にも答えを求めていない物語が大好きなのでおいしく頂きました。
    字書きの浅ましさが満載です。すばらしい!!!

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    2009年10月04日
  • ろまん燈籠

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    大好きな「愛と美について」がちょっと長くなって再登場だ嬉しいなという短編集。やっぱり次男が好きです。病弱で生意気なんて可愛らしいにも程があります。家族全員愛しくて、羨ましいくらい。令嬢アユ、恥、新郎、十二月八日、佳日、散華、どれも特に何か重大な事件が起こった訳じゃないのに、心がぐらぐら揺さぶられる感じのする良い話ばかりでした。誰かが誰かを思ってる話が多かったので、そういう愛の恋だのが大好きな子供のわたしはそれが嬉しかったのかもしれません。とにかくいい短編集でした。短くても長くても、きっちりまとめてくる太宰は天才だと思いました。

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    2009年10月04日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    要約すると、「志賀直哉大嫌い。でも成功しているのは羨ましい」という感じです。大人気なくて好感が持てます。

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    2011年07月27日
  • 太宰治全集(1)

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    『死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色の細かい縞目が織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った。』


     
    ここから全ては始まった。

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    2009年10月04日
  • 晩年

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    実はこれいちばん読みにくくて時間かかりました。本当にこの人しかかけない小説をこの人はかくんだなぁと腹の底から感動しました。しにそうなくらさのなかに、見え隠れする明るさがだいすき。

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    2009年10月04日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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    麻薬中毒で精神的に最も錯乱していた時期の作品なので、悲痛ではあるのだけれども、だけどその悲痛さ、混乱、脆さや痛々しさが余計に胸に染みる。

    「私の欲していたもの、全世界ではなかった。百年の名声でもなかった。タンポポの花一輪の信頼が欲しくて、チサの葉いちまいのなぐさめが欲しくて、一生を棒に振った」(二十世紀旗手)

    この言葉を読むたびに、ひどく泣きたいような気持ちになる。

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    2009年10月04日
  • 新ハムレット(新潮文庫)

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    彼の作品は主人公が太宰治の実体験などが濃くノンフィクションとフィクションが曖昧に感じる。
    だから、彼の作品一つ一つは独立して成立しており、まるで「太宰治」自身が一貫として主人公に見え、彼自信が作品であり、基本的にどの話も好きになる。

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    2025年12月21日
  • 人間失格

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    中学生以来、十数年ぶりの再読。当時はすこしも良さがわからなかったけど、今読んでみるとスゲ〜面白い。これを「おとなになった」と言っていいのかはわからないけれど、でも、「失格」になることへの理解が、子どものころはできなかった気がする。たぶん潔癖だったんだなあ。言い方が悪いけど、このひねくれた文章さえも今はすきだと思えてくる不思議。

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    2025年12月19日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読む前はTwitterで話題になっていたのをみて買ったので恋愛ものかと思っていた
    疲れていても読みやすい短編集だった
    令嬢アユだけは太宰に女性を消費する側の自覚が足りなくてどうかと思うけど佳日は良かった
    解説を読んで戦時中の厳しい時代に文学と向き合っていた太宰の覚悟や真剣さを感じたけど実際は自分よりいろんなものが見えているんだろうな
    文学とは欲に流されず他者への配慮を忘れず、構造を明らかにすることなのかな

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    2025年12月17日
  • ヴィヨンの妻

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    男性の存在意義はなんなのだろうか。
    自分にも家庭にも臆病で、自信がなくて。後ろめたいことがあると、真っ向から向き合うことに怯えて短略的に怒鳴ることしか出来ない。仕事をしてお金を家に入れることだけが役割だったのだとしたら、今は女性もお金を稼ぐ。夫にも気を遣え、子供も育てられ、配給の情報を取り生きるために食べ物や衣服を揃えることもできる万能な女性。
    男性に出来ることってなんなのでしょう。

    などと、男性の家庭での必要性について考えさせられるお話でした。

    ふと時間を置いてみると、この作品は男性を頼りなく魅せるために、女性の忍耐美のようなものを際立たせている気もする。私が悶々と考えた、男性の家庭での

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    2025年12月17日
  • ヴィヨンの妻

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    ▷親友交歓
    内心快く思っていないのに社交的であることを「軽薄」と表現しているのが、太宰治がいかに人間の裏表・処世的な振る舞いを忌み嫌っていたのかが現れていて良かった。

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    2025年12月17日
  • 人間失格

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    出口のない苦しみが循環しているような作品だった。根底にあるのは人間に対する原初的恐怖。救いを求めながらもそれらを破壊し自己欺瞞に走る葉蔵の姿が飾らない言葉で書かれていて余計に痛々しい。何を伝えたいのかは理屈では掴めなかったけれど、なんとなく心を鷲掴みにされる。罪深い作家。

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    2025年12月09日
  • 人間失格

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    ネタバレ

    人間が当たり前に持っている感情や動機がなく、「世間」に溶け込もうと、自分にはないものを見つめようとするあまり、人間へ過度な恐怖心を抱いているように思う。自分と同じだと思った。解説にある通り、そう思わせるのが太宰の手腕なのかもしれない。

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    2025年12月07日
  • きりぎりす(乙女の本棚)

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    成功の光と影 
    奥さんの気持ちわかります。慎ましく必死に暮らしていたころが幸せだった。旦那さんは富と成功により変わってしまったんですね。確かに何が正しくて間違いかわかりませんが、生活に嫌気がさしたんでしょうね。

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    2025年12月07日
  • 人間失格

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    中学生の時に初めて読んで、漢字が難しく調べながら読み進めるうちに賢くなったと思います。太宰の一生、色気のある人だったんだろうな。

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    2025年12月06日