太宰治のレビュー一覧
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戦後の没落貴族話
儚くも強い、過渡期の犠牲者
生涯温床育ちの優雅で世間知らずの母、それでも母としての健気さにまじで胸打たれて泣いた
かずこちょっとやりすぎと思いつつ、アウトサイダーの自分がそんな涼しいこと思うのは無責任すぎるんじゃないか、とも
貴族。持ってた側、というか持って生まれちゃった側の人間が、生きてるうちにどうやら再び幸せにはなれなさそうと悟った時に、どんな気持ちになるんだろうみたいな文章かなりくらった
どんな気持ちになって、どういう行動に移せば正解なんだろう。
こういうどうしょうもない時代に書かれる人間の反抗心的な読み物がありがたい
リスペクトを知り、謙虚になれる
近代作品の真髄 -
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いる、こういう人。
幸せになることから無意識に逃げて、幸せになりかける度、幸せになれない言い訳を自ら作ってしまう。
叶うのが怖いのか、深層心理では幸せを追いかけていたいタイプなのか、だから終着もしないし、欲もない。
欲があると、手に入れたら幸せになってしまうもんね。
幸せにならないように、でも不幸からは距離を置いているつもりで、結果、不幸にあしをとられながら泳ぐ感じ。
常に不幸の渦潮がそばにあるみたいな、引っ張られるんかな。
苦しいよね、そりゃ。
変わり方は簡単なのに…
できない(しない)頑固さだけが強い。
これが『人間失格』やったかと。
すごい切り口だなと。
『人間』というものがもし -
Posted by ブクログ
乙女の本棚でございます♡
少しずつ読んでます(o^^o)
今回は太宰治でございます
お恥ずかしながら
たぶん太宰治も初めてですね、、、
(教科書はわからないけど)
きりぎりすです
売れない画家であった夫が
成功したら、変わってしまった
それを嘆く妻の思いについて書かれています
イラストはしまざきジョゼさん
物語の雰囲気に合った作品を邪魔しないイラストでした(^^)
貧乏でも慎ましく暮らすことに幸せを感じる妻。そして成功して変わってしまう夫に失望していく、、、、
私なら成功バンザーイ!ってなりそうだけど笑
夫のいやーな感じがとてもうまいなぁと思いました。 -
Posted by ブクログ
戦後の没落貴族が破滅していく様子を描いた作品。でも、ただ破滅に向かうだけではなく、そこから見える親子愛、労働や金銭面の苦労、落ちぶれていくことの恐怖や葛藤、生きる意味や自身の存在意義など様々な要素が散りばめられていたように感じて、暖かさも苦しさも深さも全部つまった作品だった。
主人公のかずこの、母に対する愛情はとても素敵なものだったし、貴族から転落し、家もお金もなく、親も旦那も失った状態で自分を奮い立たせてくれる存在が、上原だったように見えた。かずこの上原に対する執着に近い恋心は、静子が太宰に思っていたことなんだろうな。
直治の遺書は、自分が鬱っぽくなった時に考えていたことと全く同じで、と -
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人間失格が面白かったので、斜陽も。
冬に読むには重たい小説だった。
もう少し暖かい季節に読まないと、気持ちが塞ぐ気がする。
どんよりが好きな人におすすめ。
救いがあるのか?なんとも言えないあたりが太宰だと思う。
死にゆく人の描写が美しいなぁと思う。
手を抜かない。
一方、死ぬ人の遺した言葉は圧巻だった。
筆者が自死しているのだからそうなのかもしれないが、なかなか書けない文章だと思う。
人間失格よりテンポというか、長さもあるためか読みづらい部分があるのだけれど、この文章が後半にあるので最後まで読む価値あり。
生きながらえることを選択する者は不気味だった。
恋に恋して6年の結果、ラストの望 -
Posted by ブクログ
華族制度が廃止になり、お母さまと、離縁した長女の「かず子」、戦争から帰ってきた長男「直治」の三人の生活が始まります。
生まれてから貴族である教育と生活を軸に生きていた彼らにとって、自分達で生活することはできません。
そうかと言って、かず子も再婚するつもりもなく、ひたすら現実逃避のような独りよがりの恋をします。「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ」は自立した大人が言うセリフなのでは、といぶかしく思いました。
直治の「正しい愛情のひとがこいしくて」が切ないですね。
それに対して、戦闘開始を進めるかず子の曲がった行動力が凄まじく印象的です。あきれるけど、何度読み返しても新鮮なのは何故だろ -
Posted by ブクログ
葉蔵の孤独や生きづらさは、本当に特殊なものなのだろうか?
自分は「世間」とは何かがどうも異なる。決して理解し合ったり心を許すことができない。だけど道化で「世間」に紛れ込む。
誰かの書評を見て、自分と主人公は重なる部分があるのではないかと思ったことがこの本を読んだきっかけだった。
葉蔵は容姿に恵まれ、面白いことも言える。これは、人間社会で生きていく上で大変な武器だと思う。たとえ自分と世間との隔たりを感じても、葉蔵は社会に受け入れてもらえているではないか。だから葉蔵はなんて贅沢なんだろうと思った。
でも、容姿が良かったことがかえって葉蔵を甘やかし、不幸になってしまったのではないかと思う。女