太宰治のレビュー一覧

  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    没落貴族という現代で忘れ去られた歴史を味わえる。そもそも貴族ってなんや。冒頭、今まで住んでいた家を棄てて別荘に行くときの葛藤がよく描かれている。資産を切り崩す優雅な生活から凋落するのはさぞ辛かろう。

    後半、カズ子の決断。決断はえらいのだけれど、少しずれているのも貴族ぽさを感じる。

    没落貴族という存在は、先祖代々の莫大な資産があるから働かなくてもいいという慢心からくるのだろう。これを産み出さないために、相続税や株式会社が産まれたのだろう。

    0
    2026年02月22日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    戦後の没落貴族話
    儚くも強い、過渡期の犠牲者

    生涯温床育ちの優雅で世間知らずの母、それでも母としての健気さにまじで胸打たれて泣いた
    かずこちょっとやりすぎと思いつつ、アウトサイダーの自分がそんな涼しいこと思うのは無責任すぎるんじゃないか、とも

    貴族。持ってた側、というか持って生まれちゃった側の人間が、生きてるうちにどうやら再び幸せにはなれなさそうと悟った時に、どんな気持ちになるんだろうみたいな文章かなりくらった
    どんな気持ちになって、どういう行動に移せば正解なんだろう。
    こういうどうしょうもない時代に書かれる人間の反抗心的な読み物がありがたい
    リスペクトを知り、謙虚になれる
    近代作品の真髄

    0
    2026年02月20日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    友人の勧め「葉桜と魔笛」を読みたくて手に取る
    春の盗賊、新樹の言葉も気に入った〜
    I can speak、タイトルは前々から何やろうと思っていたけど
    たまたま収録されていたのでようやく読めた
    太宰の言葉、たまに可笑しくて好き

    0
    2026年02月19日
  • 人間失格

    Posted by ブクログ


    いる、こういう人。
    幸せになることから無意識に逃げて、幸せになりかける度、幸せになれない言い訳を自ら作ってしまう。
    叶うのが怖いのか、深層心理では幸せを追いかけていたいタイプなのか、だから終着もしないし、欲もない。
    欲があると、手に入れたら幸せになってしまうもんね。
    幸せにならないように、でも不幸からは距離を置いているつもりで、結果、不幸にあしをとられながら泳ぐ感じ。
    常に不幸の渦潮がそばにあるみたいな、引っ張られるんかな。
    苦しいよね、そりゃ。

    変わり方は簡単なのに…
    できない(しない)頑固さだけが強い。

    これが『人間失格』やったかと。
    すごい切り口だなと。

    『人間』というものがもし

    0
    2026年02月18日
  • 人間失格

    Posted by ブクログ

    起きていることは悲劇なのに、主人公はどこまでもコメディリリーフなので、純粋な悲劇が独特なテンポに変わっている。
    鬱病文学というイメージしかなかったが、良い意味で裏切られた。面白かった。

    0
    2026年02月17日
  • きりぎりす(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    乙女の本棚でございます♡
    少しずつ読んでます(o^^o)


    今回は太宰治でございます


    お恥ずかしながら
    たぶん太宰治も初めてですね、、、
    (教科書はわからないけど)



    きりぎりすです




    売れない画家であった夫が
    成功したら、変わってしまった
    それを嘆く妻の思いについて書かれています



    イラストはしまざきジョゼさん



    物語の雰囲気に合った作品を邪魔しないイラストでした(^^)



    貧乏でも慎ましく暮らすことに幸せを感じる妻。そして成功して変わってしまう夫に失望していく、、、、
    私なら成功バンザーイ!ってなりそうだけど笑

    夫のいやーな感じがとてもうまいなぁと思いました。

    0
    2026年02月16日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    2022年放送のドラマ「雪女と蟹を喰う」で彩女さんが教会で読んでいた本。どのような内容が気になって、難しいかもしれないけど読んでみよう!と思い手に取りました。実際難しかったし全部理解はできていないけれど、人間の在り方を考えさせられました。2026年もういちど読んでみようかな。

    0
    2026年02月13日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    戦後の没落貴族が破滅していく様子を描いた作品。でも、ただ破滅に向かうだけではなく、そこから見える親子愛、労働や金銭面の苦労、落ちぶれていくことの恐怖や葛藤、生きる意味や自身の存在意義など様々な要素が散りばめられていたように感じて、暖かさも苦しさも深さも全部つまった作品だった。

    主人公のかずこの、母に対する愛情はとても素敵なものだったし、貴族から転落し、家もお金もなく、親も旦那も失った状態で自分を奮い立たせてくれる存在が、上原だったように見えた。かずこの上原に対する執着に近い恋心は、静子が太宰に思っていたことなんだろうな。

    直治の遺書は、自分が鬱っぽくなった時に考えていたことと全く同じで、と

    0
    2026年02月11日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    一読目では理解しきれていない感覚。
    登場人物一人一人のホスピタリティは素敵だし、なんと言ってもかず子と直治の対局とも言える生き方は読んでいてため息が出るほどだった。かず子の恋と自分が重なる部分があって読んでいて辛かった

    0
    2026年02月09日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    2日で読み切ったけど、文章が完全に咀嚼できていないような感覚。
    没落貴族の落ちぶれと言えばいいのか、逸脱のようなものを描いた作品。
    直治の手紙が1番印象に残っている。台詞とは思えない重さというか肉感があった。
    その手紙にもあるようこの物語には初めから希望の基盤が存在していなかったように思えた。

    時間が経ったらまた読もうと思う。

    0
    2026年02月05日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    戦後まもない激動の時代、没落貴族であった家族の生き様とそれぞれの破滅。生きるために精一杯周りに合わせてみたが、生きるのが辛くなっただけだった。人間はみな同じ、そんな幻想じみた言葉が虚しく残る。著者の絶望と一筋の祈りが心に響いて離れない

    0
    2026年02月03日
  • 人間失格

    Posted by ブクログ

    タイミングが心配だったけれど、思ってた以上に楽しんで読めた。笑
    葉蔵の苦悩は今の人間にも理解できるし、むしろそう思ってる人の方が多いのでは、と思えるほど。
    でも彼が「狂人」になってしまったのはなぜだろう?
    太宰本人の人生の過酷さが詰まっているので、いましんどい人は読まない方が良いね。

    0
    2026年01月29日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    人間失格が面白かったので、斜陽も。
    冬に読むには重たい小説だった。
    もう少し暖かい季節に読まないと、気持ちが塞ぐ気がする。
    どんよりが好きな人におすすめ。

    救いがあるのか?なんとも言えないあたりが太宰だと思う。

    死にゆく人の描写が美しいなぁと思う。
    手を抜かない。

    一方、死ぬ人の遺した言葉は圧巻だった。
    筆者が自死しているのだからそうなのかもしれないが、なかなか書けない文章だと思う。
    人間失格よりテンポというか、長さもあるためか読みづらい部分があるのだけれど、この文章が後半にあるので最後まで読む価値あり。

    生きながらえることを選択する者は不気味だった。
    恋に恋して6年の結果、ラストの望

    0
    2026年01月29日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    華族制度が廃止になり、お母さまと、離縁した長女の「かず子」、戦争から帰ってきた長男「直治」の三人の生活が始まります。

    生まれてから貴族である教育と生活を軸に生きていた彼らにとって、自分達で生活することはできません。

    そうかと言って、かず子も再婚するつもりもなく、ひたすら現実逃避のような独りよがりの恋をします。「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ」は自立した大人が言うセリフなのでは、といぶかしく思いました。

    直治の「正しい愛情のひとがこいしくて」が切ないですね。

    それに対して、戦闘開始を進めるかず子の曲がった行動力が凄まじく印象的です。あきれるけど、何度読み返しても新鮮なのは何故だろ

    0
    2026年01月25日
  • ヴィヨンの妻

    Posted by ブクログ

    まじでどうしようもねえ〜って感じなのに一気に読んじゃった。晩年の短編が収められているからか、全体的に陰鬱とした暗いものが漂っているけれど、でもやっぱり面白いんだよなあ。なにがどうしてこんなにぐいぐい読ませられるのか、自分でもわからないけれど。はっきり言ってしまえばとても自己中心的だし、別に感情移入するわけでもないのに…面白いとしか言えないのが悲しい。語彙力求む。
    特に「おさん」すきだったかな。

    0
    2026年01月24日
  • 惜別・パンドラの匣

    Posted by ブクログ

    「パンドラの匣」が、タイトルから凄そうでどんな重大なことが書かれてるんだろうと読んでみましたが、「パンドラの匣」は思ったより全然明るくて、穏やかな青春恋愛小説って感じでした。知識的には勉強になることもありましたが、本屋さんで宣伝されていたりここで他の方が感想に書かれていたりするような人生の勉強になることはあまり見つけられなかったのは私がまだ若輩者だからでしょうか(大学生です)

    「惜別」の方が勉強になる事が多かったです

    0
    2026年01月21日
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    お姉様のお手紙がロマンチストで、確かに読んでいるとすこし気恥ずかしくなります。
    でもそこが良かったです。
    短編で読みやすく、想像つきやすい、分かりやすくてとてもここもよかった。
    姉妹の愛情を感じます。

    0
    2026年01月16日
  • 斜陽

    Posted by ブクログ

    かず子の「人間は恋と革命のために生まれてきたの。」という言葉が印象的。
    愛より、恋をとる女の心情。もっと理解したい。

    直治の遺書に切ない思いがした。人間はみんな同じ生き物だ、って一括りにはできないのがよく分かる。立場、身分、状況、ステータス、すべてが人間に付き纏って、葛藤に繋がる。直治は周りにどうにか擬態したかったけど、自己欺瞞をすることに過度な抵抗があって、どうしてもこの道を選ばざるを得なかったんだなって思った。生きるって本当に難しいなあ。

    太宰作品。暗い。鬱じみてる。けど、何か惹かれる。なんだろう。

    0
    2026年01月12日
  • 人間失格

    Posted by ブクログ

    大なり小なり人間は仮面をかぶっている。主人公は幼少期にそれを隠しながら生きていく。周囲を喜ばせるためのおどけをやったり。自分にも思い当たるところがある。自分の子供もそのような行動を幼児の時からやっている気もする
    初めてのオーディブル小説。ナレーションもよく大変満足

    0
    2026年01月08日
  • 人間失格

    Posted by ブクログ



    葉蔵の孤独や生きづらさは、本当に特殊なものなのだろうか?
    自分は「世間」とは何かがどうも異なる。決して理解し合ったり心を許すことができない。だけど道化で「世間」に紛れ込む。
    誰かの書評を見て、自分と主人公は重なる部分があるのではないかと思ったことがこの本を読んだきっかけだった。


    葉蔵は容姿に恵まれ、面白いことも言える。これは、人間社会で生きていく上で大変な武器だと思う。たとえ自分と世間との隔たりを感じても、葉蔵は社会に受け入れてもらえているではないか。だから葉蔵はなんて贅沢なんだろうと思った。
    でも、容姿が良かったことがかえって葉蔵を甘やかし、不幸になってしまったのではないかと思う。女

    0
    2025年12月30日