太宰治のレビュー一覧

  • 人間失格

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    はっきりとした感想が思い浮かびませんが、すごく身に覚えのある、共感に至るところがあります。
    愛想よくすることは努める必要があり、他人との劣等性を強く感じてしまい、逃げることを選択する。
    この相容れなさは自分を下げ続けてしまう感情です。

    所感はただのクズが勝手に落ちぶれて、沼に嵌って抜け出せず、自滅していく無様な話ですが、何か引っ掛かるのです。
    自殺する選択肢があまりにも軽くあるのは時代背景なのかわかりませんが、女とともに死を選択するところは私の思考にはなく、理解し得ません。
    孤独感からの解放を求めていたのでしょうか。

    人間失格

    いまは自分には、幸福も不幸もありません。
    ただ、いっさいが過ぎて行きます。

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    2026年08月07日
  • 人間失格

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    葉蔵の自虐的ナルシズム。

    自ら飛び込んでいった先にある不幸に溺れるさまに快楽すら感じているのではないかと思わされるほどの強烈なナルシズム。
    現代でいうHIPHOPなどに通づる自虐的な性癖。
    十代後半から二十代で感じる孤独感や無力感を抱えた人間には痛いほど共感するのではないでしょうか。
    そのような『はみ出し者』は太宰治の生まれ変わりなのではと強烈に感じるのでしょう。

    俺みたいに!

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    2026年08月05日
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛

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    乙女の本棚シリーズで「女生徒」「葉桜と魔笛」と読んで、こりゃ…太宰さんモテるでしょ(^.^)と思った(^_^;)

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    2026年08月05日
  • 人間失格

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    一気に読んで寝たが、読んだ直後よりも寝て起きた次の日になんとも言えないモヤモヤ感に襲われた。全体を通して、主人公のの感情、何を怖がっているのかを言語化するのが上手いと思った。

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    2026年08月03日
  • 人間失格

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    序盤からすぐに引き込まれた。
    文体が難しそうという先入観があったのだけど、全然そんなことなくてすごく読みやすかった!
    時代背景は今とはかなり異なると思うけど、そんなに時代ギャップを感じなかった。すごい。さすがは時代を超えて愛される名作である。

    人間というものが理解できず、怯え、紛れ込めるように道化を演じる主人公。彼視点の周囲の人間への洞察が非常に興味深かった。
    上辺の付き合いというのは人間関係でよくあるものだし、こうしてメタ的な視点で見ると人間関係とは実に奇妙なものだと思う。かなり主人公に首肯できる部分も多くあり。
    太宰治の人生と重なる部分が多く、彼自身も道化を演じ続けていたのだろうかと想いを馳せる。しかし、道化を演じてない人なんていないんじゃないかとも考える。人はだれしも浮かないように、必死に道化を演じて取り繕いあったものが世間なんじゃないかなあとこの本を読んでて思った。

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    2026年08月02日
  • 斜陽 アニメカバー版

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    ネタバレ

    近々太宰治の記念館に立ち寄る予定があるので作品を読んでみようかとおもいこの本を手に取った。

    意外と現代的な小説で、文学作品でありながら、割と読みやすかった。
    やはり太宰治の心情生き方が投影された作品で、弟さんは近いものがあるのでしょうか。

    人間は恋と革命のために生まれてきた。
    当時こう思う女性はなかなかいなかったのではないでしょうか。今ですら。
    何度恋文を、送ってもスルーで、しびれを切らして現地に自ら会いに行くなんて。

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    2026年08月02日
  • 人間失格

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    ネタバレ

    アホな人ほど苦悩などなく、幸せなんじゃないかと思えた。
    僕のようなアホな人からすると、主人公はちょっと考えすぎ自意識過剰すぎじゃないのかと思えるけど、人間の内面を深く描いたこの本は面白かったです。

    ヨシちゃんは強姦された説が濃厚だけど、あるブログで読んだ、あざとい女、不倫説もあるなあと思った。なら、主人公はヨシ子の無垢な信頼心が一夜で黄色い汚水に変わってしまったと記述があるが、ヨシ子さんが強姦された被害者というだけなら、そこまで思うのかなあと。

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    2026年08月02日
  • パンドラの匣

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    最初に読んだ時はいつもの太宰治のような作品なのかなと思っていましたが、他の方の感想を読み、前向きなお話だったのだと気づきました。
    主人公の捻くれ具合がよくいる若者のような感じで、読み直すと最初に読んだ時と違う印象を抱けるところがたくさんあり、とっても面白かったです。

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    2026年08月01日
  • 津軽(新潮文庫)

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    青森旅行の計画の時に津軽の存在に気付き娘に買って貰った。津軽を読む前に青森で行き先は斜陽館。じゃあ斜陽を読んでる途中で娘に取られたので津軽を読んだら旅行前に読み終わるはずが旅行後に読み終わった、、、。
    結構読みやすいし旅行後に読み終わったせいか町名の場所が分かり面白かった。太宰治はこういう性格だったんだと分かる本だと思う。
    斜陽館行った後に読むとより一層面白いと。

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    2026年07月30日
  • 斜陽

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    ネタバレ

    太宰治は、授業で走れメロスを読んだきりで他の作品は読んだことがなく、ほぼ初めてのような感じだった。
    古典って、いつか読んでみたいと思いつつ難しそうでなかなか手が出なかった。
    本書を読んだきっかけは、静岡旅行で太宰治ゆかりの旅館、安田旅館に泊まった際に、部屋に文庫が置いてあったから。
    読み始めてみたら意外と読みやすくて、舞台が宿泊している伊豆ということもあり、情景も思い浮かべやすくて時間が許すまで読んだ。
    後日、読書アプリからダウンロードして通勤中にちょくちょく読み進めた。

    読んでいて、なんだか物悲しい気持ちになった。
    戦後、没落した貴族の親子は東京から伊豆へ引っ越してくる。
    そこでの慣れない生活に四苦八苦する娘とその母、そして戦争から戻った息子。
    そこにうっすらと漂う「死」の気配。
    「斜陽」という言葉は、この小説が元になり、後に国語辞典に「没落」の意味も付け加えられたのだとか。
    小説のタイトルから日本語に新たな意味づけがされるなんて、その影響力の強さに驚く。

    お母さんが亡くなる前の描写が読んでいてとても辛かった。
    所謂アラサーで、年齢的には立派な大人であるかず子だが、まだ大人になりきれずに母を慕っている様子は、いい年になっても大人になりきれていない自分にも重なってしまった。

    そして、母が亡くなった後のかず子の暴走っぷりは少し引いてしまった。
    妻子のある上原へのラブレターなんかは、なんだか必死すぎて心配になってしまった。

    そして急な弟の死には衝撃を受けた。
    弟の遺書は、読んでいてその辛さが痛いほど伝わってきて心苦しくなった。

    1人残されたかず子はどうなるのかと思ったら、上原との子どもを1人で育てていく決意を、上原への手紙に綴るのだ。
    正直、子どもができたというのも本当なのか疑ってしまったのだが、具体的なお願い(弟の無念を少し晴らしてあげようと思ってのことか)をしてることから恐らく本当なのだろう。
    かず子が意気揚々と主張する「恋と革命に生きる」とはどういうことなのか、イマイチピンと来なかった。
    今までの道徳に縛られず、自分の欲のまま、恋をして生きて行くということなのか。
    それが、妻子ある人との子どもを1人で育てていくということで体現しようとしているのか。

    戦後の新たな価値観へ向かう過渡期の雰囲気ってこんな感じだったのかなと思う。
    大人が信じられない。今までの価値観が信じられない。未来が見えない。新しい思想を求めては、時代の変化に苦しみ、消えゆくものは消えて行く…。

    人間の生きる苦しみを描きながら、最後は1人の女性の決意の手紙でぷつっと終わる。
    かず子がその後どうなったのかわからない。
    その余韻が強く印象に残る作品だった。



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    2026年07月30日
  • 人間失格

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    ネタバレ

    青年・葉蔵が狂人と化していく物語。
    葉蔵は世間を恐れ、不信感・無関心を内に隠しながら道化を演じて生きている。女にめっぽうモテた。初めて恋した女との心中で死に損なったことを転機に女、酒に溺れて堕ちていく。

    ただ、登場人物(特に女)はほとんど善人のようだ。その優しさに、葉蔵は甘えずには居られなかった。
    葉蔵には強い意志そのものがなかったのだろう。
    だからこそ道化を演じられたのだが、だからこそ甘さを跳ね除けられず、抜け出せなかった。

    人との出会いにより展開していくストーリーは現代では想像し難いが、没落していく様子は非常にリアリティがある(没落の様子は常にリアリティがあるものかもしれないが)。

    意思を持たぬこと、易きに逃げること、あるいは心が折れることの恐ろしさを感じさせる一冊。
    その恐怖心が、人生のあり方を考えさせてくれる。

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    2026年07月28日
  • 人間失格

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    いつかは読んでみたいとは思っていたが、某古本屋でたまたま目に入り、購入。
    欲望のままに生きた結果なのか、天才と引き換えに得てしまったものなのか、太宰にとっては生きづらい人生で、世界、世間だったんだろう。
    何が、誰が、きっかけで、こうなってしまったのか明確には言えないが、やはり出会うべく人たち、そして何より父はじめ家族の影響は大きいんだと思う。
    でもとにかく読んでいて楽しかったと表現するのは良くないんだろうけど、なんだか好奇心がくすぐられる感覚があった。

    映画は全く違う話でファンタジーが混ざっていたが、斜陽は読んでみたいと思った。

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    2026年07月27日
  • 人間失格

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    私がまだ高校生だからなのかわからないけど、理解しきれない部分もあった… し、これを完全に理解できる未来も嫌な気もする…
    葉蔵はお道化をするくらい地頭とか頭の回転は早かったようだが、人間としてはとても不器用なタイプなんだと思う。そして、いい人すぎたというか… 全く姑息でないところが人間らしくなくて生きづらいんだと思う。
    母が田舎に帰りたいってよく言うのは、都会の人の方が醜悪な所も原因なんだろうなぁと読みながら思った。

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    2026年07月26日
  • 人間失格

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    私個人の身の回りで、「楽観的に、人生を謳歌し、苦痛のない人」は一人としていない。
    皆心のうちに悩みを抱えている。今ではなく、その時々のライフステージにおいて付き纏う。

    大変恵まれた門出の主人公もそんな一人。
    自らを偽り道化として振る舞い、周囲の大人の信頼を得て、簡単に女を手に入れる。どこで道を誤ったのか。
    酒に溺れ、金に苦心し、手に職をつけられる根気は養われず、薬物中毒者として世間より隔離された。

    人間らしい、それでいて分岐点が無数にある人生の選択を悉く誤ったものを失格者と呼び捨てるのは、太宰治自身の人生の後悔を表しているのだろう。

    二つの道の選択がある時に、「より困難な道を選ぶ。そうすれば人生が上等になる」と考えていたが、この本を読むと「人生を落第させないために苦行すべき」なのかもしれないと考えを改めた。

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    2026年07月25日
  • 斜陽 アニメカバー版

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    太宰治は本作においても自身の経験▪️思想を元にした生きづらさを描いており、かつそれが非常に切実であると感じた。
    本作では主人公やその家族が生の理不尽に直面するが、それぞれの登場人物が感情の非合理によってそれに対応する様が大変生々しかった。

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    2026年07月25日
  • 晩年(新潮文庫)

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    やっぱり太宰治の作品は、私自身にとても刺さる。

    人間的に弱くて、けれど自分ではそこそこのプライドを持っていて、そういう人物がたまらなく面白い。

    道化の華という短編、本筋自体は普通なのだが、太宰自身が介入することで面白さを倍増させている。

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    2026年07月22日
  • 斜陽

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    ネタバレ

    『斜陽』は、日が傾き、沈みかけている状態。
    その様子に重ねて、勢いが衰えていくことを表す。

    この作品は、貴族の没落を描いている。

    本文中に、
    「けれども私たちは、古い道徳とどこまでも争い、太陽のように生きるつもりです。」
    という一説があるが、太陽について述べているのはここだけだと思う。

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    2026年07月20日
  • 猿ヶ島(乙女の本棚)

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    捕らえられ、動物園の檻に入れられ、見せ物にされた猿たちが状況を把握し、己の尊厳を守るため最終的に脱走する話。
    現代の我々に当てはめるなら、知らないうちに管理社会に取り込まれ、自由は制限されるが食べるに困ることもないといつの間にか支配されることさえ迎合してしまうか、己の尊厳のために戦い支配を打ち破るか。
    そんな教訓を感じた物語であった。
    太宰にしては人権的で真っ当なストーリーだけど、同時に太宰節っぽい内省的過激さも感じられて面白かった。

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    2026年07月13日
  • 人間失格

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    ずっと暗くなりそうで読んでいなかった作品。
    太宰の人生に準えるようなあらすじで、徐々に荒廃して行く様がありありと伝わる。
    蘇我太宰の作品も読んでみたいと思った。

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    2026年07月08日
  • 晩年(新潮文庫)

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    この短編集は遺書のつもりのようだけれど
    なかなか遺書にしては
    面白いものも多い
    たとえば小説を書きながら、
    自らの心の声まで加えてしまう
    突然小説の中に自らが現れて
    なんだか愚痴をつぶやく
    小説の内容に自らが照れているかのようで
    かわいい感じもする
    これは読者への罠なのかも‥

    「道化の華」の締めくくり方もまたいい
    『‥そして、否、それだけのことである』
    太宰治らしく感じる

    もうひとつ
    「陰火」の中の「紙の鶴」の最後の一文がかわいい
    『‥まずこの紙を対角線に沿うて二つに折って、
    それをまた二つに畳んで、こうやって袋を作って、それから、こちらの端を折って、
    これは翼、こちらの端を折って、これはくちばし、こういう工合いにひっぱって、ここのちいさい孔からぷっと息を吹きこむのである。
    これは鶴』

    これを読んであるバンドの歌の歌詞を思い出した
    その歌詞はちょうちょ結びの結び方を
    文章にしていた
    やっぱりかわいかった
    そして
    この「紙の鶴」は初めにカギかっこ、そして
    最後にカギかっこ。長い文章がすべてカッコの中にある。改めて見直していて初めて知った
    すべて友人に話している言葉だったのか‥

    またしても太宰治にしてやられている
    どれもこれもさみしい小説なのに
    さみしさを感じない
    でも本人としては
    何もかもがしっくりこなかったのかなあ
    つらかったのかな‥

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    2026年07月05日