【感想・ネタバレ】斜陽 アニメカバー版のレビュー

あらすじ

≪「文豪ストレイドッグス」アニメコラボカバー版!≫
没落貴族のかず子は、華麗に滅ぶべく道ならぬ恋に溺れていく。最後の貴婦人である母と、麻薬に溺れ破滅する弟・直治、無頼な生活を送る小説家・上原。戦後の混乱の中を生きる4人の滅びの美を描く。
<「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?>
中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。
舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰 治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

本当に本当に面白かったです。
生きるとはなにか、死ぬとはなにか、思想とは、恋愛とは……
考えさせられると同時に気味が悪く、とても面白く、とても奇妙な本でした。
場面の移り変わりも驚かされてばかりで、思わず声が出てしまう場面も多かったです。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これを書いた人は心の傷をよく知る人だなあと言う感じ。太宰も死を恐れていたのか。人の死を恐れる経験があったのか。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

全体として不気味、気持ち悪いという評価。(悪い意味ではなくここまで後味悪い小説は中々ないと思います。)

『戦闘、開始、恋する、すき、こがれる、本当に恋する、本当にすき、本当にこがれる、恋いしいのだから仕様が無い、すきなのだから仕様が無い、こがれているのだから仕様が無い』

この文章は理性と感情で葛藤しつつも最後は感情に突き動かされてる感じが大好き。

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2025年10月14日

Posted by ブクログ

正直前半は退屈だったが、かず子の手紙のあたりから面白くなってきて、気がつけばイッキ読みしていた。

退廃の美しさが全体に漂っていて、自分好みの雰囲気を纏った作品だった。
とても充実した読後感。

言葉選び、言葉の並びが秀逸。
名言が随所にあって、何度も読み直したくなる。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

昔の名作は小難しい感じがして避けがちだったけど、暇つぶしに読んでみたら夢中で読んでしまった。初めて太宰治を読む人にはぜひこちらをオススメしたいと思った。

現代の作家さんが書いた小説ももちろん素晴らしいけど、この作品には干した魚のように濃厚な旨味があった。
それは単に昔書かれた本だから現代の私はたまらなく風情を感じてしまうだけかのか、はたまた作者がものすごく偉大なのか。
その辺は謎ですが、昔の文豪の作品の良さがようやく分かってきたような気がして大人になった気分。苦手意識を少し取り去ってくれた。

人間の孤独や虚しさ、あらゆる感情がぎゅぎゅっと詰め込まれていた。
直治の遺書は、太宰自身の遺書だったのかな。
私は貴族ではありません。ので、遺書を読んでも直治の悩みには共感しきれない。
皆それぞれの悩みがあるよね。
世知辛いよね。

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2025年07月27日

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人間失格に続きこちらも呼んでみた。こっちは主に4人の人物にスポットを当てて物語が進んでいった。太宰治は暗い雰囲気だけどその分人間の感情の奥深いところまで言葉に表していることすごいと思う。私もこんな文章力が欲しいです。

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2025年07月07日

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私には少し難しく感じた。この本を再読して、初めに読んだときとはまた違う面白さに気づくことができた。また何年後かに読みたい作品。

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2025年03月28日

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ネタバレ

太宰の作品は初めて読んだが、とてつもない語彙力で自身の心境、思想を語っているように感じた。まるで本当に経験したかのような、読者の心を取り込む文のかき方。上品というか奇抜というか、本当に魅力的な言葉を選ぶ人だなと思った。決して読みやすくはないが、読み終えた時の満足感がすごい。本物の才能を見た。

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2024年06月15日

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ネタバレ

audibleにて。「既読がついたり瞬時にやり取りできるLINEみたいなツールがない時代だと、相手の返事を想像してその先まで書くんだなあ」と、主人公の手紙を読みながら思った。母親のおしっこのくだりで声を上げて笑ってしまったが、終盤の弟の遺書はすごい良かった。

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

貴族の身でありながら一般庶民と同じ生活をすることでの葛藤が非常に鮮明に描かれていた。母と弟の自分達の身分への捉え方が正反対で違えど、決して憎むことなく愛で繋がっている様子に感動した。その中立にいる主人公のかず子も徐々に将来に失望しつつも、母と弟の死という逆境を乗り越え自分の生きていく道を作っていく。戦後の激動の時代に自身の確固たる自分を信じて生きていく姿にとても感動した。

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2025年10月31日

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ここまで最初から最後まで綺麗な言葉が続いているのは本当に天才だと思う。かと言って現実離れした内容でもなく妙にリアルなところも面白かった。全体的には淡々と進んでいく感じで読みやすかった。

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2025年10月16日

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予想に反して、一家が没落していくさまから目が離せず、どんどん読み進んだ。
時代の空気が生んだ作品であり、太宰の苦悩が反映されている。おしまいがかっこよく好きだ。「しくじった。惚れちゃった。」は、オタクが沼にはまった瞬間で使えそうなフレーズ。

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2025年10月05日

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有名なフレーズ「しくじった惚れちゃった」がどんな展開で出てくるかなと期待しながら読みました。
鋭利な言葉回しが多く、またかず子の恋する様子がとても狂気的で面白かった。
私は上記のフレーズよりもかず子の「戦闘、開始、恋する、すき、こいがれる、本当に恋する(略)」のが好きだ。

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2025年09月27日

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太宰治が心の中に留めていたことが一部そのまま文章になった、そんなイメージ。芯のところでこの作品を理解するには直治の手紙を読んだ後、もう一度読み返す必要がありそう。四者四様の没落が丁寧に描かれておりスラスラ読める。麻薬や自殺というワードを太宰がどのように捉えていたのか。それを考えながら読むのもまたいいのかもしれない。

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2025年08月22日

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ネタバレ

戦前戦中の価値観が、敗戦という日本人にとって大きな出来事の影響で、とてつもなく大きく変化した時代。
これはもう、想像するしかないのだが、その時代に身をおいた人々の混乱はいかばかりか。

太宰治のイメージは、女々しくてグダグダ考えすぎ…な部分もある、なんて若い頃は思ったけれども、歳を重ねた今読むと、また違った印象になるのかもしれない。

上原のあのセリフはちょっとドキッとする。

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2025年07月09日

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好きだったなあ
恋に溺れ、思想に殺され、道徳に苦しめられる、姉と弟、今でも、今を生きてる誰にでも、重なると思った

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2025年04月19日

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「道徳の過渡期の犠牲者」、この言葉は刺さりました。なぜなら、現代にも当てはまると思ったからです。
それはさておき、この本の登場人物全員がこの犠牲者に当てはまるが、私は、かず子の母だけは、犠牲者ではなかったと思います。最後まで子供たちが敬愛する貴族の母であり続けたからです。
となると、かず子は犠牲者ではあるかもしれないがうまく時代に適応し、直治は適応できなかったのではないかとも思いました。
「人間失格」もそうでしたが、「斜陽」もまた、自分が持つ特性(「斜陽」で言えば貴族である自分、パーソナリティとも言うのか?)を持て余し、受け入れられず、そのせいで苦しんでいる人を書いていたので、太宰もまたその違いに苦しんでいたのだろうかと感じました。

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2025年04月10日

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太宰の文学は、一読したときに何とも言えない感情が残る…。エグ…と声が出てしまった。
自身をマリアに見立て、革命と恋を謳うかず子。貴族という立場である彼女らが、すべてを失い、世間と戦い…。

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2025年02月23日

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 目指したいものと、捨てきれないもの。それらに挟まれ結果、中途半端な存在となってしまった自分。
 目に見えて懸命に生きないことがそんなにもいけないことなのか、懸命に生きているから苦しんでいるというのに。生きることに前向きでなく、死を焦がれることがそんなにも非難されるべきことなのか。
 直治の思考に親近感を抱いた。

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2025年02月02日

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とてつもなく難しかったけど、なぜかどんどん読み進められた。また、僕が成長した、何十年後かに読んだら、もっとまた違った面白さがあるんだろうなと思った。

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2025年01月25日

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ネタバレ

どんどん落ちていく人生だけどその人生がどこか儚げで美しいと思えた。かず子と直治の愛する人への執着という共通点に緻密なストーリー性を感じた。かず子と直治のとる行動の違いと行き着く最後が切なかった。
この時代にも色褪せない文学だった。

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2025年01月18日

Posted by ブクログ

私にはヘビの伏線、結局なにを表しているのか完全に理解ができずまた10年後読みたいと思った。

蛇に関する無頓着な行動がお母様に返ってくると言うように見られたが、それは貴族として世間を知らない無邪気さと世間からの厳しい反応を表しているようにも見えた。
またかず子、お母様、直治、上原それぞれに太宰治が憑依しておりどれにも同じ匂いがした。それがお話を濃くさせていると考えると感慨深い。

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2024年12月26日

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ネタバレ

最初のお母様のスープの飲み方の場面がすごく好き。
太宰治は女性目線が得意だとよく言われるけどまさにこのシーンも女性の純文学作家が書いてるような繊細でうっとりとした雰囲気。
そんなふわふわとした幸福なシーンから始まりどんどん過酷な運命に、そして最後の方何ページも遺書で占められててこんなの有りなんだとなんかロックを感じたけど、この後読んだ夏目漱石のこころはもはや小説半分遺書だったのでさすが日本文学の父でした。。。

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2025年03月24日

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すごく人間心理の解像度が高い。内容を完全に理解するには、人生経験積まないと難しそうだなと思いました。

もう一度ちゃんと読み直したい!

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2024年12月18日

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太宰の考える愛が見えた気がした。
子供の時より大人になった方が自分の欲に忠実になる。ただそう見えないのは大人の方が自分を正当化出来るずるさを持っているから。

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2025年10月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正直あまりよく分からなかったというのが読み終えた後の率直な感想だ。父を亡くし、華族としての家が没落して行くなかで、病気がちな母と戦争帰りの弟とくらす主人公のかず子のそれぞれの心情の移り変わりが滑らかに描かれていたと思う。個人的には「人間は恋と革命のために生まれてきた。」というセリフが1番好きなセリフだ。人間の生というのをこんな短い言葉で言い表してしまうのが流石太宰治だなと感じた。

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2025年10月24日

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ネタバレ

栄枯盛衰。
美しく滅んでいく者。
苦しみ退廃し滅んでいく者。
退廃の最中にいる者。
退廃、滅びを纏い自分に革命をおこし生きていく者。

ふーぅ。

そうでもしないと生きていけないよね。貴族だった人の中にはさ。
かず子は長生きしそうね。。

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2025年08月18日

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ネタバレ

『しくじった。惚れちゃった。』のフレーズに惹かれて読んだが、自分には難しい内容だった。
しかしこのフレーズが読む前と後では強くイメージが変化し、そこが面白かった。
直治の遺書やMCの意味の変化が印象深い。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

つまらなくはなかったし、ポンポン読み進められて続きが読みたい気持ちにも駆られたが、なぜこんなにも人気なのか分からなかった。
いつも専門書を読んでいる自分には文学は向いていないと思った。
(自分がこの本を理解できないだけなのに星3をつけてしまうのは申し訳ない)

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2024年12月29日

Posted by ブクログ

主人公の思考の気味の悪さ、直治の抱えた苦しみ、全てが生まれた家によるものだと思うと、少し悲しくなります。人間失格のあとがきにも示唆されるように、生家というものに縛られて生きるのは辛いことに思います。でも誰もがそれに縛られている。歯痒い世界です。

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2024年10月29日

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