あらすじ
「言えば、言うほど人は私を信じて呉れません」(燈籠)。「おわかれ致します」(きりぎりす)。「女は、やっぱり、駄目なものなのね」(千代女)。こういう書き出しで始まる女性の独白形式による作品を集めてみた。昭和12年から23年まで作者の作家活動のほぼ全盛期にわたるいろいろな時期の心の投影色濃き女の物語集。
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Posted by ブクログ
ここまで綿密に乙女心を書き上げられるのですね。ティーンエイジの女の子特有の合理的でない心情変化をこんなにも分かって表現できるなら、そりゃモテるのも頷けますとも。全部の話に共感できると同時に、なんだか読んでて過去の女生徒らと恋バナをしているような気持ちになりました。
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太宰の人となりが伝わってくる本。
この人、けっこう正直だなと思う。
というか、なぜこうして自分を見つめることができるのに、なぜ小説で描いている状況になっている?、特に「おさん」っていう作品に描いた通り本当にそのままの状況になってしまった。
なんで回避しない?、残す家族は?
疑問が止まらなくなる。
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これは面白い。小さい頃、太宰の『走れメロス』を読んで文学が好きになり、大きくなって『人間失格』を読み返して太宰が嫌いになったが、この『女生徒』を読んで太宰の凄さを再認識。
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太宰治で持っているのはこれだけなのだけれど、おもっている太宰作品イメージとは違う。他のを読まないのは、きっと太宰作品でこれが一番好きだろうと予感するから。せっかくなので他の作品も読んでみた方がいいだろうか…
ちなみに1997年は改版の発行年で持っているものも改版だけれども、初版は1954年発行。1939年に書かれた「皮膚と心」には”私だって、二十八のおばあちゃんですし”との記述がある。八十二の間違いでもおばちゃんの間違いでもないあたりが時代を感じる。
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友達にすすめられて読みました。
女性の独白形式による作品を集めた作品。
うまくレビューに残せるにはまだまだ自分自身若すぎる気がするし自分の言葉で表そうとすればするほど違ったものになってしまうきがする。
――おやすみなさい。私は、王子さまのいないシンデレラ姫。あたし、東京のどこにいるか、ごぞんじですか?もう、ふたたびお目にかかりません。
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幸福は一生、来ない。
待って、待って、待ちきれなくて家を飛び出した次の夜にやってくる。一夜遅れて。
そんなことわかっているけれど、眠りに就く前に、明日の幸福を願わずにはいられない。
そういったいじらしさ、愚かさを、少女の成長の葛藤を交えて描いている。
心の成長というと、スポーツや青春ものが多くヒットするような気がするけれど、これも成長の一種だと私は思う。
むしろ、スポーツとも青春とも縁遠い中学高校時代を送った私からすれば、
こういった、誰も答えを教えてくれない、正しい道も、抜け出す術も教えてくれない、
ただ「大人になれば笑い話として懐かしむことができる、今はそういう時期なんだ」とだけしか助言を得られない壁を
よじ登ろうと躍起になって足をかける話こそ、思春期の成長を表現できているんじゃないか、と思ったりも。
少女の、正しくありたい、世間さまから「いいお嬢さん」と思われたい、という願望と、
それに伴わない自分の狡猾さへの嫌悪、女であるから知っている女の醜さへの嫌悪、
本能によって、自分だけを一生は愛せないこと、感情やら理性やらを貪りながら自分を見失ってしまうこと、の哀しさ、
子どもであった時の自分の純粋さと恥じるべきわがまま、
大人になっていく自分の、いろいろな知識を得て、思春期に振り回される感情。
それらをぜんぶごちゃごちゃにかき混ぜて、どろどろな少女の世界、思考を描いている。
それなのに文体はとても美しく感じてしまう。たとえるなら千代紙みたいな。
Posted by ブクログ
太宰治を好きなったきっかけの短編集。
女性徒で私は太宰治が好きになった。
このひと本当は女だったの?って思っちゃうほど女の心情の描写がすごい。移り気で、ずるくて、そんな朝起きたときの気分で一日変わっちゃうような女になりきった、太宰治の中でも女性が主役の短編集。
Posted by ブクログ
女の子から女に移っていく女学生の心境がたいへんよく書かれていて、面白い。
性別の違いはあるが、私も大人へなろうとしているので、とても共感できる。短編なので読みやすい。
「斜陽」や「人間失格」だけが太宰の書くものではない。それらを読んだ後に是非これを読んで欲しい。
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一番スキって直感で感じた作品。
ある女学生が朝起きたときから寝るまでの一日のはなし。
キラキラしてて、思いがあちこちに散乱して
かわいいぞ、乙女〜〜!ってかんじです。
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「おやすみなさい。私は、王子さまのいないシンデレラ姫。あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?もう、ふたたぶお目にかかりません。」
ラスト二行にどきっ
Posted by ブクログ
女生徒、やばい。
最初から最後まで共感しまくりだった。
太宰は私の事知ってるの?太宰はなんでそんなに私の事がわかるの?
でもこれはきっと、この年代の人が読めばみんな共感するお話なんだろう。
てことは、みんなみんな同じようなことで悩んでるんだってこと。
私が悩んで悩んで落ち込んで、何で私ばかり、何で誰もわかってくれないんだ、とか言っても、
それはみんなおなじ。皆悩んでるんだろう。
これに気づいて、なんだか笑えた。
太宰は偉大だなぁ。
文章も綺麗で率直で、すてき。
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ぐおおお女生徒大好きだ。太宰様の文章は本当に可愛くて素敵。どうしてこんなに女の人の考えてることがわかるんだろう。こんなふうに考えたことあるなあって思いながら読んだ。聖書です。ぜひ欲しい。
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所作まで浮かぶような乙女の心境が
きちんとそのときの言葉で描かれていて衝撃的
矛盾まではっきり浮き彫りになっているから
少し恥ずかしいような気さえする
どうしてこんな細部まで内側を知っているのだろう・・・。
Posted by ブクログ
太宰は苦手だとずっと思ってました。
今でも太宰は苦手です。
でも太宰の女語り話だけは別!
なんでこんなに女の心情をえぐり出すのが上手いんだろう。
これを書いたのが男性だなんて信じられません。そこはやはり太宰、凄い。
特に「恥」がお勧め。羞恥心が読めない世代に読ませてあげたいです。
Posted by ブクログ
太宰治の短編集ですね。
十四編の女性を主人公にした短編集です。独白形式は太宰治の得意とする文体ですが、とても柔らかく難しい語句も無く、優しい文章で綴られいます。
太宰治人気の秘密がそこにあるように思えますね。
太宰さんは母親が病弱で乳母と子守りの女性によって育てられましたから、女性の言葉や仕草が絶妙に表現出来るのかも知れませんね。父権時代に喧しく育ってないのが太宰文学の柱かな。
ともあれ久し振りに太宰作品にふれて心も温まる思いでした。
Posted by ブクログ
高校生の時にこれに出会ったらどんなになっただろう。
思春期特有の思考のぐるぐる。
もう子どもではなくて、でも大人でもないから「おつきあい」や「それなり」というのができず、そんな半端な状態が汚ならしく感じてわざと無邪気にふるまってみせたり。自分以外を軽んじたかと思うと持ち上げて自分を卑下してみたり。
空や草や花で気分がコロリと変わるけどそれも長続きしない。
この苦しい感じ、なんで太宰治は少女だったこともないのにこんなに占い師みたいに見事言い当てるんだろう?
Posted by ブクログ
「葉桜と魔笛」、「皮膚と心」、「きりぎりす」、「恥」…挙げたら限がないけど、とにかく全て描写が綺麗だし、やっぱり太宰は女性視点の話が上手だと再確認した。太宰が苦手だと思っている人に是非読んでほしい。
Posted by ブクログ
一人の女子生徒の独白で話が進んでいく。
大人になりきるまえの 本人も持て余してしまうような感情の揺れ動きがよく描かれていた。
特に大人に対する視線は辛辣だ。
私にも覚えがある。
私は中学生の頃 『走れメロス』を強制的に読まされて以来 太宰治は好んで読まない。
今回は大掃除しながらの耳読だったので まぁ途中でやめてもいいか ぐらいの気持ちでこの作品を選んだのだけれど 中学生の時に読んでいたら共感していたかも。
Posted by ブクログ
難しい年頃の女たちの、日々のもんもんとした思いを描いた短編集。
自分の気持ちとそっくりな彼女たちの内面に驚いてしまう。
でも私はすきじゃない。ぐちぐちしていて退屈。
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私が読んだ本は、同じISBNだけど表紙が違った。
鳥(?)の絵が描かれた箱と、左下に枝。
表題作「女生徒」他、「皮膚と心」「待つ」「貨幣」「饗応夫人」がなんとなく印象深かった。
女性視点の話し言葉だからか、短編だからか、全体的に読みやすくおもしろい。
「待つ」は工藤直子さんの詩「ねがいごと」に通ずるものがあると思う。「あいたくて あいたくて あいたくて あいたくて ・・・」わたげを飛ばすという詩。
Posted by ブクログ
【引用メモ】
・いまに大人になってしまえば、私たちの苦しさ侘びしさは、可笑しなものだった、となんでもなく追憶できるようになるかも知れないのだけれど、けれども、その大人になりきるまでの、この長い厭な期間を、どうして暮していったらいいのだろう。誰も教えて呉れないのだ。
・ぽかんと花を眺めながら、人間も、本当によいところがある、と思った。花の美しさを見つけたのは、人間だし、花を愛するのも人間だもの。
Posted by ブクログ
情緒に訴えかける作品が多かった。
太宰といえば「文学」「絶望」「暗い」「取りあえず暗い」というイメージを抱きがち(?)だけど、それがガラリと変わる。
表題の「女生徒」は「私」が平凡な一日をこれでもかというくらいに説明していく内容だが、朝に目を覚ますときの気分から、夜眠るときの気分まで、それがもう半端なくリアル。つかみどころがないというか、感性で語るあの年頃の女子の本質をよく捉えているというか。思考の混乱具合や、とりとめのないような文章が本当に女性的。
「おさん」と「雪の夜の話」も良かった。「女生徒」とはまた違った年の女性が主人公の話でどちらもやっぱり女の書き方は跳び抜けている。
Posted by ブクログ
何年かぶりに太宰読んだけど、太宰ってこんなに文章荒かったかしら?
勢いという言い方もあるけど。
とにかく感想
女の子。年頃の女の子の気持ちが上手く書かれてるな、と思う。
理論とか辻褄とかなくて、ただ思うがまま行動する。考える。
好きだけど嫌い。
欲しいけど要らない。
知りたいけど知りたくない。
見たいけど見たくない。
聞きたいけど聞きたくない。
愛したいけど愛せない。
移り気。
不安。
正義感。
皮肉。
大人。
背伸び。
うーん、自分は今でもそうゆうとこあるなぁ。大人気ない。