太宰治のレビュー一覧

  • 人間失格 グッド・バイ 他一篇

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    これは読者に対する許しの物語だと思った。
    読者は引き込まれてしまって、常に鞄に入れて持ち歩いてしまうのではないだろうか。
    端から見ると、とてつもなく人間として駄目な部類なのだが、目の前に現れたとき助けてしまうかもしれない。主人公にはそんな不思議な魅力があったのかもしれない。
    彼は人間失格なのか、それとも……

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    2014年07月03日
  • 女生徒

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    これは面白い。小さい頃、太宰の『走れメロス』を読んで文学が好きになり、大きくなって『人間失格』を読み返して太宰が嫌いになったが、この『女生徒』を読んで太宰の凄さを再認識。

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    2014年06月08日
  • 水仙

    購入済み

    。

    大好きです。

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    2014年05月21日
  • 惜別(新潮文庫)

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    「右大臣実朝」
    源実朝は、鎌倉幕府三代目の将軍である
    まつりごとに対しては常にあざやかな采配をふるい
    風流人にして、その短い生涯のうちに「金槐和歌集」を編んだ才人でもある
    鷹揚な性格で、多くの人に愛されたが
    海外に旅立つ夢だけはかなえられず
    最後は甥の公暁に暗殺された
    実朝は、幕府と朝廷の結びつきを深めることで
    権力の一極集中を進めようとしていたから
    それに危機感を抱く人々が公暁をそそのかしたのだ、とも言われる
    ……「右大臣実朝」は昭和18年の作品
    太平洋戦争に敗色の濃くなってきた時期であるが
    それを踏まえるならば、これは近衛文麿への皮肉ともとれるだろう
    進歩主義を唱えながら、結局は開戦に加担する形となった
    そんな近衛には殺す価値もない、そういうことではないだろうか

    近衛文麿は「大政翼賛会」というものの創設に携わったことでも知られている
    「右翼も左翼も日本を思う心において同じ」という思想のもとに
    すべての政党勢力を統合しようとする、大連立構想で作られた組織である
    それはつまり、理想主義者が臭いものに蓋をしただけの
    おためごかしの平和にすぎないが
    国民向けのプロパガンダとしては強い魅力を放っていた
    …「大東亜共栄圏」は、その延長線上にあったスローガンである

    「惜別」
    大政翼賛会の下部組織にあたる「文学報国会」からの依頼によって書かれた作品
    大東亜共同宣言をたたえる小説を書きなさい、ってなことで
    魯迅の日本留学時代をネタにしている
    魯迅は、「狂人日記」「阿Q正伝」などで知られる近代中国の大作家なんだけど
    中国共産党からどういう評価を受けているかは知らん
    同胞の死をあざ笑う中国人の姿に衝撃を受けて
    孫文の民族主義に追随したと言われるが
    太宰ならではの視点で、これに異を唱える内容となっている
    その要点は、やはり「理想を一途に追い求める人々」の欺瞞性だ
    つまりこの作品は
    いわば「大きな物語」を欲してやまない人々に対する
    痛烈なアンチテーゼなのである
    こんなもの採用した報国会こそいい面の皮、であると同時に
    ここでは、晩年の「如是我聞」につながっていく
    太宰文学の最終的なテーマをも見て取ることができる

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    2014年05月28日
  • 太宰治全集(7)

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    饒舌で愉快、ユーモアに富んだ太宰の文体。その魅力を再確認。若き日の魯迅を題材にした「惜別」に惹かれた。「お伽草子」は何度読んでも面白い。昔話において釈然としなかった部分を太宰流にとらえ直し、読者を読書の歓びの中に招き入れてくれる。

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    2013年12月24日
  • 人間失格 3巻(完)

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    ゾクゾクが止まらない最終巻。あとがきにもあったようにオチは少し甘さが残ったけれど、それを含めても巧みな展開と演出だった……。
    これはいい漫画だわ……!!!

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    2013年11月05日
  • 人間失格 1巻

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    現代版「人間失格」か。この鬱蒼とした雰囲気に侘びしく苦しい気持ちにさせられてたまらない。
    原作も大好きだがこれも素晴らしい!

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    2013年10月29日
  • 饗応夫人

    ネタバレ 購入済み

    マリリンに似た夫人

    TUTAYAディスカスで知ったこの本。どこを探しても見つからなかったが、ここで読むことが出来ると教えてもらい登録。早速、読んでみました。
    マリリン・モンローがこの夫人に似ていると映画レビューにはありました。どんな夫人なのかとても興味があり、読みましたが、自分を犠牲にしてまでも他人に尽くす、尽くしすぎる夫人に呆れながらも、なんとなくマリリン・モンローに似ていると思いました。そして夫人に感化されたお手伝いさんも寛大な心になり…とありますが、私は夫人の健康が心配だし、図々し過ぎる人達を許す気にはなれないと思った。短いお話ですが、多くの事を考えさせられる印象深い作品だと思います。

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    2013年10月02日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    生きようとする意思に満ち充ちた文章。太宰に暗いイメージしか持たない人に是非読んでほしい。書くことと生きることに懸命に向き合った、殊勝で不器用な姿に心打たれる。

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    2013年09月10日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    新潮文庫の太宰さん随筆厳選集です。
    かなり面白かったよ!
    破綻した生活をしていた部分もあるけれど、やっぱりこの人は頭が良いんだな~って思いました。

    上から目線じゃないし、変に気取ってないし、人生(カピ生)の為になりそうな言葉がたくさんあって、とてもお勉強になりました。
    最後に収録されていた志賀直哉さんに対する反論は、事情がわからないからちょっとビビったけどね(苦笑)
    らじはやっぱり太宰さんの文章って好きだなぁ…♪

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    2013年08月16日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    ろまん燈籠。兄妹連作のラプンツェル童話、愛される力を失っても愛する力は永遠に失われず、そこに人が生きる誇りがあるという次男の指摘に感銘。最後を飾る長兄の「ぶちこわしになったような気もする。」に笑う。

    みみずく通信。大真面目の発言を高校生に笑われる、外界と精神との乖離。

    服装に就いて。町田康が重なって仕方ない。

    誰。怖い。自分が悪魔かどうかに就いて、やっぱり主観と客観が乖離して怖い。

    恥。凄い!自意識の氾濫!

    作家の手帖。煙草の火を貸してあげて、御礼を言われることに対して言い知れぬ恐怖を感じるセンス。

    佳日。人間性の勘所。どんなにムカついても「これだから愛おしい」という感じは、よくわかる。

    散華。文学のために死ぬ決意が、三田君からの手紙に託して表現された、狂おしい文章。

    雪の夜の話。眼の中に、今まで見てきたものが映るという。

    東京だより。不当な試練が、底知れぬ美しさの原因だったという衝撃。

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    2013年08月22日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    久しぶりに読みました。太宰のエッセイや書簡のようなものを集めた作品集。49編も入ってるとあって、1~2ページの短いモノが多いです。
    太宰の小説の言葉と文体が好きな私は、大変満足して読むことができました。なんでこう、琴線に触れるんだろう。心地よく、愛しいです。

    大学時代に読んだ太宰の全集に印象に残る話が載っていましたた。
    海で難破した男が助けを呼ぼうと崖にすがりついた刹那、団らんする家族の様子が目に入り、あの団らんを壊してはならないのではないかと思って、助けを呼ぶことができず、そのまま波にさらわれてしまったという話。

    この本に載っていたので、数年ぶりに読めて、よかったです。

    だいたい、この時代の作家さんが、谷崎潤一郎やら井伏鱒二やら芥川龍之介やら志賀直哉やら、読んだこと無くても名前は知っているだろうと言えるレベルの著名作家が、相手を名指しして批判したり作家論をかざしたりしてしまうのだから、本当に面白い。

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    2013年07月07日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    太宰の作品の中で一番好き。
    実は太宰はユーモアたっぷりで優しすぎるくらいの人だってわかる。
    兄弟で小説を回し書きするんだけど、兄弟によって文章も内容も性格に合わせて変わってきて・・。なんかとってもほっこりしちゃいます、でも、なんかじーんとするんです。太宰らしい作品だと思う。

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    2013年06月29日
  • 走れメロス

    購入済み

    ひさびさに読んだ

    やぱおもしろい!無料ってのがいいね!

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    2013年06月20日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    太宰治の文学論、と言うと何となくピッタリ来ないけど、自分の気持ちと外の世界との乖離を嘆く気持ちがストレートに表現されてて面白い。
    「如是我聞」の最後の方で、「文学に於いて最も大事なものは『心づくし』である。宿酔いを求めるのは不健康である。」と言っているのが特に印象的。

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    2013年06月02日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    明るい太宰、と言うと語弊があるかもしれないし、太宰らしい作品を好まれる方も多いかもしれないけれど、一度は読んで欲しい太宰の一面がこの作品集にはある。読んでいて思わず吹き出してしまうものや、頬が緩んでしまうものがここにはあって、彼の「道化」の真骨頂を感じずにはいられない。

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    2013年05月14日
  • 晩年(新潮文庫)

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    ネタバレ

    太宰のデビュー短篇集。
    太宰治を知る上でのエッセンスが詰まってると個人的には思います。

    「葉」と「猿面冠者」が好き。

    「葉」は小説ではなく、アフォリズムっていうのかな?デビュー前の作品やボツになった作品の印象的な断片を集めて散りばめた作品。
    いかにも太宰って感じの警句が揃ってる。

    「猿面冠者」は『どんな小説を読ませても、はじめの二三行をはしり読みしたばかりで、もうその小説の楽屋裏を見抜いてしまったかのように、鼻で笑って巻を閉じる傲岸不遜の男がいた。』
    こんな書き出しで始まる、ある駆け出し作家の話。
    本気で読むとラストで肩透かし食らっちゃうかも。
    作中作をちゃんと一本描き上げてくれていたらそれはそれで読みたかったなぁ。

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    2023年04月09日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    ネタバレ

    太宰治の「葉桜と魔笛」は
    生きること、死ぬことに対する悲しみが
    とても分かりやすく表現されている。
    読みやすい。つまり、伝わりやすい。

    そして優しい。痛々しいほど、優しい。
    優しさとは何か。
    優しさとは、こういう家族のことだ。
    姉も妹も父も、それぞれに優しい。


    家族愛の美しさは
    「新樹の言葉」にも溢れている。

    血のつながりではなく
    乳のつながりが描かれている。
    主人公が大人になってから
    乳母の子供らと出会う。
    この関係性がいい。

    そして「偉くなりたい」というストレートな前向きさがいい。

    作品全体に危うさがあるからこそ
    明るい気持ちが、いっそう輝きを増す。
    それから、この兄妹のために、という感情が強い点もまた
    男が持つ良さなのだろうと思う。

    偉くなりたい、と
    ○○のために。
    この2つがあれば
    やっぱり「いい男」になるらしい 笑
    いつの時代も、それは変わらないのかも。

    一見、この感情は、太宰らしくない気もするけれど
    逆に、太宰だからこそ、これは外さない、
    という感じかもしれない 笑

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    2012年10月17日
  • 斜陽

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    ネタバレ

    没落していく旧家が描かれ、無常感漂う作品であった。貴族として生きていくことはしたくない、だが貧乏人の中で戯れていても、自分の貴族的な面が際立つ。自分はどこにも所属できない。という弟君の苦しみは、運良くインテリ集団に入ってしまったが、彼らの考えになじめず、だからといって田舎でチャラチャラしていてるかつての友人と付き合える気もせず、どこにも所属意識を持てない自分と重なった。
    主人公が『経済学入門』を読み、以下のように述べていることが印象的であった。
    人間というものは、ケチなもので、そうして、永遠にケチなものだという前提が無いと全く成り立たない学問で、ケチでない人にとっては、分配の問題でも何でも、まるで興味の無い事だ。それでも私はこの本を読み、べつなところで、奇妙な興奮を覚えるのだ。それは、この本の著者が、何の躊躇ちゅうちょも無く、片端から旧来の思想を破壊して行くがむしゃらな勇気である。
    主人公が旧来の人間であることを差し引いても一面の真理を表しているように思う。「近代経済学が前提とする個人が量産された場合(事実、量産されつつある)、文化なるものは残るのか?」ということを考えさせられる。

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    2012年08月16日
  • 人間失格 1巻

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    基本的に、舞台を現代社会に変えると原作の持つ雰囲気が台無しになるケースがよく見られると思う。しかし、この作品に関しては、その原則が全く当てはならない。
    舞台を変えるために様々な設定は変わっているが、その変えられた箇所にすら、原作と同じ匂いを感じた。原作のファンとしては、嬉しいのを通り越して、感動した。原作と並んで、すばらしい作品だと思う。

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    2012年07月15日