富嶽百景・走れメロス 他八篇

富嶽百景・走れメロス 他八篇

704円 (税込)

3pt

太宰治が短篇の名手であることはひろく知られているが、ここに収めた作品は、いずれも様々な題材を、それぞれ素材に適わしい手法で描いていて、その手腕の確かさを今更のように思い起こさせる。表題作の他、『東京八景』『女生徒』『きりぎりす』『駈込み訴え』『魚服記』『ロマネスク』『満願』『八十八夜』を収録。 (解説 井伏鱒二)

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富嶽百景・走れメロス 他八篇 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年12月10日

    誰もが読んだことのある『走れメロス』の他、八編を収録した戦前の太宰治の短編集である。

    伝承から私小説まで幅広い題材を扱い、『人間失格』だけでない太宰の魅力を存分に示してくれる。
    それでいて、太宰の自身の世界観に引きずり込む引力は強烈で、読者は感情移入せずにはいられない。

    苦悩と救いに揺れ、周りに...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年11月12日

    富嶽百景ー 絶望の淵からの希望の描き方が
    とても素敵で、太宰に目覚めるきっかけとなったお話。太宰っていうと堕落していく様な暗くて湿っぽいイメージを持たれがちだけどこれは
    前に進んでいくお話。太宰食わず嫌いの人に勧めたいな。あ、読まず嫌いか(笑)

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    Posted by ブクログ 2015年12月30日

    表題作の他、女生徒、ロマネスク、東京八景など10作の短編集。
    太宰の短編はどれも好きだけど、特に印象的なものをメモ。
    『富嶽百景』…最初は富士の一辺倒な姿を横目で見るような様子だった主人公は、茶屋の人々や彼を訪ねてきた人々との交流を通して少しづつ富士の様々な表情に触れ、心を許し始める。富士はそこにあ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年10月06日

    斜陽? 人間失格? 知らん。

    太宰はやっぱ短篇だよね。

    「女生徒」のすごさ。その現代性。十分に今この時代の小説として読むことができる。
    小気味よい、よく練られた彼の文章は、音楽にたとえればプログレではなくポップスだ。

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    Posted by ブクログ 2014年08月11日

    太宰の私小説にしては、生きることの後ろめたさを感じさせない「富嶽百景」。むしろさわやか。
    富士と戯れる太宰が描かれる。ときに俗な書き割りだと罵り、ときにその存在に感服し、ときに月見草と並置する。
    なんだかんだ言っても、富士に惹かれる己を認められないのでしょうね。

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    Posted by ブクログ 2012年01月24日

    女生徒を読むと今も昔も一定の変わらぬ価値観が思春期の少女達には存在しているのではないかと思わされる
    盛り上がりがあるわけではないがそれでも何度も読み返したくなる作品

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    Posted by ブクログ 2011年06月27日

    太宰治というとディープな面がたまらない、という方も多いでしょうが、私はこの「富岳百景」のおちゃめさが どうしようもなく好きなのです。本人の語り口のような文体も、おしゃべりを聞いているようで楽しい。お嬢さんにカメラ撮影を頼まれて へどもどしている姿は秀逸です!

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    Posted by ブクログ 2009年11月06日

    駆け込み訴えが目当てで購入。

    一人称小説であることを最大限にいかしているなぁ、と感嘆。

    ユダのキリストにたいする愛憎が凄まじいです。ヤンデレだよヤンデレ。

    目当ては駆け込み訴えだったのですが、女生徒も気に入りました。

    おっさんがよく中二病少女の心理を事細かに描けるよね。

    さすがに本人が中二...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月24日

    駆け込み訴えの話や東京八景など、状況による人の感情の揺れが激しく描かれていた。どうしようもなく追い詰められていく中での逃げる弱さ、その弱さにも立ち向かえないやるせなさ、誰もが大なり小なり持ったことのある情動が描かれていて、不快な部分もありつつ共感もできる不思議な感覚だった。

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    Posted by ブクログ 2021年05月28日

    戦前から戦後にかけて活躍した日本を代表する文豪の一人、太宰治の短編集。
    太宰治として作品を発表した最初期から、戦争が始まる前までに書かれた10篇が取り上げられていて、その中には、『富嶽百景』、『女生徒』、『走れメロス』と、読むべき名著が複数抑えられています。

    なお、この10篇の短編が発表されるまで...続きを読む

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