太宰治のレビュー一覧
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なるほど
原作ではヨシ子も薬局のおばさんも死なないんだけどこれなら葉蔵を取り巻く女達がめったやたらに不幸になってストーリーの悲惨さが増しますね。人間失格は葉蔵が脳病院に入れられるところまでなんだけど太宰治との出会いセッちゃんと再開のエピソード、最後は葉蔵の息子の葉一が揚げるタコの新聞紙に太宰治の心中した記事が載っているというオチもよかった。
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多分このイメージなんだろう
何冊もコミックバージョンの「人間失格」を読んでみたが多分このコミックが一番原作に近いイメージを再現してると思う。読んでいて寒気がしました。それでも余り原作からかけ離れたエピソードを入れない方がいいんじゃないかな。
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Posted by ブクログ
開幕。雨の夜の玉川上水で女とウィスキーを分かち合う。
ずり落ちる瞬間、草をつかむ!
この場面だけで、ああ伊藤潤二先生わかってる! と感激してしまった。
少年時に人格を歪めてしまう下男下女による強姦。きちんと描いてくれた。
そうそう。太宰の小説はあまり言及されないように思うが、実に「散文的な性」(薄暗い畳の部屋でやむにやまれぬ行為)が、透明な糸で巧妙に織り込まれているのだ。
旧家独特の文化として「オズカス」が性的虐待を受けてもおかしくないほど軽視されていたということでもある。
「凄惨な改変」がありやなしやで評価は変わると思うが、僕はありと見た。
なぜなら葉蔵は少なからぬ人間を、「触れ合っただけで殺している」。
これは言葉の綾ではなく、「竹一のその後」が凄惨だったことは原作では「抑圧された事実」でありうる。
それならば女同士の葉蔵を巡る殺し合いも「あり得た」し、
溺死体は見るも憚られるほどに膨れていただろう。
伊藤潤二先生は眼を背けない、原作者が背けたかもしれない部分を容赦しないのだ。
そしてまた、どの登場人物の「顔」も、読んでびっくり、「知っている」のだ。
何十回となく読んできた登場人物はみな、ああこういう顔だったと納得させられる造形。
特にツネ子の顔ときたら。もうこれが本物で、今後これ以上更新されそうにない決定版。
「その咳、ほんとうかい?」と訪ねてくる巡査の表情も。
続刊が楽しみ。